上級妖怪オボログルマ
じょうきゅうようかいおぼろぐるま
「オボログルマが、オンボロ車に成り下がったでおじゃる!!おじゃ~!!」
晦正影が召喚した6体のガシャドクロに牙鬼幻月の邪気が宿る2枚の封印の手裏剣に刺さった事で変化した、古来の「朧車」の伝承を受け継ぐ上級妖怪。
21年前の作品の朧車と比べて牛車の意匠が見られる分、こちらの方が原典に近い。
一人称は「まろ」で、語尾に「~でおじゃる」が付く等、台詞にも公家言葉が目立つ。
6体のガシャドクロが変化しただけあってその力は強大で、堅牢な骨武者鎧を全身に纏い、「朧往来(オボローラー)」なる巨大ローラーであらゆる障害物を踏み潰しながら走り回る事が出来る。
更に頭部に搭載された大砲「朧決闘(オボロケット)」を発射し、行く手を阻むあらゆる物を朧往来で粉砕する無敵の超弩級戦車妖怪でもある。
ガシャドクロを素体にして誕生したため、ガシャドクロを遥かに上回る巨体が本来の姿だが、自らの意志による縮小化で等身大になれる(※但し朧往来までは小型化出来ない)。
キンジが十六夜九衛門の策略によって妖刀・浦鮫の影響でオオカミオトコとなって暴走したのを受け、正影がその混乱に乗じて生み出した。
生み出されると同時に巨大な姿で出現すると、シュリケンジンを朧往来でペラペラに押し潰してニンニンジャー4人を追い詰めるが、巨大過ぎる所為で正影を巻き込んでしまう為、止む無く等身大となる。
正影「危うく儂もプチリといくところじゃったろうが!」
この時「上級ドジ妖怪」と罵る彼に「すまぬでおじゃる」と謝罪するのだが、誤って頭部の朧決闘をぶつけてしまう。
その後はニンニンジャーを自ら始末せんとする正影のサポートに回るが、シロニンジャーとモモニンジャーのカラクリヘンゲン弓の射撃に押されてしまう。更にそこへアオニンジャーの上級シュリケン忍法「溶岩の術」によってマグマに生き埋めにされるも、持ち前の実力でどうにか脱出。
正影の牙凌道・洒落頭で4人を変身解除に追い込んだ所へ、目を覚ましたキンジと凪が合流、変身したために2人と交戦すると、そのままキニンジャーを変身解除に追い込む。
しかし、オオカミオトコの妖力の影響を自力で振り払ったキンジはスーパースターニンジャーに超強化変身。風の術で引き寄せられ、激熱ウイニングスーパースターを受け倒される。
一方の正影も、6人揃ったニンニンジャーの攻撃に押され、スーパースターニンジャーの激熱ライトニングスーパースターで大ダメージを負ってしまう。
その後、正影の肥大蕃息の術で再び本来のサイズへと巨大化。口に正影を乗せて襲いかかるが、新たに誕生した覇王ゲキアツダイオーと戦い、最期は「覇王ゲキアツ大一番」を受けて上記の断末魔と共に爆散した。
その際爆発に巻き込まれた正影は、バイバイキ〜ンするかの如く空の彼方へと飛んで行った。
忍びの45に登場した、オボログルマの別個体。媒介も武装も以前登場した個体と同一だが、こちらは自我を持たないため操縦者を必要とする点が異なる。
基本的に今作の妖怪は媒介となる器物から生み出されるが、このオボログルマは「妖怪から更に妖怪が生み出される」という非常に珍しいケースだが、特命戦隊ゴーバスターズにも前例が存在する。
声を演じた矢尾氏は2年前の『獣電戦隊キョウリュウジャー』でもデーボ・ナガレボーシの役で出演していた。一方でここまでにスーパー戦隊シリーズで矢尾氏が演じたキャラはべらんめぇ調主体の荒っぽい口調の者ばかりだった中でおっとりした公家言葉で話すキャラは珍しい。