「よい。我が覇道───伏して拝せよ」
プロフィール
キャッチコピー | 天上天下唯我独尊、ターフの王を名乗る暴君 |
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誕生日 | 5月14日 |
身長 | 165cm |
体重 | 黄金の輝き |
スリーサイズ | B82・W55・H80 |
靴のサイズ | - |
学年 | 高等部 |
所属寮 | 栗東寮 |
得意なこと | - |
苦手なこと | - |
耳のこと | - |
尻尾のこと | - |
家族のこと | - |
マイルール | - |
スマホ壁紙 | - |
出走前は… | - |
得意科目 | - |
密かな自慢 | - |
よく買う物 | - |
ヒミツ | ①ハイキックの風圧のみで石像を吹っ飛ばせる / ②湿気の多い日は雄大なる寝癖がつく |
自己紹介 | 不敬であろう、疾く跪け。──このオルフェーヴルの覇道、伏して拝するがよい |
CV | 日笠陽子 |
天上天下唯我独尊、レース界の王を名乗ってはばからない、暴君ウマ娘。
ターフは我が領土、三冠は元より我がものーー故に、その手に取り戻しに行くのである。
学園では、圧倒的な実力とカリスマ性に魅了された生徒たちが臣下として常にはべっているとか……。
(公式ポータルサイトより)
概要
オルフェーヴルは、クロスメディアコンテンツ『ウマ娘プリティーダービー』に登場するウマ娘。実在の競走馬・種牡馬『オルフェーヴル』をモチーフとしている。
「暴君」の異名を持ち、それに違わぬ王者のような振る舞いが特徴のウマ娘。
一人称は「余」(「私」、「王(わたし)」の場合も)、二人称は「貴様」(女性相手なら「女」も用いる)。
姉はドリームジャーニー、寮も同室である。
「オルフェーヴル様」と呼び慕って付き従う臣下のウマ娘が複数いて、雑誌撮影時にはスタイリストさながらにオルフェーヴルの髪や衣装を磨き整えるなど、身の回りの世話を行っているらしい。
初出は2023年秋アニメの『ウマ娘プリティーダービーSeason3』第3話で、名前のみ明かされた。
ラストランとなった有馬記念に出走したゴールドシップ(ゴルシ)が、過去に有馬記念で対決した“貴婦人”ジェンティルドンナと共に名指しで宣戦布告。作中ではゴルシより先にトゥインクル・シリーズを卒業しドリームトロフィーリーグに移籍している強豪とされている。
また、トゥインクル・シリーズ現役時は凱旋門賞に2年連続で挑戦し、すべて連対するという成績を収めている。
そして、アプリゲーム版「ウマ娘」のリリース3周年と同時に正式発表。3周年合わせで発表されたウマ娘の中でも指折りのビッグネームであり、新OP映像でもラインクラフト共々センターポジションにいる。
姉のドリームジャーニーとの仲は良好だが謀略家の彼女が何を考えてるかわからない事も多い。
容姿・デザイン
鋭い視線に長いまつげ、「たてがみのような御髪」と評される髪を持つ見目麗しいウマ娘。特に、他ウマ娘とは一線を画するほどバシバシの下睫毛が目元に強い印象を与えている。
髪色は3色に分かれており、前髪は白く、後ろ髪は外側が明るい栗毛、内側がインナーカラー気味に金色になっている。尻尾も後ろ髪と同じく外側が栗毛、内側が金色。
これは、オルフェーヴル号の顔の大流星と、「金色の馬体」と評された輝かんばかりの栗毛の毛並みを表現したものと思われる。
瞳はブルーから紫/ピンクへのグラデーションに光輪状の透かしが入った特異な色合いで、姉のドリームジャーニーとは色の上下が反転している。また、髪などに暗い色が多く使われている姉とは対照的に明るい色が多く使われている。左右に分けたデコ出しの髪形はメカクレ気味の姉や同期ウインバリアシオンとは対照的である。また、頭頂部から後方へアホ毛が伸びている。
髪飾りや右耳の耳飾りには「オルフェーヴル(フランス語で金細工師)」の名に違わぬ金細工が施されており、耳飾りに巻いてあるリボンは馬主のサンデーレーシングの勝負服カラーである黒赤のツートンとなっている。
"皇帝"シンボリルドルフと並んでも遜色のない、王の風格を感じさせる衣装。ファー、肩章、チェーンに複数の宝石といった装飾品が非常に多く、ド派手な印象を受ける。
同じサンデーレーシング所属のドゥラメンテやジェンティルドンナ、姉のドリームジャーニーが黒赤を基調とした衣装なのに対し、こちらは白を基調とした衣装でややイメージが異なる。姉とはジャケットのデザインが似るものの、姉のロングスカートに対してミニスカートと、ここでも対照的なデザインとなっている。元の勝負服カラーはスカートやブーツに見られるほか、首の黒いジャボに赤バッテンが再現されている。また、黒黄の袖もサンデー勝負服由来である。
また、特別目を引くのが頭に輝く謎の浮遊発光物体。オルフェーヴルの動きに合わせて揺らめくそれは横に6つ並び金色に光り輝いている。王冠を連想させるそれは三冠を含むGⅠ6勝の戦績を指していることは明白だが、正体は不明である。
なお、ウマ娘の耳や頭の飾りは制服や他の汎用ライブ服の際もそのままついているものが大半だが、この浮遊発光物体は勝負服の時のみ在るらしく、そういう意味でも特別な意味合いを感じられる。
ゲーム版
アプリゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』
リリース3周年を記念したエクストラストーリー『3rd Anniversary』にて初登場。同日にR・SSRのサポートカードも実装がされている。
凱旋門賞をテーマにした「プロジェクトL'Arc」にもシナリオリンクキャラとして追加され、ある程度人柄が窺い知れるようになっている。元ネタからの因縁でとあるウマ娘とのイベントも。
サポートカード
- SSR[只、君臨す。]オルフェーヴル
リリース3周年となる2024年2月24日より登場したSSRサポート。タイプは根性。
完凸前提ではあるが、トレーニング・レースの各ボーナスが10%と練習性能が高く、汎用性の高い速度アップのレアスキル『神速』をはじめ距離脚質を問わないスキルも多数取得できる、優秀なサポカである。
また絆ゲージが80以上の時、『編成したサポカのタイプと同じステータス固定値ボーナスが最大+2・最大合計6付く(例:オルフェ、スピード3、スタミナ1、友人1=根性+1、スピ+2、スタ+1)』というサウンズオブアース(SSRスタミナ)と同様の『サポカ編成内容に依存する系の固有ボーナス』も強力。
どのシナリオでも腐らない性能だが、固有ボーナスの「各ステータス+2が限界で同タイプを3枚編成するとボーナス的に無駄になる」という欠点が、「同タイプを3枚以上編成するとトレーニング時にステータス上限から溢れやすくなり無駄になりがち」というU.A.F.シナリオの仕様と特に相性が良い。
続く大豊食祭シナリオとの相性とも良好でサポカ利用率が分かるイベントでは二回続けて上位入りしており『トウガラシ農家』の異名を持つ(なぜトウガラシなのかは大豊食祭の記事を参照)。
- 初期適性(アオハル杯出走時)
バ場適性 | 芝 | A | ダート | D |
---|---|---|---|---|
距離適性 | 短距離 | マイル | 中距離 | 長距離 |
G | C | A | A | |
脚質適性 | 逃げ | 先行 | 差し | 追込 |
G | F | A | A |
実馬の戦績や逸話(マジメな方)を存分に反映させたような内容。史実で新馬戦とスプリングS以外は惜敗続きだったマイル(1800m戦含む)はC、2歳時に1,400m戦で大敗を喫したことから短距離走はG扱い、ダート適性がD扱いは実馬の種牡馬成績から来ていると思われる(後述)。
関連人物
史実における全兄。『ウマ娘』では姉でありルームメイト。身長は実に21cm差という体格差がある。
オルフェーヴルを「誇るべき美しい妹」と溺愛し、その本質を見抜く力を得難い資質と評している。彼女が遠征に行く際には遠征支援委員会のメンバーとして彼女を支え、一度オルフェにやっかみを持っていたモブウマ娘をレース対決で圧倒し「2度と妹にたからないでくださいね」と警告するなど、陰ながら妹をサポートしている模様。
また、寝る前にはオルフェーヴル好みの茶を淹れてやったりと、何かと身の回りの世話を焼いている様子がうかがえる。
対するオルフェも自身を支えてくれる姉を尊敬しており、ジャーニーのシナリオではトレーナー(プレイヤー)を「貴様から何故姉上の香りがするのか答えろ」と問い詰めたり、ある程度トレーナーの実力を認めた時期のクリスマスイベントではジャーニーへのパーティーを手伝ってくれたりする。
姉からは「オル」、オルフェからは「姉上」と呼び合う関係。
ちなみに彼女の性格上、オルフェの取り巻きも選別しているのではないかというユーザーからの噂もあるが真相は不明。
クラシックを争った同期のウマ娘。あまりにも雰囲気と実力に裏打ちされたオルフェに対し強いコンプレックスを抱いており、内心では「いつもあいつばかり」と呟く場面もある。なお、オルフェは彼女の誕生日に祝の言葉を送ったりとそれなりに意識はしており、「民」の一人として扱っている模様(シオンは「民」ではなく「ライバル」として扱ってほしい様なのだが)
彼女からの二人称は「貴方」。他者には「オルフェさん」や「あの人」。内心では「アイツ」など。
史実においてはジャパンカップにて対戦経験がある相手。どちらも我が強い者同士ということで両者は犬猿の仲を地で行く関係性であり、乙名史からの取材では彼女とのツーショットを「此奴がいるなら余は降りる」と拒否する程。ジェンティルもよくオルフェには挑発を行っており、ヴィルシーナとは違った意味でオルフェには思う所があるらしい。
ステイゴールド産駒繋がりの破天荒ウマ娘。オルフェとはまた違った意味で唯我独尊タイプな気質を持つが、運命的な何かを感じているのか仲は良く、オルフェの誕生日にはナカヤマと共に彼女の生誕を祝う歌を(強制的に)贈っている場面もある。
アニメ版Season3では「暴君」と呼ばれたオルフェに敗北したことも語っており、トゥインクル・シリーズの引退試合ではオルフェやジェンティルへの挑戦を叩きつけていた。
同じくステイゴールド産駒が元ネタのギャンブラー。別世界の血脈故かこちらともソリが合うらしく、「好みの味も食い方も知ってる」と豪語する程度にはプライベートでも付き合いはある模様。オルフェの誕生日には彼女の勝利の暁には相応の饗宴をすることを条件にとある勝負を申し込んだりと対決を行ったこともある。ナカヤマの誰にも物怖じせずに勝負を賭ける姿勢や度胸はオルフェも認めている様だ。
史実では両者の間には子供がいる組み合わせ。『ウマ娘』ではあまり絡みはないが、スイープが「ビューティードリームカップ」で手にした勝負服である「リアライズ・ルーン」を着た状態でホーム画面にいる彼女に話しかけると、この衣装を着たスイープを見るなり「で、余に一体何を望む?」と尋ねたという。
ヴェニュスパークの元ネタ(とされる)トレヴは、オルフェーヴルが参加した2回目の凱旋門賞の勝ち馬。「プロジェクトL'Arc」のイベントではVRウマレーターを通して彼女と一度会話する場面もある。劇中ではトレセン学園生徒がヴェニュスパーク(とプレイヤーが育成しているウマ娘)の噂で会話している所を聞いて「またその名か」と呟く描写もあり、こちらでも浅からぬ因縁がある様子。
競走馬『オルフェーヴル』
「黄金色の芸術」
目を見張る強さでライバルたちを圧倒しながら、
史上7頭目の快挙となる三冠達成。
抜群の瞬発力と持久力を兼ね備えた栗毛の雄姿は、
まさに芸術。緑のターフを金色に染める。
- JRA『ヒーロー列伝』No.72「オルフェーヴル」より
「激情の覇王」
荒ぶる魂は
己を引き裂いてしまうのか
あるいは敵を蹴散らすのか。
危うさの中にこそ
強さは潜むとするならば
それがまさしく彼の姿。
人々を魅了し続ける
表裏一体の王者よ
その激情とともに
世界へと続く覇道を往け。
2008年5月14日生まれの栗毛の牡馬(11世代)。父ステイゴールド、母オリエンタルアート、母父メジロマックイーンという血統の持ち主。
全兄に、2009年の春秋グランプリ制覇を達成したドリームジャーニーがいる(世代としてはウオッカやダイワスカーレットと同じ07世代である)。
馬主は一口馬主クラブのサンデーレーシング。ウマ娘に縁が深い馬としてはドゥラメンテ、ジェンティルドンナも所有した名門クラブである。ドリームジャーニーもサンデーレーシングが所有しており、兄弟揃ってサンデーの所有馬となった。
とても美しい栗毛の毛並みを持つ、11世代を代表する史上7頭目の三冠馬。
既存のウマ娘のモデル馬ではゴールドシップと同じく父ステイゴールド、母の父メジロマックイーンを持ついわゆる「ステマ配合」の持ち主で、この黄金配合を一躍世に知らしめた馬でもある。
管理調教師は池江泰寿(栗東トレーニングセンター所属)、主戦騎手は池添謙一(フランス遠征ではクリストフ・スミヨンが騎乗)。ちなみに池江調教師は父ステイゴールドに管理助手として携わっており、全兄のドリームジャーニーも手掛けている。池添騎手もドリームジャーニーの主戦騎手として、共に春秋グランプリ制覇を成し遂げた。
『激情の三冠馬』『金色の暴君』などと呼ばれるまでに気性が激しいことで有名。
全兄ドリームジャーニーは激烈な気性の悪さで知られていたため、兄に引き続き預けられることとなった池江調教師と厩舎スタッフは「どんなバケモノがやって来るんだ…?」と戦々恐々としていたが、オルフェーヴルはかなり大人しかったので肩透かしを食らったとか。
しかし、新馬戦では新潟競馬場に到着した瞬間に豹変。
出走前の装鞍所で立ちあがり、直線では大斜行、勝ちはしたもののゴール後に騎乗していた池添騎手を振り落とすという暴れっぷりを見せた。どうやらレースに入るとスイッチが入ってしまうというバーサーカー気質だったらしい。ちなみにこの振り落とす癖は一説によると池添騎手と会いたくてやってるのでは?という珍説も存在する。
この気性難ぶりが影響したか、2歳戦は苦戦。京王杯2歳ステークスでは終始折り合いを欠いてしまい10着に大敗している。
3歳になると徐々に折り合いをつけ始め、シンザン記念、きさらぎ賞は惜敗に終わるが、スプリングステークスで重賞初制覇。皐月賞の優先権も手に入れ、クラシックへと歩を進めた。
- 皐月賞・覚醒した黄金の血
そして迎えた皐月賞。
この年は中山競馬場が東日本大震災の影響で使用不可能となっており、代替開催として東京競馬場・左回り・芝2000mで開催された。
しかし、オルフェーヴルは京王杯2歳Sでの大敗で「左回りが苦手なのでは?」と分析されており、オッズは単勝10.8倍の4番人気とあまり期待されてはいなかった。
だが、始まってみるとそんな心配は杞憂だった。
最後の直線で馬群から抜け出してそのまま独走。1番人気のサダムパテックを突き放し、終わってみれば3馬身差の快勝。見事に1冠目を制した。
- 日本ダービー・嵐の中の輝き
その後は日本ダービーへ直行。
しかし、当日は台風の影響により不良馬場。ダートコースには土砂降りの雨で水が浮く程の悪天候だった。初の不良馬場が不安材料となり、前走同舞台の圧勝劇で1番人気に推されはしたもののオッズは単勝3.0倍と少し物足りない感じであった。
しかし、オルフェーヴルは格が違った。直線で2頭の馬に挟まれたが、そんなプレッシャーもどこ吹く風。
残り200mで末脚を炸裂させ、同じく追い込んできた青葉賞の勝ち馬であり後続に7馬身差を付けていたウインバリアシオンを更に1と3/4馬身突き放して圧勝。見事に2冠を勝ち取った。
- 菊花賞・激情の三冠馬、誕生
その後は放牧を挟み、休み明けの神戸新聞杯を快勝して菊花賞へ。
三冠が懸かった菊花賞は、京都競馬場での勝ち星がないこと、兄・ドリームジャーニーが神戸新聞杯を勝ちながら本番は勝利できなかったことから不安説も囁かれたが、三冠への期待は大きく単勝1.4倍の1番人気に推された。
※JRA版
※関西テレビ版
そして運命の菊花賞が幕を開ける。
オルフェーヴルは序盤こそ引っかかる素振りを見せたが、池添騎手が馬群に入れて落ち着かせ、そのまま好位置をキープして追走。そして、第3コーナーから仕掛け、直線で一気に突き放す。後ろからはウインバリアシオンが猛追するが、これはもう届かない。
そのまま2馬身半を開いて栄光のウイニングポストを通過。史上7頭目、ディープインパクト以来6年ぶりとなるクラシック三冠馬の栄光を手にした。当時32歳だった池添騎手も、史上最年少の牡馬三冠ジョッキー(ちなみに牝馬三冠では2003年にスティルインラブで達成した幸英明騎手の27歳が最年少)の栄光を手にすることとなる。この記録は未だ破られていない。
そのまま感動のウイニングラン…と思いきや、オルフェーヴルはまたしても池添騎手を投げ出して放馬。しかも今回はラチに脇腹を叩きつけるというおまけ付きである。
流石にこの痛みには池添騎手も相当堪えたようで、下馬後しばらく息ができず、オルフェーヴルにしがみついたまま痛みを堪え、関テレ実況の岡安譲アナウンサーには「こんな三冠馬は初めてです」と言われ、必死に堪えながらインタビューをこなした池添騎手が終了直後に「痛い…」と思わず弱音を吐いたのが放送に乗る程だった。
この頃からオルフェーヴルは先述の『激情の三冠馬』『金色の暴君』という異名で呼ばれるようになっていった。
その後はしばらく間隔を開け、年末の有馬記念に参戦。
エイシンフラッシュ、ブエナビスタ、ヴィクトワールピサなどGⅠ馬9頭の豪華メンバーが揃ったが、そんな古馬の強豪をものともせず、スローの後方待機から4分の3馬身差をつけて着差以上の圧勝。ナリタブライアン以来となる、三冠達成と同年での有馬記念制覇を成し遂げた。
この成績が評価され、年末のJRA賞では最優秀3歳牡馬に加え年度代表馬にも選ばれた。
- 珍走!?・阪神大『笑点』
年が明けて4歳となったオルフェーヴルは阪神大賞典を初戦に選ぶ。
しかし、オルフェーヴルは終始かかりっぱなしで鞍上の池添騎手の指示を完全に無視。そのまま激情の赴くがままに走り続け、池添騎手が必死で手綱を抑えた影響で第3コーナーで失速。傍から見れば明らかに故障を疑われるような失速で、スタンドのファンからは悲鳴が上がったが、追い越されることを非常に嫌うオルフェーヴルは追い越してゆく他馬を見てブチ切れ気味にレースに復帰。上がり3ハロンを36.7という強烈な末脚で追い込むが、わずかに届かず2着となった。
この激走には誰もが驚き、オウケンブルースリに騎乗していた安藤勝己騎手は逸走して戻ってくるオルフェーヴルを見て珍しく「戻ってきおった!?」と大声を張り上げ、1着馬のギュスターヴクライ騎乗の福永祐一騎手はゴール後に横から現れたオルフェーヴルを二度見して大爆笑。強烈な印象が残るレースとなったが、オルフェーヴルはこの逸走でGⅠ馬としては前代未聞の調教再審査が下され、鞍上の池添騎手は過怠金10万円の処分を食らってしまった。
- まさかの大敗…しかし…
そんなこんなでオルフェーヴルは再審査に合格し、次走は天皇賞(春)。
しかし、どういうわけかオルフェーヴルは折り合っていたものの、最後の直線で末脚を繰り出せず11着に惨敗。京王杯2歳S以来の大敗となってしまった。
原因はまるで分からず、厩舎関係者も首をひねるばかりだったという。
そして春の最終戦はグランプリ・宝塚記念。
ファン投票では1位に選出されていたが、当のオルフェーヴルは不調気味で池江調教師も「7割ほどの出来」と不安を口にするほどだった。
しかし、オルフェーヴルは折り合いをつけたままレースを進め、直線で一気に抜け出すとビートブラックに4馬身差をつけて見事に優勝。復活を印象付けた。
- あの星を目指して…・凱旋門賞挑戦
この勝利でオルフェーヴル陣営は凱旋門賞挑戦を表明。
しかし、鞍上は苦渋の決断の結果、経験のない池添騎手を下ろすことを決め、代わりにエスコート役として欧州の名手・クリストフ・スミヨン騎手が騎乗することとなった。
渡仏したオルフェーヴルは前哨戦としてフォワ賞を快勝。凱旋門賞へと弾みをつけた。
凱旋門賞には前年優勝馬デインドリーム、日本に遠征しエリザベス女王杯を連覇したスノーフェアリーが出走を表明していた。
しかし、デインドリームは凱旋門賞を直前に馬伝染性貧血を発症し、移動禁止とされてしまい、スノーフェアリーは直前になって脚部不安を発症。無念の回避となった。
戦わずして古馬の強豪が消えてしまい、現地でも「オルフェーヴルが日本の悲願を果たすか?」と注目が集まっていた。
そして迎えた本番。オルフェーヴルは後方でレースを進め、フォルスストレートを抜けて残り200mで一気に加速。独走体制に入った。
『勝てる!!』
日本中で放送を見守るファンは誰もがそう思った。凱旋門賞は眼の前だ…!
…しかし、現実は甘くはなかった。
独走体制に入ったオルフェーヴルだが、ここに来て斜行癖が牙を剥き内ラチに向かいひたすら突進。スミヨンが必死に右鞭で矯正しようとするも直る気配もなく内ラチに突き刺さり失速する彼を、抜き去ったはずの牝馬・ソレミアが猛追。結局ゴール直前にてクビ差で差し切られ、日本競馬の悲願はあと少しでまたもや高い壁によって阻まれたのだった。
ちなみに勝ったソレミアの鞍上は日本でもシンボリクリスエスやゼンノロブロイで知られるオリビエ・ペリエ騎手だったが、ペリエも「勝てる確信はなかったが、オルフェーヴルは先頭に出ると本気で走るのを止めていた」と困惑していた。それほどオルフェーヴルの実力が卓越していたことの証明でもあり、その実力にすっかり惚れこんでいたスミヨンも、悔しさの余りレース後のパーティーでは泣いていたという(なお上記の通り、敗因が斜行にあったこともあり、「乗り慣れてる池添ならどうだったのか?」と未だに議論されることも)。
帰国したオルフェーヴルはジャパンカップを選択。
しかし、帰国したあとに斜行癖が酷くなり、調教でも左右にフラフラと動いてしまうようになっていた。
ジャパンカップには1つ下の三冠牝馬・ジェンティルドンナが出走を表明し、三冠馬対三冠馬の構図に注目されていた。
オルフェーヴルは後方待機から競馬を進め、最終直線で追い込む体制に入った。
しかし、ここで内ラチにヨレる悪癖が出てしまい、ジェンティルドンナの進路を塞ぎかけてしまう。しかし、ジェンティルドンナはオルフェーヴルを弾き飛ばすように僅かな隙間を縫って突進。そのままオルフェーヴルは差し切られ、ハナ差で2着に敗れた。
- 再びあの星を目指して…・凱旋門賞再挑戦
年末の有馬記念は回避し、陣営は再びの凱旋門賞挑戦を表明。そのため春は国内戦に専念することとなった。
初戦は産経大阪杯。エイシンフラッシュ、ショウナンマイティ、ヴィルシーナと中距離の実力馬が揃うスーパーGⅡの様相だったが、難なく勝利。
次戦は宝塚記念とするが、調教中に運動誘発性肺出血(EIPH)を発症。無念の回避となったが、幸い軽症であったため、凱旋門賞へは向かえる運びとなった。
一方、主戦の池添騎手はオルフェーヴルと一緒にロンシャンを駆けるべく、少し前からフランスの環境に慣れるため2ヶ月に渡って遠征を行った。…しかし日本と違い、外様に厳しいフランスではいい馬は集まらず、約1ヶ月が経過した時点で騎乗できたのはわずか5戦と惨憺たる有様だった。池添騎手の努力も虚しく、陣営は再びスミヨン騎手に騎乗を依頼。池添騎手は無念の帰国となってしまった。
再び渡仏したオルフェーヴルは前哨戦のフォワ賞を2連覇。順調な滑り出しで凱旋門賞へと挑んだ。
凱旋門賞本番では道中でうまく折り合いをつけて、最後の直線の末脚勝負に賭けた。
しかし前を行く仏オークスを制した3歳牝馬トレヴが止まらない。斤量差が露骨に響いたか、2着ではあるが5馬身差を開かれる惨敗に終わった。
なお、勝ち馬トレヴは、かつて同じ凱旋門賞でエルコンドルパサーを完封して初制覇の夢を打ち砕いたモンジューの子孫。またしてもモンジューに阻まれたことに頭を抱えるファンも多かった。
- ラストランへ
帰国したオルフェーヴルは疲労面もあってジャパンカップを回避。
有馬記念一本に絞り、これをラストランとすることが決まった。
- 幕間・とある小さなファンとの約束
有馬記念へ調整を進めるオルフェーヴル陣営だったが、池添騎手にある一本の連絡が入る。
その内容は「オルフェーヴルの大ファンで、池添騎手たちに会いたいという男の子が居る。」というものだった。ここだけならただのファンレターだが、そこから先の内容に池添騎手は目を疑った。
「その少年はわずか5歳で難病に侵され、もはや余命幾許もない。」
事情を知った池添騎手は池江厩舎やサンデーレーシングに掛け合い、オルフェーヴルが放牧されているノーザンファームしがらきに少年を招待し、オルフェーヴルと出会わせた。
普段は関係者だろうがすぐ噛みつくオルフェーヴルも、何かを察していたのか、少年が触れようとすると自ら顔を差し出して、気が済むまで撫でさせたという。
念願のオルフェーヴルと会うことができ、少年は喜んでいた。
しかし、病魔は少年を蝕み続け、有馬記念を迎える2週間前に亡くなってしまった。
この報を聞いた池添騎手は「なんとしても有馬記念は勝たなければ…」と決意。
オルフェーヴルにもその気合が伝わったか、十全の状態で有馬記念の日を迎えた。
- この走り、天へと捧ぐ・有馬記念
そして迎えたラストラン・有馬記念。
キズナ、エピファネイア、メイショウマンボ、ジャスタウェイ、エイシンフラッシュ、ジェンティルドンナといった有力馬が続々と回避し、最大の強敵と見られたのは12世代の二冠馬・ゴールドシップ(前年の覇者)だった。
同型配合の二冠馬との初の激突にファンの注目が集まる中、ついにラストランが始まった。
オルフェーヴルはそつなくスタートをこなし、後団に構える。稍重寄りの良馬場でルルーシュが逃げ、前半はスタート1000m60秒8と淡々とした流れ。オルフェーヴルと池添騎手は3コーナーで仕掛け始め、4コーナーを大外からまくり上げると直線入りで既に先頭に立つ。
そこからはもはやこの1人と1頭の独壇場。追いすがるウインバリアシオン、ゴールドシップを大きく突き放す。
最後の急坂もなんてことはない!!
これだ!!これだ!!
目に焼き付けよ!!!
これが!!!『オルフェーヴル』だああああああああ!!!!
(フジテレビ実況・青嶋達也)
圧倒的。ただただ圧倒的な走りを見せ、8馬身を開いてゴールイン。有終の美を飾った。
池添騎手は見事に弔い星を挙げたオルフェーヴルを労り、馬上から天を見上げ、
「…勝ったよ」
と密やかに呟いた。
直後に行われた引退式でのスピーチでは「オルフェーヴルという、人を魅了する力強い走りをする馬がいたことを、語り継いでほしい」「僕はオルフェーヴルが世界一強いと思います」という餞の言葉を送り、オルフェーヴルはターフを去っていった。
- 引退後
引退後は種牡馬となり、現在も社台スタリオンステーションで繋養されている。2015年には得票率95.9%という圧倒的支持を集めてJRA顕彰馬に選出された。
ただ、産駒の成績は一言で言うなら「三振かホームラン」「ガチャ」と言った有様。産駒の勝ち上がり率がかなり悪く、「重賞馬か未勝利馬か」の二択と言ってもいい極端な成績となっている。なにせ2017年には2歳サイアーランキングで7位に入ったものの、勝ち上がった産駒の頭数は上位20頭で最下位の8頭、種牡馬成績を示す指標の一つ「アーニングインデックス」では全体1.21に対して重賞では10.80とかなり極端。
しかし、当たれば大きい事は確かであり、初年度でラッキーライラックが阪神JFを勝って以降は7年連続で産駒がGⅠ級を勝っている。母父としても2022年のホープフルステークスを制したドゥラエレーデ(父ドゥラメンテ)を輩出するなど、こちらでも楽しみな存在となっている。
変わったところでは、馬体重が300kg台前半から中盤という飛び抜けた小型軽量さから多くのファンを集めているアイドルホース・メロディーレーン(ちなみに半弟(父ドゥラメンテ)は2021年菊花賞などGⅠ3勝を挙げたタイトルホルダー)もオルフェーヴルの産駒である。
また、何故かダートにめっぽう強い産駒も多く、牝馬ながらに混合の交流重賞を多く制したショウナンナデシコ、史上初のBCを制した日本馬デュオの片割れ・マルシュロレーヌ(ちなみに片割れは同厩の大親友・ラヴズオンリーユー)、やる気のない調教とやる気のないパドック、そしてレースも終い以外はやる気がないものの、その卓越した実力でダート転向後に一気にGⅠ馬に上り詰め、そしてドバイワールドカップを制したウシュバテソーロなど、ダートの強豪を数多く排出している。
ちなみに実はオルフェーヴル自身も調教再審査の際にダートを走っており、その走りがなかなか良かったという話があったことも知られている。
そのため、「実は本質的にはダート馬で、芝でもその能力の高さを発揮できたオールラウンダーじゃないのか?」という疑惑も立っているのだとか…芝の三冠馬なのに。
と言うかさらに言えば引退して調教してないはずなのに種付け初年度に何故か筋肉ムッキムキにバンプアップした馬体を披露した事と産駒のGⅠ馬の半分が新馬戦勝利はおろか未勝利戦がなくなるギリギリまで勝ち上がれていない事から「本質的には晩成なのでは?」と言う疑惑も立っている始末…3歳クラシック芝三冠馬やぞ。
余談
オルフェーヴルの解釈
オルフェーヴルがウマ娘に実装される際には、様々な解釈やデマなどがウマ娘ファンの中で蔓延った。実際にオルフェーヴルがカレンチャンの舎弟のように扱われるファンアートが多く投稿されたり大きなネタとされており、公式で正式に実馬の名が出ると一時期にそのネタが擦られ、ネットでは騒動になった。
舎弟という情報が一切なく、かつオルフェーヴルが馬房から一番に出されるのが自分でないと怒る事から、オルフェーヴルは他馬の舎弟ではないと考えられている。一部のウマ娘ファンからは史実として扱われた事により、話題と批判を呼んだ。
優駿2011 6月号の記事では「オルフェーヴルは5月14日の遅生まれで、そのせいで仲間内ではいじめられっ子キャラだったんです。それが徐々に成長が追い付いてきて、1歳の2月くらいにはもう、自分は周りの馬には負けないぞ、という感覚はあったと思いますね」と書かれてある。
オルフェーヴルはいじめられっ子という印象に持っていかれがちだが、関係者が真っ先に「他の馬よりも人一倍に元気。ちょっと嫌な事があるとゴネるやんちゃぶりを見せる」と語るほど幼少期から既に強い自我を持っていた。
またオルフェーヴルはいじめられっ子ではないと言う声も上がっているが、これに関してはあまりにもオルフェーヴルを愚弄するファンアートやネタ、いじめられっ子のみを掘り出して盛り上がるコミニティが多く、それに反発するにあたり全面否定する出てきてしまった。
オルフェーヴルをいじめられっ子キャラ、舎弟キャラを全面に押し出すのは、上記の背景もあることからイメ損やデマの拡散とも捉えられるので注意が必要である。
立ち上げ初期・幻のウマ娘
このように3周年にて発表されたオルフェーヴルであるが、一部のトレーナーからは「あれ?もっと前からいたのでは?」という声もあがっている。というのも、『ウマ娘』プロジェクト企画立ち上げ当初、名前を伏せた状態でキャラデザが発表されたウマ娘の中にオルフェーヴルがいたのでは、という話があるため。「オルフェーヴル(ウマ娘)」のイラストを過去に遡るとこのウマ娘のイラストが並んでいる。
詳しくはマスクド三冠バを参照してほしい。
代役不在?
諸事情でモデル馬のライバルが未実装かつ比較的新しい世代のウマ娘は「擬人化ができない場合は代役でライバルを」とされる事が多い。
例えばゲームアプリ版『ウマ娘』のエイシンフラッシュの育成ストーリーでは、モデル馬におけるライバルが悉くウマ娘化されていないため、娘あるいは息子の代わりに父や母が本人の天性とはかけ離れた適性やスキルを引っ提げて登場など苦肉の策が取られている。
一方でオルフェーヴルの世代及び当馬と主にぶつかり合った世代の芝路線は彼女自身が発表されるまでほとんど描かれなかったからか、彼女らしき代役は一見存在していない。
エイシンフラッシュの育成ストーリーではゲーム版にて初めてミスターシービーの3Dモデルが登場したが、これは当時発表されていないオルフェーヴルの代わりに三冠馬を登場させたためとみられる(後方から差し切られる展開が11年有馬記念と一致する)。
トーセンジョーダンのシナリオでは、オルフェーヴルの同母兄であるドリームジャーニーの代役として母父に当たるメジロマックイーンが追込Aに魔改造されて登場(同じステマ配合のゴールドシップは本人役で登場)。また、シニア期に走る天皇賞(春)ではゴールドシップがライバルとして出てくるのだが、実はこの時ゴルシ以外に「あの暴れん坊」なる出走者がいることが示唆されている。そもそもトーセンジョーダンは史実の天皇賞(春)ではゴルシと対戦したことがなく、オルフェーヴルが1番人気だった12年開催しか参戦していない。つまりここではゴルシが代役という訳である。
一方で、キタサンブラックの育成ストーリーでは、いないと話にならない二冠馬ドゥラメンテの代役として、偽名のハイスペックモブウマ娘・ブリュスクマンが登場しており、このパターンでの実装もあり得ると考えられていた。
震災の年の三冠馬
実馬にとっては切り離せない話題だが、彼の3歳時(2011年)は3月11日に東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が発生、さらに東京電力・福島第一原子力発電所で放射能漏れ事故も発生し、競馬界にも影響が及んでいた。その最たるものが「府中開催の皐月賞」である。本来の開催地である中山競馬場が被害を受けた結果、例年とは異なりダービーと同じ東京競馬場での代替開催という措置が取られた他、様々なレース日程がズレていた。そんな異例の皐月賞を制したのがオルフェーヴルであった。
同舞台のダービーで1番人気には支持された一方、「中山の皐月賞を制してこそ本当の三冠馬」と無理を言う層もいたのだが、宝塚記念で見られるようにコーナリングが上手な実馬は中山競馬場が得意だったようで、有馬記念でのパフォーマンスがずば抜けていたため沈静化している。
ウマ娘では1995年1月17日の兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)の影響を受けた史実の競走馬が実装されているが、地震については代替表現やそもそも何も触れずにシナリオが描かれており、あえてぼかされていた。一方、トランセンドのシナリオでは東日本大震災を直球で描いており、3周年以降はこのセンシティブな話題も取り扱うケースが見られる(デアリングタクトに至っては、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大による無観客開催・マスク完全着用の描写があるのではと取り沙汰されている)。
震災の影響で落ち込んだ競馬界に突如として現れた三冠馬。破天荒な走りで時に衝撃を、時にお笑いを、時に感動をもたらした彼の背景について語られる可能性も指摘されている。
メジロの夢の終わり
震災の影響として、メジロ牧場の閉鎖という大きな話題がある。
元々オーナーブリーダー(馬主兼生産者)として斜陽気味のメジロ牧場であったが、2000年初頭の有珠山噴火の被害が残っていた事と震災の影響で競馬が軒並み中止された事がレース賞金頼みの経営に直撃し、閉鎖を決定付けられてしまったのである。閉鎖に際し「一番の心残り」として挙げられたのが、ついぞ届かなかった日本ダービーであった。
牧場の閉鎖から9日後、何の因果かメジロマックイーンを母父に持つオルフェーヴルが鮮烈な走りでダービーを制覇。メジロ牧場と直接の関係はないものの、長年ステイヤーに拘った血統からダービー馬、ひいては三冠馬が輩出されることとなった。父・母父が日本産馬というのは三冠馬の中でもオルフェーヴルのみの特色であり、メジロのみならずシンボリ牧場・社台など日本競馬の結晶として、彼は凱旋門賞に挑むこととなる。
ウマ娘においても姉ドリームジャーニーのシナリオにてメジロマックイーンがメジロ家の衰退を明言しており、特訓に加わる形で彼女をサポートしている。オルフェーヴルの育成シナリオでもこの辺りの背景が語られるのかもしれない。
「どれ、王が見てやる」
友情トレーニング発生時におけるオルフェーヴルのボイス。強力な根性SSRサポカとしてよく聞くことになった。……のだが、実装がU.A.F._Ready_GO!と同タイミングだったため、とある光景が繰り広げられた。
根性枠で出現する競技「ムゲンリフティング」において、威厳のあるサポカイラストが表示され上述の発言をした直後、育成ウマ娘のリフティングに合わせてポンポンと手拍子したり、技を成功した際に優しい拍手で祝福したり、終いには夕暮れまで続けた相手に付き合いつつ後ろで砂に落書きをしたりと、トレーニングの共通モーションをバシバシ睫毛のイケメンウマ娘が行うもので非常にギャップがあった。この現象はエアシャカールなど普段不機嫌そうに見えるウマ娘でも発生しうるものであったが、新シナリオ公開のタイミング、シナリオ特性にマッチしたサポカ性能から特に注目を浴びていた。
また、サポカイベントでも高圧的な言動に対して人付き合いの良いところや聞き分けの良いところを見せており、史実のラスト有馬におけるエピソードも合わさって「心優しいウマ娘なのではないか?」と真面目に推察されてもいる。このため、巷では暴君というより保護者ポジションの役回りになる二次創作も見かけることになった。
誰を投げる練習なのか
同じくサポカに纏わる話だが、根性トレに割り振られるジャンル『ファイト』の競技はギガンティックスローという、人形を巴投げで空高く舞上げてハードルを超させるものなのだが。
見ようによっては人間を投げ飛ばす練習をさせているにも見えなくもなく、またレベルを上げることで舞い上げた人形の着地地点に先回りして背負い投げをお見舞いするという追い討ちも加わることもあって、完全にオルフェーヴル号の史実のアレだと連想してしまう者もいるのだとか。
まぁ、こちらはスペシャルウィークのようなモデル馬が人懐っこかった筈の子でも、根性サポカであれば参加してくるわけだが。
その他
その振る舞い(※)やキャラクターの紹介文、「金色の暴君」という異名などの様々な要素から『Fateシリーズ』のギルガメッシュを連想させるというトレーナーの声がしばしば聞かれるが、2019年度の有馬記念でJRAと『FGO』がコラボした際にはなんとオルフェーヴル(実馬)の解説を賢王時代のギルガメッシュが担当し、オルフェーヴルをかつての自分の姿に重ねて絶賛している。
まさか、オルフェーヴルがこのような形で王のような振る舞いを見せるとは彼の千里眼でも見抜けなかっただろう。
ちなみにギルガメッシュは他にも黄金繋がりでか、ゴールドシップの解説も担当している。
(※)ただし、ギルガメッシュの一人称はオルフェーヴルとは異なり、我(「オレ」または「われ」)であるのが最大の違いである。一人称が「余」なのはこっち。
関連イラスト
関連動画
池添謙一、オルフェーヴルのガチャをさっそく引いてみた
関連項目
三冠ウマ娘繋がり
※シンボリルドルフとナリタブライアンもオルフェーヴルと同じく3歳で有馬記念を勝利。シンボリルドルフに至っては連覇と隔年の違いはあるが共に有馬記念を2勝している。
ちなみに、オルフェーヴルが三冠を達成した2011年の菊花賞では、ナリタブライアンがTVCMに起用された。
池添謙一騎手繋がり
スイープトウショウ(ウマ娘):気性難の馬に縁がある池添騎手繋がりで、産駒もいる(スイープトウショウの2015、調教が上手くいかずデビューは叶わなかった)。
カレンチャン(ウマ娘):同じ主戦騎手・池添繋がり。史実では一世代上だが、距離適性の違いのため対戦経験はない。
血縁繋がり
ステイゴールド(ウマ娘):史実では父。
メジロマックイーン(ウマ娘):史実では母の父。
ナカヤマフェスタ(ウマ娘):史実では二世代上、同じステイゴールド産駒。凱旋門賞2着繋がり。
ドリームジャーニー(ウマ娘):ウマ娘では姉。全兄弟(父母共に同一の馬)・同厩舎・同主戦騎手繋がり。オルフェーヴルとは現役が1年被っているが、クラシックの真っ只中という事もあって対決は叶わなかった。
ゴールドシップ(ウマ娘):一世代下の二冠馬(3歳時の有馬制覇繋がりも)。そのため直接対決が嘱望されてきたが流れに流れ、結局オルフェーヴルのラストランとなった有馬記念が最初で最後の対決となった。
オルフェーヴル・ドリームジャーニー兄弟とゴールドシップは史実では父にステイゴールド、母父にメジロマックイーンという俗に言うステマ配合で誕生した共通点を持つ。
同期(11世代)
ウインバリアシオン(ウマ娘):史実では7戦6勝。
池江泰寿厩舎繋がり
トーセンジョーダン(ウマ娘):史実では二世代上。3戦2勝。
サトノダイヤモンド(ウマ娘):史実では池江泰寿厩舎の後輩で、凱旋門賞に挑戦したという共通点もある。
その他
ヴェニュスパーク(ウマ娘):元ネタとされるトレヴは二度目の凱旋門賞で辛酸を舐めさせられた相手。「プロジェクトL'Arc」シナリオでは会話イベントが発生する。
ジェンティルドンナ(ウマ娘):史実では同じ馬主の一世代下の三冠牝馬。2012年ジャパンカップが最初で最後の対決。1戦1敗。
エイシンフラッシュ(ウマ娘):史実では一世代上のダービー馬。3戦全勝。
ヴィルシーナ(ウマ娘):史実では一世代下。1戦1勝。
ヤエノムテキ(ウマ娘):史実では関わりがないが、オルフェと同じ東京競馬場開催の皐月賞を制した競走馬。
エルコンドルパサー(ウマ娘):史実では関わりがないが、オルフェと同じ凱旋門賞2着繋がりで双方が負けた相手は親族になる。
※上記の3名はいずれもオルフェーヴル(と推測されていたウマ娘)同様に初期PVでそれらしきウマ娘の姿が確認出来た。なお公式で明言はされていないためここでは未登場のウマ娘は伏せ字とする。
ウマ娘以外
エーデルガルト=フォン=フレスベルグ:外見が類似している、覇道を歩むキャラクター。オルフェのビジュアル発表時、「エーデルガルト」が一時トレンド入りした。