第32回ジャパンカップ
さんかんばにとうちょくせつたいけつ
2012年、この年の牝馬クラシック路線はジェンティルドンナが桜花賞、オークス、秋華賞を制して牝馬三冠を達成。その後ジェンティルドンナ陣営は古馬との初対戦に牝馬限定のエリザベス女王杯ではなく牝牡混合のジャパンカップを選択した。
このジャパンカップは前走でフランス凱旋門賞に挑んで2着だった牡馬三冠馬オルフェーヴルが帰国後の初戦として出走を表明し、1985年のミスターシービーとシンボリルドルフの天皇賞(春)以来の三冠馬同士の直接対決となった。
また凱旋門賞でオルフェーヴルを倒したフランスのソレミアも参戦したことでオルフェーヴル陣営にとってはホームリターンマッチであった。
出走17頭全てが重賞馬、うちG1勝ち馬が11頭という豪華な面子となった。
- オルフェーヴルの池江厩舎はトーセンジョーダンとの2頭出し。
番 | 馬 | 性齢 | 騎手 | 調教師 |
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1 | ビートブラック(JPN) | 牡5 | 石橋脩(美浦) | |
2 | スリプトラ(GB) | 牡6 | N.カラン | R.ヴェリアン(GB) |
3 | ジャガーメイル(JPN) | 牡8 | W.ビュイック(GB) | 堀宣行(美浦) |
4 | フェノーメノ(JPN) | 牡3 | 蛯名正義(美浦) | 戸田博文(美浦) |
5 | マウントアトス(IRE) | セ5 | R.ムーア(GB) | L.クマーニ(GB) |
6 | レッドカドー(GB) | セ6 | G.モッセ(FR) | E.ダンロップ(GB) |
7 | メイショウカンパク(JPN) | 牡5 | 内田博幸(美浦) | 荒川義之(栗東) |
8 | エイシンフラッシュ(JPN) | 牡5 | C.ルメール(FR) | 藤原英昭(栗東) |
9 | オウケンブルースリ(JPN) | 牡7 | 浜中俊(栗東) | 音無秀孝(栗東) |
10 | ダークシャドウ(JPN) | 牡5 | M.デムーロ(ITR) | 堀宣行(美浦) |
11 | ジャッカルベリー(IRE) | 牡6 | C.オドノヒュー(IRE) | M.ボッティ(GB) |
12 | ローズキングダム(JPN) | 牡5 | 武豊(栗東) | 橋口弘次郎(栗東) |
13 | ルーラーシップ(JPN) | 牡5 | C.ウィリアムズ(AUS) | 角居勝彦(栗東) |
14 | ソレミア(IRE) | 牝4 | O.ペリエ(FR) | C.ラフォンパリアス(FR) |
15 | ジェンティルドンナ(JPN) | 牝3 | 岩田康誠(栗東) | 石坂正(栗東) |
16 | トーセンジョーダン(JPN) | 牡6 | C.スミヨン(FR) | 池江泰寿(栗東) |
17 | オルフェーヴル(JPN) | 牡4 | 池添謙一(栗東) | 池江泰寿(栗東) |
スタートすると(案の定)ルーラーシップが出遅れ、外枠発走だったジェンティルドンナとオルフェーヴルは前と後ろに分かれてポジションを取った。
単騎で逃げたビートブラックに対し、最終コーナーからオルフェーヴルが捲っていき直線で並びかけるが、先行策を取ったジェンティルドンナもインコースから襲い掛かり、三冠馬2頭が馬体を合わせての叩き合いとなりジェンティルドンナがハナ差先着して優勝した。勝ちタイムは2:23:1。3着はルーラーシップが追い込み、ソレミアは伸びがなく13着。
3歳牝馬がJCを勝つのは史上初であり、岩田騎手は前年のブエナビスタに次ぐJC連覇となった。
最後の直線でジェンティルドンナが下がってくるビートブラックと内に寄ってくるオルフェーヴルとの間に挟まれ進路がなくなりかけたところを岩田騎手がオルフェーヴルを押し返すような形で外に持ち出したことが審議の対象になったが、結局着順は変わらずに決着した。しかし鞍上の岩田騎手は強引な騎乗だったとして二日間の騎乗停止処分を受けた。
またレッドカドーもフェノーメノとトーセンジョーダンに進路を妨害されたという審議が行われたが、これも着順通りになった。
着順 | 馬名 | タイム/着差 |
---|---|---|
1 | ジェンティルドンナ | 2:23:1 |
2 | オルフェーヴル | ハナ |
3 | ルーラーシップ | 2½ |
4 | ダークシャドウ | アタマ |
5 | フェノーメノ | 2½ |
掲示板に入った5頭のうち、ダークシャドウを除いた4頭はサンデーレーシング所属の競走馬である。