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ジェンティルドンナ

じぇんてぃるどんな

日本の競走馬・繫殖牝馬(2009-)。主な勝ち鞍は2012年の牝馬三冠(桜花賞、優駿牝馬(オークス)、秋華賞)、2012・2013年のジャパンカップ、2014年のドバイシーマクラシック・有馬記念。史上4頭目の三冠牝馬であり、日本競馬史上初となるジャパンカップ連覇を達成した。2012年・2014年のJRA年度代表馬、JRA顕彰馬(2016年選出)。
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三冠馬の遺伝子

≪「ヒーロー列伝」No.73≫

貴婦人の進撃

まず桜の丘で乱を鎮め
樫の渓谷を平定すると
いま秋華の郷も制圧。
乙女の国を統べる者が
ここに誕生した。

だが女領主は満足を知らぬ。
まだ見ぬ強敵を求めて
新たな荒野へ飛び出していく。
海の向こうへ漕ぎ出していく。
貴婦人の進撃は続く。
≪「名馬の肖像」2017年秋華賞

概要

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生年月日2009年2月20日
性別
毛色鹿毛
ディープインパクト
ドナブリーニ
母の父Bertolini
競走成績19戦10勝
馬主(有)サンデーレーシング
生産牧場ノーザンファーム
調教師石坂正


馬名はイタリア語で「貴婦人」を意味する言葉。が、その後の活躍っぷりから色々な意味でネタにされることになった。
歴代屈指の強豪揃いと言われる2012年クラシック世代(12世代)の中でも代表格の1頭。

父は2005年のクラシック3冠馬にして7冠馬、種牡馬としても無数の重賞馬を輩出している近代日本競馬を代表する名馬ディープインパクト
母ドナブリーニはイギリスの短距離G1を勝利し、その後社台グループに輸入されて日本にやってきた繁殖牝馬。初年度もディープと配合され、重賞を2勝することになるドナウブルーを出していた。
ジェンティルドンナは2年目の産駒である。

現役時代

デビュー~2歳時

新馬戦では2着に敗れるが未勝利戦を勝ち上がる。

3歳時

3歳の初戦となるシンザン記念で牡馬を一蹴して重賞初制覇、牝馬ながら大器の片鱗を見せる。その後桜花賞トライアルのチューリップ賞では直前の熱発の影響で体調が万全でない中4着と敗れるが、一叩きして調子を上げ本番の桜花賞へと向かった。
2012年牝馬クラシック初戦の桜花賞では2歳女王のジョワドヴィーヴルと人気を分け合うが、ヴィルシーナらとの直線の競り合いを制し勝利。初G1を獲得する。

続くオークスでは、マイル中心に活躍していた姉ドナウブルーの存在やディープ産駒の2400m勝利がそれまでなかったことから距離が不安視され、また東京への初輸送だったこと、桜花賞で手綱を取った岩田康誠の騎乗停止により川田将雅へ騎手が乗り替わりとなったこともあり、桜花賞を勝利していながらも3番人気に人気を落とした。
しかしレース本番では後方で完璧に折り合いをつけ、直線で一気に突き抜けると抜け出したヴィルシーナもちぎりオークス史上最大着差となる5馬身差の圧勝劇を見せて二冠を達成した。タイムもレースレコードを1.7秒更新する凄まじいものであった。

夏の放牧を経て秋はローズSから始動。牝馬クラシック最後の一冠秋華賞を前に先行する競馬を試し、全く危なげないレースぶりで2着のヴィルシーナ以下を完封、秋華賞を圧倒的な1番人気で迎える。
秋華賞本番、これまで常にジェンティルドンナの2着と涙を飲んでいたヴィルシーナが作るスローペースにやや折り合いを欠くが、道中チェリーメドゥーサが大逃げを打ってペースが速くなったことで落ち着きを取り戻し、最後の直線でチェリーメドゥーサを交わすと馬体を合わせて追ってきたヴィルシーナをハナ差で凌ぎきりJRA史上4頭目の牝馬三冠を達成した。父ディープインパクトとの父娘3冠は史上初、また異なる騎手での3冠も牝牡問わず史上初となった。

同世代の牝馬に敵はなしと見た陣営は3歳牝馬ながら次走にジャパンカップを選択。この年は1歳年上の3冠馬オルフェーヴルも参戦し、牝牡3冠馬の激突と煽られた。3冠馬同士の対戦は1985年のミスターシービーシンボリルドルフによる天皇賞(春)以来となった。
レースは直線で逃げ馬ビートブラックとオルフェーヴルの間で進路が無くなりかけたところを外のオルフェーヴルに馬体を合わせ、弾き飛ばすように進路をこじ開けるという、牝馬とは思えないすさまじいレースを見せつけたジェンティルドンナがオルフェーヴルとの競り合いをハナ差で制して優勝。
さすがにこのラフプレーは審議対象となり、岩田騎手は開催2日の騎乗停止となったが、ジェンティルドンナは降着にはならなかった(審議の内容については未だ賛否が分かれているが、発端はオルフェーヴルの斜行癖ではないかという意見もある)。ジャパンカップの3歳牝馬の優勝は史上初めてのことであった。
これでこの年G1レース4勝を含む7戦6勝。この成績を評価され、牝馬3冠馬として、そして3歳の牝馬としても初となるJRA賞年度代表馬に選出された。

4歳時

国内を制覇したジェンティルドンナは目標をフランス凱旋門賞に定めるが、明けた4歳、初戦のドバイシーマクラシックへの遠征でセントニコラスアビーの2着に敗れてしまう。帰国後の宝塚記念では同期の二冠馬ゴールドシップにマークされる形となり、再び体で道をこじ開けるべくぶつかっていくがゴールドシップはびくともせず、そのままゴリ押しされ3着。この連敗で凱旋門行きを断念することになる。
その後の天皇賞(秋)では1番人気に推されたが、血筋の因縁というべきか、突然の覚醒を見せたハーツクライ産駒ジャスタウェイの豪脚に屈して2着と勝ちきれないレースが続いた。
迎えた2度目のジャパンカップはこれまで手綱を取ってきた岩田騎手からライアン・ムーア騎手へと乗り替わることとなったが、レースではエイシンフラッシュがスローの逃げを打つ中でいつものように折り合いをつけて先行、直線で抜け出すと後続のデニムアンドルビー以下を抑えてJC史上初となる連覇を達成、この年1勝ながら最優秀4歳以上牝馬に選出される。

5歳時

5歳となったジェンティルドンナは初戦の京都記念で6着となりキャリアで初めて掲示板を外すも、前年のリベンジを果たすべく、ムーア騎手を鞍上に再びドバイシーマクラシックに挑む。レース終盤、直線で前方を完全に塞がれる大ピンチに陥るが、馬群の隙間を横っ飛びで抜け出し、鮮やかに前の馬を差し切って優勝。日本の牝馬としては初となるドバイG1制覇を成し遂げた。
帰国後は前年と同じローテで走るも、宝塚記念を9着、天皇賞(秋)を2着、3連覇のかかったジャパンカップも1歳年下の菊花賞馬エピファネイアらの後塵を拝して4着と不満足な結果が続いた。当初はジャパンカップ後に引退の予定であったが、陣営はこの結果を不完全燃焼として年末の有馬記念を引退レースにすると宣言。ムーア騎手の短期免許が切れたため、鞍上は戸崎圭太となった。

有馬記念

この年の有馬記念は同期のゴールドシップ、ジャスタウェイ、ヴィルシーナら馴染みのメンバーに加え、ジャパンカップで敗れたエピファネイアも参戦し、出走16頭全てが重賞馬、うちG1馬が10頭という史上稀に見る豪華メンバーとなったため、帰国後の連敗に加え中山競馬場未経験のジェンティルドンナは生涯最低の4番人気となる。それでもレース本番ではヴィルシーナ、エピファネイアの後ろの3番手に位置取り、直線でエピファネイアを競り落とすと後続を完璧に抑えきり1着でゴールイン。ラストランを勝利で飾り、自身2度目となる年度代表馬に輝いた。また中山競馬場未経験の馬が有馬記念を勝ったのは、1997年のシルクジャスティス以来である。
最終成績19戦10勝、生涯獲得賞金17億2603万円(海外賞金含む)。競走馬引退以降は生まれ故郷のノーザンファームで繁殖牝馬となっている。

評価

先行して直線で押し切る一見して地味なスタイルを得意としたことと、同時代にオルフェーヴルやゴールドシップといった癖が強く派手なライバルたちがいたこと、またオルフェーヴルへの体当たりへの批判(これは騎手の問題だが)でヒール(悪役)扱いを受けたことなどが相まって、現役時代は実績の割にあまり人気を得られなかった。しかし卓越したレースセンスと直線で一気に抜け出す瞬発力、牡馬顔負けの勝負根性(貴婦人ならぬ鬼婦人とまで言われた)を武器に王道路線を戦い抜き、牝馬ではウオッカと並ぶG1レース7勝を挙げ、史上初のジャパンカップ連覇、牝馬初のJRA主要四場(府中、中山、阪神、京都)全てでのG1勝利など、数多く活躍しているディープインパクト産駒の中でも最大級の功績を残した名馬と言える。
生涯獲得賞金も当時の牝馬のトップであり、牡馬を加えてもテイエムオペラオーに次ぐ歴代2位の記録であった。
2016年には父と同じく顕彰馬に選出されている。親子での顕彰馬は史上4組目。

エピソード

  • オルフェーヴルとの一件のせいで荒っぽいイメージがついているが、ジェンティルドンナ自身は素直で騎手の言うことをよく聞く優等生だった。そのためか騎手の乗り替わりが多かったにも関わらず安定した強さを発揮している。その一方でパドックでは度々テンションが高く首を振ったり、歓声に驚いて岩田騎手を振り落としかけたりといった行動も見られることがあった。競馬ではイレ込んでいる馬は走らないとされるが、ジェンティルドンナの場合はこれがガス抜きとなってレース中の気合いの入った走りに繋がっていたと言われている。
  • 身体的な弱点として、父ディープインパクトと同様に蹄が薄かったことが挙げられる。そのため蹄鉄を釘で固定することができず、特殊な接着剤で固定するタイプの蹄鉄を使っていた。


関連タグ

三冠牝馬
12世代
顕彰馬

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ジェンティルドンナ&ヴィルシーナ

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