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ジェラルディーナ

じぇらるでぃーな

2018年生まれ、日本生産調教の元競走馬で、2024年現在は繁殖牝馬。主な勝鞍は2022年のエリザベス女王杯。三冠牝馬・顕彰馬のジェンティルドンナを母に持つ。
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プロフィール編集


概要編集

生い立ち編集

母は2012年に牝馬三冠を達成し、他にもジャパンカップ連覇など国内外でG1を7勝した歴史的名牝・ジェンティルドンナ。父はマイルを中心に日本と香港でG1を6勝した2015年の年度代表馬・モーリス。本馬はモーリスの初年度産駒の一頭であり、ジェンティルドンナにとっては3番仔にあたる。3歳下の全妹にエヴァンジェリーナがいる。

両親あわせて13冠ベビーという超良血なため、サンデーレーシングで一口175万×40口(=7000万)という高額で募集されており、デビュー前から活躍が期待されていた。


2歳(2020年)編集

母も管理した栗東の石坂正厩舎に入厩し2歳9月デビュー。母の主戦を務めた岩田康誠が新馬戦から騎乗したが3着・2着と勝ち上がれず。この頃は気性の荒さから来る調教不足から直線コースを真っ直ぐ走ることさえままならず、レース本番で蛇行する有様であった。


それでも北村友一の騎乗した3戦目で勝ち上がり、ぎりぎりのところで年末の2歳女王決定戦、阪神ジュベナイルフィリーズに挑戦することに。ここはソダシの7着に敗れ、2歳は4戦1勝で終えた。


3歳(2021年)編集

桜花賞出走を目指し、2月のエルフィンステークス(L)から始動するも10着に敗れた。

3月に石坂調教師の定年引退によって厩舎が解散、クロノジェネシスなども管理した斎藤崇史厩舎に転厩する。

しかし転厩後初戦の城崎特別(一勝クラス)ではこの後しばらく主戦騎手となる福永祐一を鞍上に迎えるが、レース中に右手綱が外れるアクシデントがあり8着と惨敗。牝馬クラシック路線に向けて賞金を加算することができなかった。

休養を挟んで3歳夏から条件戦を2連勝。3勝・収得賞金1500万円の状態で秋華賞に登録するも賞金が足りず除外(この2021年は収得1600万円が出走ラインだった)。10月17日、秋華賞直前のレースである阪神10Rの西宮ステークスを制してオープン入りを果たした。

12月のチャレンジカップから本格的に重賞戦線へ参戦する。ここでは道中コース取りが詰まったこともあり4着で終わった。


4歳(2022年)編集

4歳になった2022年は引き続き重賞戦線を転戦。大阪杯を目標にしていたが、上半期は京都記念4着、阪神牝馬ステークス6着と振るわず収得賞金不足により断念。しかし夏からは6月の鳴尾記念2着、8月の小倉記念3着と夏場から徐々に調子を上げた。

そして9月のオールカマー、2020年の牝馬三冠馬デアリングタクトが1番人気となる中、単勝オッズ19.5倍の5番人気とさほど人気はしていなかったが、福永騎手が別馬を選択したため回ってきた横山武史騎手とのコンビで重賞初勝利。母ジェンティルドンナに初重賞をプレゼントした。


エリザベス女王杯編集

次走は阪神JF以来2年ぶりのG1レースとなるエリザベス女王杯C・デムーロ騎手に乗り替わり4番人気となった。当日は雨が降り馬場が重くなっていたが、大外8枠18番から馬群の後ろ目に構えると、直線で外から一気に伸び、上がり最速の末脚でGⅠ初制覇

この勝利はジェラルディーナにとって初のG1タイトルというだけでなく、ジェンティルドンナ産駒として初、モーリス産駒の牝馬で初、グラスワンダー系の牝馬で初のG1タイトルという記念すべきもの。母父ディープインパクトの馬としてもキセキ以来2頭目。母ジェンティルドンナはJRA史上10頭目となる母子G1制覇馬となった。


次走は年末のグランプリ有馬記念に出走。初の2500m、初の牡馬混合G1であったが、このレースは2014年に母が制していたレースでもあり史上初の母娘制覇が期待され3番人気になった。

レース本番は痛恨の出遅れから最後方からの競馬となり、直線ではよく伸びたものの3歳で秋天を制したイクイノックスの強さを見せられる形で3着。

しかし出走した牝馬、古馬の中では最先着を果たしG1ホースとしての意地は見せた。


オールカマーとエリザベス女王杯の勝利、有馬記念3着などが評価され、2022年のJRA賞最優秀4歳以上牝馬を受賞した。これで母ジェンティルドンナとの母娘受賞となった。


5歳(2023年)編集

年明けの初戦は前年に出走できなかった大阪杯になり、鞍上は岩田望来で参戦することが発表された。父の岩田康誠騎手が母のジェンティルドンナの3歳と4歳時の主戦騎手という親子で縁のある馬であったが、人気の方は他の有力馬の存在もあって5番人気であった。レースではスタートの躓きもあって後方からの展開となり、直線で末脚を見せるも出遅れが響いて6着で終わった。


次走は海外遠征となり、香港のシャティン競馬場で行われたクイーンエリザベス2世カップへ参戦。鞍上はエリザベス女王杯と有馬記念でコンビを組んだC・デムーロとなった。当日は2番人気であったが、陣営はレースでは先行して勝負する見込みであったが、ここでも出遅れやスローペースの展開が同馬にとって不利に働き、7頭出走の6着に終わった。


帰国後はノーザンファームしがらきで放牧され療養。5月下旬に馬主から宝塚記念を目指すことが発表され、鞍上は以前にも1週前追い切りなども担当していた厩舎所属の団野大成になることも発表された。ところが、6月7日、馬主から鞍上を団野大成から武豊へ変更したことを発表。変更理由は不明だが、メディアは団野が何らかの不手際を起こしてしまい、斉藤崇史調教師はそれに激怒し、騎手の変更を決断したのではという考察を挙げている。


経緯はともかく、イクイノックスに能力的に対抗できる可能性が高いという見方から3番人気に。レースでは後方集団で走っていたが、勝ちを狙い、先手を打って3コーナーで一気に進出し、4コーナー通過時の順位は3番手の位置で最後の直線に入るが、最後は伸びきれず4着に終わった。


レース後は休養に入り、8月4日にオールカマーを始動戦とすることを発表し、予定通り参戦。鞍上は厩舎所属の団野大成となった。3番人気となるが、スタートの出遅れが響き、集団後方での競馬となり、最後の直線で末脚を使って順位を上げるものの、6着に終わった。


次走は連覇のかかるエリザベス女王杯。ブレイディヴェーグに次ぐ2番人気。

…が、まさかのゲート内で立ち上がってしまい出遅れ。ラストスパートで追い上げてどうにか5着に入った。

その後、2度目の香港遠征でも4着に敗れ、帰国後そのまま現役を退き、繁殖生活を送ることとなった。


性格編集

強い闘争心と牝馬離れしたパワフルな末脚を終盤で解放し、一気に抜き去るスタイル。


パドックでは常に入れ込んで首を上下に振っている様子が見られるが、彼女にとっては平常運転である。


3歳までは緊張していたのか気合いが有り余っていたのか、馬群の中にいると掛かって暴走してしまうなどマイナスに働いてしまっていた。

4歳からは囲まれても落ち着いて走れるようになり上記の結果に繋がっていたものの、5歳からは再び折り合いを欠く場面が目立つようになり、再び勝ちを上げることはできなかった。

引退後は母と同じく繁殖牝馬達のボスになっていた。


関連タグ編集

競馬 競走馬 21世代

ンダホ:サンデーレーシングの会員として本馬に出資した一人。元々母親のジェンティルドンナがンダホの推し馬であったことから、本馬に惚れ込み出資を決意した。

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