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キタサンブラック

きたさんぶらっく

かつてJRAに所属していた競走馬の一頭。現在は種牡馬。JRA顕彰馬。北島三郎所有馬の代表的存在。
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概要

キタサンブラック


そして、みんなの愛馬になった。 
オーナー、そして名手が愛する馬は、
闘いを重ねるたびに、人々の心の中へ。
威風堂々、新たなる王者の旅は続く。
幾多の想いとともに。
≪「JRAヒーロー列伝No.83 キタサンブラック

キタサンブラック


宴が始まる
止まらぬ威勢
陰ることのない迅疾
漆黒の槍の一突きに
我らもはや成すすべなし

競りかけ挑む者たちが
ことごとく力尽きていく

やがて宴が始まる
お前を称える歌声
討たれ敗れた我らの心に
羨望と諦観を刻みつける
≪「名馬の肖像2022年大阪杯
─────────────────────────────────────
キタサンブラックとは、日本の競走馬の一頭。2012年3月10日生まれ(15世代)。父はディープインパクトの全兄ブラックタイド、母シュガーハート(決して佐藤心ではない)。
母父は日本最強の短距離馬とも呼ばれたサクラバクシンオー
2016年2017年のJRA賞年度代表馬、20戦12勝。

2015年1月に3歳でデビューし、スプリングSで重賞初制覇。
本格化に時間がかかると思われたためクラシックに登録していなかったが、デビューから3連勝を重ねたため、陣営は追加登録料を払いクラシック三冠へ挑む。
皐月賞では圧倒的な力を見せたドゥラメンテ、そしてリアルスティールに次ぐ3着と健闘するが、日本ダービーではドゥラメンテがレコードを叩きだす陰で14着と惨敗する。

その後セントライト記念で重賞2勝目を上げて菊花賞へ臨む。二冠馬ドゥラメンテは怪我で戦線離脱したが、キタサンブラックはダービーの惨敗、短距離向きなのではないかという不安(何せ母父サクラバクシンオーである)から5番人気となった。しかし結果は猛然と迫ってきたリアルスティールを振り切って見事1着。馬にとってもその父親にとっても、馬主にとってもGI初制覇となった。
ダービー2桁着順馬の菊花賞制覇はノースガスト以来35年ぶりで、セントライト記念(菊花賞と相性が良くないとされる)勝ち馬の菊花賞制覇はシンボリルドルフ以来31年ぶりとなった。
年末の有馬記念では鞍上北村宏司が負傷したため、横山典弘に交替。結果はゴールドアクターの3着。

北村の復帰が伸びたため、2016年から鞍上は武豊が務めることになった。
春初戦の大阪杯では惜しくも2着だったが、天皇賞(春)では一旦交わされた後で猛然と差し返しGI2勝目を上げる。
続いての宝塚記念ではマークがきつくなった中で粘ったが、牝馬マリアライト、そして復帰戦だったドゥラメンテにもアタマ差でかわされ3着となった。なおドゥラメンテはこの後怪我で引退してしまったため、キタサンブラックは0勝3敗のままリベンジの機会を失ってしまった。
秋の京都大賞典で重賞5勝目を上げ(このときが生涯初の1番人気だった)、ジャパンカップも1番人気で圧勝してGI3勝目を上げる。
暮の有馬記念では1歳下のサトノダイヤモンドに敗れクビ差の2着。この年は全レースで馬券に絡んでおり、その安定した成績が評価されて年度代表馬を受賞した。

2017年にはGIに昇格した大阪杯を勝利。
連覇のかかった天皇賞(春)でもサトノダイヤモンドへの雪辱を果たした上、武豊自身が当分破られることはないと考えていたディープインパクトのレコードを破った。この年に制定されたばかりの春古馬三冠にいきなり王手をかけた。
しかし宝塚記念では1番人気に推されながらも9着と、ダービー以来の惨敗を喫してしまう。これによって凱旋門賞への挑戦なども白紙となり、夏場は休養する。また秋古馬3冠に挑戦し、それで引退することが決定した。

秋初戦となった天皇賞では痛恨の出遅れをしてしまうが、台風による不良馬場のため他の馬は荒れ放題になったコース内側を避けていた。武豊はそこを突いて前に出るという思い切った作戦に出て、不良馬場の鬼サトノクラウンさえも競り落とし勝利する。
続くジャパンカップではレース中に落鉄したこともあってか、同期シュヴァルグランの3着。

引退レースとなった有馬記念では完璧な逃げを決め、見事に勝利。2年連続で年度代表馬を受賞し、種牡馬入りした。


総獲得賞金は18億7684万3000円。
これは世紀末覇王ことテイエムオペラオー以来の日本新記録で、2020年にアーモンドアイによって更新されたため現在はJRA歴代2位の金額となっている(なお、オペラオーの記録には秋古馬三冠達成によるボーナスは含まれていない)。

その他、史上4頭目の春の天皇賞連覇、史上5頭目の天皇賞春秋制覇(同一年)、史上5頭目のJRAGⅠ7勝、史上6頭目の芝GⅠ7勝、史上7頭目のJRAGⅠ年間4勝、史上4頭目の中央4場GⅠ制覇という記録を残した。

ライバルのゴールドアクターとは4勝2敗、サトノクラウンとは5勝2敗、シュヴァルグランとは6勝2敗、ドゥラメンテには3戦全敗と一度も先着できなかった。



主な勝ち鞍

2015年菊花賞
2016年天皇賞(春)
同年ジャパンカップ
2017年大阪杯
同年天皇賞(春秋連覇)…春はディープインパクトの記録を抜いてレコード勝ち、秋は逆に2000mに短縮されてから最遅のタイムである。
同年有馬記念

馬主

演歌歌手のサブちゃんこと北島三郎が社長を務める有限会社、大野商事が馬主である。

冒頭にある通り父親のブラックタイドはディープインパクトの全兄であるが、重賞も勝ったものの怪我に悩まされたため、戦績が芳しくなかった。
そのためキタサンブラックもデビュー前は350万円の安い馬で、実質的なオーナーである北島氏は、その男前な顔立ちに惚れ込んで購入したという。凱旋門賞行きの話にも「可愛い息子を海外へ行かせるのは……」と渋るなど(その後宝塚記念での敗戦を受けて正式に取り止め)、大変可愛がっていた。

北島氏は1963年から馬主をやっていたが、G1を勝ったのはキタサンブラックの菊花賞が初めてで、北島氏は表彰式にて代表曲の『まつり』を熱唱。これはその後のレースでもしばしば行われ、引退セレモニーでは新曲『ありがとうキタサンブラック』も披露された。

そして最初は格安馬だったキタサンブラックだが、獲得賞金総額は当時のJRA新記録達成。
馬主と調教師に初のG1勝利をもたらしたことも含めて、孝行息子という渾名もある。

前述の通りサクラバクシンオーの孫に当たるため、長距離適性を疑われていた時期もある。
しかしさらに血統を遡れば、むしろバクシンオーが短距離馬だったことの方が不思議かもしれない。

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