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果てなき物語
負けん気の強い彼女の子は
男まさりの女帝となり
その娘もまた
優美な女王として名を馳せた。
そして女王の遺児は
気鋭の勇将として
荒々しく世を統べる。
子らに伝わる野性と
孫たちに受け継がれる品格。
血の物語は果てなく続く。
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- 「名馬の肖像」2019年日本ダービーより
プロフィール
生年月日 | 2012年3月22日 |
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死没日 | 2021年8月31日 |
英字表記 | Duramente |
性別 | 牡 |
毛色 | 鹿毛 |
父 | キングカメハメハ |
母 | アドマイヤグルーヴ |
母の父 | サンデーサイレンス |
主戦騎手 | ミルコ・デムーロ |
競走成績 | 9戦5勝 |
2012年3月22日、ノーザンファーム生まれの牡馬。馬名はイタリア語で、「荒々しく、はっきりと」を意味する音楽用語。
父は2004年のNHKマイルカップ・日本ダービーの変則二冠を達成した「大王」キングカメハメハ。その父系をたどれば、一大父系を築いたミスタープロスペクターや、さらにアメリカで芦毛の名誉に貢献し「grayghost(芦毛の幽霊)」「grayphantom(芦毛の幻影)」の異名をとったネイティヴダンサーにたどり着く。
また母父サンデーサイレンス、母母父トニービン、母母母父ノーザンテーストと、父を含め4頭のリーディングサイアーの血が入っている筋金入りの良血馬であり、文字通りのサラブレッドである。
母系を見ても、母アドマイヤグルーヴは2003年・2004年のエリザベス女王杯を連覇。アドマイヤグルーヴはドゥラメンテを出産した年の10月に亡くなっており、最後の仔である。祖母は「女帝」エアグルーヴ、曾祖母は1983年のオークス馬ダイナカールと、歴戦の猛者が血統に入っている。
戦歴
2014年、美浦・堀宣行厩舎からデビュー。デビュー戦は敗れるものの、未勝利戦を圧勝する。
2015年は共同通信杯で2着、皐月賞では4コーナーで大きく外に膨れたが圧勝。
日本ダービーでは父キングカメハメハのレコードを更新して2冠達成。
ミルコ・デムーロ騎手は2003年にも日本ダービーを勝っているが(ネオユニヴァース)、海外騎手ではなくJRA騎手となってから初のダービー制覇となった。
しかしダービー後に骨折が判明。 これにより、菊花賞や凱旋門賞を回避し、年内は休養にあてた。クラシック2冠という実績が評価され2015年JRA賞最優秀3歳牡馬受賞。
2016年は2月の中山記念で重賞3勝目。その後UAEへ遠征し、ドバイシーマクラシックは落鉄の影響もあったが、それでも2着をとった。
帰国後、宝塚記念に出走。ここでは牝馬のマリアライトに敗れ2着となる。さらにゴール直前に故障を発し競走能力喪失の診断が下り、引退。
曾祖母ダイナカールから、⇒ エアグルーヴ ⇒ アドマイヤグルーヴ ⇒ ドゥラメンテで親子4代GI制覇達成を果たした(正確にはダイナカールはグレード制導入前ではあるが)。
引退後
引退後は種牡馬入りした。
父キングカメハメハ、母父サンデーサイレンス、母母父トニービンと、大種牡馬3頭の血を引いているため、配合相手がかなり限られてしまうという懸念もあったが、それでも2020年に第一世代産駒がデビュー。
その第一世代から、2021年3月にタイトルホルダーが弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ)を制し、産駒の重賞初勝利を挙げた。
しかし2021年8月31日19時頃、急性大腸炎で死亡。わずか9歳という若さだった。死の前日から症状の兆候が見え始め、急激に体調が悪化していったという。
共に皐月賞・ダービーを制したミルコ・デムーロはドゥラメンテの早逝の報に「僕が乗った中で一番強い馬で間違いない。半端ない瞬発力、すごかった。」とその死を惜しんだ。その直後の日曜、デムーロは新潟記念(GⅢ)でマイネルファンロン(オークス馬・ユーバーレーベンの半兄)を12番人気から重賞初制覇に導き、ドゥラメンテへの手向けの勝ち星を挙げた。
そしてドゥメランテの死から約2ヶ月後の2021年10月24日、父が骨折により走ることすら叶わず三冠馬への夢を絶たれた菊花賞の舞台で、タイトルホルダーが横山武史を鞍上に逃げ切り勝利を達成。ドゥラメンテ産駒初のGⅠ制覇を挙げ、父への弔い星を捧げることとなった。
また、翌2022年4月にはスターズオンアースが桜花賞を制覇し、ドゥラメンテ産駒2番目のGⅠ制覇を果たした。
関連タグ
キタサンブラック:同期。対戦成績はドゥラメンテの3戦3勝であった。
トウカイテイオー:同じく皐月賞と日本ダービーの2冠馬。こちらも日本ダービー後に骨折し菊花賞を回避している。
タイトルホルダー:産駒。先述した通り2021年の菊花賞を制覇し、父への弔い星と最後の一冠を同時に勝ち取った。
ウマ娘プリティーダービー:2022年3月現在、ドゥラメンテはウマ娘化されていない(他の社台系の馬共々未実装のため、「運営と社台グループとの関係が悪く許可が下りないのではないか?」という説もあるが、推測の域を出ない)。
しかし2022年2月のアプリ版1周年を記念して育成実装されたキタサンブラックのシナリオにて、「ブリュスクマン」という名前のモブウマ娘が登場。名前はフランス語で「荒々しく、はっきりと」という意味を指す上、エアグルーヴ(上記の通り実馬の祖母)との関係もクローズアップされているため、モチーフは当馬と推測されている。
モブが名前ありで本格的にシナリオに絡むのは初の事態である。一部のプレイヤーからは「実名実装後の差し替えを前提として登場させた」と期待されているが、果たして…?
↓キタサンブラックシナリオ実装前に投稿されたウマ娘化