データ
概要
生い立ち
ドゥラメンテ産駒の一頭。
母は英国産馬で未出走のまま繁殖入り。その祖母*バルドウィナは日本に輸入され、桜花賞馬ジュエラーや重賞4勝のワンカラットを産んでいる。
馬名の由来は「最上級のダイヤモンド」。ブラウン系のダイヤモンドは一般的に灰色がかって輝きが少ないが、薄いブラウンで透明感と明るさを持つものを特に「シャンパンダイヤ」と呼ぶことからこの馬名がついている。
シーキングザダイヤ、前述のワンカラット・ジュエラー姉妹など、青山オーナーの活躍馬には彼を含め宝石にちなんだ名前の馬が多い。
競走馬時代
2歳
10月、東京競馬場の2歳新馬戦(芝1600m)にて戸崎圭太を鞍上にデビュー。1番人気であったが単勝3.2倍、2番人気が4倍と続いており、5番人気まで単勝10倍以下という混戦気味であったため、圧倒的な人気ではなかった。レースは中団から外目を突いて鋭く伸び、一瞬で前を捕らえて最後は流す余裕の競馬で新馬戦勝ちを飾った。
2戦目は2歳1勝クラスのベゴニア賞。新馬戦で強烈な勝ち方をした馬が揃ったため3番人気にとどまった。レースでは抜群のスタートからハナを切り、直線早々に並びかけられたがそこから粘り切ってクビ差を守って勝利。2歳シーズンはこの2戦で終えたものの、この2勝によりオープン入りを果たした。
3歳
3歳は初戦としてGⅢ重賞の京成杯を選択。同馬にとって重賞初挑戦となったうえ、初の中山、初の距離延長ながら3番人気に支持される。しかし2番手から早々に追っつける苦しい競馬になり、直線も半ばまで2番手で粘ったが他の馬に差され9頭立ての6着に惨敗する。
皐月賞の前哨戦の一つとして扱われている京成杯の敗北を受け、クラシック戦線の皐月賞には向かわず、マイル路線に戻ることを選択。GⅡ重賞のニュージーランドトロフィーに出走。朝日杯FS勝利馬ドルチェモアなどまずまずのメンバーが揃い、ここでは7番人気にとどまる。このレースで戸崎圭太がメイクアスナッチを選択したため鞍上は内田博幸にスイッチ。稍重馬場で中団前目を追走、真ん中を突いて直線を向く。一時は馬群に挟まれ脚色が鈍ったが、最後にもう一伸びして3着に滑り込んだ。これにより3歳限定GIのマイル戦NHKマイルカップの優先出走権も獲得した。
そのNHKマイルカップ。朝日杯FSでワンツーを決めたドルチェモアとダノンタッチダウンが揃っていたのだが両馬とも前走で大敗しており、他馬もまだ不安要素があり、人気の一角とみられたクルゼイロドスルが直前に出走取り消し、あげく終日雨が降りしきるような状況で、1番人気カルロヴェローチェが単勝5.7倍という超混戦模様となった。本馬は単勝22.2倍の9番人気である。
稍重に悪化した馬場で迎えた本番。6枠11番から発進したがやや出遅れ、後方6~7番手あたりで控える競馬になる。馬群はやや前掛かりで、前半800m47秒5ながら先行馬には厳しい状態。そして、直線早々に4角の地点で一団となっていた先行馬が総崩れになり、外目から差し馬が続々と進出。シャンパンカラーは中団後方の外目を回り、外側から差し切りにかかる。外からオオバンブルマイも加わって末脚比べの様相になったが勢いに勝った本馬が抜けだし、最後の最後に飛び込んできた8番人気ウンブライルをアタマ差封じきってゴール板を通過。3歳マイル王の座を勝ち取った。
鞍上内田博幸は2018年フェブラリーステークス以来5年ぶりのGⅠ勝利。管理する田中剛調教師は2016年安田記念をロゴタイプで勝利して以来のGⅠ勝利……どころか重賞勝利もそれ以来の7年ぶりという久々のビッグタイトルとなった。青山オーナーにとってもGⅠ勝利は2016年、ジュエラーの桜花賞以来である。ちなみに田中厩舎はこれが2023年初勝利で、その年の厩舎初勝利がGⅠというのは1986年皐月賞(ダイナコスモス)の沢峰次厩舎以来、グレード制導入以降では2例目の珍事となった。
次走として選んだのは、同じマイル戦の安田記念。3歳以上オープンなため、出走には問題なく、短期放牧を挟んで挑むが、初の古馬混合戦ということや古馬の有力馬の存在、中3週での参戦も嫌われたか、11番人気となり、NHKマイルカップの時より低い人気となった。
レースは中団の位置で進めるが、最後の直線での伸びが悪く後退。14着完走と初の二桁着順という成績で終わった。
夏場は休養し、秋戦線は富士ステークスを初戦とする予定であったが、春の疲れが抜けきれないことから、同レースの回避に加え、年内休養を決断。これにより、3歳シーズンは幕を閉じた。
4歳
4歳初戦の情報についてあまりなかったが、ドバイワールドカップデーの予備登録のリストに登録されていることが判明。ただ、登録したレースはダート1600mのゴドルフィンマイル。
なぜ?と思われていたが、その後、田中調教師から4歳初戦としてフェブラリーステークスへ参戦することを発表。これについては「オーナーと協議した上で決めました。芝のレースだと負担重量が重くなるし、将来の海外遠征も考えると、ダートを使うにはいいタイミングかなと判断しました」とコメント。
同じマイル戦でも芝とダートでは意味が違うため、この判断については見解が分かれそうであったが、出走に向け取材されている情報の中で3歳下半期を休養したのは、疲れ以外にも調教中にゲート難の症状になり、日によってはゲートからでない回もあったという情報が流出。そういったことから本番は様々な要因により14番人気。レースも中団待機で進めるが、ハイペースについていけずしんがり負けとなった。
この影響なのか、次戦は距離短縮となる高松宮記念を選択。ゴドルフィンマイルの出走は事実上取りやめとなった。