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生き残れ
力のない者は
やがて消えていく
運に恵まれない者も
いずれ落ちていく
ほんのわずかな差が
光と闇を分ける世界
それを残酷というか
だがそれが現実なのだ
勝利こそがすべてなのだ
さあ生き残るのは誰だ
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- 「名馬の肖像」2019年優駿牝馬より
概要
ノーザンテースト産駒のオークス馬。彼女が制した1983年の第44回オークスは、5頭が横一線のままゴールし、長い写真判定の末1着から5着までハナ差かアタマ差だったという文字通りの大接戦だったことで知られる。
競走成績自体は並のGⅠ馬といったところだが、産駒のエアグルーヴが子孫を活躍させて現在まで続く名門牝系の始祖となった。
データ
ダイナカール牝系
ダイナカールは繁殖入り後、9頭の産駒を残したが、このうち7頭が牝馬で、7頭すべてが繁殖牝馬となったことで牝系を拡大。
特に4番仔エアグルーヴ(父トニービン)の活躍が顕著で、競走馬としてはオークスの母子2代優勝と1997年の天皇賞秋を制してGⅠ2勝を挙げ、トウメイ以来となる年度代表馬に選出。繫殖牝馬としても、アドマイヤグルーヴ(父サンデーサイレンス、2003・2004年エリザベス女王杯優勝)・ルーラーシップ(父キングカメハメハ、2012年クイーンエリザベス2世カップ優勝)の2頭のGⅠ馬を産む優れた成績を出した。
アドマイヤグルーヴが産んだドゥラメンテ(父キングカメハメハ)は2015年の皐月賞・日本ダービーの2冠に輝き、さらにその産駒タイトルホルダーが菊花賞を制し、その血筋の栄光は5代後にも繋がっている。
またルーラーシップも、菊花賞馬キセキ(母ブリッツフィナーレ)や豪GⅠコーフィールドカップを制したメールドグラース(母グレイシアブルー)などを輩出し、種牡馬として堅実な成果を残しつつある。
なお、代が進んだことで、最近ではダイナカールの牝馬クロスを持つ馬も生まれている。
牝系一覧
※太字はGⅠ・JpnⅠ級競走優勝馬
ダイナカール♀
┣ カーリーエンジェル♀(父:ジャッジアンジェルーチ)
┃ ┣ アドマイヤハッピー♀(父:トニービン)
┃ ┃ ┗ ウォータクティクス♂(父:ウォーエンブレム)
┃ ┣ オレハマッテルゼ♂(父:サンデーサイレンス、高松宮記念)※種牡馬入り
┃ ┗ フラアンジェリコ♂(父:ネオユニヴァース)
┣ セシルカット♀(父:サンデーサイレンス)
┃ ┗ セシルブルース♀(父:エルコンドルパサー)
┃ ┗ アイムユアーズ♀(父:ファルブラヴ)
┃ ┣ アドマイヤグルーヴ♀(父:サンデーサイレンス、エリザベス女王杯連覇)
┃ ┃ ┣ アドマイヤセプター♀(父:キングカメハメハ)
┃ ┃ ┃ ┗ デシエルト♂(父:ドレフォン)
┃ ┃ ┗ ドゥラメンテ♂(父:キングカメハメハ、皐月賞・東京優駿)※種牡馬入り
┃ ┣ イントゥザグルーヴ♀(父:サンデーサイレンス)
┃ ┃ ┗ レネットグルーヴ♀(父:キングカメハメハ)
┃ ┃ ┗ ローシャムパーク♂(父:ハービンジャー)
┃ ┣ サムライハート♂(父:サンデーサイレンス)※種牡馬入り
┃ ┣ ソニックグルーヴ♀(父:フレンチデピュティ)
┃ ┃ ┗ スペシャルグルーヴ♀(父:スペシャルウィーク)
┃ ┃ ┣ グルーヴィット♂(父:ロードカナロア)
┃ ┃ ┗ ジュンライトボルト♂(父:キングカメハメハ、チャンピオンズC)
┃ ┣ ルーラーシップ♂(父:キングカメハメハ、香港QE2世カップ)※種牡馬入り
┃ ┗ アンドヴァラナウト♀(父:キングカメハメハ)
┗ エルフィンフェザー♀(父:サンデーサイレンス)
┗ エルフィンパーク♀(父:タニノギムレット)
┗ ブレスジャーニー♂(父:バトルプラン)