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春古馬三冠

はるこばさんかん

JRAが春に開催する古馬王道GⅠ3レース(春古馬三冠路線)を全て制すること。
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概要編集

日本の中央競馬における特別褒賞金の対象レースに対する俗称。


JRAが春に開催する古馬王道GⅠ3レースを同一年に全て勝利した馬に対して、JRAから秋古馬三冠と同様に特別褒賞金が交付される。この為、この3レースを「春古馬三冠競走」、3レース全制覇を「春古馬三冠(JRA春古馬三冠)」と呼ぶ。


秋古馬三冠同様、JRAの正式な呼称ではない。


この褒賞金制度は2017年大阪杯のGⅠ昇格によって春の王道GⅠが3レースになったことから始まった。支給される褒賞金は秋同様に内国産馬が2億円、外国産馬は1億円。

対象レース編集

対象となるレースは以下の通り


達成馬編集

2024年現在、達成した馬はまだいない。


創設年の2017年にキタサンブラックが大阪杯、天皇賞(春)を勝利していきなり王手をかけたが宝塚記念で惨敗し、達成はならなかった。


ちなみに、大阪杯がGⅡだった2016年以前を含めても、達成馬はいない。


同一年に2勝している馬編集

※1984年以降。×は未出走。


※88年のタマモクロス、00年のテイエムオペラオー、06年のディープインパクトは春の天皇賞のステップに大阪杯ではなく阪神大賞典を走って勝利しており、春古馬三冠に最も近い存在と言える。

94年のビワハヤヒデも前走を勝利しているが、京都記念なのでスパンがちょっと長い。


余談編集

元々大阪杯→天皇賞(春)の間が1ヵ月と短い上に距離も条件も違うので選びにくい。そのため上記で大阪杯だけ未出走の馬はタイトルホルダーは日経賞、それ以外は阪神大賞典をローテーションに選んでいる。

これに加えて、近年ではドバイやサウジアラビアの高額賞金がかかったレースへの遠征も選択肢となっており、現在の大阪杯はこれらの海外遠征の「裏番組」のような立ち位置にあるため、そもそも大阪杯を狙える実力を持つ有力馬が、逆にその選択肢に入れにくいという事情も一因となっている。


2024年現在、同一騎手による同一年での春古馬三冠制覇も未だ成立はしていない。

別年制覇であれば以下2人が該当する。

騎手名大阪杯天皇賞(春)宝塚記念
武豊2017年1989年1989年
横山和生2024年2022年2022年

いずれも天皇賞春と宝塚記念は同一競走馬で同年に制覇し、残る大阪杯を制したことで成り立った記録となっている。


また2023年にクリストフ・ルメールは大阪杯ではスターズオンアースにてハナ差2着、天皇賞春はジャスティンパレスで制覇、宝塚記念はイクイノックスで制覇しており、同一騎手による春古馬三冠の同年制覇に最も近かった事例はこれである。


達成不可能?編集

近年は夏場に競走馬にも甚大な影響をもたらす程の酷暑が続いており、現役の菊花賞馬からも熱中症による多臓器不全で逝去した事例も発生。設備面での対策が厳しい状況が続いている。この酷暑への対策として宝塚記念の前倒し開催が行われ始めたため、必然的に二戦目の長距離戦である天皇賞(春)との間隔が十分取れないとの指摘がある。

春の主要遠征先であるドバイワールドカップデーとの間隔も詰まったため春二戦を目指す陣営は国内GⅠのみを選ばざる得ない可能性も高まったが、春古馬三冠全てへの出走もまた以前よりもハードルが高まったといえるだろう。

近年稀にみるタフさで知られたキタサンブラックですら達成できなかったローテよりも過酷さを増した春古馬三冠。果して達成する馬は現れるのだろうか?


関連タグ編集

競馬 三冠馬 牝馬三冠 JRA

秋古馬三冠…秋の王道GⅠ3レース

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