ヒシミラクル
ひしみらくる
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JRA所属の競走馬・種牡馬。
ノースフライトと並び、角田晃一騎手の代表的騎乗馬で、ズブい事、水泳が苦手な事で知られた。
1999年
父・サッカーボーイは圧倒的パフォーマンスと気性の荒さで知られ、母・シュンサクヨシコは現役時代3戦未勝利だったが大塚牧場の代表・大塚信太郎に見込まれ、繁殖牝馬となっていた。
サッカーボーイを父にもちながら、もっさりしており、見栄えも悪く、買い手がつかなかった。
2001年
5月14日、日高軽種馬農業協同組合のトレーニングセールに上場され、阿部雅一郎が650万円で落札しヒシミラクルと命名。栗東の佐山優調教師に預けられた。(血統的な意味での期待値的に)「一勝二勝はするだろう。オープンくらいには入れるかもしれない。それ以上勝ったら奇跡(ミラクル)」という意が込められており、それほど期待されていなかった。
8月11日、小倉競馬場の新馬戦でデビューし7着。この年は7戦して未勝利だった。
2002年
5月26日、中京競馬場の未勝利戦で1着。同期が東京優駿を走っている当日、10戦目でやっと初勝利を挙げた。
6月22日、売布特別(500万下)で1着。
9月8日、野分特別(1000万下)で1着。オープン馬に昇格。
9月22日、菊花賞(GⅠ)トライアルの神戸新聞杯(GⅡ)で重賞初出走。シンボリクリスエスの6着に敗れ、優先出走権を得られなかった。佐山師は独断で追加登録料を支払ってクラシック登録。抽籤で当選し菊花賞出走が実現した。
10月20日、菊花賞に出走。スタート直後に1番人気のノーリーズンが落馬で競走中止。ハイペースの展開の中、メガスターダム、ヤマノブリザードとともに先頭で最終コーナーを通過し直線で抜け出す。ファストタテヤマが後方一気の追い込みでゴールでヒシミラクルに並ぶがハナ差で勝利。ヒシミラクル10番人気・ファストタテヤマ16番人気のため、馬連配当9万6070円、三連複配当34万4630円の大穴となった。
12月22日、有馬記念(GⅠ)に出走してシンボリクリスエスの11着に敗れ、菊花賞勝利はフロック扱いされた。
2003年
3月23日、天皇賞(春)(GⅠ)前哨戦の阪神大賞典(GⅡ)でダイタクバートラムの12着に敗れる。
5月4日、天皇賞(春)に出走。前哨戦の惨敗からGⅠ馬にもかかわらず7番人気だったが、先行集団に取り付いて最終コーナーを通過し、直線抜け出すという菊花賞の再現のようなレース運びで1着。
6月29日、宝塚記念(GⅠ)に出走。ヒシミラクル、シンボリクリスエス、アグネスデジタル、ネオユニヴァース、ダンツフレーム、イーグルカフェと6頭のGⅠ馬が揃う中、スタートから中団後方に位置。角田騎手が必死で追うが中々手応えがなく8番手で最終コーナーを通過する。直線で追い込みシンボリクリスエスとタップダンスシチーを躱す。大外から来たツルマルボーイに並ばれるが首差で1着。KBS京都梶原誠アナウンサーの「来る!来る!ヒシミラクル!」は名実況として語り草となった。
10月12日、京都大賞典(GⅡ)で2着に入るがレース後に歩様が乱れ、精密検査を受ける。
10月15日、右前脚の繋靭帯炎と診断され、休養に入る。
2004年
10月31日、1年ぶりに天皇賞(秋)(GⅠ)で復帰し、ゼンノロブロイの16着に敗れた。その後はジャパンカップ(GⅠ)や有馬記念に出走するが惨敗。
2005年
2月19日、京都記念(GⅡ)に出走し、ナリタセンチュリーの3着に敗れる。最後の入着となる。
5月1日、天皇賞(春)に出走し、スズカマンボの16着に敗れる。レース後に繋靭帯炎が再発。
5月20日、JRAの競走馬登録を抹消。
2006年
レックススタッド(新ひだか町)で種牡馬になったが種付頭数は少なく活躍馬は出せなかった。
2010年
種牡馬を引退し、中村雅明牧場(浦河町)で当て馬をしながら功労馬として余生を過ごす。
2020年
ダンスインザダーク(1993年生まれ)、ビワハヤヒデ(1990年生まれ)が相次いで死去したことにより存命最高齢の菊花賞馬となった。
2003年の宝塚記念において、ヒシミラクルは最終的に6番人気だった。
だが前日土曜日の段階では、いきなりヒシミラクルのオッズが大変動し1番人気になっていた。
原因は、この日新橋の馬券売り場に現れたひとりの中年男性にあるという。
この男性は、まず直前の安田記念を勝ったアグネスデジタルの単勝馬券130万円分×9.4倍の配当金1222万円の払い戻しを受け取った。デジタルはその時点でGⅠ5勝の実績馬ではあったが、1年以上の休養明け最初のGⅠレースであり、何よりそれに単勝1点で130万円を突っ込む時点でも大した馬券師である。
(ちなみにその130万円の元手についてはNHKマイルカップのウインクリューガーと日本ダービーのネオユニヴァース説があるが、後者の方が優勢。)
しかし、その男性は何と受け取った1222万円を即座にヒシミラクルの単勝馬券に全て注ぎ込んだのだ。これによって一時的にヒシミラクルのオッズが急激に下がったのである。
最終的には単勝16.3倍に落ち着いたものの、見事にそのヒシミラクル単勝1点の大勝負を当てた男性はおよそ2億円を手にする事になったのである。
これは宝塚記念の1着賞金1億3000万円を上回る金額であり、ヒシミラクルを優勝に導いた角田晃一騎手もこの話を聞かされ「僕よりよほどの勝負師ですね」と驚きのコメントを寄せている。
この男性は「ミラクルおじさん」「2億円おじさん」と呼ばれ話題を呼んだが、いったい何者なのか、2億円はきちんと受け取ったのか……などは不明のままである。
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