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ウシュバテソーロ

うしゅばてそーろ

2017年生まれの日本の現役競走馬。主な勝鞍は2022年・2023年の東京大賞典、2023年の川崎記念・ドバイワールドカップ(以上GⅠ、川崎記念はJpnⅠ)。この他にも2023年の日本テレビ盃(JpnⅡ)を制した。2023年JRA賞特別賞、NARグランプリダートグレード競走特別賞。日本調教馬史上最多獲得賞金記録を持つ。
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概要

生年月日2017年3月4日
欧字表記Ushba Tesoro
性別
毛色鹿毛
オルフェーヴル(JPN)
ミルフィアタッチ(JPN)
母の父キングカメハメハ(JPN)
生産者千代田牧場
馬主了徳寺健二ホールディングス
管理調教師高木登(美浦)

父オルフェーヴルは現役時代その気性の荒さから「金色の暴君」などと呼ばれつつ、クラシック三冠を含む芝GⅠ6勝・凱旋門賞2年連続2着といった優れた成績を収めた優駿。種牡馬としてはラッキーライラックエポカドーロなど芝の活躍馬を輩出している一方、近年ではマルシュロレーヌショウナンナデシコなどダートで活躍する産駒が増えている。

母ミルフィアタッチは中央ダートで3勝を挙げており、本馬はそのミルフィアタッチの6番仔にあたる。


馬名の由来はコーカサス地方に位置するジョージアウシュバ山に、オーナーの冠名である「テソーロ(スペイン語で『宝物』)」を組み合わせたもの。ウシュバ山は黒海からカスピ海まで東西に走る大コーカサス山脈に連なる山で、険しくも美しい連峰として知られている。


経歴

デビュー前

2017年セレクトセール当歳で了徳寺健二氏に2700万円で落札され、美浦・高木登厩舎に入厩する。


2~4歳時(2019~2021年)

新潟芝1800mの新馬戦でデビューし5着に敗れる。その後距離を伸ばしデビュー7戦目、芝2400mの未勝利戦で初勝利を挙げる。

その後も芝2200m以上を中心に使い4歳5月に2勝目、同11月に3勝目を挙げた。


5歳時(2022年)

しかしその後は迎春S5着、早春S11着、美浦S6着と芝の自己条件戦を連敗し、ここでダート路線に転向。横浜S(3勝)で初ダート挑戦となる。その横浜Sでは後方2番手を追走し直線外に持ち出して先団を一気に飲み込み、後続に4馬身差を付けてOP入りを決めた。この時の上がり3Fはなんと34.0秒。当然ぶっちぎりの最速であり、芝と違いダートは重馬場の方が早い上がりが出やすいのだが、それを考慮しても芝みたいなタイムで駆けていったのである。なお、このレースで2着だったペプチドナイルは後にフェブラリーSを制覇した。

続くラジオ日本賞(OP)は出遅れと1800という距離もあってか3着に敗れるも、ブラジルC(L)では再び出遅れながら捲り気味に中団から抜け出し勝利、更にカノープスS(OP)も後方からの豪快な差し切り勝ちを収め、一躍ダートにおける期待の新星となる。

そして年末のダート大一番・東京大賞典(GⅠ)で重賞及びGⅠ初挑戦。重賞未勝利ながら近走のパフォーマンスが評価されこの年の帝王賞勝ち馬メイショウハリオに次ぐ2番人気となる。

本番では五分のスタートを切り後方馬群の中で脚を溜める。向こう正面で少し位置を上げ、3コーナーに差し掛かったあたりで本格的に進出を開始。4コーナー大外を捲って先行集団を射程圏に捉え差し脚を伸ばす。内で粘るショウナンナデシコメイショウハリオを交わして先頭に立つと、ノットゥルノの追撃を振り切ってGⅠ初勝利。鞍上の横山和生はこの年タイトルホルダーでGI初勝利を挙げ、これを含めGⅠ3勝を挙げるという飛躍の年となった。


6歳時(2023年)

年最初のJpnⅠ、川崎記念で始動。前日オッズでは僅かな差で1番人気だったが、最終的にはダートGⅠ級3勝のテーオーケインズとほぼ差のない2番人気に落ち着いた。

スタートを五分に切り他の有力馬が揃って先行する中、6番手と中団を追走。ホームストレッチで少し位置を上げ先行集団の後ろに付け、向こう正面でテーオーケインズのすぐ後ろまで進出。直線入り口で先行するテリオスベルライトウォーリアの間隙を突いて先頭に立ち、外を回して1馬身差ほどで追ってくるテーオーケインズとの一騎打ちになる。じわじわと差を詰められたが結局最後までリードを守り切り、1/2馬身差でGI級2連勝を飾った。2着テーオーケインズと3着ニューモニュメントの間には4馬身の差が付いていた。


これをステップとして中東・ドバイの地で開かれる世界最高峰のダートGⅠレースの一つ、ドバイワールドカップ(GⅠ、ドバイ・メイダン競馬場ダート2000m)へ参戦。これまでGⅠ連勝の相棒となった横山和生は前日(日本時間)の日経賞に出走するタイトルホルダーへの騎乗を優先したため、代打として川田将雅が起用された。

JRAプールでは4番人気。フルゲート16頭・出走15頭中日本馬が8頭を占め、現地メディアからは"Japanese Challenge"と呼ばれた。

本番ではまずまずのスタートを切り、大外からハナを取りに行ったパンサラッサとそれを抑えて先頭を奪い取ったリモースとの必死の競り合いによって吊り上げられたハイペースの中、飛ばしに飛ばす先行集団からただ1頭大きく離れた最後方に位置取り道中を進む。1000mを過ぎたあたりで早くも失速しだした馬群の最後方に取り付き、4角に入ると外に持ち出し、大外捲ってテーオーケインズとの併せ馬の形で前を追う。最後方で溜めた末脚は衰えることを知らず、併せ馬から抜け出し、粘るアルジールスを並ぶ間もなく交わし去ると、2.3/4馬身差を付けてゴール版を駆け抜けた。なお、一時は映像からフレームアウトするほどの離れた後方追走であったが、これはあくまで先行勢があまりにも速すぎるために起こったことであり、ウシュバテソーロ自身馬場のスピード差を考慮してもなおキャリア中で圧倒的に速いペースでの追走であった。

川田将雅はレース後に「ドバイWCを日本馬が勝つとしたら、こういう競馬だろうなと思っていた。ウシュバもそうだし、去年のチュウワウィザードもそう。」と振り返った。

高木登調教師は海外GIおよび重賞初勝利。日本調教馬によるドバイWCの勝利は2011年(オールウェザー開催)のヴィクトワールピサ以来12年ぶり、ダート開催に限れば初の勝利であった。

海外ダートGI勝利はマルシュロレーヌとパンサラッサに続く史上3頭目である。


勝利後の馬上インタビュー中、答えている最中にウシュバテソーロが(「いつまで乗ってんだよ、レースはもう終わっただろ」とでも言いたげに)暴れ出し、川田騎手を振り落とそうとした。ドバイワールドカップデーの実況中継を行っていたグリーンチャンネルに解説役として出演した合田直弘氏は、このウシュバテソーロの姿を見て「オルフェーヴル(産駒)だなぁ」と呟いた。

やはり父の血は争えないようである。


また名前の由来となったウシュバ山の繋がりで、駐日ジョージア大使ティムラズ・レジャバ氏もTwitter上でこの勝利を祝福した


この勝利によりロンジンワールドベストレースホースランキングにて122ポンドを獲得。

2023年のダート競走における暫定最高値タイ(コディーズウィッシュホワイトアバリオと同値)である。

また全体の単独トップに立ったのはイクイノックス(129ポンド)なので、芝・ダート両方で日本馬が頂天に立ったことになる


陣営によると暑さが苦手らしく、帝王賞には出走せず秋まで休養すると発表された。

秋の大目標はかつて曽祖父サンデーサイレンスが制したアメリカのダートGIブリーダーズカップ・クラシック、もしくはフランスの芝GI凱旋門賞への挑戦を視野に入れていた。

その後、日本テレビ盃(JpnII)をステップとしてBCクラシックへ挑むことが決定した。

2023年のブリーダーズカップは西海岸開催のため、日本からの遠征もしやすく、2010年エスポワールシチー以来の挑戦となる。


日本テレビ盃の前日オッズではジャパンダートダービー3着のミトノオーが1番人気となっていたが、最終的にはウシュバテソーロが単勝1.6倍の圧倒的1番人気に推された。

ゲートが開くと好スタートを切り、先行策を取る。

前走ドバイの追走ペースを考えれば、ペースの遅い国内ダート戦で前の位置に付けるのは当然と言えば当然なのだが、今まで国内でも後方からのレースで勝ってきたため、驚くファンも多かった。

好スタート好ダッシュから前で競るミトノオーとスワーヴアラミスを見る3番手を追走。3,4コーナー中間で追い出されると前2頭をあっという間に交わして先頭に立ち、後続の追撃を完封して2.1/2馬身差で勝利を飾った。

前目で運んだうえ最後流したこともあり、連続での上がり3F最速記録はここで止まった。とはいっても上がり2位タイではあるのだが。


その後は10月17日頃に検疫入りし、24日にデルマソトガケシャフリヤールら他のBC挑戦馬とともに渡米し、BCクラシックへと挑んだ。

当日はベルモントSとトラヴァーズSを勝ち人気を牽引していた米国の有力3歳馬アルカンジェロが直前で故障を発生し回避となり、12頭立てでのレースとなった。

レースはアレイビアンナイトが逃げて引っ張り、ホワイトアバリオ、デルマソトガケがそれに続き、ウシュバテソーロは後方からの競馬となった。

大方の予想通りアメリカ競馬らしいハイペースを離れた後方から追走するが、5Fを通過したあたりで早くも仕掛け始め、直線入口で先団に取り付いたものの今ひとつ伸びを欠いて5着に終わった。ハイペースでも焦らず構えて末脚を活かす競馬をしたドバイWCとは対照的な結果に終わり、高木師は「結果論になるが、小回りという先入観が強過ぎたようだ。騎手も認めていたが、急がせずじっとして持ち味を生かしていれば」とした。


帰国後は再び東京大賞典に向かい連覇を見据える。

出走頭数はわずか9頭となったが、ここには無敗の南関東三冠馬・ミックファイアや前走JBCクラシックでG1級初制覇を果たしたキングズソード、昨年2着馬ノットゥルノ、同馬主で前走チャンピオンズカップ2着のウィルソンテソーロ、芝・ダート共に優秀な万能ホース・ドゥラエレーデなどの精鋭が揃った。

この日の大井競馬は前残りの傾向を見せていたが、日本テレビ盃から一転スタートがあまり決まらず後方2番手からの運びになる。一方前走で後方からの一気の追い込みでGI2着であったウィルソンテソーロが逃げを打つ展開となり、ペースは落ち着いた。ペースが緩んだ向こう正面で位置を上げてミックファイアのすぐ後ろに取り付き、3コーナーでミックファイアの動き出しに合わせて仕掛けて4コーナーで大外に持ち出して直線に向く。直線粘る先行勢との差を1完歩ずつじわじわと、しかし確実に詰め、ウィルソンテソーロを半馬身交わしてゴールイン。見事連覇で年末の大一番を終えた。なおウシュバテソーロ以外の入線順位がほぼ道中の通過順そのままであり、その流れを後ろからぶち抜いた末脚の威力が一層強調されるような結果であった。


2023年のJRA賞では特別賞を受賞。勝利レースを見ればダート界ではこの年一番の活躍と言っても過言ではないが、この年のウシュバは地方と海外に専念しJRAのレースは走っていないため、JRAのダートGⅠを連勝したレモンポップが最優秀ダートホースに選ばれることになった。

また、ダートグレード競走で著しい成績を残した馬に贈られるNARグランプリダートグレード特別賞を受賞した。


7歳時(2024年)

翌年、当初はドバイワールドカップへ直行を予定していた。川崎記念の開催日変更に伴い国内の適当なステップレースが選べなくなったという事情もあった。

しかし1月中旬にサウジカップへの出走を発表、どちらかでも勝てば前年のイクイノックスを抜き去り国内賞金王、両方勝てば香港のゴールデンシックスティすら抜き去り世界賞金王に君臨するというローテーションである。

更に1月下旬、年内引退の方針であることと、サウジカップ、ドバイワールドカップを使った後は休養を取ってチャンピオンズカップを目標にし、引退レースは東京大賞典が有力であることが表明された。


サウジカップではホワイトアバリオ、デルマソトガケとのBCクラシックからの再戦に加え前年のJRA賞最優秀ダートホースレモンポップとの初対戦が注目を集めた。

スタートはまずまず、飛ばす先行集団を最後方からセニョールバスカドールと2頭並んで追走。4コーナーで進出を開始し直線に向くと川田将雅の鞭に応えて脚を伸ばし、みるみるうちに先行勢を飲み込み、逃げ粘るサウジクラウンを捉えて先頭に立った。

そのままゴールするかに見えた数瞬後、ウシュバテソーロをマークするように追い込んだ伏兵(※)セニョールバスカドールに短頭差交わされ、惜しくも2着に敗れた。

とはいえ、7歳にして未だに衰えていないことは証明できたと言える。

また2着賞金350万円米ドルは約5億円で、賞金額にしてキタサンブラックを抜いて日本競馬史上3位の獲得賞金額となった。


※単勝オッズ15.3倍の6番人気。セニョールバスカドールはウシュバテソーロ同様に末脚自慢のダート馬だが、母国アメリカの競馬場は直線が短いこともあって追い込みきれず、GIでは2着止まりだった。しかし今回は直線の長いコースで、近い脚質の有力馬であるウシュバテソーロをさらに後方からマークし、ギリギリまで脚を溜めるという大勝負に出て、見事に差し切ったのだ。


そして大目標、連覇の懸かるドバイワールドカップに参戦。前走に引き続きの対戦となるセニョールバスカドール、デルマソトガケに加え、カザフスタンでのデビューから11戦10勝で前走ついにGI馬に登り詰めたカビールカーン、アメリカ在籍時代にセニョールバスカドールなど数々のGI馬をぶっちぎりUAE移籍後の前走を圧勝していたローレルリバーなどメンバーは骨太ながら、確たる先行馬がいないという状況でもあった。

JRA発売プールでは単勝1番人気(ブックメーカーWilliam Hillにおいては3番人気)に推された。

スタートはまずまずで、大方の予想通り最後方から運ぶが、前年のドバイワールドカップ、前走のサウジカップほど前を行く馬のペースが速くなく、普段逃げていないローレルリバーが逃げる展開。馬群からそれほど離れずに追走し、3コーナーからじわじわと仕掛けて位置を押し上げ、後方4,5番手の外に付けて直線に向くが…

先頭を走るローレルリバーが馬なりで10馬身以上のリードを保っている。川田将雅の鞭に応えて脚を伸ばし、ラスト50m付近で前走のお返しとばかりにセニョールバスカドールを交わして2着でゴール板に飛び込んだが、勝ったローレルリバーには8.1/2馬身の差を付けられた。

2着賞金は240万USD(3億3936万円)で総獲得賞金は22億1567万700円となり、イクイノックスに次いで日本調教馬として史上2頭目となる獲得賞金20億円超えを達成、更にそのイクイノックスの獲得賞金22億1544万6100円を僅かに上回り日本調教馬歴代最多獲得賞金となった。


その後、しばらくは休養に入り昨年同様日本テレビ盃からBCクラシックを目指す方針と発表された。


特徴

強みと弱点

ダート転向後しばらくは圧倒的な末脚を最大の武器とする差し馬、もしくは追い込み馬としてレースをこなしていたが、川崎記念では中団追走からの3・4コーナーでのマクリ、日本テレビ盃では先行策から早め抜け出しの横綱相撲と、位置や展開を不問とするレースぶりを見せている。

一般的にダートレースは芝のレースと比較すると前目に付く馬が有利になりやすい傾向にある。これはダートは芝と比較して加速がしづらいこと、日本の競馬場は芝コースの内側にダートコースが整備される構造が基本であるため、最終直線が短くなり後方からの直線一気が決まりにくいからである。交流重賞が開催される地方競馬場も基本的に1周1200m-1600m程度、最終直線300m程度と小回りかつ直線の短い競馬場が多い。また、後方の馬ほど前を走る馬が撒き上げた砂(キックバック)を浴びやすく、馬によってはその時点で走る気を喪失してしまいレースにならなくなることも珍しくない。

その点、本馬は砂を浴びても闘争心を失うことなく走り続けることができ、また父と祖父、ひいては曽祖父の血の影響かコーナーワークが巧みであり、520kgにも及ぶ雄大な馬格にもかかわらずスルスルとコーナリングしていくため後半のコーナーから早めに仕掛けていくことが出来るため、どのようなダートコースにおいても持ち前の末脚を発揮できる強みとなっている。


逆追い切り詐欺

かの2代目三冠馬シンザンなどもそうだったが、本馬は異常なまでに調教で走らない馬であり、それを裏付けるのが重賞初挑戦である東京大賞典の直前追い切り動画である。

(ウシュバテソーロの追い切りは0:45~)


Q:ウシュバテソーロはどの馬でしょうか。


A:奥の一杯に追われても抜かれた馬です。


……おわかりいただけただろうか。一杯に追われているのに、2歳未勝利馬と3歳1勝馬に馬なりで追い抜かれている。このように調教内容を重視する場合は全くと言って良いほど買う要素がなく、「ダメだこりゃ」と切ったら勝ってしまうという、かなり馬券師泣かせの馬である。逆に追い抜いていった方がウシュバテソーロだと勘違いした人が馬券を当てる始末

次走の川崎記念に向けた追い切りも例外ではなく、2勝クラスの古馬相手に普通に先着されており、ドバイ遠征時は現地でも「すぐに怠ける」と評されるほど(ただしこの時は珍しく良いタイムを出していた)。追い切りの調子が良かったのに本番では全く走らない馬は「追い切り詐欺」などと呼ばれるが、ウシュバテソーロは「逆追い切り詐欺」と呼ばれている。

その他にも

といった事が複数のインタビューにより証言されており、陣営からもそもそも調教が嫌いと名言されるほど。

また、レースにおいても最終直線でもゴール板が近づくとソラを使い、ゴール直後はすぐに減速といった具合であり、どうやら調教とレース本番の違いのみならずゴール板の意味を理解していて、最後の直線だけ本気を出せばいいと考えている節がある。その知能の高さと狡猾さを感じさせる仕草はまるで、人間の思惑通りにはさせない誰かを髣髴とさせる。


逆パドック詐欺

先述したようにレース本番以外のやる気の無さはレース前パドックにも現れており、快勝したレースであってもレース前パドックでは今にも地面に付きそうなほど首を下げて歩く様子を見せるのが常で、ファンからは「この世の終わりのようなパドック」「月曜日のサラリーマン」「やる気のないチョコボと呼称されている……のだが、後に陣営へのインタビューにおいて

「あのパドックはカーッと気が入って手が出せない状態。何とかうまく抜きながら、なだめながら歩かせているんです。やっている側からしたらギリギリですよ」

「集中できているからこそ、ああいう雰囲気になるので、僕らとしてはむしろ安心しているんですけどね。馬の生態上、他に気が行くと頭を上げて周りを見渡すんです。だから頭を上げて発汗していたりするよりは、下を向いて集中しているほうが不安はないんですよ。無駄なことはしていないってことですから。」

と語られ、やる気のないという見た目とは真逆にイレこんでいる、新手のパドック詐欺であることが発覚。

同時に「レース前にたてがみを編んでいたら、レースだと分かったのかプツンとスイッチが入って手がつけられなくなった」といったエピソードも語られており、こういった点はレースでイレ込んでしまう父親譲りの性格……なのだろうか?


余談

路線変更ブーム

2022年末、路線変更が大成功する事例が集中的に発生した。ダートから芝転向して京都大賞典を勝つとジャパンカップまで捕えたヴェラアズール、芝からダートに転向しシリウスSからチャンピオンズカップでGI馬に登り詰めたジュンライトボルト2頭、障害転向で中山大障害を勝ったニシノデイジーなどがGⅠを勝利する中、ウシュバテソーロもまた芝からダートに転向してGⅠを勝利したのだった。なお、ニシノデイジーはウシュバテソーロと同じ高木登厩舎所属馬である。


関連タグ

競走馬 20世代

ヴェラアズール

ジュンライトボルト


マルシュロレーヌ 同父。こちらはBCディスタフを制し日本初の海外ダートGⅠ馬に輝いた。

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