概要
JRA東京競馬場で行われる2歳重賞(GⅡ)。2歳重賞でのGⅡ競走は本競走のほか、東京スポーツ杯2歳ステークスと関西のデイリー杯2歳ステークスの3つである(2014年から2016年まではホープフルステークスもGⅡ)だった。
1965年に「京成杯3歳ステークス(けいせいはい3さいステークス)」の名称で創設され、中山競馬場芝1200mで施行された。中山の地元を走る京成電鉄より寄贈賞が提供されていた。
その後、1980年に施行場を東京競馬場に変更し、東京ではコースの事情で芝1200mの設定ができないため芝1400mに距離を変更する。この時に入れ替わりで中山に移ったのが京王杯オータムハンデキャップだった。このために、「府中なのに京成、中山なのに京王」というねじれ現象が発生、長く続いた。
1998年にオータムハンデキャップの提供をしていた京王電鉄と、京成電鉄との協議の結果、寄贈賞の交換が行われ、京王電鉄からの寄贈賞に本競走は変更されて「京王杯3歳ステークス(けいおうはい3さいステークス)」と改称した。
2001年より馬齢改正により現名称の「京王杯2歳ステークス」と改称、現在に至る。
本競走も阪神ジュベナイルフィリーズや朝日杯フューチュリティステークスの前哨戦の一つだが、2歳GⅡ競走ではもっとも距離が短く、いわゆるスプリント系の血統馬も出走することがある。もちろん本競走を優勝し、その後GⅠ(級)ホースも多く出している。
競走条件
出走資格:サラ系2歳
JRA所属馬(外国産馬含む、未出走馬及び未勝利馬は除く)
地方競馬所属馬(後述)
外国調教馬(優先出走)
負担重量:馬齢(牡馬・セン馬55kg、牝馬54kg)
朝日杯フューチュリティステークスのステップ競走に指定されており、地方競馬所属馬は朝日杯フューチュリティステークスの出走候補馬(3頭まで)に優先出走が認められている。また、本競走で2着以内の成績を収めた地方競馬所属馬には朝日杯フューチュリティステークスの優先出走権が与えられる。
主な歴代勝利馬でその後のGⅠ(級)勝ち
年度 | 馬名 | その後のGⅠ(級)勝利 | 備考 |
---|---|---|---|
1969年 | アローエクスプレス | 朝日杯3歳ステークス | 1982年度リーディングサイヤー |
1971年 | トクザクラ | 朝日杯3歳ステークス | 牝馬 |
1974年 | テスコガビー | 桜花賞、優駿牝馬 | 牝馬 |
1983年 | ハーディービジョン | 朝日杯3歳ステークス | |
1985年 | ダイシンフブキ | 朝日杯3歳ステークス | |
1988年 | ドクタースパート | 皐月賞 | |
1996年 | マイネルマックス | 朝日杯3歳ステークス | |
1997年 | グラスワンダー | 朝日杯3歳ステークス、有馬記念2回、宝塚記念 | |
1998年 | ウメノファイバー | 優駿牝馬 | 牝馬 |
2002年 | ブルーコンコルド | JBCスプリント、JBCマイル、東京大賞典、かしわ記念、マイルCS南部杯3回 | |
2003年 | コスモサンビーム | 朝日杯フューチュリティステークス | |
2009年 | エイシンアポロン | マイルCS | |
2010年 | グランプリボス | 朝日杯フューチュリティステークス、NHKマイルカップ | |
2017年 | タワーオブロンドン | スプリンターズステークス |
余談
ウマ娘では、本競走を含めた「~2歳ステークス」とは言わず、「ジュニアステークス」と呼ぶため、ウマ娘では「京王杯ジュニアステークス」と表記する。(これは他の2歳ステークスも同様。)
関連項目
JRA GⅡ 朝日杯フューチュリティステークス 京王電鉄 京成電鉄
同時期に行われる中央競馬2歳重賞
デイリー杯2歳ステークス 東京スポーツ杯2歳ステークス - GⅡ
アルテミスステークス ファンタジーステークス 京都2歳ステークス - GⅢ
京王電鉄・京成電鉄提供のJRA重賞
京王杯スプリングカップ - GⅡ
京成杯 京成杯オータムハンデキャップ - GⅢ