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――生きてやる。

概要

ロックマンゼロシリーズの第三作品目タイトル。GBA専用ソフトとして2004年4月23日に発売。

TVCMではボロボロになったゼロがリコイルロッドを片手に巨大な敵と戦うという筋書きになっており、『生きてやる』という非常にシンプルなキャッチコピーと共に印象に残りやすい。

アレンジサントラである『REMASTERED TRACKS ROCKMAN ZERO ΤΕΛΟΣ』ではゼロ3では描かれなかった背景設定を聴くことが出来、より作品世界を楽しめる。

ストーリー

イレギュラー化したエルピスによるダークエルフの事件から2か月後。依然としてダークエルフの居場所はわからなかった。

シエルが研究していた新エネルギーの完成に目途が付き始めネオ・アルカディアの攻撃も少なくなった中、雪原にダークエルフと同一の強力なエネルギー反応を持った宇宙船が落下、調査に向かったゼロとシエルはそこでネオ・アルカディア四天王と交戦するオメガとドクターバイルに遭遇する。しかもバイルは倒されたはずのコピーエックスを復活させてネオ・アルカディアに身を投じ、そしてゼロに対してダークエルフの争奪を宣言する。

作風と特徴

上記にある通り、前作から2ヶ月後の世界が舞台で、雪原に墜落した剣型の宇宙船から物語が始まる。

本作は『ゼロ』シリーズの根幹設定に踏み込み、『ゼロ自身の決着』がテーマとなっている。

ゼロ1で倒された一部ボスの他、ネオ・アルカディア四天王が総登場するなどお祭り作品としての要素を持っている。一見するとシリーズ完結作のような雰囲気があるが、完結と黒幕との決着は次回作まで持ち越しとなった。

前作のフォームチェンジシステムの代替としてヘッド/ボディ/フットの三パーツを自由に組み替えできる「チップカスタムシステム」を採用、エレメントチップはボディチップの一環となっており、装備するとボディカラーが変わる。

新武器として第3のロッド「リコイルロッド」が登場。多方向を攻撃でき、地面に撃てば大ジャンプ、障害物に撃てば動かしたり破壊が出来るという非常に優秀な武器となった。

そして武器は最初からチャージや三段斬りなどが解禁されており、スピード感もアップしている(とはいえ、一部ステージはスピード感を損なうものもある)。

サイバーエルフの仕様も変更。シークレットディスクの解析で入手出来、2つまで所持できて減点対象にならない「サテライト」、使用制限がない分、減点対象となる「フュージョン」の2種類に分かれた。特定のチップとの組み合わせで隠し能力が発生することも。

ステージ中にある青いゲートを潜れば「サイバー空間」へ移動でき、装備している一部サイバーエルフが常時発動状態になる。しかし、サイバーエルフを使用した扱いと見なされるため、高ランクを狙うなら敢えて入らないのも手。

シークレットディスク全入手状態でRボタンを押しながら2周目を始めるとシークレットディスクを全て引き継いだ『アルティメットモード』でプレイ可能(カラーが変更不可能になる)。

ボイス収録が多いのも魅力であり、ボスが戦闘開始の合図としてセリフを発する往年のファンには懐かしい演出も用意された。

周辺機器との連動を本格導入した作品でもある。

カードeリーダー+に改造カード(もちろん公式品である)をスキャンすればゲーム内のステータスやガーディアンベースの内装をカスタマイズできた。このシステムは『ゼロ3』を再録した『ロックマンゼロコレクション』や『ロックマンゼロ&ゼクス ダブルヒーローコレクション』でも使用可能で、ゲーム攻略がかなり捗る。

同時展開されていた『ロックマンエグゼ4』との連動も行われた。

1つ目はタカラから発売された『バトルチップゲート』に指定のバトルチップを差し込めば後述のミニゲームが解放され(実は通常プレイでも開放可能)、2つ目は通信ケーブルを使って『エグゼ4』と通信すればサイバー空間にエグゼシリーズに登場したカブタンク、スウォーディン、プクールの三体がエネミーとして出現する。エグゼ4側ではバトルチップ『Zセイバー』が入手できた(ただし、1つのソフトに1つしかZセイバーのデータがないので注意)。

エグゼとの連動要素はコレクション系ソフトでは再現しきれず、オリジナル版でのみ楽しむことができる。

また、単独で遊べるミニゲームモードが導入されており、遊べるのは以下の7つ。このモードに限り、コピーエックスと四天王を操作できる。

  • ゼロ(メルネットたたき)
    • ハチ型メカニロイドをリコイルロッドで撃ち落とす。攻撃を受けてライフがゼロになるとゲームオーバー。
  • コピーエックス(ヒとミズとデンキと)
    • ベルトコンベアを流れてくるエレメントチップを属性を可変させて撃ち抜く。一定数穴に落とすとゲームオーバー。
  • シエル(じゅえるイロイロ)
    • あみだくじの要領で指定の色のバスケットにジュエルを入れていく。
  • ハルピュイア(とりでキルキル)
  • ファーブニル(どろぼうウツウツ)
    • ゼロ2の輸送列車ステージを思わせるミニゲーム。貨物を持ち去ろうとするメカニロイドを撃ち落としながら防衛していく。一個でも奪われるとアウト。
  • レヴィアタン(さかなツクツク)
    • 魚型メカニロイドをフロストジャベリンで貫く。接触でライフが1つ減少。
  • ファントム(しゅりけんでニンニン)
    • 手裏剣から手裏剣へ飛び乗る。障害物に3回当たるか、穴に落ちるとゲームオーバーとなる。

公式サイトでのBGMとして使用されたのは海上のハイウェイ跡地のBGMである『Water city』であり、雪原のBGM『Powdery Snow』、ラスボス戦のBGM『Cannon Ball』と並んで本作屈指のBGMに数えられており、BGMも良曲揃いである。

総じてカスタマイズ性や自由度が高く、初心者にもおすすめな一作だと言えよう。

登場人物

主人公。前作以降、レジスタンスのメンバーとして活動している。

本作では彼の身体に隠された秘密が明らかになる。

センシティブな作品

レジスタンスを結成した少女。エネルギー問題の切り札となりうる新世代エネルギー「システマ・シエル」を開発中。

前作でエルピスが死亡した為、再びレジスタンスのリーダーとして動く事になる。

かつてゼロと共に戦った英雄エックスのサイバーエルフ。

前作でボディを完全に失ってしまったが、その後もゼロ達を導く為に姿を現す。

100年前に妖精戦争を引き起こした為にネオ・アルカディアから追放された科学者。

ダークエルフが動き出したのを機にコピーエックスを後ろ盾として復活させ、表舞台に姿を現す。

かつて世界を破滅に導いた悪魔のレプリロイド。

巨大な鎧のような姿をしているが、その正体は……

レジスタンスメンバー

毎度お馴染み武器開発担当で、今回はリコイルロッドをくれる。

ゼロからも使いやすそうだと太鼓判を押した。

我らが癒し担当。名前を付けて可愛がっていたベビーエルフが今作では…。

昔話を聞かせてくれる老人型レプリロイド。

前作から続投のオペ子。転送や情報の解析を担当。

毎度お馴染みハンサムな情報屋。

看護師型レプリロイドでアルエットから「おばさん」と呼ばれて慕われている。

眼鏡が特徴的な小柄なレプリロイドでライブラリで研究に勤しんでいる。

ロックマンゼクス』に登場するフループとの関係は不明。

太っちょで食いしん坊なレプリロイド。

前作ではエルピスに媚を売ろうと働いていたが、エルピスがどうなったかまでは知らない模様。

サボリ魔な少年型レプリロイド。

コンピュータに細工をするなどいたずら好き。

世捨て人のようなレプリロイド。

ネガティブな事ばかり口にするが、時折、鋭い発言をする事も。

背が高いレプリロイドで荷物運びを担当。

礼儀正しいが、仕事に関する愚痴を述べることが多い。

ネオ・アルカディア関係者

ゼロ1にてゼロに倒されたコピーエックスが、バイルの手により復活した姿。

復活してからは再びネオ・アルカディアの指導者として復帰するが、レプリロイドだけでなく人間までも危険な目に遭わせるような指示を取るなど、以前よりも危険な思想となっている。

復活が不完全のようで、セリフの所々に「ギギ……」という機械音が混じる。

コピーエックスの代理を務める四天王のリーダー格。

ネオ・アルカディアに復帰したバイルと対立するが、コピーエックス復帰後は度重なる失態により、生存している二人と共に役職を追われる。

四天王の一人。

レヴィアタンと共にオメガを鎮圧しようとするが、返り討ちに遭ってしまう。

四天王の紅一点。

オメガとの戦いで重傷を負い、ファーブニル共々一線を引かざるを得なくなった。

四天王の一人。

前々作にて死亡したが、その後はサイバーエルフとなってオリジナルエックスを守護していた。

とある条件を満たすと彼と戦う事ができる。

ボス

本作の主なボスは、バイル八審官と呼ばれるレプリロイド達。

元々は良識のある性格だったが、バイルに改造された事により凶悪な人格となってしまった。

その他のボス

ベビーエルフ以外は所謂再生怪人枠であり、EXスキルを獲得可能。

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