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ロックマンX」から「ロックマンゼロ」の時代の間に勃発した世界規模の大戦争。

概要編集

電子の妖精「サイバーエルフ」が本格的に使用されたことから「妖精戦争」と呼ばれた。

「ロックマンゼロ」の時点では「イレギュラー戦争」と呼ばれていた。


後にイレギュラーによる抗争から、サイバーエルフを悪用した争いへの転換期までを「妖精戦争」と呼ぶ、と定められている。


設定が作られた経緯編集

「ロックマンゼロ」は本来ロックマンXシリーズ完結作になる予定だった「ロックマンX5」の続編として作られたゲームである。

ただし、X5ではゼロは一度死亡したととれる結末を取っているため、正確には「ロックマンX6」のゼロエンディングの後という説が有力。


荒廃した未来世界、消息を絶ったゼロ、ゼロのゼットセイバーを手に一人戦い続けたエックスや、後に彼を支える「ロックマンX5」のエンディングを反映したストーリーが展開されており、オープニングではエックスがゼロにセイバーを返すシーンもあった。


しかし、完結するはずだったXシリーズに続編が作られ、ゼロがあっさり復活してしまったことでストーリーが「ロックマンゼロ」に繋がらなくなってしまう。

その矛盾点を解消するため「ロックマンゼロ2」より存在が明かされ始めたのが「妖精戦争」の設定である。


戦争の経過編集

イレギュラー戦争編集

人間的思考型ロボット「レプリロイド」を人間に害をなす「イレギュラー」に変貌させる「Σウイルス」が発端となり、やがて世界規模の戦渦へと拡大していったイレギュラー戦争。


Σウイルスはゼロの持つ「ゼロウイルス」が変異したものであるため、ゼロはΣウイルスの保菌者にもかかわらず完全な抗体を持っていた。

これに着目した科学者がゼロのレプリロイドの魂に相当する「サイバーエルフ」をベースに初期にして完全なるサイバーエルフ「マザーエルフ」を開発した。


マザーエルフはΣウイルスの完全除去、電子頭脳の修復を可能とし戦争を終結させる切り札でもあった。

しかしこの方法では迅速な戦争終結は困難であり、再発がなくなるとも言い切れなかった。

この問題点を見出し、これを解決する方法を考え出した科学者がドクターバイルである。

最終兵器・オメガ編集

バイルは賛同者を率い、マザーエルフを改造して全てのレプリロイドを操る力を持つ「ダークエルフ」へと変貌させ、更にゼロのボディから人格データを抜き取り、代わりに自分の開発した破壊衝動の塊でありながら最低限の命令を理解できるだけの知性を持った人格データ「メシア」を組み込んだ。抜き取られたオリジナルゼロの人格データは、あらかじめ制作していたコピーボディに移し替えた(意図は不明)。これがロックマンゼロシリーズにおけるゼロである。


バイルの傀儡と化したゼロのオリジナルボディ「オメガ」の圧倒的な戦闘能力に加え、ダークエルフのレプリロイドの操作により、イレギュラー同士を潰し合わせることで長年かかると思われた戦争は4年程度で終結した。

ただし戦争終結と引き換えに、その代償は凄まじいものであり、その被害は全人類の6割と、レプリロイドのほぼ9割が死滅するという超大惨事な結果となった。レプリロイドはまだしも、暴走したオメガによって人類にも甚大すぎる被害が及んだことは、バイルや彼の賛同者たちにとっても想定外のことだった。


その後はエックスとオリジナルボディから移されたコピーボディで目覚めたゼロによりオメガは倒され宇宙空間に追放された。

ゼロはその後、オメガの大量破壊を目の当たりにした当時の人間の政府にコピーボディのゼロも危険なのではないかと判断され、ゼロとゼロに関するデータはΣウイルス研究所に封印された。

ネオ・アルカディア編集

エックスは戦後復興のために人間とレプリロイドの理想郷「ネオ・アルカディア」を建国。

ネオ・アルカディア政府はオメガ、ダークエルフを開発し甚大な被害を及ぼしたドクターバイルを半レプリロイド化させる「不死の刑」を課しネオ・アルカディアから追放した。 バイルの賛同者達も全員バイルを裏切り、全ての責任を彼に押し付けていたことも一因しており、これがバイルが人間とレプリロイドの両方を憎悪する切っ掛けとなる。


ダークエルフは逃走し、Σウイルスを撒き散らしながら100年間逃げ続けた。エックスは100年もの間ダークエルフにより生み出された莫大な数のイレギュラーと戦い続けた。

ようやく捕まえたダークエルフは二つに分けられ、半身はネオ・アルカディア最奥部のユグドラシルに封印された。封印にはあらゆるウイルスに完全抗体を持つオリジナルエックスのボディがキーとなった。


妖精戦争とバイル、ダークエルフのデータ自体は閲覧禁止のデータとして取り扱われており海洋都市の調査に当たっていた型式番号TK31が閲覧したことで海洋都市調査隊に参加したレプリロイドのほとんどがイレギュラー認定処分となっている。

TK31もレジスタンスに助け出され、ネオ・アルカディアの裏切りを受けて型式番号を捨てエルピスと名乗るに至った。


またドクターバイルが、後にラグナロク作戦の本命として使用した衛星兵器ラグナロクは、この妖精戦争時代に建造されたもので同クラスの衛星がまだ200基以上も衛星軌道に残されているという。


偽りの平和編集

オリジナルエックス不在を隠蔽すべく、ネオ・アルカディア幹部は当時まだ幼かったドクターシエルに「コピーエックス」を作らせた。

コピーエックスの指揮の下で人々は平和を取り戻していたかにみえた。しかしそれは無実のレプリロイドまでも大量に処分して得た偽りの平和だった。


イレギュラーの汚名を着せられたレプリロイド達はネオ・アルカディアを脱走し、レジスタンスとなって立ち向かった。

そして追い詰められたレジスタンスは、ゼロの封印を解く事になる。


予想の時系列編集

上記をまとめると、時系列としては


Xシリーズ

→X6ゼロエンド

→妖精戦争+バイル&オメガ追放

→ゼロの再封印&X5エックスエンド

→ネオ・アルカディア建国

→エックスの失踪+コピーエックスの誕生、レプリロイド達への弾圧

→ゼロ1冒頭


…といった具合に繋がると考えるべきかもしれない。

Xシリーズの何処までと繋がっているのかは不明。少なくともX6までは話が繋がっているとみるべきかもしれないが、X7の8ボスの一体『スナイプ・アリクイック』はこの未来のヴィジョンを垣間見ているようなそぶりをゼロに対して見せている。エックスと戦った場合において発言した、未来への失望感を含めた台詞も、ゼロシリーズで起こることを知ったからなのかもしれない。


そのためゼロシリーズ直前までのXシリーズの展開はX7,X8までも含むのかはファンの解釈で分かれている。


関連項目編集

ロックマンゼロ ロックマンX

ドクターバイル オリジナルエックス ゼロ

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