『お主が如く忘れ去られし伝説は我が主が手を煩わせるまでもない……拙者の手でその影一筋残さず消し去って見せようぞ!』
概要
CV:稲田徹
異名:漆黒の幻影
エックスに仕えるネオ・アルカディア四天王の一人。
エックスの護衛を担当する「斬影軍団」を率いる。配下にはハヌマシーンやテック・クラーケンなどを従えている。
忍術を用いて巧みな戦いを得意とする。武器は「闇十文字」という名の手裏剣で、十の光る武具に数えられる。
四天王の中では寡黙かつ温厚な性格のため甘く見られがちだが、エックスに絶対的な忠誠を誓い、その為に邪魔者は容赦なく消す。
ドラマCD「シエルズメモリー」(『リマスタートラック ロックマンゼロ』収録)ではハルピュイアとファーブニルがゼロの件で口喧嘩をはじめる中、敵の存在を甘く見ているレヴィアタンに対してゼロを分析した上で忠告するなど、四天王の中でも特に冷静さを保っていることがうかがえる。
活躍
『ゼロ1』ではレジスタンスが奪った工場を守るミッションで登場し、解除困難な爆弾を工場に仕掛けて爆発させようとした。
そしてネオ・アルカディア本拠地での戦いにおいてゼロに敗北した時は、自爆して道連れに追い込もうとした。
このため、四天王の中でただ一人一作目で早くも戦死してしまった。
これに伴い、斬影軍団は解散しフェニック・マグマニオンはファーブニル配下に異動、バーブル・ヘケロットが空席となった四天王の候補者に上がっていた。
その死後も、『ゼロ3』ではレプリロイドの魂やサイバーエルフが存在するサイバー空間にて、自身も魂のみの存在となりエックス(オリジナルエックス)を守護していた事が判明。
ストーリーに直接は関わらないが、アンダー・アルカディア(クリエ&プリエがボスのステージ)のサイバー空間に突入した際に行ける場所にて隠しボスとして戦うことになる。
この空間にたどり着きあらゆるデータを見続けてきた彼は、オメガ達にまつわるすべての真実を知ることとなった。
戦闘後は姿を消してどこかへと去っていく(エックスのもとへ戻ったと思われる)。
勝利すると「アルティメットフット」のデータが入っているシークレットディスクを入手できる。
なお、サイバー空間自体「入ったら楽ができるがステージクリア後のリザルトが減点される」というシステム上、初見では彼の存在に全く気付かないまま通り過ごしてしまったプレイヤーは多いと思われる。
ただし、このステージに限りファントムさえ倒せばサイバー空間の減点は帳消しになる。
ドラマCD(『リマスタートラック ロックマンゼロ・テロス』収録)では『ゼロ3』本編での登場から少し前のエックスとの再会が描かれた。
すべてを知った彼は人とレプリロイドのために戦っているゼロの手助けを頼まれたが、自分にできることはゼロがそれぞれを守護する「まことの刃」であるか見極めることのみとした。
また、変わることのない忠義としてエックス以外の「光」に仕えることはないとしているが、これはゼロのこともまた「光」であると認めているのかもしれない。
その直後、オメガとの戦闘で生死を彷徨っていたファーブニルとレヴィアタンと久方ぶりに再会。
2人がエックスの命を受ける様子を見届け、自身は本編でのゼロとの戦いに備えサイバー空間に残った。
この時、ハルピュイアも含めた四天王勢揃いとはいかないことを惜しまれていたことから、ファントムの姿が失われてもなお彼らは仲間として信頼し合っている様子。
『ロックマンゼクス』シリーズでは、彼の力を宿したライブメタル「モデルP」が登場する。他のモデル同様その声や性格はオリジナルと同じ。
ちなみに登場時のモデルXとのやり取りは上述したドラマCDの2人の場面と似通っている。
シリーズでの立ち位置
後の作品でも出番が多い他のメンバーに対し、一人だけ一作目で散ったというのが響いて影が薄いキャラであることは否めない。
周りがゼロへのリベンジに燃え過ぎてヤンデレの域に突っ込んでしまっている2名に加えて、昔のエックス並に思い悩む苦労性の中間管理職となると致し方ないのかもしれない。
『ロックマンゼロ オフィシャルコンプリートワークス』のインタビューによると、ファントムはゼロと見た目や武器が近いことから当初はライバル的存在になることを想定していた。
インティ・クリエイツ社内でもライバルとしての人気が根強かったことから、『ゼロ3』で半ば無理やりながら復活させることに至った。
そしてそもそも彼だけ一作目で死亡してしまったのは、続編を作ることになるとは思わなかったことや、「ファントムだけが最後一緒に死なばもろともという感じで自爆するのもいいのでは」(キャラクター性をよく表し、展開としてもゲーム的に面白い)という考えがあったためだった。
コピーエックス戦の前に四天王が同時に現れるシーンがあるが、自爆したのに4人出るのはおかしいということで3人だけにした結果、「公称死亡している」という扱いになった。
とはいえスタッフも何かしら思う所があったのか、『ゼロ4』に登場した彼の部下であるテック・クラーケンは「亡き上官の敵討ちを諦めきれず、その機会を得るためにあえて唾棄すべき腐れ外道の傘下に加わり、己もまたファントムが最も望まぬであろう外道に堕ちたということを自覚しながらも、ただひたすらにゼロの首をつけ狙う、氷のような静かさの中に怨みの炎を燃やす復讐者」……という、やたら濃い漢となった。
勿論、「目の前に敵が現れたなら叩き斬るまで」を一作目からずっと貫徹し続けるゼロは問答無用で斬ることとなった。
だがクラーケンは外道に落ちぶれた自分を止めてくれたゼロに、むしろ感謝の意を表しながら潔く爆発四散したのだった。
主な能力・技
主な攻撃は闇十文字に乗り、空中からクナイを放つものや、分身などがある。また、腰には太刀を差している。
また、姿を消して同時に3本のクナイを放つ技、「朧舞・月無」を奥義として用いる。
上述通り、敵幹部メンバー中でもすぐさま死亡退場してしまったキャラだが、ゲーム的には結構な強ボス。無属性なので弱点属性攻撃によるゴリ押しが効かないのである。
またこれも上述通りに、最終ステージの再戦時は勝っても自爆してくるのだが、爆風を射程距離から離れてちゃんと避けないとダメージを受けてしまい、最悪これでティウンする可能性もある。
『ゼロ3』ではすべての技の性能が上がっている。
サイバー空間はサイバーエルフの本来の能力が常時発揮される、彼のホームグラウンド。これが隠将の本来の実力なのかもしれない。
本当に甘く見てはいけない。
なお、『ゼロ2』時点では既に戦死しているため戦闘形態「アームドフェノメノン」は唯一未登場となった。
デザイン画自体は存在しており、全身に手裏剣やクナイを纏ったような姿になる。
また、四天王の守護している神殿も闇の神殿があったのだがこちらも設定のみとなっている。
獲得能力
アルティメットフット(ゼロ3)
分類はフットチップ。
全てのフットチップの能力が使えるようになる。
上述の通り、隠しボスとして登場する彼に勝利するとシークレットディスクとして手に入る。
関連イラスト
関連タグ
ネオ・アルカディア コピーエックス 賢将ハルピュイア 闘将ファーブニル 妖将レヴィアタン
シャドーマン:約200年前の時代に存在したロボット。忍者がモチーフ、名前もしくは象徴が影である点では共通している。
シャドーアーマー:現役時代にエックスが装備していたアーマーの一つ。忍者をモチーフにしていたりデザインが似ていたりと共通点が多い。