1:漫画『COBRA』で登場する、古代火星人によって作られたアーマロイドの身体を構成する素材。「生きた金属」の読み仮名で表示される。
作中で登場するアーマロイドはアーマロイド・レディ及びブラック・ソード・ゼロの2人。詳細は両者の記事を参照。
2:『ロックマンゼクス』のアイテム。本記事で扱う。
これより以下物語の根幹に触れるネタバレあり
概要
ロックマンゼクスシリーズに登場するアイテム。
ライブメタルとは過去の戦争の時代に活躍した英雄たちの英知を収めたものである。
ライブメタルは一部を除いてある科学者によって作られたと推測できるくだりがある。
英雄達の記憶と人格を持ち、言葉を話すことも出来るが、飽く迄「魂」であって本人そのものでは無い。
そして何よりの特徴と言えるのが、適合者を「ロックマン」に変身させる「R.O.C.Kシステム」である。(海外では名称変更の影響で「M.E.G.A System」とされている。)
変身の際には「ロックオン!」と宣言することで「適合者確認、R.O.C.Kシステム起動開始」とライブメタルが応えてシステムが発動、使用したライブメタルの元になった過去の英雄たちの力と姿を再現した姿へ変身する。
ライブメタルはエリアボスであるフォルスロイドを倒す事で得られる。ライブメタルが真の力を発揮するためには別に存在する同じ属性のボスを倒す必要がある。
『ロックマンゼクス』では主人公によってZ/X/H/L/F/Pの5つが回収されたが、『ゼクスアドベント』時点ではHからPまでのライブメタルが奪われ、意識を封じられた状態で適合者の手に渡っている。
変身ヒーローの要素が取り入れられたのは「ゼロの力を引き継ぐ」、「Xとゼロの力を未来で再現する」というコンセプトから(自分に決着を付けたゼロそのものを出したくないという意向もあった)。しかし、偶然にも変身ヒーロー路線は『流星のロックマン』と被る事になってしまったのである。最初は喋らないという路線だったが、ニンテンドーDSというハード移行に伴い、容量が増した事からボイスが付く事になった。
(以上、ロックマンユニティ ウッチーのBlog『ロックマン ゼクス』シリーズキャラクターデザイナー、シナリオライター矢部誠(KOU)さんインタビュー その②/『ロックマン ゼクス』シリーズキャラクターデザイナー、シナリオライター矢部誠(KOU)さんインタビュー その③より引用)
適合者の条件は「あの男」のDNAを受け継ぐもの。
自分が機械の体を与えた人類と寿命を設定するチェックの際に関わったレプリロイドたちにDNAデータを組み込んだのである。故にこそ、ライブメタルの力は万人に扱える代物ではなく、「あの男」はロックマンを進化したヒトビトの姿と位置付けていた。
ちなみに海外版では『BioMetal』という名称にされている。
ライブメタルの種類、特徴
声:水島大宙
「青き英雄」の力を持つライブメタル。
主人公が最初に手にするライブメタルで、変身時には青いアーマーを纏う。
ダッシュ、壁蹴り、ジャンプなど基本的な動作が可能。
主に射撃戦が得意で、武器は腕のXバスターである。エネルギーを溜めて放つ「チャージバスター」の威力は高くボス戦でも有効。エネルギーを限界まで溜めた「ダブルチャージバスター」はチャージバスターを二連続で撃てる為ボス戦での切り札のなるほどの攻撃力を持つ。
後に主人公は他のライブメタルとモデルxを二つ同時に使う「ダブル・ロックオン」で変身して戦う(ダブル・ロックオン形態はOXを除き、全て頭部にモデルXの意匠がある)。
プロメテはモデルXたちがとある女性科学者によって作られた事を知っていたようだが、ダブル・ロックオン機能については知らなかった模様。
パスコードは「光となり無限の可能性を照らす-ルーメンインフィニタス-」。
声:風間勇刀
「紅き英雄」の力を持つライブメタル。プレイヤーが単体でモデルZを使う事は不可能。
当初はジルウェが使用していたが、セルパンの計略により命を落とす。しかし力尽きる直前にモデルZを主人公へ託した。
セイバーを使用した接近戦闘が得意で近づく敵を切り裂く。
後に主人公(ヴァンorエール)はこれとモデルXの2つのライブメタルを使う『ダブルロックオン』にてロックマン・モデルZXへと変身した。
ゼクスアドベントでもモデルZXは登場しており、前作と異なりライブメタルゲージの制限が加わったものの、モデルAよりも実質使い勝手の良さにおいては勝っており、新技も加わった。(使用キャラがグレイかアッシュによってそれぞれ使用できる専用技が異なる)
ZXAの最終決戦直後に4人のロックマンを足止めして行方不明になってしまう。
パスコードは「勇気となり信念を支える-フォルティトゥード・クレド-」。この中にゼロの開発途中に誕生したロボットの名前があるのが芸コマ。
声:緒方恵美
風を司る英雄の力を秘めるライブメタル。電気属性を持つ。
モデルHXに変身するときに二回ダッシュが可能となる「エアダッシュ」、ボスの弱点部位が分かるようになる「エネミーアナライジング」の二つの特殊能力が使えるようになる。
武器は二刀流のダブルセイバーで闘う。チャージ攻撃では敵を追尾する竜巻を纏ったビットの発射や電気属性を纏う竜巻を発生させる。
ゼクスアドベントではヘリオスが奪い取り、ロックマン・モデルHに変身している。前作主人公のモデルHXとは基本動作は同じだが、チャージ攻撃が異なり、グレイとアッシュのどちらかが戦う・もしくは変身するかによってもエフェクトが変わる。これは他の3人のロックマンも同様で、前作主人公らやグレイとアッシュの変身体と比べて強力な性能と発揮している。
彼が変身したモデルHは上述の能力に加え、電撃を照射しながら旋回するビットの召喚を行う。
パスコードは「風となり空を巡る-ウェントス・アルス-」。
声:中井和哉
灼熱の炎を操る英雄の力をもつライブメタル。火属性を持つ。
フィストレオ、フランマールがモデルFのデータを二分して所有していた。
他モデルの中でも圧倒的なパワーを持ち、障害物を難なく破壊出来る。チャージ攻撃のメガトンクラッシュはエリアの大きな壁やブロックを一撃で粉砕する。パンチと同時に放たれる火炎が地面や壁に着弾すれば地面を走る。
武器は両腕の大型バスターで、特殊能力はそのバスターの弾の軌道を操作出来る「バスターエディット」である。
ゼクスアドベントではアトラスが奪い取り、ロックマン・モデルFに変身している。
彼女が変身したモデルFはグレネード弾の発射や壁に着弾すると散弾する火炎弾の発射を行なっている。
なお、アトラス版はFXよりも元ネタに近い容姿をしている。
パスコードは「炎となり命を燃やす-フランマ・ウィース-」。
声:今井由香
海と氷の力を持つ英雄の力も持つライブメタル。唯一の女性型でもある。
主な特殊能力はエリアマップからアイテムを見つける「アイテムサーチング」、水中を自由自在に移動出来る「スイム」がある。
武器は斧と槍を合わせたような武器である「ハルバート」。回転斬りが可能でチャージ攻撃は床になる氷塊の生成、追尾性の氷龍の召喚。
ゼクスアドベントではテティスが奪い取り、ロックマン・モデルLに変身している。彼の変身したモデルLは上述の能力に加え、斬りつける事で拡散する氷塊や氷刃、氷の結晶を振らせて大渦潮を起こすイソギンチャク型のメカニロイドの召喚を行なっている。
パスコードは「水となり大地を潤す-グラキエス・パッシオ-」。
声:稲田徹
影の力を持つ英雄の力を有するライブメタル。
変身時には忍者のような姿になる。特殊能力は天井にぶら下げれる「ハンギングウェッジ」、暗闇も視認可能になり更にマップの構成、敵の配置が把握出来る「レーダーサーチ」があるなど隠密機動に特化している。
武器はクナイで、4つのクナイを拡散させながら投擲する。チャージ攻撃では攻撃判定のあるバリアを展開する。クナイは連射が効くため中ボスに効果覿面である。O.I.Sではダッシュ中無敵になれるシャドウダッシュの行使が可能。
ゼクスアドベントではシャルナクが奪い取り、ロックマン・モデルPに変身している。彼の変身したモデルPは上述の能力に加え、透明化や反射する十字手裏剣、周囲を旋回する曼荼羅手裏剣、影分身などの能力を発揮している。しかし、シャルナク版はそこまで元ネタに似ていない。
パスコードは「影となり忠義を誓う-ウンブラ・プロフェス-」。
誰がいつ、何故作ったのか一切不明のライブメタル。ゼクスのみに登場する隠しライブメタル。
かつて「支配者」が用いた衛星兵器の残骸の遺跡の奥で発見された。
変身した際の戦闘力は究極とも言えるほど高いものでありプレイヤーが使えるライブメタルの中では、最強のライブメタルとも言えるかもしれない。
特殊能力は無いものの、О・I・S発動時はチャージバスターチャージせずに発射可能、全属性攻撃が可能など最強クラスの性能を持つ。最早この性能自体がこのライブメタルの特殊能力とも言えるかも知れない。
唯一シナリオに関わらないライブメタルである(フランマールはこの存在に気づいていた模様)。
変身したその姿は、かつて「紅き英雄」により倒された、血に飢えた救世主に酷似している…。合体変身した形態では唯一モデルXの要素が無い。
すべてのライブメタルの起源となったライブメタル。主人公が使う事は出来ない。
変身者はセルパンと『あの男』。プロメテとパンドラもこのモデルVの欠片でロックマンの姿に常時変身している(パンドラ曰く「二度と元の体には戻れない」=変身を解除できないとのことらしい。加えて、プロメテとパンドラは過去作キャラ由来の外見ではない)。
その正体は数百年前の世界で、人類とレプリロイドに永遠の生き地獄をもたらそうとした「支配者」が「紅き英雄」との戦いで用いた衛星兵器 の破片である。
「支配者」は「英雄」との闘いで、一度は敗れるも死ぬことが出来ず、最終的にその衛星兵器そのものと融合し、再び「英雄」との死闘の末に敗れた。
その衛星兵器は地上に墜落し、墜落する中で世界中にその衛星兵器の欠片が流れ星となり散らばった。
世界中に降り注いだその破片は、その後ある男の手により、「支配者」の怨念、憎悪、憤怒、絶望の感情を宿した「支配者」の怨念の塊とも言える「ライブメタル・モデルV」となる。
外見としては、『欠片』サイズはかつての「支配者」の戦闘形態に酷似したものだが、この欠片だけでも大多数のイレギュラーを従えることができる。そして『本体』は他のライブメタルよりかなり大型。その形もまるでかつての衛星兵器の破片としての名残からかいずれもが崩れた形になっていて一定では無い。共通する点は中心にコアらしき部分があり(覚醒時は赤い、それ以外は緑)、赤い光が一定の間隔で明滅していることである。
まるで「支配者」の心そのままに、人々の恐怖や絶望・憎しみや悲しみといった負の感情を感じ取り、それを吸収することで力をつけて覚醒し、恐るべき真の力を発揮する。そのため常にイレギュラーを自然発生させ、人々を襲わせ、時には適合者を選び覚醒のために悪落ちさせて利用する。
主な武装は指から放つチャージ可能なバスターショット。近接戦ではスライディングやアッパーカットを使うあたり、原点回帰した存在だと言える。O.I.Sを発動させると瞬間移動を使ってこちらの攻撃をかわすといったこともできる。
そのような特性もあって劇中では最も強力で危険なライブメタルであり、他のライブメタルと違って厄介なことに世界中に無数に存在している。
また、海外版では元になった人物の名称が変わっているため、それに合わせて『Model W』という名称となっている。
声:小林ゆう
「ロックマンゼクスアドベント」で主人公が使うライブメタル。今までのライブメタルより子供っぽい性格。
内部に何者かの「計画」のレポートが保存され、他のライブメタルに適合したロックマンとの戦いで少しずつその全容が明らかになっていく。
変身時の特殊能力『トランスオン』(海外ではAトランス)は「倒したボスの姿、能力をコピーする」という驚異的なものである。この機能により前作に登場したモデルZX等のロックマン(正確にはモデルH,F,L,Pだが)に加え、戦ったフォルスロイドの能力を使用することもできる。一度戦えば、たった一つのライブメタルですべてのロックマンへの変身ができるという、ある種のチートである。
モデルA自身の武器は両腕のバスターであり、特殊能力として敵をロックし追尾する「ホーミングショット」(攻撃範囲と威力はグレイとアッシュで差異がある。元ネタは『X7』のオートロックオン機能か)、LMゲージを全て消費して画面全体の敵へ攻撃する必殺技の「ギガクラッシュ」がある。
チャージショットの性質はアッシュとグレイでは異なり、アッシュは反射するレーザーであり、グレイは普通のチャージバスターである。攻撃力などに違いがあるがほとんど性質は変わらない。
ちなみに額のボルト部分は展開し、青色の発光体が露出する事がテレビCMで明らかとなっている。
このようなデザインとなったのはX8のラストシーンを意識してレンズに蓋をしようという事になった為、また、アクセルの要素が一部拾いつつも、キャラクター性に差異があるのはXシリーズでアクセルの謎が描き切れていなかった為である(出典:ロックマンユニティ ウッチーのBlog『ロックマン ゼクス』シリーズキャラクターデザイナー、シナリオライター矢部誠(KOU)さんインタビュー その⑤(最終回)より)。
グレイが変身した場合、コード部分が残る仕様でマフラーのように見えるデザインとなる。
余談だがアッシュでトランスオンを発動すると、やはり元が女性ということもあってか、変身した男性キャラがオネエ口調に聞こえる。グレイだと違和感はさほどないのだが…。
他のライブメタルと異なり、元になったのは過去の英雄ではなく『あの男』自身のため、設定及びストーリー上の関連は結局見られなかったものの、少なくともデザインや性格・能力の元ネタになったのは間違いなく彼である。もしかしたら、『彼』も実はZXAの世界線にも存在していて、それを元に『あの男』が作り出したのかもしれない…
「ロックマンゼクスアドベント」に登場する謎のライブメタル。
トランスオンした時の見た目は、モデルAにロックオンした姿を本家時代のロックマンと同じドット絵にしたようなもの。
その性能は本家ロックマンと非常に似通っており、バスターショットが壁を貫通する、スライディング走行が可能、水中でも移動速度が落ちないといったもの。また本家ロックマンと違い、壁蹴りが可能(滑り落ちは起こらない)。
ただし他のモデルと比較するとストーリーを攻略するに当たっては非常に扱いにくい性能で、完全なお遊び要素でもある。
余談
本作から従来のロックマン像(青いボディにバスター)から離れたロックマンが多数登場するが、多人数ロックマン制は本作から遠い遠い未来の出来事に当たる『ロックマンDASH』が先駆けており、そちらでは初代ロックマンにそっくりなロックマン・トリッガー、1のラスボスを務めるロックマン・ジュノが該当し、それぞれが何らかの役職を背負わされている。
彼らと「R.O.C.Kシステム」の関係性は不明である。
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