曖昧さ回避
概要
cv:梁田清之
主人公の国でのエネルギー問題の解決、幾度とないイレギュラーの攻撃から街、国を守ってきた「セルパン・カンパニー」の社長。その多大な功績を残した事から市民からは英雄と呼ばれ尊敬されている。
額にはレプリロイドの証である赤いマークが刻まれているため、彼もレプリロイドであることが窺える。
市街地や比較的安全なエリアの「インナー」では「セルパン・カンパニー」の警備メカニロイドがあちこちに配備されており、市民の安全を守っている。
本社はハイウェイにあり、開花した大きな花のような外観をしている。
僅かながらセルパンの黒い噂を耳にしている人もいるようだが、殆ど信じられていない。
以下、物語の根幹に触れるネタバレ有り
しかし・・・
その正体は、ライブメタル・モデルVの覚醒により世界を「ロックマンが支配する時代」にしようとした悪の権化。本作のラスボスである。
「ロックマンによる救済」(弱者を自身の手にしたモデルVの糧とする)を目的とした極秘作戦である「プロジェクト・ヘブン」を秘密裏に推進していた。
セルパン側のイレギュラーによる攻撃を確認した「ガーディアン」のジルウェを返り討ちにし、ライブメタル・モデルZのデータを吸い出した。その後、用済みとなったジルウェを操り、主人公と戦わせた。
(この戦いでジルウェは死亡するが、主人公がモデルZを継承したため結果的にはこれがセルパンが敗北する遠因となった。)
前述に「イレギュラーから国を守ってきた英雄」とあるが、
実はこの話自体が完全にセルパンの自作自演であり、人々を襲うイレギュラーもセルパンが仕組んだもので、このイレギュラー達が市民を攻撃すると、まるで正義の味方のようにセルパン・カンパニーの警備メカ二ロイドが排除する
というシナリオで人々から賛同を集め、同時に人々の負の感情を集め、モデルVの覚醒を目論んだ。
つまり、本作のイレギュラー攻撃は全てセルパンが関わっており、多くの市民の命がセルパンによるマッチポンプで消されていったのだ。
今こそ敵対しているが、過去には「ガーディアン」のモデルV調査隊に所属していた時期があった。発掘したモデルVを調査していく中で、その不思議な力に魅入られモデルVを強奪。更に他の研究員、調査員を殺害し行方をくらました。
その後は自分が推進する「プロジェクト・ヘブン」完遂の為に、暗躍した模様。
セルパンは既に回収していたライブメタルH、L、P、Fを利用し、それぞれのライブメタルの能力を持つ「擬似ロックマン」であるフォルスロイドを生み出した。
彼らフォルスロイドにも人間の負の感情を集めるように秘密裏に行動させている。
彼らもまたセルパンに忠誠を誓い、暗躍した。
フォルスロイド以外にもプロメテ、パンドラという謎の二人のロックマンを従えており、主人公は彼らとも交戦することとなる。
彼らも一応セルパンの配下であったが、「所詮、モデルVを扱いきれる器ではない」と本心から忠誠を尽くしていた訳ではないどころか、最初からセルパンを利用していたことが判明する。
主人公が自身の本拠地であるセルパン・カンパニー本社に乗り込んでくると、最上階にて自ら迎え撃つ。そこで「プロジェクト・ヘブン」の目的を明らかにし、更に「ライブメタル・モデルV」で「変身」してくる。
第一形態は「チャージVバスター」「スライディング」などロックマンのベーシックな技を使う。一定のダメージを受けると主人公の「О・I・S」(オーバー・インヴォーク・システム)に似たオーラがセルパンのまわりに発生しスピードが上がりカウンター攻撃を仕掛けてくる。
動きがトリッキーだがスキも多く、よく見ればパターンは見極められる。
第二形態は、主人公の強い「憎しみ」の感情を吸い取り、背景の大型のモデルVと「融合」し、巨大な異形の怪物となって戦いを挑んでくる。
一定ダメージを受けるとボディが大型化し「顔」が現れ、最終的には三つの顔が現れる。
更に左右に大きな「手」が現れ、セルパンの援護をしてくる。
「まだ足掻くかね?」
「これが「王」の姿だ!」
「創世の炎だ!灰になれ!」
「闇にのまれて、、、朽ちるがいい!」
エール編にて彼女から「お前はイレギュラーの恐怖に怯えているから人の上に立とうとしている」と指摘を受けており、それが自身の理想なのかと糾弾されるが、「理想だと?戯言だ!」と、どこかで聞いたセリフで否定している。
最期はエールに、自分たちロックマンには「あの男」の血が流れていること、自分達が「運命のゲーム」のコマであること明かした。
ヴァンからも「お前はロックマンじゃない。人の命を弄んだ、ただのイレギュラーだ!」と罵倒される。これも「何も変わろうとしないお前たちがイレギュラーだ」と否定しているセルパンだが、劇中の彼の取った悪行は全て過去のロックマンシリーズにおけるイレギュラーの定義(レプリロイドでありながら人間や他のレプリロイドに危害を加える)にばっちり当てはまっているため、ヴァンの指摘はあながち間違いではない。事実彼の『人から進化したロックマンによる支配=救済』という野望は、数百年前に実在した最強のイレギュラーの動機と大々的に共通しているため、否定の余地すらない。
その後崩壊するセルパン・カンパニー本社で主人公が離脱した後に次のように言い残し、最後まで自分の過ちを認めることなく本社と共に崩壊していった。
「滅びの運命は変わらない・・・戦いは・・・終わらない・・・ヒトビトに心がある限り・・・憎しみは生まれ続ける・・・感情を生み出す・・・心を持つ君達こそ・・・真の・・・イレギュラー・・・なのだから・・・・・・!」
余談
「ロックマンZXA」のステージの一つ、コントロールセンターは、セルパン・カンパニー本社の跡地を接収して火力プラントのコントロールセンターとして再利用したものであるため、構成が一部似通っている。(サントラCD「ZXA TUNES』のライナーノーツで明言されており、アレンジアルバムのgiga mix収録のドラマパートで流れていたニュースでもこの内容に触れている。)
またこの時プロメテが回収したモデルVは、セルパンが使っていたものである。
関連タグ
サンクトゥス:同じくマッチポンプで英雄を装ったカプコンゲームの悪役。