概要
初登場は『ロックマンエグゼAXESS』第一話「クロスフュージョン!」。
略称表記はCF(以下CF)。現実世界に実体化したダークロイドなどやウイルスと戦闘を行う或いは事件を解決するために使われる。
原作ゲームに登場しないアニメオリジナル設定であり、これによりロックマンエグゼのアニメのコンセプトがほぼ変身ヒーローものと同類になったが、視聴者には兼ね好評だった模様。
また、後シリーズの「流星のロックマン」における「電波変換」もこれが元になっている可能性が極めて高い。
変身形態には大概は「CF〇〇(合体したナビの名前)」と呼ばれ、合体したナビと外見が殆ど大差ない変身形態もあり、作中ではCFブルースを熱斗はブルースが実体化したのと勘違いしていた。
CFレーザーマンに至っては光の模様が加わった以外レーザーマンそのものの姿である。
ディメンショナルエリアという特殊空間を展開したうえでシンクロチップと呼ばれる専用のチップをPETにスロットインすることにより、オペレーターとナビが融合し、現実世界でナビの能力やバトルチップなどを扱うことができる。
また、マグマ付近や寒冷地等の過酷な環境にも対応可能であり、能力も常人や従来のネットナビよりもパワーアップしている。
(ただし、マグマの中に飛び込む・宇宙に飛び出すには別途バトルチップ『サラマンダー』『バリア』などで対応するなどの手段が必要)。
HPも存在しており、変身者の体力が切れるとクロスフュージョンは維持できず変身は解除される。
誰にでもできるわけではなく、ナビとオペレーターのシンクロ率が高くなければ発動できない(単に仲が良ければ良いというワケではない)。
無論それはCFメンバーも例外ではなく、ナビとの不和が生じると変身中でも強制解除されてしまう。
シンクロ率はかなり条件がシビアで、劇中変身できたのはわずか十数名。大抵はシンクロ率が足りず、シンクロチップを用いたとしても変身できない。
なお、『流星のロックマン3』はアニメ化されずに終わったが、もし、アニメ化されていた場合はアシッド・エースとクロスフュージョンの設定をどのようにすり合わせていたのだろうか…。
シンクロチップ
光祐一朗はシンクロチップを試作。
シェードマンはおそらくリーガルに依頼されて科学省から7枚のシンクロチップを強奪。
奪われなかった2枚のシンクロチップを光熱斗と伊集院炎山が使うこととなる。
『Stream』ではクロスフュージョン可能なメンバーが増えたこともありシンクロチップも増えた。
リーガルはシェードマンが強奪したシンクロチップをもとに、3枚の『ダークシンクロチップ』を製作。
ダークシンクロチップによるクロスフュージョンはダークチップと同じくパワーアップ出来るが、デューオにプローブに改造されたもの以外には、ダークチップと同様の精神汚染のデメリットが生じる。
実際にこれを使った岬悟郎刑事は粗暴な極悪人へ変貌してしまった(その後、リハビリによって治療された)。
ワイリーが開発した『逆シンクロチップ』によるクロスフュージョンはナビとオペレーターを融合させる点は同じであるが、発動後にオペレーターを電脳空間に移送してしまう(なので『逆シンクロチップ』というワケ)。
おまけに不完全な代物である為、長時間クロスフュージョンしているとオペレーターとナビが纏めて消滅してしまう恐れがある。
実体化の手段
現実世界への実体化のために、各シリーズで各勢力が様々な手段を使用している。
ディメンショナルエリア
光祐一朗がディメンショナルエリア理論を構築。
この天才ぶりには天才科学者リーガルも「優秀」と素直に賞賛している。
ディメンショナルエリアの実用化を初めて成し遂げたのは、Dr.リーガル。
彼は、ネビュラのステルス衛星から、拉致した大量のネットナビを生きた燃料にして実用化したディメンショナルコンバーターと呼ばれるディメンショナルエリア発生装置を投下して発動。
ディメンショナルエリアはミサイルすら防ぐバリアの役目も果たすため、エリア外にいると侵入が困難であった。
人間が侵入するにはスピードをつけながらタイミングよくクロスフュージョンする必要がある。
しかもディメンショナルコンバーターは自在に電脳化して消失できるため、ネット警察側もディメンショナルコンバーターをほとんど鹵獲できなかった。
ディメンショナルコンバーターはその機械自体はもちろん、シンクロチップのサイズ程度ならば電脳化・実体化への変換が自在にできる。
『光と闇の遺産』『Stream』では、ワイリープログラムをリーガルがとりこんだためか、ディメンショナルコンバーターの撤退と共に人間一人を電脳化して連れ去り好きな場所に拉致するという芸当も可能になった。
このディメンショナルエリア内ではネットナビは単独で実体化できないが、クロスフュージョンが可能となる。
ウイルスや電脳世界で自然発生したデータ生命体であるダークロイドは単独で実体化可能。
当初ネビュラしかディメンショナルエリアを展開できなかったが、のちに科学省で実用化されて大型車に搭載したディメンショナルコンバーターカー、Dr.ワイリーの手助けにより開発されたディメンショナルジェネレーターによりネットセイバー側もディメンショナルエリアが発動ができるようになる。
『Stream』45話では、デューオを生み出した宇宙文明の生き残りが地球に漂着し、ディメンショナルエリアに似たものを生み出していたことが判明した。
『BEAST』では、異世界ビヨンダードでディメンショナルエリア研究所でディメンショナルエリアが研究されていたものの、Dr.ワイリーが獣化因子をばらまき介入したことで獣化ウィルスやゾアノロイドが闊歩する世界となった。
ネットワーク文明の行き着く先は同じということかもしれない。
猫ウイルス
第1期41話「名犬ラッシュ!」に登場。
巨大ネコ型ウイルスが現実世界に実体化。巨大化ラッシュと怪獣決戦をする。
このウイルスがきっかけでラッシュは現実世界へ自在に実体化できるようになる。
ディメンショナルチップ
『ロックマンエグゼStream』にてスラーがアステロイドと共にばら撒いた特殊なチップ。
デューオの超技術がなせる技のようで、ディメンショナルエリアなしに、アステロイドが3mほどの巨大な姿で実体化する。
コピーロイド
『ロックマンエグゼBEAST』にてゾアノロイドが地球で実体化するために使用。
現実世界で倒されそうになっても、コピーロイドから電脳空間への脱出が間に合えば倒されずに済む利点がある。
ゼロウィルス
『ロックマンエグゼBEAST+』に登場。
獣化ウィルスや電脳植物の実体化をさせるゼロウィルスを生み出した。
ファントムナビ
『ロックマンエグゼBEAST+』に登場。
廃棄されたキャッシュデータからキャッシュがネットナビを再現。
自在に実体化することも可能。ただし一部破損するとそこから瞬く間に消滅するという弱点を持つ。
設定
第二期『ロックマンエグゼAXESS』
当初はバトルチップをあらかじめPETに転送しておかないと発動できず、一度の変身で使用可能なチップは5枚が限界だったため、戦闘中のチップ切れなどの問題もあった。
また、前述のとおりディメンショナルエリアはネビュラやダークロイド側が発動するためディメンショナルエリア外にいると侵入できなかったが、一定以上のスピードでディメンショナルエリアに近づき接触すると同時にCFする方法によりこの問題は解決された。
胸にあるナビマークを破壊されるとCFが解除されPETが破損してしまうという弱点があったが(第二期34話)、新型PETにモデルチェンジして以降、ナビマークの強度向上によってある程度は解消された。
(ただし、戦闘でナビマークが破損すると変身が強制解除されるうえシンクロチップが破損する弱点は残っている)
なお、CF時にソウルユニゾンチップをスロットインすれば、ソウルユニゾンの能力を使用することも可能だが、熱斗の体に大きな負担がかかるため父親の光祐一朗に止められている。(第二期最終話)
後半からバトルチップゲートも登場しており、戦闘時のロックマンのサポートや敵ウイルスの撃破が可能となった。
第三期『ロックマンエグゼStream』
ディメンショナルコンバーターに代わり、科学省が新たに開発したディメンショナルジェネレーター(正確にはDr.ワイリーが設計を行い、熱斗を経由する形で科学省へ設計図が届けられ、科学省にて実物が完成した)によりディメンショナルエリアを自在に発動、展開できるようになった。
そのため、科学省に連絡を入れることで、敵勢力の現実世界への実体化に対してスムーズに戦闘に移ることが可能となった。
また、プログレスPETにモデルチェンジしたことによりCFロックマンとCFブルースのデザインが一新された。
さらに、プログレスPETにはチップデータがインストールされておりアドバンスドPETの時のように戦闘前にチップをスロットインしていなくてもチップを使用することが出来るようになったため、戦闘時のチップ切れのリスクを抑えられるようになった。
ひきつづきバトルチップゲートも登場しており、真辺鈴らによる敵勢力の撃破が可能となっている。
第四期『ロックマンエグゼBEAST』
ネットセイバー(熱斗・炎山・ライカ)のCFに新たにジェットバーニアと呼ばれる飛行武装が搭載され、空中戦が可能となった。
また、ビヨンダード(熱斗達の世界とは別の世界)では空間の特殊性のため(とある事故が原因で現実空間と電脳空間が混ざった状態となっている)ディメンショナルエリア無しでCFが可能ではあるが、使用者に負担がかかるため使用時間は制限される上に変身解除後は倒れこむ。
最終話では一度消滅したトリル(シンクロナイザー)のデータを取り込んだロックマンがDr.ワイリーの妨害による獣化因子の注入で暴走しかけた際、熱斗が制御すべくCFを行い、獣化した姿となってラスボスであるグレイザーを圧倒した。
なお、状況もあいまってメイルとディンゴは四期以降はクロスフュージョンしていない。
バレルも四期以降はクロスフュージョンしないが、彼は既に死亡している(ビヨンダードにも存在するが、こちらもクロスフュージョンしない。)
クロスフュージョン可能なオペレーターとナビ
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- 桜井メイル、ロール(第二期では失敗、後にラッシュシンクロチップを使用。これにより、ラッシュの持つラッシュホール生成能力も行使可能)
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- 岬悟郎、プリズマン(オペレーター及びナビ共々唯一アニメオリジナルキャラ。CF被験者だったが失敗、ダークシンクロチップを使用した際のみ)
- Dr.リーガル、レーザーマン(ダークシンクロチップを使用。アメロッパ、キングランド、シャーロ、ナマステ、クリームランドの5都市に分身を送り込んだだけでなく、4枚のシンクロチップを用いて巨大化も行った)
- キャプテン・クロヒゲ、ダイブマン(逆シンクロチップを使用。CFメンバーではない。ようやく初登場した水属性ナビによるクロスフュージョン)
- チロル、サーカスマン(逆シンクロチップを使用。クロヒゲと同様、CFメンバーではない)
ゆりこ、メイル、リーガル、岬、クロヒゲ、チロル以外はチームオブブルース、チームオブカーネルのメンバーで構成されているのが特徴(日暮闇太郎、緑川ケロは除外)。
なお、大山デカオとガッツマンのCFはStream第28話にて試されたが、失敗している。
変身シーン
上述したようにコンセプトが変身ヒーローものと言っても過言ではない為か、クロスフュージョンメンバーのみには変身シーンが存在している。
変身シーンもそれぞれ別々のものが描写されており、どこから変身する(というかパーツが装着される)か異なっている。
因みにメイルの変身シーンのみは2期『AXESS』42話の流用。
そのためPETのシルエットの形が違う。
二次創作
Pixivではアニメに登場したキャラ以外でナビとオペレーターをクロスフュージョンさせたイラストも投稿されている。
関連タグ
フュージョン(ドラゴンボール)…同じく2人の人物が合体して変身する形態。