概要
カードeリーダーは、2001年12月1日に任天堂が発売したゲームボーイアドバンス(以下「GBA」)の周辺機器である。
ゲームにインターネットを接続することが当たり前ではなかった時代にゲーム内に追加要素を入れることが出来る、所謂DLCやamiiboに近い能力を持っていた。
2003年6月27日に上位互換として、カードeリーダー+が発売されている。現在の機種で言うカードタイプのamiiboに近いものだった。
特徴
カードeリーダー
GBAのカートリッジスロットにカードeリーダーを差し込み、別売りのカードeと呼ばれるカードのコードをカードeリーダーに通すことでミニゲームやゲームのあいことばの表示を行うことが出来た。
対応機種はGBAの他にゲームボーイアドバンスSP・ゲームボーイミクロ・ゲームボーイプレーヤーを装備したゲームキューブ・初代DS・DSLiteで使用できることが確認されている。
珍しい例としてはカードeをスタンプ代わりにしたラリーで入手できたプロモカードの内の一枚を読み込むと現実世界での応募用のあいことばが表示された。
カードeリーダー+
使用方法はカードeリーダーと同様だが、対応カードにカードe+が加わっている。
また、通信機能が追加され、通信機能を使ってゲーム内に直接追加機能を追加することが可能となった。
ただし、この機能を使う方法は2つ存在するが、いずれもゲーム機が2機必要となる。
詳しくは後述する。
対応機種はGBAの他にゲームボーイアドバンスSP・ゲームボーイプレーヤーを装備したゲームキューブで使用できることが確認されている。
ニンテンドーDSとDSLiteも使用すること(スロットに差すのみ)が出来るが、関連タグにあるアーケードゲームの場合は互換性のあるゲームならアイテムの追加等はできるものの、それとの仕組みが違っているため、通信機能を使ってゲーム内に直接追加機能を追加することは出来ない。
カードeリーダーで出来ること
ミニゲーム
カードeリーダーの頃からあった機能。
カードを読み込むことで、カードのデータに入っているミニゲームをやることが出来た。
ゲーム内に追加要素
カードeリーダーといえば、ゲームへの追加要素という人も多いだろう。
カードeリーダーの頃は通信機能が使えなかったため、カードを読み込ませて、あいことばを表示させて、そのあいことばを対象のゲームに入力することで、追加要素を入れることが出来た(ゲームキューブのどうぶつの森+で使用された)。
カードeリーダー+では通信機能が使えるようになったため、カードを読み込むことで、追加要素のデータを直接ゲームに入れることが出来た。
その使用方法は以下の通りである。
追加要素をGBAに入れる場合
GBAに追加要素を入れる場合は、カードeリーダー+と追加要素のデータが入ったカードe+の他に、2台のGBAとGBA専用の通信ケーブル1本・追加要素のデータを入れるGBAソフトを用意する必要がある。
1.片方のGBAにカードeリーダー+を、もう1台のGBAにGBAソフトを差し込む。
2.GBA専用の通信ケーブルをカードeリーダー+とGBAソフトを指したGBAに接続する。
(ただし、カードeリーダー+を指しているのがゲームボーイアドバンスSPの場合は、ゲームボーイアドバンスSP本体にGBA専用の通信ケーブルを差し込む)
以上の状態で追加要素を追加できる。
このシステムを使用したソフトとしては、GBA専用ソフトのポケットモンスター本編やスーパーマリオアドバンス4などがあり、追加ステージや追加アイテムなどを入手することが出来た。
追加要素をゲームキューブに入れる場合
GBAの周辺機器であるカードeリーダー+であるが、実はゲームキューブ専用ソフトにも追加要素のデータを直接ゲームに入れることが出来た。
使用する場合は、カードeリーダー+と追加要素のデータが入ったカードe+の他に、1台のGBAとゲームキューブ本体、GBAケーブル、追加要素のデータを入れるゲームキューブソフトを用意する必要がある。
1.ゲームキューブ本体にゲームキューブソフトを入れる。
2.GBAにカードeリーダー+を差し込む。
3.GBAケーブルをGBA本体とゲームキューブのコントローラー端子の穴に差し込む。
以上の状態で追加要素を追加できる。
このシステムを使用したソフトとしては、ポケモンコロシアムとポケモンチャンネルがある。
海外と日本のカードe
海外には日本未発売のマリオパーティのカードeが存在するが、その代わりとして日本ではポケモンバトルカードe(ポケモンコロシアム)が充実している。ただし互換性はない。
移植版での対応
カードeリーダーが登場してかなりの年月が経った。
2010年代にWiiUにて一部のGBAのソフトがバーチャルコンソールのソフトとして登場した。
その中には、カードeリーダー+で追加要素を追加するロックマンエグゼシリーズやスーパーマリオアドバンス4も含まれていた。
以下のように移植版特有の仕様に変更されている。
ロックマンエグゼシリーズでは4以降ロックマンの機能に変化を与える「改造カード」としてカードe+が販売されていたが、WiiU版ではカードe+の機能がほとんどなくなっている。
ただし、「改造カード」を使用することが条件で登場するボスに関しては、コマンドで登場させることが可能となっているが、ロックマンを強化できないため、GBAの時より相手が強い状況となっている。
また、ロックマンゼロシリーズの統合的な移植版ロックマンゼロコレクションでは、公式によればロックマンゼロ コレクションにて特定の条件で解放可能になっている。ロックマンゼロ4の通信による連動までは完全には再現されていないが。
スーパーマリオアドバンス4では、パワーアップアイテムや追加マップを追加できるカードe+が販売されていた。
WiiU版では38の全追加マップが使用できる状態(GBA版は保存できる追加マップの数が32のため、すべてが保存できない)となっている。
しかし、パワーアップアイテムの追加やおてほんの部分は削除されたので見ることは出来ない。
関連項目
任天堂 ゲームボーイアドバンス ゲームボーイアドバンスSP ゲームキューブ
- ポケモンチャンネル~ピカチュウといっしょ~・どうぶつの森e+…ゲームキューブ専用のカードリーダー(ゲームキューブ2GBまでのSDカード専用のアダプタ)…GCのメモリーカード型の変化アダプタで、TIFT形式のペイントの画像データと写真(スクショ)を保存する機能を持っている。こちらの機能はWiiにあるゲームキューブのコントローラーポートの隣にあるメモリーカードスロットではゲームキューブの代用で使用できる。
- ニンテンドーDS…DS専用の「カードリーダー」が存在し、オシャレ魔女ラブandベリーや甲虫王者ムシキングのDSソフトでアーケード版のカードを使用するのに使われた。当然ながらSEGAのDSソフト専用の周辺機器であるため互換性はない。
- amiibo…カードeリーダーの後輩のような存在で、ゲーム内での追加要素やゲームソフト内のポイントやゲーム世界の硬貨残高を与える機能がある。また、ニンテンドー3DSシリーズ、WiiUとニンテンドースイッチでは相互換性あり。こちらにはNFCを使ったフィギュアタイプも存在する。同じ形態であるカードタイプの方ではどうぶつの森シリーズにもある。
- 甲虫王者ムシキング・オシャレ魔女ラブandベリー・恐竜キング…SEGAのアーケードゲームで、排出されるカードのバーコードをアーケードの機械に読み込むことで、キャラクターを登場させたり、パワーアップさせることが出来た。ゲームソフト専用のバーコードリーダー関連。