曖昧さ回避
- フラッシュメモリの一種。
- 無事故運転者を証明する自動車安全運転センターが発行するセーフティ・ドライバーカードの事。→運転免許証を参照。
概要
本記事では①について解説する。
切手大の大きさのメモリカードであり、現在ではメモリカードの事実上の標準規格である。競合する規格にメモリースティックがある。 またSDカードの規格を使用したSDIOカードというものも存在するが、本記事ではその説明は割愛する。これについては別途前者の記事にて解説する。なお、ここで記述している著作権保護技術についてはコピープロテクトを参照。
- 各SDカードの規格
カード名 | SD | SDHC | SDXC | SDUC |
---|---|---|---|---|
フォーマット | FAT16 | FAT32 | exFAT | exFAT |
規格上の最大容量 | 2GB | 32GB | 2TB | 128TB |
著作権保護技術 | CPRM | CPRM | CPRM,CPXM | CPRM,CPXM |
- スピードクラスの規格
規格名 | 無印・class~ | UHS-Ⅰ | UHS-Ⅱ | UHS-Ⅲ | SD Express |
---|---|---|---|---|---|
転送速度 | 25MB/s | 104MB/s | 312MB/s | 624MB/s | 985MB/s |
- ビデオスピードクラス
規格名 | 無印・class~ | V6 | V10 | V30 |
---|---|---|---|---|
転送速度 | 2~4MB | 6MB | 10MB | 30MB |
- microSD独自スピードクラスの規格
アプリケーションパフォーマンスクラス規格
規格名 | パフォーマンスクラス | A1 | A2 |
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最低処理速度(ランダムリード・ライト) | 1500 10PS/500 10PS | 4000 10PS/2000 10PS | |
シーケンシャル最低処理速度 | 10MB/秒 | A1と同じ |
SDHCカードは最大容量を32GBに増大、更にクラス10(最低10MB/sの転送速度を保証)を越える転送速度をサポートするUHS規格に対応。
SDXCカードは最大2TBの容量と新たな著作権保護技術であるCPXMに対応。
そして新規格となるSDUCカードは最大128TBまでの容量をサポートする規格である。
また、小型機器用にminiSDカード(※)、microSDカードがある。microSDカードについてはその小ささから乳幼児が誤飲する恐れがあるので誤飲しないように製造時に苦味剤(安息酸ニカドニュウムなど)を塗布しているメーカーもある。
SDカードはすべて著作権保護機能としてCPRMという機能に対応している。これにより、違法コピーを防いでいる。・・・はずだったが対応機器登場前にCPRMが破られてしまったのでSDXCカードではCPRMを強化したCPXMという機能に新たに対応することになった。
更に最新の著作権保護技術SeeQVaultにも対応している。ただし、メーカーや仕様によってはいずれか全対応といった統一化はされていないので非対応となるモデルも多かったり少なかったりだが複数種類が存在する。
事実上標準とはいえ、パソコンからの技術として分岐し、成熟しているコンパクトフラッシュには速度こそ現地点の最新規格であるUHS-Ⅱにて同等のパフォーマンスを発揮するようになっているが、容量はまだまだ引けをとっているので、一眼デジタルカメラなど高級機や業務用機ではコンパクトフラッシュメモリの差込口が一緒に搭載されていることがよくある。
スロットが無い場合でも、アダプタを介して接続できるように変換アダプタが用意されていたこともある。
※現在でもminiSDの販売は一応一部メーカーで発売されてはいるが、SDカードの小型版の主流規格がmicroSDとなったため変換アダプタを購入することを推奨する。
現在では従来産業用に用いていたMLCフラッシュメモリとSLCフラッシュメモリのSDカード、microSDカードがドライブレコーダー及び一般発売される防犯用の監視カメラ向け設計仕様にして一般で出回るようになった。初出はパナソニック。その後、東芝(東芝メモリ)→KIOXIA(キオクシア)とウエスタンデジタルのサンディスク、シリコンパワー、ADATAなどといった企業からも発売されたが値段が実装モデルよりやや高額である。かつてはTDKも発売していた。
バンダイもSDカード対応の玩具とmicroSDカードを発売している。(妖怪ウォッチ、妖怪パッドなど)
余談
- MMC(マルチメディアカード)の上位互換規格として登場したメモリカードなので、互換性を保ったまま電極を増やしてあり、それゆえピンの番号の振り方が変則的(9,1,2,・・・,8の順)になっている。また8番ピンのみ電極が狭くなっている。
- MMC上位互換規格であるため、MMCにもあるSPI(※)モードという通信モードが残されており、高速なデータのやり取りの必要のない用途ではこの動作モードを使って簡単な回路で複数デバイスと通信できる。ただし、SDUCカードからはこの動作モードをサポートしなくなったため、この方法での通信はできなくなった。
- TransFlashなるサンディスクの製品もSDカードの一種。というかmicroSDそのもの。
- 現在は奥行の短いSDカードが販売されているが、MacBookやRaspberry_Pi(※2)などごく一部の機種にしか対応していないので注意が必要。
- Nanoメモリーカードと言うmicroSDによく似ているが、対応機種がHuaweiP20Pro以降のAndroidスマートフォンと対応機器がファーウェイのパソコンと専用のカードリーダーが必要で、それくらいしかないのでこちらも少ない。
- 機器組み込み用モジュールにeSDというものがあり、見た目はメモリICそのもの。SDカードの基となったMMCにも同じくeMMCという組み込み専用品がある。組み込み専用品ではメモリカードとシェアが異なりeMMCが主流でeSDは少数派。
- いろいろと特許が絡んでいるため、実はハード・ソフトの両面で実装にはライセンス料がかかる。一応、Linuxではカーネルにそこら辺の機能をあらかじめ実装してあるが標準では使用できないようにされていて、各ディストリビューターの判断で有効にする必要がある…ことにはなっているが、実際には大体のディストリビューションで普通に使うことができるようにしてある。一方、FreeBSDでは、「MMCの例外的な実装です(SDカードではありません)」と主張して実装していたり…
ちなみにeMMCの様な携帯端末一体型の組み込み式のSIMカード(eSIM)と似ている。
※・・・Serial Peripheral Interfaceの略。IC間通信の規格の一つ。
※2・・・Raspberry Pi Model Aのみ。それ以降のモデルのRaspberry PiではmicroSDカードを採用している。
当時、東芝が開発したTransferJet(トランスファージェット)と言う規格について解説お願いいたします。
関連イラスト
関連タグ
コンパクトフラッシュ メモリースティック フラッシュメモリ メモリーカード カードリーダー nanoメモリーカード(ファーウェイ)
②の運転免許証…Safe・Driver・License・Card。
外部リンク
第197回:TransFlash とは - ケータイWatch