コピープロテクトについて
コピーガード(英:Copy Protect、Copy Protection)とは、映画やDVD、ゲームなどの著作物を不正にコピーされるのを防ぐ(ガード)ため、著作権者が自ら、著作物を不正複製できなくさせると言う権利者にとっては心強い味方となるそれらの知的財産類を保護するための高度な技術。他には個人情報或いは機密(企業秘密)情報を保護する目的にも用いられている。(Wikipedia:コピーガードより)
ただし、これらのプロテクトは、自身の大事な個人情報や作品がどっかへ勝手に漏れないといったメリットこそあり、そういったものの中には、創作作品の権利を所有する権利者側にとっては心強い味方ともなる。しかし、その反面としてコンテンツ愛好者側のユーザーに対してはいろんな意味で不便を強要するものであり、さらに誤爆により、「自分のお気に入りコンテンツを(正規に)楽しめなくする」というデメリットも存在している。
このように版権の愛好者であるファン(ユーザー)と版権元の企業との間におけるバランスが傾いてしまっていると言える。また、別の意味では「著作権所有者はともかく買う側の身でもあるユーザー側への実用性に欠ける」などと唱えるユーザーもいたりする。
実用されてるコピーガード及びプロテクト
違法複製を防ぐため、デジタルやアナログも問わずプロテクトそのものは進化を続けている。ところが、新しいプロテクトが生まれるとハッカー(クラッカー)などがその度に無効化したり、回避する技術やプログラム等を製造及び作成したりと言ったことが現実に起きている。また、産業スパイが監視(…というかこの存在感があるのはピカレスクロマン系を始めとするフィクションのドラマやアニメとかそういう系のゲーム作品等ぐらいか)して開発途中のソフトウェアに掛けるであろうプロテクトの解除手段をうかがいつつ、それと並行して「ソフトウェアのコピーガードをアンロックするためのソフト」を作成するというケースも考えられる。
最終的には悪人がセキュリティシステムを破ると善人(ホワイトハッカー)がその脆弱性を修正して情報などの漏洩を阻止するといったイタチごっこを繰り返しているに過ぎず、その影響でまともなユーザーに不便を強要する事態がさらに悪化している。
機密書類や個人情報の保護につかわれる一般的なコピーガード
これらが主に採用されているのは国々、日本では県庁や市役所といった役場などで発行される障害者や福祉サービスに関する通知書(福祉サービスによる生活支援等)などがある。アカウントなる全人類のビッグデータを保護するための個人情報の流出及び漏洩対策と言えば分かりやすいか。
コピー機でコピーするとコピーの証拠となる【copy】と言う文字が共に印刷されるといったものや日本においては都道府県や国(シンボルの菊)のシンボルマークなど。(例えば、和歌山県では和が描かれている)これにより他人による不正利用はできない様になっている。こういった重要な機密書類をいとも簡単に解読されない様に使われることが多い。
クレジットカードにもコピーガードはもちろんあるし、日本を始め各国の各紙幣にも高度で高性能なコピーガードを採用している。硬貨にも施されている。令和の夏に発行されたものでは、クレジットカードの署名記入面にある3Dホログラムの様な機能が新たに付加されてより偽造防止への強化をしている。
当然ながら、必ずプロテクトが必要な人や企業となるとビッグデータ(個人情報等)を抱える企業の他にも軍事や世界各国の重要施設の所有団体なども含まれていることになる。
それらを保管している鯖にもコピーガード機能を追加しているのである。
ビッグデータに含まれている個人情報の一種でもある戸籍謄本(住民票とは別の戸籍に関する重要な個人データ)については紙のフォーマットのアナログの形で厳重に保管し、高度なセキュリティでセキュアに管理されていると思われる。
ビデオやゲーム機(PlayStation 2~PlayStation 5のビデオや一部のゲーム及びオンデマンドソフト等を含む)・メディア機器等に使われてるコンテンツのガードシステム
以下は映像メディア、音楽メディアに使用される形式である。
対象となる機器や周辺機器はSSDやSDカードも含む。
※基本的に光ディスクの内、ビデオCD系のVCDとSVCDとDVDの前身であるレーザーディスクの記録メディアには非対応。
アナログ映像信号
APS(Analog Protection System)とも呼ばれる。
アナログ映像信号におけるガードは、通常画面を通じて見る映像の外側にある「ブランキングエリア」にかけられる以下のものが該当する。
- マクロヴィジョン方式
長いので簡単にまとめることにする。(他に気になったものは一番下の外部リンク「コピーガード」を参照)
マクロヴィジョン方式は、レーザーディスク期では実現できなかった著作権保護のための手段として、米国のマクロヴィジョン(現:ティーボ)が作ったコピーガードシステムであり、これが搭載されたビデオソフトを普通にVHSビデオデッキにダビングしても、ダビングされた映像は極端に明るくなったり、暗くなったり、果てには著しく垂直同期が乱れたりして見るに堪えがたい画像になる。さらに通常見る場合の画質から劣化して落ちる場合もある。
原理的にはVHSビデオデッキに搭載されてる輝度処理回路のAGC(自動利得制御 - 輝度入力信号の利得、gainを自動調節し、適切な輝度を保つ)機能を誤作動させるような映像信号を入れることにより引き起こされる。
ただ、最近のテレビにはAGC回路が搭載されてないため、ダビングしたものを見ることができるといわれるが、実際はビデオデッキを通すとコピーガードが誤爆して見られない。
- カラーストライプ
急速に変調したカラーバースト信号をビデオ信号に加えることによるコピーガードであり、これが仕掛けられたビデオソフトをVHSビデオデッキでダビングすると、録画した映像には細い横線が15本から25本の均等間隔で入る。これもマクロヴィジョン方式の一種であるが、登場がDVDとの切り替わりの時期と遅かったためそれほど搭載された作品は少ないといわれる。
- CGMS-A(Copy Generation Management System - Analog)
読みは『コピー・ジェネレーション・マネージメントシステム・アナログ』→『複製を防止する著作権保護管理システム』。いわゆるfor Analog。
映像信号に直接コピーの可否を示す信号を載せたもの。デジタル放送で用いられるが、これは新しい機器にしか対応していない(PCのキャプチャツールなどではこれに反応してコピーは不可能でも古いVHSのデッキなどではスルーされてしまうためコピーが可能となる )。
デジタル映像
主にテレビやビデオ機器、テレビ機能付きのパソコンなどに使われるものを述べる。
デジタルデータはコピーの際に劣化しないためコピー対策も頑丈なものが取り入れられている。
ここではデジタルコンテンツのプロテクトされたもので代表的なものを幾つか以下に挙げる。
視聴するためにはテレビにB-CASカードと呼ばれるICカードを挿入しないと視聴できない仕組みになっている。
これは持ち出し式でテレビを視聴する方法のワンセグ・フルセグのモバイル端末も含まれる。
持ち出し番組として録画した番組の映像データをSDカードにダビングして書き込むに対応したレコーダーもあるが転送された映像データはコピーガードのおまけ付きで保存される。(例としてディーガ等にある)
転送番組機能の搭載機種やメーカーにもよるが、デジオン社のDvix(要ライセンスの課金必須)でプロテクトされた番組映像を視聴できる方法がある。
テレビ・レコーダー以外ではNEC製のデスクトップPCなどでディスクドライブから対応する光ディスクを入れればテレビ放送を録画再生やそれへダビングができる機種も存在する。
日本のピクセラ社製のUSB採用周辺機器のXit(Brick、Board)(読み:サイト)経由でも以下の事は可能。(アプリ「Xit wireless」)
レコーダーにはVRやビデオ方式等のフォーマットについては後で順をおって解説する。
- CPRM(Content Protection for Recordable Media)
読みは『コンテンツプロテクション・フォー・レコーダブルメディア』。
DVDレコーダー、DVDプレーヤー(Blu-rayレコーダー、Blu-rayプレーヤーにて共通に搭載されている著作権保護技術で、その文字通りビデオ系メディア専用のコピーガード。
DVD-R、DVD-RWの記録メディアに使われるコピープロテクト。各デジタルビデオのレコーダー側には暗号鍵を持たせるMedia Key Block(メディアキーブロック)=MKBが採用されているので更新して書き換えてしまえば万が一プロテクト破りにあっても複合化できなくしてしまう特殊なプロテクト。
- DTCP(Digital Transmission Content Protection)
読みは『デジタル・トランスミッション・コンテンツプロテクション』。
DTCP系の派生技術が以下の2種類で、規格の策定及び管理運営団体はDTLAが行っている。
- DTCP-IP(Digital Transmission Content Protection Over Internet Protocol)
読みは「デジタル・トランスミッション・コンテンツプロテクション・オーバー・インターネット・プロトコル」。
機器ごとにIDを持たせ、公開鍵暗号または共通鍵暗号を利用した相互認証と高度な暗号で保護された映像データをレコーダーで録画した番組の映像をレコーダーからインターネットを経由してスマートフォンなどの対応機器にデータ転送する技術。
DVDのビデオコンテンツを暗号化し、その暗号鍵を複製できない通常エリア外にある解除回避用のセキュアなエリアに記録するうえ、解除は特殊なソフトウェアではないと理論的に不可能であり、日本でそんなソフトウェアを使うと現行の法律(著作権法や不正競争防止法)に引っかかるので万が一間違って海外サイトをググってやり方を知ったとしても絶対に実行しないように。
- AACS(Advanced Access Content System)
読みは『アドバンスド・アクセス・コンテンツ・システム』と呼ばれるBlu-ray(Ultra_HD_Blu-ray)やHD-DVDなどの次世代DVDに搭載されている。
その他、ディスクから機械に書き込まれるAACS、CD-ROMの技術を応用したALPHA-DVD、インターネット経由で暗号鍵の認証を行う、いわゆるペーパービューサービスによる販売方式のDVD(通称:PPV-DVD)の規格DVDMAGIC(その文字通り、『まるで魔法の様な著作権保護技術』)、著作権利者の意思で決定された指定の販売地域(所定の国内限定にして視聴を不可にする)により再生制限をかけるリージョンコード、そのほか複数の形式が存在している。これらのシステムはたまに誤爆して視聴に支障をきたす事例もある。
ちなみに、DVDMAGICのシステムを応用し、更にそれを強化させた保護技術がUltra HD Blu-rayとしてリリースされる一部の作品でもインターネット認証が必要になっている。
これらは主に『HDCP』『High-Bandwidth Digital Content Protection(ハイバンドワイズ・コンテンツ・プロテクション)』、和訳すれば『高帯域幅デジタルコンテンツ保護』としてプレイステーション3などの次世代ゲーム機にも搭載されている。(ゲーム機器についてはゲーム類へ)
ちなみに文字違いは日本コンピュータソフトウェア著作権協会の通称ACCSである。
- Cinavia(シナビア)
Cinaviaは、Blu-rayにある著作権保護機能。
光デジタル音声入力から出力される音声の録音を防止する。コピーガード情報のプログラムがヒトの不可聴音域のほぼ無音同然の電子音による音電子透かしと呼ばれるオーディオタイプのコピーガードで、従来のケーブル経由によるコピーガードに加えてデジカメによるケーブル以外からの直撮り対策が加えられ強化された。検出すると再生停止になるが、何もしていないにもかかわらずに再生停止になる。この場合は盗聴機さえも検出してしまうくらい強化されているらしい。こちらも誤爆のしやすさは上記のプロテクトと同じく伊達ではない。詳細についてはCinaviaの仕組みと解除方法をご参照。誤検出のリスクがある点では、他のプロテクトと同様に慎重に扱う必要がある。
- SeeQVault(シーキューボルト)
けっこう長いのでけっこう重要な部分だけを解説し、初心者にも分かりやすく説明する。
パナソニック、サムスン(現在レコーダーは日本以外向けに製造)、ソニー、東芝が開発した著作権保護技術で、ハードディスク一部のSDカード(小型規格ではmicroSDのみで、miniSDのSeeQVault版についてはショップやサーチエンジンでググっても存在しないので注意されたし)にも対応している。規格の運営管理団体はNSM Initiatives。
一見するとレコーダー内にある番組の管理データに記録されるダビング10を維持してなおかつどんなレコーダーにも録画済みの放送番組の引っ越しができるかと思いきや、実はそうでない。
これは「SeeQVault方式に対応するテレビでSSD或いはHDDをその方式にフォーマットをしなければいけない」点があり、更に「引っ越し先は引っ越し元のレコーダーと同じメーカーのレコーダーが必須」で非対応の従来レコーダーには引っ越しができない言う不便さが目立つ。
例えば、SeeQVault対応かつ、ソニーのレコーダーからソニーのレコーダーへ録画番組を引っ越しするといったところ。
気になる人は対応するレコーダー、カードメディア類の再生機器を出している上記メーカーのサイトからPDFの説明書を落として見てみよう。
ちなみに、プロテクトの仕様は公開鍵暗号基盤(通称:PKI)のGAMMA(ただし、DVD用コピーガードのCGMS-Aとは全くの別物)、セキュリティではAES暗号化レベル128bit、レコーダー向けの固有IDを持たせているEMIDを採用している。
他のプロテクトより比べるとある程度ハードルが下がり不便さが多少ながらも実質的に減ったとも言える。
ただし、コレはあくまでもSeeQVault対応機器同士での限定的な話である。
SeeQVault紹介映像
音声のコピープロテクト
音声に関しては現状デジタルからデジタルへのコピーのみが制限されている。プロテクトとしてはCDプレーヤー(録音対応のCD-R)のシステムとして出力されるデジタル信号に含まれるコピー情報を検出しコピーに制限をかけるSCMS((シリアル・コピー・マネジメント・システム))や同様に高速録音を制限するHCMS(ハイスピード・コピー・マネジメント・システム)、CDのディスク本体に細工してコピー妨害するコピーコントロールCDなどが知られている。テレビからデジタル音声を出力する光デジタル端子付きテレビでは電子透かしとも呼ばれる音声録音を防止するためのプロテクトもある。こちらは、Blu-rayに追加された最新型のプロテクトであるCinaviaが著作権保護機能として実装されている。ちなみにこちらは誤爆すると「Cinaviaによってコンテンツの再生が停止されました。」が延々と表示される仕組みになっている。(※三菱REALのトリセツより)
なお、誤爆しなくても実質的にデジカメ等による直撮りは不可である。インターネット上には『CINAVIAお客様センター』(外部リンク)と言う消費者向けの解説サイトがある。
しかし……まさかの解除可能?!(悪用厳禁)
パソコン
特にPCにおけるフロッピーディスクを用いたソフトウェアにて発達した。1990年代以降はCD-ROM供給となり、しばらくはプロテクトが不要とされたものの、家庭用のCD-Rの普及により再度プロテクトが必要となった。
プロテクトとしては、フロッピーディスクの書き込み不能なところに解除信号などの重要なデータを隠す、わざとNGデータを書き込みNGでなければコピーとみなすようにする、専用ハードを用いるプロテクトの一種ドングルや、インターネットや電話などで認証を行うアクティベーション、説明書等の付属品がないと回答不可能な謎や固有のシリアルコードやプロダクトキー等のいずれか全てを仕込むマニュアルプロテクトなどが存在している。
また、「コピーできたように見えても実際にはNGを返す」という場合も存在し、「コピーであることが発覚するとデータを強制的に消去する」というさらに恐ろしいものも存在したりする、なお、これらのプロテクトが他の動作に悪影響を与えたり、ユーザーの同意なしにプログラムをインストールする、ウイルス(いわゆるランサムウェア)となる、プロテクトそのものがウィルスの一種であったり、安全であるはずのソフトウェアでも誤爆したりする事例も存在する。
CDの規格から外れた異常なデータを入れる事でシークを繰り返すことになってドライブへの負荷が異常なほど増加したり、訂正可能な範囲のエラーを超えてしまう事でCD-DAの再生時にノイズが乗る、音飛びの発生などの問題を引き起こす事もある。
こういった事例が多くなったせいで、海外では訴訟問題にまで発展している。
尤も、現在は光学ドライブを持たないPCが多くなったことで「単なる起動用のファイルがディスクにしか入っていない」「正規のディスクが入っているか否かをチェックする」と言ったものが減り、更にWindows10以降は正規メディアのチェックに用いられるプロテクト用の各種ドライバがセキュリティホールの関係で無効化されているため、「光学記録メディアにプロテクトを掛けるタイプ」は非常に少なくなっている。但し、主にゲームソフトになるがこの影響でWindows2000前後~8時代までに発売された作品の起動が難しくなっているため、Steamなどのクライアントアプリ経由でDL配信されているものならともかく代替手段のない場合は(正規品のユーザーであっても)NOCDやNODVDと呼ばれる改造版バイナリを頼る他にないという実情も生んでいる。
ゲーム類
ゲームにおけるコピープロテクトには2種類存在し、ゲーム自体のコピーに対するものとゲームデータの改造、チート、ゲーム中の完全なネタバレとなる映像(音声)の記録に対するものが存在する。
- ハードウェア技術を応用したもの
いわゆる地雷基板とも呼ばれる。これはアーケードゲーム筺体によく見られ、バッテリーバックアップで専用パラメータを管理し、コピー基板ではそのようなものがないため電池切れを引き起こし起動不能にすることで不正コピー防止としていたものが存在する。当然正規基板でも電池切れになるとメーカー修理の必要が生じ多額の費用がかかる(もっとも、古い基板は当然ながら既に修理サポートが終了している)こととなり、基板の収集家泣かせだったりする。また、他の基板やシステムと互換性の低いシステムを使いコピーを作られにくくする、という技術も用いられた。これもシステムの構築や筐体の修理に手間がかかる結果となっている。このような基板でゲーム自体に面白いものがない場合は気にしなくてもいいが、実際には面白いゲームが複数存在したりしてそのゲームのファンは涙目になるしかない。
コンシューマの場合、「専用コントローラ」や「専用付属機器」がこれに該当する。これがある場合エミュレータなどでのプレイがほぼ不能となる。ガンコンなど、TV環境に依存するものでは正規品で本体も専用コントローラもあってもプレイ不可能になるものもある。
任天堂のものではファミリーコンピュータのディスクシステムでもゲームデータに対するコピープロテクトが施されていた。(※外部リンクからの出典:違法コピーにクリエイティブな天罰を下す9つのゲームより)
- 異常感知
プロテクトに引っかかるなどの異常を感知するとデータを書き換え、プレイに支障が出るようにする物であり、「絶対に倒せない敵が登場する」、「フラグがたたずゲームの進行がストップする」、「変な称号がつく」などの不具合が発生する。特にチート対策の場合誤爆する事例が存在する。
またそれを知らず雑誌等で問い合わせるという間抜けなことも発生している。この場合「そんなものはありません」という回答であったといわれる( さすがにメーカー側は「それはコピーガード(プロテクト)が原因だからです。」とは回答出来なかったらしい)。
レベルファイブのゲームの取扱い説明書によればレベルファイブの作品でも意図的に起きる様になっているとのこと。(例えば:『二ノ国』では「ゲームの進行が不利になる効果を発揮する」とあるのでイナズマイレブンシリーズや妖怪ウォッチシリーズにも仕込んでいたそう)
- 誤爆の実例
誤爆で有名なものとしてはPlayStationの「レッドハンドプロテクト」が有名である。これは古い本体で比較的新しいゲーム(※)をプレイするとその名の通りで、赤い手のマークが表示されプレイできないというものであり、一部では有名となった。また、何らかの拍子でコピーと認識され、警告文などが表示されトラウマとなる実例も存在する。PlayStation 2では基本的にネットワークを介したパッチを適用できないためか、新しいバージョンの本体への買い替えが推奨されたという事もあった。言うならば、正規使用しているユーザーにまでも負担を強いられる形である。マークの元ネタはおそらくパッケージ裏に表示されているコンピュータ・ソフトウェア著作権協会のゲーム部門から発行されている黒い掌アイコンのNO!RESALEロゴ(赤と黒を反転)を意識しており、その意味は「コンピュータゲームのコピーは法律で禁止されているから今すぐ辞めなさい!!」をプレイヤーに対して訴えかけるに由来すると思われる。
PlayStationのレッドハンドプロテクトの映像
異常検知時に強制終了(『バイオハザード2」より)
PCゲームではあまりに誤爆率が高いために回避プログラムが正規に配布されたりプロテクトを搭載していないディスクが配布されるなども行われたが、ソフトメーカー側による対応が出来ずにサポートが放棄されてユーザーが被害を受けた事例もあった。
※…と、言っても全てのPlayStation向けソフトに使われたわけではないらしく、当時のSCEI製のソフトはほぼ全てに施されたが、サードパーティの場合は大手のサードパーティ製のビッグタイトルにしか施されなかったらしい。(その後のPlayStation 3とは違ってゲーム映像の録画はできるが)
昔のゲームではゲーム映像に関してのコピーガードはなかったが、Intelが開発したHDCP(High-Bandwidth Digital Content Protection:高帯域幅デジタルコンテンツ保護)が使われるゲーム機が出始める。
例えば、PlayStation 3(※PlayStation 4、PlayStation 4Proでは設定にて著作権保護重視となるYouTubeやHulu、Netflix、ニコニコ動画は観れなくなる代わりにOFFにできるが、PlayStation 3では最終のシステムアップデートでも対応されていない)
アトラスのゲーム作品では、PlayStation 4版『CATHERINE』ではシナリオ後半からこれが機能する様になっている。かつては、『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて』(発売当初)でも録画禁止区間設定されていた。後のアップデートにて解除された実例があるが、これについては一般的にゲーム開発側(関係者等)のポリシーに委ねられている。
Nintendo Switch(オプション扱いで一部のソフトのみ導入)から導入されたが、一例として対応スイッチソフトのパッケージのジャケット裏には【HDCP】といった感じで印字されているのソフトが目印である。ゲーム会社が指定する公開可能な章などといったガイドラインによってソフト側でこの制限が掛かることもある。
ソフトウェア側には、任天堂ではWii U(ニンテンドー3DS)以降は『このソフトには知的財産権を保護するセキュリティが組み込まれています。』と表示されている。
カプコン等のゲームメーカーではコンピュータ・ソフトウェア著作権協会の団体を示すACCSロゴがある。
コピー対策としては・・・
実際にコピー対策としてこれらは成立しているかといえば、実際にはそうなってはいない。映像やプログラムのコピーを行うような人々は多少プロテクトをかけようが解除方法を探り、ある場合には回避する方法を編み出してしまう。
コピープロテクト等の搭載によって正規のディスクであっても環境によっては読み込めないといった製品としては致命的な問題を引き起こすが、サポートセンターが対応しなければわざわざアングラな手段を用いて回避などしないため、被害を受けるのは正規ユーザーばかりである。どちらかと言うと運営仕事しろ以前の問題である。
また、ソフトウェアの利用の有効化機能のアクティベーションに関してはサポート終了や窓口の消滅、運営が倒産等の大人の事情により認証が不可能となり、プロテクトの解除が不可能となるという問題もある。(サポートの終了宣言をされた『RPGツクールXP』など)
このように損害をこうむるのは普通に楽しむのに劣化したり誤爆したりせざるを得ない一般ユーザーおよび対策に金をかけねばならないメーカーだったりする。
「コピープロテクトの有無で売上への有意な影響は生じない」(「プロテクトすれば海賊版が減って売上減が少なくなると主張→実際は減少ペースに変化なし」や「改めてプロテクト無しで売ってみたが、売れ行きにこれと言って変化なし」)といった意見や報告は、消費者側のみならずメーカー側からも何度も発表されているが、大々的に止めると決めた場合にどんな影響が生じるか、といった不安もあり単純に止める訳にも行かないのが実情である。この事は過去に存在したレーザーディスク、VCD時代も同じだった事だろう。
中国企業のFontago社が開発したDVDFabの派生ソフトウェアであるPassKeyでは、一部の保護が解除できるとされていますが、先ほど解説した通り、法的に使用が認められていない場合もあるため、利用は控えることが望ましい。
暗号化機能を実装したソフトウェアなど
RPGツクールシリーズなどの暗号化。
意味あるのかって?それについてはお察しください。
関連タグ
AntiPiracyScreen:似て非なるもの。いわゆる「ファンメイド」の動画でコピーガードネタのイラストに付けられるタグ。
山岸風花:改造やチートコードを使用していると、「プレイヤーを叱る」というプロテクトがあったのだが、逆効果になってしまった例。参考