キャラクターなどの詳細は⇒ロックマンエグゼを参照。
概要
2003年12月12日発売。
前作同様に2バージョン形式で販売されたが、時期をずらして別バージョンを販売した前作とは異なり、いわゆる『ポケットモンスター』シリーズと同様の同日販売である(次回作でまた『3』と同様の販売形式になり、『6』でまた本作と同じ販売形式に戻っている)。
海外を一部舞台としていた『2』以上にワールドワイドな世界観となっており、世界中を飛び回ってトーナメントを勝ち抜いていくという作風。
当初は前作の3で完結予定だったのだが、予想を超える人気が出たので、更に続編が作られた(ナンバリングタイトルとしては6まで作られた)。4以降のストーリー進行の設定上では、大人になった熱斗の回想になっている。
これに伴い、2003年3月31日で放送終了したアニメ「ロックマンエグゼ」が同年10月4日に本作をベースとした「ロックマンエグゼAXESS」として再スタート、本作の発売に先駆けて放映され、広告塔を担った。
…が、実際には『3』と本作の間に『トランスミッション』や『バトルチップGP』といった外伝作品が発売されていた。
本作では新たな組織「ネビュラ」の名が上がるが構成員はダークロイドであるシェードマン、(厳密にはダークロイドではないが)リーガルのナビであるレーザーマンしか登場しない。
つまり、物語は本作だけでは完結せず、続きはネビュラとの戦いを描いた『5』へ持ち越される(尤も、首領のナビが序章である本作で退場して『5』では登場しないという奇妙な現象が起こっているが…)。
売上はシリーズ1位の140万本を記録しており、Dr.リーガルがダークチップを使用するように催促するCMが話題を呼んだ。
ストーリー
WWW(ワールドスリー)との戦いから5ヶ月。
プロトに取り込まれて行方不明になっていたロックマンは無事に帰還し、光熱斗は6年生となった。
科学省の「ウイルス研究室」の尽力により、召喚したウイルスとネットナビがより長くネットバトルで共闘できる技術が広まった。
そんなある日小惑星が地球に衝突し、地球に甚大な被害を及ぼそうとしていた。世界中から科学者達が招集される事が決定された中、世界でも有名な科学者である熱斗の父・祐一朗は久しぶりに息子達と買い物に出掛けていた…。
本作からの要素
- マップグラフィック
エグゼ1~3より明るい配色になり、マップ上でのキャラの頭身が下がった。
また、キャラクターの会話グラフィックも一新された。
- ソウルユニゾン
前作、前前作で導入されていたスタイルチェンジシステムに変わり、
本作からエグゼ5まで「ソウルユニゾン」が導入されている。
- ココロウィンドウ
戦闘中にはココロウィンドウが表示されるようになった。
また、ダークチップも今作から導入され、ロックマンのココロウィンドウが不安定になると自動で出現する。
- 周辺機器
カードeリーダー+に対応しており改造カードを使用することでロックマンの強化が可能になったり、フォルテの最凶形態、フォルテXXとのバトルも可能になる。
また、ホビーとして販売されていたバトルチップゲートとバトルチップにも対応しており、これを使用することでアニメ版の様にロックマンを直接ボタンで操作せず、バトルチップを使っての「オペレーションバトル」を楽しむことができる(対戦形式はCPU戦か通信対戦の2種類)。
5では「プログレスチップゲート」、6では「ビーストリンクゲート」を装填して同様のモードが楽しめた。
- コラボ
「ボクらの太陽」シリーズからおてんこさまとジャンゴがゲスト出演。
また、本作のみロックマンゼロ3とも連動しており、通信するとバトルチップ「Zセイバー」が手に入れられる。
その他
- 周回プレイ
シリーズ初の「周回制」が設けられたことで一度クリアしてもフォルダーを引き継いで最初から始めることができる。
しかし、同時に周回するたびに敵が強くなる、同じシナリオを何度も繰り返す、取り忘れた固定ミステリーデータが残存すると言うことで一部のプレイヤーから不評を買っている(この影響で本作のラスボスはシリーズ最強とまで言われている)。
尤も、同じシナリオを何度も繰り返すというのは語弊があり、本作のストーリーはソウルユニゾン相手である対戦相手がランダムで変化するという仕組みである。この仕様上、ソウルユニゾンの1周目コンプリートは不可能であり、最終盤でヒノケンやライカといった対戦相手が応援してくれるイベントもこのランダム性の為に「戦ってもいない相手が訳知り顔で応援する」という奇妙な構図になってしまっている。
とはいえ、所々に散りばめられている個別のエピソードは良作なものもある。
また、別バージョンと通信することで別バージョンに登場するユニゾン相手とも対戦できるが、ソウルユニゾンは各バージョンごとに固定されており、別バージョンのソウルユニゾンは扱えない(トレードでバージョン限定チップは手に入る)。
同じように周回で手に入るチップが違うので1周目でチップをコンプリートするのも不可能である(1周目は威力がバトルチップが多く集まりやすくなるため、これまたラスボスの難易度に拍車を掛けている)。
なので対戦の敷居が歴代シリーズの中でも1番高い。
これを受けてか、エグゼ5から周回制が廃止され、ソウルユニゾンやバトルチップを集める手間が大幅に省けるようになった。
- バグ
公式が正式に認めていないものの本作は、小さなものから大きなものまでバグが数多く発見されている(中にはデータが消えるものも確認されている)。
例をいくつか挙げると
・シェードマンSPをダークチップで倒す⇒本来のコードがXなのにSとなって入手できない
・DSでプレイする⇒「アクアマン」や「ガッツマン」の系統のチップを使うときに、動作が重くなる。また、ウッドマンとのイベント時にフリーズしたりする。
などが存在する。
余談
- ストーリー上のトーナメント戦で組み合わせ次第ではこれまで戦ったことがないロールと戦うことができる。それに反してグライドとは一度も戦闘することはなく、本作を含め初代から登場しながらシリーズ中で一度もロックマンと戦わないナビとなってしまった。
- ロックマンエグゼシリーズのナンバリングタイトルで唯一、ノーマルナビやヒールナビと対戦できるソフトとなっている。
- 使用キャラはマフィアから足を洗い、堅気のパン屋となったリキ、料理人の山川味太、ガラの悪いガンテツ、謎の少女ユウコ、爆弾を扱うスポーツ「フットボム」の伝承者ジャック・ボマー、アッフリクから来た少年ポレポレなど固有ナビを持っていてもおかしくない個性派揃いである。
関連タグ
ロックマンエグゼアドバンスドコレクション:両バージョンが収録されている。上記のバグの修正や、限定チップや改造カード収録、初心者救済処置等がされている。詳しくはリンク先へ。