概要
カプコンから発売されたゲームボーイアドバンス用ソフトで、2バージョン方式のソフトにしては珍しく「チーム オブ ブルース」は2004年12月9日、「チーム オブ カーネル」はその3か月後の2005年2月24日に発売された。
前作のソウルユニゾンが引き続き登場し、さらにダークチップでユニゾンするカオスユニゾンが出来るようになった。それに伴い、ダークチップの取り扱いが前作から変更されている。
のちに両方のバージョンを同梱し、チームオブブルース/カーネルのメンバーを通常バトルでも使用できる「パーティーバトルシステム」を追加した移植版『ロックマンエグゼ5DS ツインリーダーズ』が発売されている。こちらではアニメ版のOPのショートバージョンが収録されている他、1から5までのカートリッジをダブルスロットすると戦闘BGMが代わるという仕様がある。エグゼシリーズ初となるボイス付きであり、配信限定チップもロットナンバーで入手可能。
登場人物などの詳細については⇒ロックマンエグゼを参照。
ストーリー
「ロックマンエグゼ4」の隕石衝突を阻止してからしばらく経ったある日、祐一朗から「見せたいものがある」と言われて科学省へ訪れた熱斗達。そこへ突如壊滅したはずのネビュラが襲撃を仕掛け、祐一朗を誘拐。更にメイル、デカオ、やいとのPETを奪う。時を同じくして、インターネットもネビュラのナビたちによってに占領されてしまった。唯一難を逃れたロックマンと熱斗は科学省が結成したチームに入り、他のナビたちと力を合わせてインターネットのエリアをネビュラの手から解放(リベレート)を開始する。
作品の相違
「チーム オブ ブルース」が新規ナビが多いのに対して「チーム オブ カーネル」は「ロックマンエグゼ2」に登場したナビが多く再登場している。また、カーネルとブルースは両方のヴァージョンに登場しているものの、出番は短めとなっている。
リベレートミッション
今作の独自システムで2~5体のネットナビでチームを組んでダークロイドに占領されたインターネットエリアを取り戻すためのミッション。初期はロックマンと合わせて2体のみだがストーリーの進行と共に増えていく。
エリア内に敷き詰められたダークパネルをリベレート(解放)しながら進んで行き、エリア最奥に居るボスのダークロイドを倒すのが目的でミッションをクリアするとターン数に応じてナビチップなどの報酬がもらえる。ミッション中はロックマンだけでなく、ブルース等、他のナビも操作することになる。
内容はターン制(ゲーム中の表記はフェイズ)をとっており、プレイヤーのフェイズと敵のフェイズとを交互に繰り返して進めていく。
ミッション中は戦闘以外でもサブ画面を開くことができず、代わりに専用のコマンドウィンドウを使用。そのため、ミッション中はサブチップの使用・フォルダの編集などを一切行うことができない。セーブはコマンドから使用可能だが、1フェイズに1回のみという回数の制限が存在する。
また、ミッションに失敗した場合はやり直しとなり、ゲームオーバーになることはない。
DSでは別バージョンのナビと換装が可能な「トランスポーターチップ」が追加されており、より攻略が楽になった。
時系列について
4からの続き。
チームオブブルースではレッドサン限定キャラであったライカ/サーチマンとは対面済みという設定であるが、前作が別バージョンとの通信で別バージョンのストーリーが遊べたほか、6ファルザーにてブルームーン限定キャラであった城戸舟子/アクアマンと対面済みという設定になっている為に、レッドサン/ブルームーンどちらからの続きと考えても矛盾はない。
また、初登場作の2ではストーリーに関わらなかった緑川ケロ/トードマンとも対面済みの模様。(4でサロマ/ウッドマンと対面済みになっているため、市民バトラーは正史でも対面しているということになるのだろう。)一方でWWWのナビだったナパームマンは設定がまるまる変更されている為、本作が初対面という設定である。(2のクリア後ストーリー自体がパラレル的な位置付けの為)。
なお、チームオブブルースでもバレル大佐/カーネルは登場しているが、ストーリーには少ししか関わらない他、ファルザー版にてディンゴ/トマホークマンと対面済みという設定になっており、プリンセス・プライドが祝電を送っている為、6のストーリーはカーネル版からの続きとなっている。
シリーズ屈指の難易度
本作は上記のリベレートミッションの存在もあってシリーズでもトップクラスの難易度である。5はプレイヤーの中で特に好き嫌いが激しいゲームとして知られるがほとんどの理由がこれであるのもそれを証明している。
なお、リベレートミッションが目立つがそれ以外にも
- 雑魚敵が全体的に曲者ぞろいで倒しにくい。
- チップの火力が全体的に4よりも低下している。また、癖が強く使いこなすのが難しい。
- 隠しシナリオの最終エリアの仕掛けが複雑でリセット&ロードを繰り返させられる。しかも、最終エリアの道のりも非常に長くその過程で戦う雑魚敵の強さも鬼畜レベル。
- 本編ではロックマンをしばらく操作できなくなる話がある。これによりただでさえ火力不足な面に拍車がかかってしまう(ソウルユニゾンやナビカスでフォローできないため)。しかも、このシナリオでのエリアの攻略はとにかくスピードが求められるのでもたもたしていると体力を削られて瀕死に陥りがち。
- 本編の終盤で訪れるミニゲーム「100人斬り」が凄まじく難しい。プレイヤーによってはここで詰みになることも。
- ロックマン以外の操作ナビはそれぞれ独自の強みはあるものの、最終的には強化されたロックマンには遠く及ばない(特に火力面)ので、上記のロックマンを操作できなくなるシナリオやリベレートミッションなどを含めてロックマン以外のナビを操作するときは普段以上に苦労する羽目になる。しかも本編最終話ではロックマン以外のナビを操作している時はセーブやフォルダの編集ができないのでその度にロックマンに代わってもらわなくてはいけないので非常にめんどくさい。
等も本作を高難易度化させている要因である。少なくとも手始めにエグゼに触れるのには適していないので、初心者にはお勧めできない。
後に、発売されたアドバンスドコレクションではバスターの威力を100倍にできる「バスターMAXモード」や特別期間でしかゲットできなかった配信チップが最初から手に入れられるようになるシステムが追加されたので、どうしても攻略に行き詰まるならこれに頼るという方法もあり敷居は低くなった。が、一部の攻略はこれだけではどうしようもない場面も存在する。本作はそれだけ激辛な難易度なのである(そもそも、上記の「100人斬り」はバトルとは関係ないので尚更である。)。
なお、意外なことにボスの攻略は上記の雑魚戦に反して一部を除きそこまで難しくなかったりする。ソウルユニゾンやチップなどの戦力を整えておけば、少なくとも単純に倒すだけならむしろ上記のリベレートミッションなどの高難易度要素よりも簡単だったりする。なんだったら本編をクリアする前に全ての(フォルテやラスボスを除く)SPナビを倒すことだって決して不可能ではない。