ゲーム情報
発売日 | 2005年11月23日/2015年11月18日(VC版) |
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定価 | 4,800円 |
最終売り上げ本数 | 595447本 |
ゲーム概要
発売前情報の時点でロックマンエグゼの完結作と明言された最終作。エグゼ5から1ヶ月後の世界が舞台。
結果2シリーズ発売となった前作ロックマンエグゼ5と違いグレイガ版、ファルザー版が同時発売となった。
熱斗が転校して秋原町を去ってしまうと言うシナリオに発売前は否定的な意見が続出したが、発売されてみると新たなキャラ達も高評価を掴み、大山デカオら過去のメインキャラクターもリストラされず、ロックマンエグゼの完結作として大団円を迎えた。
特に対戦バランスは歴代でも屈指であり、対戦動画が現在でも上げられている。
一方で完全に遊び尽くすには『ビーストリンクゲート』、『リンクペットEX』、『改造カード』と『カードeリーダー+』、『新・ボクらの太陽 逆襲のサバタ』などが必要であり、全てがGBAでしか使用できないので、VC版では関連施設やイベントで遊べなくなっている。こうした周辺機器を使った要素は次世代の『流星のロックマン』シリーズを追う毎に緩やかになっていった。というのも『流星のロックマン3』ではわざわざ専用の読み取り機や育成ギアを買わずとも、カードあるいは関連書籍でロックマンを容易に強化できるようになった為である。
ラスダンのBGMである「Two of Braves」はメインテーマのアレンジ曲であり、公式サイトでのBGMも本曲のアレンジが使用されていた。
また隠しダンジョンである「グレイブヤード」には『1』〜『5』、『バトルチップGP』、『トランスミッション』までのネットナビの墓碑が登場する(携帯アプリの『FON』や『LON』はノーカウント)。
ゲームシステム
- ソウルユニゾン、カオスユニゾンが廃止
今作ではクロスシステムが採用された。(以下クロス)
前作までのソウルユニゾンと違い生贄チップとターン制限が無い。カスタム画面で好きなタイミングで好きなクロスを選ぶ事が可能になった。
ただし対応する弱点属性の攻撃を受けると一瞬で解除。それ以外はソウルユニゾンとほぼ変わらぬ使用感でありチャージショットの変更が全クロス共通。チップ威力上昇、チップチャージと言ったチップ関連の特殊スキルやカスタム画面での特殊スキルが付与される。
カオスユニゾンは完全に廃止となった。
- 獣化(ビーストアウト)
発売前から堂々と発表されていたもう一つの変身システム。
獣化は3ターンしか持続しない代わりにバスターのため打ちが廃止、押しっぱなしにする事でバスターを高速乱射し無属性チップをチャージする事でビーストクローを放つ。
更にグレイガ版ではスーパーアーマー。ファルザー版ではエア&フロートの2種シューズ効果が付与される。
3ターン経過し解除後もう一度獣化すると暴走状態になる。過去作のダークインビジの様に無敵状態で暴れ回るが、1ターンで解除。その後は極限状態となり、ロックマンのHPが急速に減っていき、クロスも不可能になる最後の手段。
- クロスビースト
獣化とクロスの融合形態。ただし、クロスしたターンは獣化できず、獣化したターンはクロスできない。ため打ちは変わらず無いが、ビーストクローが各クロスをモチーフとした必殺技に変更。クロスの追加効果と獣化の追加効果が合わさった強力な姿。ただし両方の弱点を引き継いでおり、3ターンで解除。弱点属性を受ければクロスだけ解除される
- 善悪度、ダークチップの廃止
今作ではダークチップと善悪度が廃止。ムラマサブレードとガンデルソルの両立も可能に。
そしてDSナビチップも廃止となり、レアリティもノーマル→EX→SPとなった。これは『流星のロックマン』シリーズまで続いた。
- チップのバランス調整
メガクラスチップが緩和された。
従来のメガクラスチップだったムラマサブレードやフルカスタムは従来通り1枚しかフォルダに登録出来ないがノーマルチップに降格。メガクラスはナビチップのみとなった。
また、チップには容量が設定されていて、同名チップが入れられる枚数が決まっている。
容量 | 重複可能枚数 |
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0~19MB | 5枚まで |
20~29MB | 4枚まで |
30~39MB | 3枚まで |
40~49MB | 2枚まで |
50MB | 1枚まで |
- 系統の相性
炎/水/電気/木/無属性の基本5属性の他、ブレイク→ソード→風→カーソル→ブレイク…とチップの有する性能にも相性が追加された。
これにより、両バージョンでリンクナビとクロスナビの弱点が明確に設定された事になるが、同バージョン同士ではクロスチェンジのチャージショットで変身解除が困難なため、バトルチップで対抗する事になる。
『流星のロックマン』シリーズではこの4竦みは廃止されたが、『流星のロックマン3』では部分的に復活しており、キグナスノイズはソード性能、リブラノイズはブレイク性能が弱点に設定されるように。
- リンクナビ
今作ではロックマン以外のキャラを操作可能。前作のリベレートミッションとは違い、メインのインターネットは好きに歩ける様になった。ただ個別に独立している○○の電脳系にはリンクナビが入れない。
リンクナビでしか破壊出来ないエリアを塞ぐ邪魔物も存在したり、今作はロックマンが操作不能な時間も多く多大な貢献をしてくれる
ちなみに両バージョンともに属性が被っているナビがおり、グレイガ版はチャージマンとヒートマン、ファルザー版はダストマンとグランドマンがそれである。
- パネルの変更
前作で登場したアクアパネルとマグマパネルが廃止。
代わりに一定時間踏むとダメージを受ける「火口パネル」が追加。アイスパネルには水属性技を食らうと凍結、凍結時にブレイク属性技で2倍ダメージという特性が付加された(アイスパネルの仕様は『流星』でも続投)。
- ウイルスバトラー
ウイルス同士を戦わせる新システム。
1ターン以内に相手ウィルスを倒せば勝利となり、レアなバトルチップが手に入る。
ストーリー
熱斗の活躍で、ダークチップシンジケート"ネビュラ"の指導者"ドクター・リーガル"の野望は阻止され、世界に平和がよみがえった。
いつもの生活に戻り、仲間たちとなにごともなく過ごす日々。このままみんなで小学校を卒業する、誰もがそう思っていた。
そんなある日のホームルーム。まり子先生の悲しい一言で状況は一変する。
「このクラスからみんなの仲間が1人、転校してしまいます……。」
ざわめく教室の中、先生に呼ばれた熱斗が仲間たちの前に出る。
「……ってコトで、パパの仕事の都合で引越しすることになりました。みんな、今まで黙っててゴメンな。」
日曜日。引越しの準備が終わり、仲間たちは熱斗のまわりに集まる。その中、メイルが口を開いた。
「熱斗、ワタシね…ずっと今のままだったらいいなって、思ってた。みんなで一緒に小学校を卒業して、みんなで近くの中学校に入学して…ずっと、ずっと…みんな一緒だったらいいなって…グス…。」
「メイル…。」
「ゴメンね…泣いちゃダメだって思ってたんだけど…。」
「…一生離れ離れになるワケじゃないんだ。オレはいつか絶対に秋原町に帰ってくるぜ! だから、泣くなよな…グズッ…。」
「…うん。」
「それじゃみんな、オレ、行くよ…。みんな、元気でな!」
熱斗を乗せた車は、新たな冒険の舞台「才葉シティ」に向かう。
公式サイトより抜粋
登場キャラクター
主人公
今作も主人公。秋原町から転校してしまう所から物語が始まる。
将来は科学省の職員となり、後にブラザーバントの基礎となる「キズナ理論」を発表する。
今作ももう1人の主人公...もといヒロイン。
今作では電脳獣を取り込んだ事で暴走したり動けなくなってしまう事が多々ある。
才葉シティの住人
- 新垣コジロー(あらがき)
転校先である才葉学園のクラスメイトの悪ガキ。序盤は彼のトラブルに巻き込まれて物語が進んでいく。
持ちナビはガラの悪いノーマルナビ。
将来は才葉学園の教師となる。
- 大森明日太(おおもり あすた)
同じくクラスメイトでチップショップアスタランドを経営している。
今作の日暮さんポジション。
将来はアスタランドの店長となった。
- 麻波剛(まっは ごう)
才葉学園教師にして熱斗の担任を務める。
赤ジャージリーゼントというステレオタイプな熱血教師。
行く先々で出会う無口無表情の不思議な女の子。
- 火野ケンイチ(ひの) (グレイガ版)
今作では正真正銘改心し、才葉学園の研究員として教鞭を振るう。
当然熱斗からは疑惑の目を向けられまくるが、有名では無いが大学は出ているらしく、犯罪に変わる熱くなれる物を見つけた為今作は100%善人になっている。
ヒノケンのナビ。2以来の登場で彼は完全に悪事に加担していない。
リンクナビとしても操作可能。
- 城戸舟子(きど しゅうこ) (ファルザー版)
相変わらず薄幸な苦労人。弟達の学費を稼ぐ為にもお給料の良い才葉学園の研修生兼臨時教師として働いている。
持ちナビは変わらずアクアマン。
相変わらず泣き虫な舟子のナビ。
リンクナビとしても操作可能
- パクチー・ファラン (グレイガ版)
今作初登場、アジーナ出身の料理人で才葉学園の家庭科教師。グリーンタウンでも講義を行なっている。
ゲーム中はわからないが公式イラストでは凄い巨乳
持ちナビはスラッシュマン
緑の体に刃が付いたスマートなネットナビ。
リンクナビとしても操作可能
- 風天老師(ふうてんろうし) (ファルザー版)
今作初登場、才葉学園の道徳教師の老人。グリーンタウンでも講義を行なっている。
持ちナビはテングマン
思いっきり天狗なビジュアルだが本人は至って謙虚。
リンクナビとしても操作可能
- アン・エレキテル (グレイガ版)
今作初登場にして1のジャック・エレキテルの妻。未だ服役中のジャックの起こした愚行のせいで苦労している様だが、気品は一切失わない大人の女性。熱斗達に一切恨みはない。
持ちナビはエレキマン
元ジャックの持ちナビ。熱斗達に対してそれなりに恨みを持っている。
しかし夫人には忠実でインターネット上の電気整備を行なっている。
リンクナビとしても操作可能
- ディンゴ (ファルザー版)
前作から続投。スカイタウンで講師をしている。
意外と給料はいいらしい。ファルザー版は舟子といい微妙に金銭にシビアである。
持ちナビはトマホークマン
前作同様のパワーファイター。彼のミッションはタメなしでトマホークスイングを繰り返せるスッキリイベント。
リンクナビとしても操作可能
- ダーク・キリサキ (グレイガ版)
今作初登場。才葉学園の臨時教師でありダーク・ミヤビの弟子の暗殺者。ヒノケンといいグレイガ版の教師は物騒である。
持ちナビはキラーマン
紫と赤のカラーリング、白い髪、鎖の装飾に大鎌の絵に書いた死神キャラ。
暗殺者なのだが非常にハイテンション。
リンクナビとしても操作可能
- 堀杉土太郎(ほりすぎ どたろう) (ファルザー版)
ドリルリーゼントに作業着と名が体を表しすぎな才葉学園の研究員。
持ちナビはグランドマン
両肩に巨大ドリル。額にもドリル、脚はキャタピラの男のロマンが詰まったナビ。
バトルグラフィックが非常にデカい。
リンクナビとしても操作可能
- 鉄国男(くろがね くにお) (グレイガ版)
インターネット鉄道会社の社長。シーサイドタウンで講義を行なっている。
持ちナビはチャージマン
機関車型ナビ。普段はインターネット鉄道の運転手兼車両として活動している。
リンクナビとしても操作可能
- ミスタープレス (ファルザー版)
時代劇で覚えた若干ズレた物言いの環境活動家。シーサイドタウンでリサイクル活動を行なっている。
持ちナビはダストマン
ウラインターネットで電脳ゴミの回収、処理を行なっているナビ。
リンクナビとしても操作可能
秋原町の住人
本作も当時の熱斗の悪友にしてガキ大将。コジローとは気が合うらしい。
残念ながら今作でもガッツマンとは戦えない。
将来はなんと秋原町の市長になった。
デカオのナビ。
今作では戦うことも、リンクナビとして使う事も、ナビチップとしても登場しない。
- 桜井メイル (さくらい)
熱斗の幼なじみ。
離れ離れになってもメールでやり取りはしており、たまにロールのナビチップを送ってくれる。
将来は熱斗と結婚し、長男来斗(らいと)が誕生している。
メイルのナビ。
戦う事は出来ないが、メイルから定期的にロールのナビチップを送ってもらえる。
- 綾小路やいと(あやのこうじ)
飛び級してきたクラスメイト。
結局今作でもネットバトルは出来なかった。
将来は父の後を継ぎ社長に。
やいとの執事兼ナビ。
6作全てに出演したが、結局今作でもネットバトルは出来ず終い。
- 伊集院炎山(いじゅういん えんざん)
熱斗のライバル。オフィシャルとして電脳獣騒動の解決の為に活動している。
将来はオフィシャルの長官となる。
炎山のナビ。今作では終盤まで正体を表さないが、ロックマンの手助けをしている。
「ロックマンエグゼ6 改造カード」を使い条件を満たす事で最強形態ブルースFZ(ファイナル・ゼロカスタム)と闘える。
また、「ビーストリンクゲート」を使うことでブルースを操作できる。
WWW
WWW総裁。前作では人の親としての情を見せたが、今作では一貫して非情な悪人。
しかし熱斗との最終決戦の後は改心しネットワーク社会の発展に協力した。
最初のボスにして熱波を操るWWWのナビ。
学校で火災を発生させた恐ろしい悪役なのだが、とある事情からウイルスマンとネタにされる。
元々水族館の職員だったが、過激過ぎるショーが問題となり解雇され腹いせにwwwに入団。
水族館に復讐を始めるも熱斗に成敗されて逮捕されるが、最後に脱獄して懲りずに向かってくる。
本名は磯崎太平(いそざき たいへい)
クロヒゲのナビ。潜水艦型であり、基本ユカシタ状態の難敵。
退屈しのぎでWWWに入ったパンクな非行少女。電脳獣を一体捕獲する大活躍をした。
終盤まで立ち塞がるが最終的に逃げようとして失敗し逮捕された。
チロルのナビ。吸収を得意としており、電脳獣すら吸収した。
コロコロコミックのネットナビコンテストのグランプリキャラクターである。
- 六方悟(ろっぽう さとる)
検察官だが犯罪の減らない世の中に絶望しWWWに入団。
審判の木を乗っ取り光裕一郎に罪を被せようとした。
正義を信じ正義の中心として働いたが、現実に押し潰され悪に身を落とす。とこの人に近いものがある。
終盤まで立ち塞がるが最終的に逃げようとして失敗し逮捕された。
六法のナビ。本をモチーフに鎖の鞭を振り回す。
ネットナビコンテストの準グランプリキャラ。
- 入道露晴(にゅうどう つゆはる)
元気象予報士だったが、最新技術ウェザー君のせいで気象予報士の職を失いWWWに入った。
変装、煙幕、瞬間移動と何かと実践的な悪人ムーブをする。
終盤まで立ち塞がるが最終的に逃げようとして失敗し逮捕された。
入道のナビ。言語プログラムに問題があり、基本「ピキリ」としか言えない。自動翻訳プログラムで会話は成立する。
ネットナビコンテストの準グランプリキャラ。
かつての仲間。しかし今作はワイリーに加担している。
持ちナビは変わらずカーネル
かつての仲間。今作では敵であり、行く先々でロックマンの邪魔をする。
とあるデータだけが抜きとられており...
高い支持率を誇る才葉市長にして才葉学園理事長。
しかし実態はWWWに資金提供しているスポンサー。
実は電脳獣グレイガの防衛プログラムとして開発されたファルザーの生みの親がケインの祖父であり、その祖父の汚名をそそぐ為にWWWに協力していた。
今作のラスボスにしてプロトの反乱の後に実用化された新型インターネット史上最大のバグ。
その他のキャラ
『ボクらの太陽』のコラボキャラクター。
同じくコラボキャラクター。ウラインターネットでひっそり監禁されている。
同じくコラボキャラクター。ジャンゴイベントのボスナビ。
ウラインターネットの墓石の中で眠っていたがロックマンに宿った電脳獣の力を感じ取り復活した。
余談
実はセレナードを登場させる予定だった
しかし容量オーバーの為断念。次世代機ニンテンドーDSが普及していたが、絶対にゲームボーイアドバンスで完結させたい。という開発側の意向によりDSには出さず、アドバンスで製作。泣く泣くカットになったらしい。
海外版では、『新・ボクらの太陽』とのクロスオーバー、「ロックマンエグゼ6 改造カード」、「ビーストリンクゲート」といった各種連動要素がほぼすべて削除されている(→○)。
なお、改造カードとチップゲートは『4』と『5』でも同様の扱いだった(ただし、こちらは海外版でも内部データ自体は削除されず残されていた)。
反響
本作の発売から15年以上経過、ロックマンエグゼを主役とするゲームも無くなったのだが、未だに根強い人気があり、日本も参加する国際的ゲーム関連のイベント、任天堂の新作発表、CAPCOMの新作発表の予定が出るたびにロックマンエグゼの移植orリメイクはまだか!と国内外から声が出るほど長い人気を未だに保っている。
そして...
「ロックマンエグゼアドバンスドコレクション」
2023年発売決定!
またゲームをクリアした後に、当作品だけ最終章の事件発生のBGMが解除されないという状態となっているためバグではないかと囁かれていたが、アドバンスドコレクション発売のインタビューで、これはクリア後のBGMのプログラム設定を忘れたためのミスであり、当時後悔していたと江口名人は語る。
BGMがクリア後に直るようになったのだが、ばんぱく会場の曲も正体発覚前のものに戻ってしまっている。