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トライチェイサー2000

とらいちぇいさーにせん

トライチェイサー2000とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダークウガ』に登場するマシンの一つ。本記事ではその量産型である、「トライチェイサー2000A」についても併せて取り扱うものとする。
目次 [非表示]

概要

未確認生命体第4号こと、クウガが使用するオートバイ型のスーパーマシン。正式名称は「トライアル・チェイサー・2000年型」であり、作中では型名である「TRCS-2000」と呼称される場合もある。

トライチェイサー2000は元々、警視庁が次期白バイ隊用に開発を進めていた、新型の都市型白バイであり、作中では量産型「トライチェイサー2000A」(詳細は後述)も登場している他、一般配備を想定した操作用のVTRマニュアルも登場している。一条薫も開発に何らかの形で関与していたようで、その一条から五代雄介に託された試作品が、作中でクウガが使用するものである(※1)。


これ以降、物語後半に至るまでクウガ=五代の愛車として数々の戦いを共にし、その過程でゴウラムとの合体形態であるトライゴウラムへのパワーアップも果たしているが、そのゴウラムとの融合も伴う合体による、急激な車体の金属疲労の蓄積が災いし、物語も折り返しを過ぎた辺りには後述のマトリクス機能が不全に陥るなど、明らかに車体の限界が近いことが窺える描写も散見されるようになった。

そしてゴ・バダー・バとのバイク同士の戦闘の最中には、とうとう限界を迎えて機能停止するという事態にまで陥っている。この機能停止はバダーに強奪された直後の出来事でもあったため、あたかも主に牙を剥くことを身を挺して拒んだようにも見えるとの声もファンの間で散見された。

この直後、以前より開発が進められていたクウガ専用の新型マシン・ビートチェイサー2000が正式に投入され、以降はそちらにクウガの愛車としての座を譲ることとなるが、トライチェイサー2000もその後科警研にて修復が行われたようで、ダグバとの決戦に際して五代が九郎ヶ岳に向かう際、一条がトライチェイサー2000に搭乗してこれに同行している。


(※1 この五代への引き渡しは一条の独断によるものであり、直後に松倉刑事部長からも追及を受けているが、一条はこれがあの場における最善の選択であったと述べるとともに、万が一の場合は自らの手で射殺するとの決意を伝えており、これを受けて松倉からも一応は黙認される格好となった。その後もこの件について特に何らかの処分が下された形跡がないことから、恐らくは超法規的措置として上層部からも黙認されたものと見られる)


特徴・機能

元々が特殊白バイとして開発されたものであること、それに採算を度外視して製作された試作品であることから、その車体には様々な特殊機能が備わっている。

最高で300km/hもの高スピードを叩き出す、特別製の無公害イオンエンジン「アレグロ」や、電気信号に反応して車体の塗装色を任意に変化させられる「マトリクス機能」、特殊警棒としても活用可能なハンドル型の起動キートライアクセラーなどは、正にその代表的なものと言える。

このうち、マトリクス機能は本来隠密行動を想定したものであるが、五代は日常生活の足としてもトライチェイサー2000を使用することから、普段は黒を基調とした「ブラックヘッド」、変身後は金・銀を基調とし赤いラインが入った「ゴールドヘッド」へとそれぞれ切り替える形で、この機能を活用している。

またフロントとサイドのカウルには、五代の手によってクウガを意味するリント文字が描き加えられているが、これはブラックヘッドでの運用時には見えなくなるよう黒で描かれており、クウガに変身した後ゴールドヘッドへと切り替えることで視認できるようになっている。


一般的にイメージされる白バイとは異なり、トライチェイサー2000はオフロードタイプであるのも特徴の一つであるが、これは路地や階段、それに坂道などが多い市街地、さらには高速道路での逃走犯の追跡という、2つの異なる機能の両立を主眼に設計されたがゆえのものであり、それに対応する形でサスペンションやタイヤなども特別な強化が図られてもいる。

そしてこれは、常人を遥かに凌ぐ身体能力を有する未確認生命体の追跡や、彼等との戦闘においても非常に有効なものでもあり、実際に初投入となったズ・メビオ・ダ戦に際しても、ずば抜けた俊足を発揮するメビオを難なく捕捉、廃墟における追撃でも段差の多い環境を、持ち前の高い登坂性能と五代自身のドライビングテクニックとの合わせ技で巧みに踏破、メビオを追い詰めることに成功している。

さらに追跡に留まらず、敵への突進攻撃・前輪や後輪を浮かせての打撃など、正しく人馬一体ともいうべき「バイクを用いての接近戦」にも多用されており、こうした「意地でもバイクから降りない」戦法は後に「アメトーーク」でもネタにされている。


元来が警察車両であることから、メーター部には無線も内蔵されており、合同捜査本部からの情報をいち早くキャッチできるのも、トライチェイサー2000の強みと言える。作中ではこれを用いて一条たちと情報をやり取りする場面も多く、その際によく聞かれる無線受信時の音が印象に残っている視聴者も多いことだろう。また、五代は携帯電話を所持していないので、外出時の彼に連絡する主要な手段としても機能している。

このメーター部のコントロールパネルは、当初はダイヤル入力タイプであり、起動に必要な暗証番号(※2)もここから入力しているが、メ・ガドラ・ダ戦で破壊されてしまったため、以降は2000Aからパーツを流用する形でテンキータイプに改修されている。


(※2 この暗証番号は「0318」であり、東映公式によると一条が設定したものであるという。これを設定した時点での一条は知る由もなかったことだが、五代の誕生日も3/18である)


トライチェイサー2000A

トライチェイサー2000の量産普及型で、型番は「TRCS-2000A」

試作型との差異として、搭載されているエンジンが通常のガソリンエンジンであること、始動キーが通常型であること、マトリクス機能が搭載されておらず車体カラーも白黒ツートンの警察カラー(※3)で固定されていること、などが挙げられる。その都合上、最高速度も約190km/hに留まっている。

この他にも白バイという性質上、フロントフォークの左右にスピーカーと流線型のパトライト、後方のクリーナーサイレンサーの下部に書類ボックスがそれぞれ取り付けられている他、フロントカウルには桜の代紋も配されている。


トライチェイサー2000の開発は、警察庁内部における大ニュースとして全国規模で伝わっていたようで、作中でも一条の部下であった亀山が、興奮した様子でこの話題に触れる一幕も見られた。

既に物語開始以前、1999年春には主な走行実験も完了し、同年初夏からは量産化に向けた動きも進められており、実際に警視庁や大阪・長野などの各府県警にて創設される、初期小隊の編成用に製作された計18台が既に警察庁に納品され、2000年度中の大都市を中心とした各都道府県への配備が予定されている。

作中では前出の操作用のVTRマニュアル内に登場している他、後には未確認生命体との実戦にも投入されており、主に未確認生命体の誘導や、現場への各種装備の輸送などに活用された。五代もバダーを誘き出す作戦に際し、一度だけこの2000Aを使用したことがある。


(※3 五代に引き渡す以前、それに一条が九郎ヶ岳へ向かう際の試作型も、同様にこのカラーとされている)


他作品への登場

2009年放送の『仮面ライダーディケイド』にも、「クウガの世界」におけるクウガこと小野寺ユウスケが、愛車としてトライチェイサー2000を使用している。基本的な外観や用途は原典のそれに準じるが、特徴の一つであったマトリクス機能が作中では使用されず、変身前後を通してゴールドヘッドの状態で運用されている点や、始動キーがトライアクセラーではなく普通のエンジンキーであるなど、その内部機構については差異も見受けられる。


同作の他にも、以降に制作されたクロスオーバー作品などへとクウガが客演した際に、併せてトライチェイサー2000が登場する場合もある。


立体物

ポピニカ DXトライゴウラム

放送当時に発売された、ゴウラム(バトルゴウラム)とのセット商品。ポピニカゆえの精密な作りとダイキャストの質感が特徴で、商品名にもあるようにトライゴウラムへの合体ギミックも備え、別売の装着変身との連動も可能となっている。

このDXトライゴウラムは通常版の他、トライチェイサー2000がブラックヘッド状態のカラーリングとされた限定版も発売されており、TVシリーズでもこれと同時期に一度だけ、ブラックヘッド状態のトライチェイサー2000にゴウラムが合体したことがある(EPISODE24より)。


S.H.Figuarts

2015年発売。ゴウラムとの合体機構こそ備わっていないものの、上記のDXトライゴウラム版に輪をかけて作中のイメージを再現した、精密な造形が売りとなっている。この少し前に発売された「真骨彫製法 仮面ライダークウガ マイティフォーム」との連動が基本であるが、それ以前に発売された旧版のクウガとも問題なく組み合わせることが可能である。


SO-DO CHRONICLE

2020年にプレミアムバンダイ限定品として、「トライチェイサー2000&装甲機ゴウラムセット」が発売。別売の同シリーズのクウガとの連動も可能となっている。


Figure-rise Standard

2021年発売。同シリーズのみならず、BANDAI SPIRITSとしては初となるバイクのプラモデルでもあり、こちらも多色成形やメッキ処理済パーツ、スプリングによるサスペンションギミック、それにFiguartsでもオミットされていたリード線によるブレーキワイヤーの再現など、作中イメージに忠実な造りが心がけられている。

本体の他にもトライアクセラー用持ち手、搭乗用ハンドパーツ、そして物語前半に使用されていたダイヤル入力タイプのコントロールパネルパーツが同梱されている。


備考

ベース車両には、スペインのオートバイメーカー・GASGAS社から販売されていたトライアルバイク「パンペーラ250」が使用されている。これは「本物のオートバイ競技のアクションを取り入れたらどうか」というスタッフの意向も働いたとされ、撮影中の事故によって断念を余儀なくされた『仮面ライダーストロンガー』以来の試みでもあった。


当初はトライアル競技専用車を使用することも想定されていたが、競技のために極限まで小型化されているがゆえに「ライダーマシンとして見栄えがしない」という理由で没とされ、トライアルの動きにも耐えられる市販車としてバンペーラに白羽の矢が立ったという経緯を持つ。実際、トライチェイサー2000も正面ライトなどの「顔」が集まる部分には、ライダーマシンらしいカウルがかぶせられているが、本体は肉という肉をそぎ落とされたトライアルマシンそのものである。

この車種選定に合わせて、バイクアクションもトライアルレーサーの成田匠が年間を通して担当しており、トライチェイサー2000の初陣であるEPISODE4ではそのテクニックを遺憾無く発揮、従来のバイクアクションとの違いを強調してみせた。成田はこの当時、イタリアのベータモーターと契約していたことから、本来他社のバイクを使用することには問題があったが、GASGAS・ベータの両社からの理解が得られたことで使用が決定している。また前述した車種選定に当たっては、「走破性に加えて自転車のようなタイトな動きが要求されている」と感じたことも後に語っている。


関連タグ

仮面ライダークウガ

クウガ 五代雄介 一条薫

警視庁未確認生命体関連事件合同捜査本部

ゴウラム トライゴウラム


トライチェイサー:表記揺れ

ビートチェイサー2000:前述の通り後継機として登場したマシンで、トライチェイサー2000とは異なり当初から「クウガの専用マシン」として開発されている


ガードチェイサー:『仮面ライダーアギト』に登場するマシンの一つ。こちらも警察によって開発された特殊白バイであり、ハンドルが特殊警棒も兼ねた始動キーとなっている点で共通しているが、トライチェイサー2000とは異なり従来の白バイのイメージを踏襲したオンロードタイプのバイクとされている

オートバジン:『仮面ライダー555』に登場するマシンの一つ。こちらもオフロードバイクをベースとし、銀を主体に赤いラインが入ったカラーリングとされている他、ハンドルを引き抜くことでこれを武器として活用可能な点でも共通項が見られる

トライドロン:『仮面ライダードライブ』に登場するマシンの一つ。警察によって開発されたライダーマシンという点でトライチェイサー2000との共通項を有する一方、オフロードバイクであるトライチェイサー2000に対し、こちらは四輪自動車であるという明らかな相違点も有している


バイクル:『特警ウインスペクター』に登場するヒーローの一人。専用マシンとして、やはりオフロードタイプの「ウインチェイサー」が配備されており、武器である「バイスピア」をそのハンドルとして活用できるなど、ある意味ではトライチェイサー2000の走りともいうべき要素を備えている

白井式三国志:『STOP劉備くん!』などの作品名でも知られる、白井恵理子による漫画作品。作中において、ライダーマニアの姜維が愛馬に「トライチェイサー」と名付けるくだりが存在する


昭和ライダー

ジェイクロッサー


平成ライダー

トライチェイサー2000/ビートチェイサー2000マシントルネイダー

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