「あんたも愚かな人間の仲間だな! 未確認生命体の何が悪い? 価値の無い奴らをこの世から消してくれてるだけだろ…!」
「お前だけじゃない。俺の気持ちがわかる人間なんて誰もいないんだ」
概要
演:内田大介
フリーターの青年。年齢22歳。折り畳み式のナイフを携帯している。
初登場は第13話。メ・ビラン・ギがゲゲルを行う様子を見ていたところ、首につけていたタトゥーが元で未確認生命体と判断されて警察に連行される。
取り調べを受けた際、グロンギの殺人を肯定し、人命を軽んじる発言をした(項目トップの台詞はその時のもの)ため杉田守道を激怒させた。
その後椿秀一による検査で、れっきとした人間であること、および詳細不明ながら腹部に重い病気を抱えている(椿によれば何も治療しなければ命に関わる程のもの)ことが判明。
転職を繰り返している生活も相まって、すっかり人生を投げ捨てて自暴自棄になっていた。その経緯もあって人間を消そうとしているグロンギに憧れ、自身も彼らを真似てタトゥーをしていたのであった。
上記の人間性ゆえにある意味で自分とは正反対な生き方をしている五代雄介とは反りが合わず、彼の「生きてるなら生きてることを自分で楽しくした方がいい」という励ましにも耳を貸さず、椿から病気を心配された時に至っては「死ぬことなんて怖くないんだ」と強がっていた。
しかし、ビランに惨殺された遺体を椿に見せられ、さらにビランのゲゲルを見るために現場を訪れたところ、一方的に仲間だと思い込んでいたビランから「エモノダ」と言われ襲わてしまう。そこをクウガに助けられ、戦闘後にクウガが変身を解いたことで正体を知り、自分を助けた相手が雄介だったことにショックを受け「こいつに助けられたのか」と呟いて走り去っていった。
その後、第29・30話にて再登場。新しい自分の道を切り開こうと、足立区内の自宅(と思しき場所)でイラストの公募に応募する為に1枚の絵を描いていた。また体に関しても、通院を始めたらしく処方薬を服用している模様。
締切ギリギリになって広告会社にイラストを届けようとしたが、ゴ・ガメゴ・レの出現に伴って広告会社までの道が通行止めとなってしまう。乗っていたバスを降りて自力で突破しようと試むも警察に制止され、やむなく回り道するも間の悪いことに曲がり角でガメゴと激突してしまい、気絶して病院に搬送されてしまう。
締切の時間を迎えてしまい、会社にも取り合ってもらえず、彼の希望と努力は水泡に帰してしまった。
病室で再び自暴自棄になり、どれだけ頑張ってもがいてもうまくいかないことに憤り、(雄介を「軽薄で何をやってもうまくいく人物」と誤解していたこともあり)「4号がとっとと未確認をやっつけていればこんなことにはならなかった」と雄介や世の中を逆恨みするような態度を取る。挙句「あのとき23号(ビラン)に殺されていればよかった」と呟いたことで、「お前は何でも人のせいにして逃げている最低な奴、甘ちゃんなんだよ!」と椿に一喝される。
怒りのあまり蝶野は椿を殴打するが、殴られた椿は抵抗することなく
「俺を殴ってどんな気がした? 嫌な感じがしただろう?
それをあいつはずっとやってるんだよ。体が自分のものじゃなくなるかもしれないっていう恐怖の中で弱音も吐かず、みんなの笑顔を守るためにな」
……と、静かに諭す。それに対し、蝶野は何も言い返せずにうなだれていた。
そんな彼に椿は、「信じるかどうかは勝手」と前置きして、蝶野の描いた絵を雄介が「心が和む」と評していたことを伝えるのだった。
その後は本編に登場しなかったが、最終話で椿の元に手紙を送っていたことが明かされる。
画面に一瞬映った手紙の文面からは、良くも悪くも変わらない状況の中、生きてみることを選択し、迷い悩みながら進んでいることが窺える。そして「時々何もかも壊れちまえという気持ちになることもあるから」との理由で、所持し続けていたナイフを手紙に同封して椿の元に預けた。これを受けて椿は「きっぱり別れたってことだろ。他人のことなんて、どうでもいいと思ってた頃からの自分とな」と語っていた。
余談
本来は第31話以降も再登場する予定だったが、演じる内田氏のスケジュールの都合で見送られたとのこと。
最終回に登場した彼の手紙は、劇中では一瞬しか映っていないが、超全集にてその全文が確認できる。
関連タグ
ガロウ(ワンパンマン)・・・・同じく失望していて怪人に憧れていた人間繋がり。