バベル「いずれにせよ、ザギバスゲゲルに進めるのは、俺達だけだ」
概要
グロンギの中でも、とりわけ高い実力を持つ3体の怪人達。
3体とも、厳密な区分としてはゴ集団に属しており(※)、集団の中でもリーダー格に当たるゴ・ガドル・バ、それにゴ・ジャーザ・ギとゴ・バベル・ダが3人衆に該当する。ガドルは当初から登場していたが、残りの2体は他のゴ集団の面子の壊滅と前後して登場した。
その実力の高さ故に、クウガや合同捜査本部も苦戦に次ぐ苦戦を強いられたゴ集団の、さらに最精鋭に当たる面々なだけあって、単純な戦闘能力だけでも他のゴ集団の面々を遥かに凌ぎ、金の力(ライジングフォーム)をもってしても劣勢に立たされる場面もしばしば見られた。
そんな彼等を別格たらしめる要素として「異なる形態への変化」が挙げられる。これは状況に応じて自身の身体や武器の形状を変化させるという、クウガのフォームチェンジと同じ能力であり、装飾品を武器へ変える程度の能力を有していた他のゴ集団の面々以上に、彼等がモーフィングパワーをより強力かつ効果的な形で行使できるという事実を示していると言える。
基本的には、より力に優れる「剛力体」へと変化する場合が多い(クウガで言えばタイタンフォームに相当する形態である)が、ガドルに至ってはクウガの四大形態に相当する四つの形態までも備えている。また、ここもクウガと同じで何らかの力を得る事でさらなる形態変化を会得する事も可能で、作中ではガドルが「金の力」に相当する最強形態を得るに至った。
それぞれゲゲルへの考え方やスタンスは異なるが、共通しているのは他のゴ集団以上にゲリザギバスゲゲルについては、あくまで「ザギバスゲゲルへ進む為の通過点」としか考えておらず、最速で効率的にこれを成功させようとしていた点である。そうした事情もあってか、ゲゲルへの挑戦までに一定の準備期間を設ける事もあるようで、唯一作中でそれがハッキリと語られているガドルの場合は、前述した最強形態の会得の為に1ヶ月もの期間を費やしている。
3人衆が作中に姿を現した頃は、折しもダグバによる暗躍が始まり、ゴオマを始め下位集団に属する面々が「整理」されていく一方、リント(人間)の側でもクウガと警察の連携がより一層強化・緊密化されつつあった時期である。
そのような状況下での3人衆の登場は、必然的に人間とグロンギの戦いを一層激化させ、クウガも黒の金の力(アメイジングマイティ)の発現、警察も神経断裂弾の投入と、それぞれにある種一線を越えた手段をもって対抗する事を余儀なくされた。
(※その為「最強3人衆」という呼称も、あくまでもファンからの便宜的な俗称であり、実際に作中や設定においてこの呼称や括りが用いられている訳ではない)
備考
初期設定案の中には、ゴ集団よりさらに上位に位置する「ジャ集団」も存在し、3体とも形態変化能力を備えていたのもその名残であると見られるが、後にゴ集団と統合される形でジャ集団の設定が消滅し、そちらに属する個体として設定されていた3体もまた、「ゴ集団の中の最精鋭」として位置付けられたという経緯がある。
プロデューサーの髙寺成紀は、3人衆のうちガドル以外の2人が後になって合流するという展開について、「デルザー軍団(『仮面ライダーストロンガー』)にマシーン大元帥らが後々加わる感じに似ている気がする」と、後年Twitter上にて振り返っている(参考リンク)。