「ガッチャード…貴様はもっと輝ける」
「やれやれ有名税というヤツだな。仕方がない。今日は特別に撮影OKだ。存分にカグヤ様の輝きを拝め」
演:永田聖一朗
変身する仮面ライダー
概要
『仮面ライダーガッチャードVS仮面ライダーレジェンド』の登場人物。
『仮面ライダーガッチャード』本編では第33話から登場する。
「レジェンドの世界」住人で、自らの名を冠した「鳳桜タワー」の最上階に住んでいる全てがゴージャスな青年。
一人称は「カグヤ様」。ただし感情が高ぶったりすると「オレ」と言うことも。
レジェンドライバーとレジェンドライダーケミーカードを使用して仮面ライダーレジェンドに変身する。
並行世界に住む一ノ瀬宝太郎/仮面ライダーガッチャードがまだゴージャスが足りないという理由で、自らの世界の技術「オーロラカーテンシステム」を用いて「レジェンドの世界」へ呼び寄せた。
人物像
とにかく「ゴージャス」に並々ならぬこだわりを持つ超自信過剰な性格で、誰に対しても上から物を言う態度を見せる。かつて世界を恐怖に陥れた悪の組織「ハンドレッド」に立ち向かい、人々を救った救世主として、執事のバトラーらからは深く慕われている。
その後も襲い来るハンドレッドの尖兵と戦う傍ら、自分の住む世界を守るだけではなくもっと輝かせたいという願いを持っている。並行世界のレジェンドライダーたちの存在も掴んでいるが、直接の接触や干渉はせず、その力や活躍をデータとしてケミーカードに写し取っており、歴代ライダーたちの活躍に関しては敬意を表して「どのライダーもゴージャスだった」と語っており、ケミーライドした時の戦闘スタイルも本家に寄せている(アギトのカウンター戦法やファイズのファイズエッジポイ捨て等)。
なお『ガッチャード』本編を観る限り、不意をついた出来事の際は呆然とするあまりゴージャスなキャラが消えることがある模様。
過去
幼少期は現在とは懸け離れた性格で、仮面ライダーとも縁がない平穏な生活を送っていた。
しかし、ある日、ハンドレッドの尖兵として送り込まれたカッシーンに自分の住んでいた街が襲われ、それまでの平穏が破壊されてしまった。
「カグヤ…心で、負けちゃいかん……!約束しろ、お前の輝きでこの世界を……豊かにするんだ……!」
瀕死の祖父を何とか助け出そうと抵抗していた中でカッシーンの襲撃を受けるが、絶体絶命のところで当時色々な世界を旅していた門矢士/仮面ライダーディケイドが乱入。
「大丈夫か?」(代役やアーカイブではなく、門矢士を演じた井上正大氏本人の新録ボイスである)
その活躍でカッシーンは全て殲滅され、祖父は命を落としたもののカグヤは生き延びることができた。
その後、ハンドレッドに対抗するため自身も仮面ライダーとなる。
この時、祖父が遺した言葉と、ディケイドへのリスペクトを込める形で、自身のライダーシステムとオーロラカーテンシステムを初めとするその関連機構にディケイドの要素をふんだんに盛り込み、なおかつ極端に目立つ形で設計している。
これは、カグヤの持つディケイドへの憧憬の具現化であると共に、自分を「ハンドレッドにとって唯一かつ最大の脅威」と位置づける、いわば最強のデコイとして自分一人にその矛先を引き付けることで周辺への被害を食い止めるためである。
それは同時に「カグヤ以外にハンドレッドへの対抗戦力が存在しない」という実情の裏返しでもあるが、これを弱点にしないためか冗談かと思うほど強い。実際に、カッシーンやダイマジーン程度ならば苦も無く殲滅でき、幹部格ですら終始手玉に取るほどの強さを見せている。
レジェンドの平成ライダー召喚能力はディエンドのオマージュであると共に、頭数不足を補うためと思われる。
また、ハンドレッドのボスの言い分からすると、カグヤがオーロラカーテンシステムを開発したとされるが、その目的は不明。
しかし、第34話にてバトラーからは上記の通りひたすらデコイとして目立つよう行動してきた故に、「ゴージャス以外に生き方を知らない」という悲しげな一面が宝太郎へ明かされており、尊大な性格もそれ故であると同時に宝太郎は「今までゴージャスに生きてきた事しか無く、故に孤独であったカグヤにとって初めての友達」であることも明かされている。
しかし本人が無自覚ながら、ゴージャスな戦法を繰り広げる中で下記の通りホッパー1を使用した際に宝太郎の地雷である「ケミーを道具の様に扱う」ことに触れてしまい、反発した宝太郎と仲に溝ができてしまった(バトラーから事情を聞いた宝太郎が謝罪したことで修復された)。
『仮面ライダーガッチャード』本編
ハンドレッドがガッチャードの世界を襲撃したのを感知して行動を開始。
サイゲツが用意していたダイマジーンを全て事前に殲滅した上で、本来はダイマジーン召喚のために完全開放されていたオーロラカーテンを通って上空より堂々と姿を見せる。
サイゲツ「我々の戦力はどこへやった!?」
「品性の欠片もないロボなど、カグヤ様の敵ではない。全てゴージャスに殲滅して来た」
「さあ、お待ちかねのゴージャスタイムだ!」
場の流れを一瞬で掌握するやレジェンドに変身、平成1期ライダーに次々とケミーライドしカッシーンの大群を単身で圧倒(因みに本家ディケイドは連続カメンライドは何度かしたことはあるがどの媒体でも連続で平成1期全部にカメンライドしたことはない)。
さらにサイゲツの変身する仮面ライダーダークキバがキングスワールドエンドを発動したのに合わせ、レジェンドカメンライザーを呼び寄せて妨害。仮面ライダーレジェンダリーレジェンドへと強化変身を果たした。
「覚悟しろハンドレッド。カグヤ様が貴様らに、ゴージャスな終止符を打ってやる!」
レジェンダリーレジェンドに変身したカグヤは、サイゲツが変身したダークキバを軽くあしらい、必殺技「レジェンドファイナルアタックライド」でダークキバの「キングスワールドエンド」に押し勝ち、撃破。
変身解除後、宝太郎との久しぶりの再会に心を踊らせるが、当の本人からは「誰だっけ?」と言われてしまいあからさまにしょんぼりした表情を顕にしていた(後にスピンオフでのオーロラカーテンシステムのオーバーヒートによる記憶の欠落だったことが判明し、バトラーが宝太郎に記憶保存型バイザーを装着させたことでようやく思い出した)。
その後、外の世界を観察するために街を散策するが、公衆の面前、しかもテレビ局のキャスターの前で堂々と変身しようとするわ、補習中の宝太郎に会いたいがために勝手に学校に侵入するわ、いつの間にかファンクラブが出来るわでそのゴージャスさ加減がかえって悪目立ちしてしまう事態に。そのため、スパナや錆丸、宝太郎から注意を受けていたものの、本人は気にも留めていなかった。
その後、宝太郎と共にカッシーンと応戦。以前会った時には手にしていなかったファイヤーガッチャードの姿を見て彼の成長を称えるも「伝説の隣に立つにはまだゴージャスが足りない」という理由でホッパー1とスチームライナーを取り、代わりにクウガとファイズのカードを装填しエクシードマイティへと変身させた。更にはレジェンドカメンライザーにホッパー1を装填し必殺技に使用したことで宝太郎に「ケミーを物みたいに扱わないでよ!」と注意される。
この一言で溜まりに溜まったもどかしい感情が爆発したのか、途端に不機嫌になり、その場を立ち去ってしまう。
その後、新たにアークドライバーゼロを携えたサイゲツと交戦。彼の変身した仮面ライダーアークゼロ相手にゴージャスディケイド・コンプリートフォームに変身。「ゴージャスの居所が悪い」と機嫌の悪さをアピールし、速攻で終わらせると宣言。
ライナーフォームを召喚し必殺技「デンカメンスラッシュ」でケリを付けようとしたものの、アークゼロは予測を完了させてこれを受け止め、仮面ライダーアークワンにフォームチェンジ。アークワンの演算能力で動きを予測されたことで苦戦を強いられるが、宝太郎/仮面ライダーアイアンガッチャードが加勢。
バトラーからさらに詳しい生い立ちを聞いたこと、そしてかつてホッパー1との交流を忘却していたことを思い出し忘れられた方の気持ちを考えてなかったと彼が謝罪したことで蟠りも解けた。(なお上記の悪目立ちとも言える過剰なまでのゴージャスな行動の意図は今度は宝太郎が忘れないように記憶に鮮明に焼きつけるためだったと推測される。
なお本人は「そういう解釈もできなくもない」と気恥しそうに目を逸らしていた)そして仲直りの握手を交わそうとした···ところで妨害したアークワンに対してゴージャスゼロツーへと直接再変身。宝太郎も仮面ライダープラチナガッチャードへ再変身、共にアークワンを撃破した。
しかしカグヤはサイゲツから発生した通信衛星型時限爆弾「ドゥームズクロック」の起動を察知し、宝太郎達を巻き込まないためにある決断を下す…。
因みにバトラーのそっくりさんである加治木を見た際には困惑のあまり尊大なキャラが無くなっていた。
ドゥームズクロックを一人で止めるため宝太郎を突き放すかのようにレジェンドへと変身し、一方的に叩きのめしたがスパナの制止で攻撃を止め、どこかへ去っていった。
なお急にこのような態度を取ったのは、「元々ハンドレッドは自身を追ってガッチャードの世界に来た=事実上自身が問題を持ち込んだようなもので宝太郎やその世界に迷惑をかけた為、これ以上巻き込まずに自身が決着をつける」という決意であった。
その後、ギギストが蘇生させたサイゲツと交戦。前回と違いレジェンドでアークワンを圧倒したが、必殺技を発動する際にギギストがアークワンをアークワンマルガムへと変貌させたことで防戦一方となり、宝太郎達の助けで撤退した。
それでも態度を頑なに崩さなかった。だが、スパナや錆丸の説得により彼なりに宝太郎の想いを汲み取る。
そして再びサイゲツと対峙するも、辛辣な言葉を投げかけられる。
サイゲツ「死にに来たか レジェンド…。お前如きが仲間を求めたことで、この世界を滅びに導いた。」
的を突いたような発言に思わず黙り込むが、そこへ宝太郎が合流。サイゲツに対し、
「そんなことない!悪いのは…カグヤを理由にして世界を襲うお前たちの方だ!」
精一杯の反論をする。それに対し
「確かに貴様の言う通りだ。カグヤ様の輝きは敵を引き付ける。故に、友も仲間もいらない。 …………だが、2人ならもっとゴージャスに輝ける…らしい。
カグヤ様に並ぶ者がみな宝石ならば、共に戦うのも悪くない。
覚悟しろハンドレッド。俺たちの輝きは…世界をも越える!」
と、宝太郎との交流を経て教わった自分なりの弁をディケイドの説教よろしく並べ、サイゲツに啖呵を切る。
サイゲツ「お前のそういうところが…気に食わねえんだよっ!!」
再びレジェンダリーレジェンド、プラチナガッチャードに変身、アークワンマルガムと戦闘に入る。その最中、取り込まれたケミー達に励ましの言葉を投げる宝太郎を見て
「それが宝太郎の仲間···“ガッチャ”とやらか。
ならば…。カグヤ様の仲間は……カグヤ様だ。
輝きを重ね合わせれば、仮面ライダーは何処までも高く飛んでゆける。」
とゴージャスゼロツーへチェンジしつつ、ゼロワン・ライジングホッパーとメタルクラスタホッパーを召喚し高速移動で翻弄。
更にゴージャスグランドジオウへチェンジ、及びそれで呼び出したレジェンドライダーの力を駆使してアークワンマルガムを圧倒(カチドキアームズの旗が召喚された際に呆気にとられた後「これは…違うか。」とぼやいて投げ捨てるなどコミカルな一面もあった)し、宝太郎から提案された「4人同時のライダーキック」を実行するためにジオウとジオウⅡを召喚し4人同時のライダーキックでケミー達を分離、そのままの勢いでドゥームズクロックごとアークワンを撃破した。
その後、宝太郎主催の歓迎会でもてなされた後、ハンドレッドの他の軍勢の対処のため元の世界に帰還することになった(その際に、ちゃっかり他のライダーを初めとするライダーやハンドレッドのダークライダーの記録をケミーカードに写し取っていた事が判明。ついでに宝太郎とも連絡先を交換した)。
そして、オーロラカーテンを通過する途中、世界線が混線し彼はバトラーとともに崩壊した世界線で戦い続ける暁のガッチャードを目撃。「あれは…宝太郎なのか…?」と唖然としていた。
ザ・フューチャー・デイブレイク
まさかの参戦が決定。第35話ラストの描写からすると、そのまま寄り道した可能性もあるが…。
ちょっとした謎
レジェンドのライダーシステムはカグヤ自身が開発したものだと語られているが、これについて地味に謎が残っている。
それは錬金術もない、ケミーもいない世界において、「ライドケミーカードを用いてディケイドライバーシステムを模倣する」という発想がどこから出て来たのかという起源の部分である。
ディケイドをオマージュ・リスペクトする以上「他のライダーの力を宿したカードで変身して戦う」という根幹の部分は外せないため、ライダーカードに近い性質のアイテムを探していた結果ライドケミーカードを発見した可能性はある。
バトラーは宝太郎に対して「あなた様の持つケミーカードとは少し違います」と説明していること、実際にレジェンドライダーケミーカードがケミーライダーとの互換性を持つことを考えれば、何らかの方法でライドケミーカードの存在に行き着いたのはほぼ確かだろう。
一番高い可能性で言えば、オーロラカーテンシステムで並行世界を観測中に『ガッチャード』の世界を観測→ケミーを封じ込めるカードのシステムを応用して各レジェンドライダーの力をコピーしケミーカードにインプットする···というアイデアに至った、というのが妥当であろう(通常のケミーの力も使えるのは、システムを応用させてもらった礼としてのリスペクトの証なのかもしれない)。
余談
- 少年時代に街を襲ったのがカッシーンであったことから「オーマの日に巻き込まれたのでは?」という度々誤解されることがあるが、そもそも時代が違う上カッシーンが出てきたのは「スーツが残っていたから」というメタ的な理由が大きく、あくまでも当時街を襲ったのはハンドレッドである。後にこの出来事はハンドレッドによるものだったことが正式に明かされている(ついでに、ディケイドが最悪の事態を防いだことも仄めかされている)。
- 宝石風呂に入るほどのゴージャスっぷりだが、名前に含まれるクォーツ(水晶)は、地球上のどこにでも存在し、クォーツ時計で有名な時を刻む石とされる。多分こいつらは関係ない。
- ファンからよく「ズキュンパイアとキャラが被っている」と言われており、一部では絡みを期待する声も。
- それも第34話では一切登場していないのにズキュンパイアがトレンド入りする事態が発生した。
- 33話の登場シーンは脚本の内田氏と坂本監督が担当したウルトラマンXグア軍団編のウルトラマンギンガの登場シーンのセルフオマージュである。
- 彼を演じる永田氏は「レジェンドがTV本編に登場する」と聞いて興奮していたものの、視聴者と同じ目線で本編を追っていたためにいつの間にかミナト先生とラケシスが宝太郎達の仲間になっていたこととゴージャスさが足りなかったガッチャードがさらにプラチナガッチャードに変わっていたことを放送より先に知らされ、「早々にネタバレを食らった(笑)」と苦笑いした模様。
- 第35話にて、即席の宝石風呂に浸かりながら錆丸やスパナと会話したシーンのロケ地は平日の学校であり、その授業時間中に撮影していたものの、撮影時間の一部がちょうど休み時間と重なってしまったこともあり、永田氏らキャストの周りに生徒が集まってちょっとした騒ぎになっていたとのこと。
- 35話でサイゲツに啖呵を切るシーンは視聴者から「『ディケイド』における説教シーンそのもの」「説教までオマージュしてて完璧(真偽は不明だが)」「例のBGM(「パラレルワールド」や「ディケイド」のこと)が流れても違和感がない」と評されており、一部では当該シーンにそれを流した動画も作られている模様。
関連タグ
仮面ライダーガッチャードVS仮面ライダーレジェンド 鳳桜タワー
Living_Legend:キャラソン。