概要
暴走フォームとは変身者の意思、理性に反した行動をとる形態である。フォームチェンジの概念があまり無かった昭和ライダーには見られないが、平成、令和仮面ライダーシリーズでは頻繁に登場する概念であり、作品を重ねるにつれて変身理由、暴走原因、変身経緯、行動理念、対処方法などが多様化している。
暴走の大きな傾向として「理性の抑制や消失による暴走」、「理性はあるが力の扱いが困難(もしくは不明)なため起きる暴走」、「洗脳による暴走」、「単なる不備」がある。
中間フォームや最終フォームが多く該当し、強化の代償に暴走する事が多い。
その為基本フォームがこれに該当する事はほとんどない。
一覧
平成ライダー
『仮面ライダークウガ』
ライダー | 仮面ライダークウガ |
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フォーム | アルティメットフォーム |
解説 | アマダムによる肉体変化の果てに究極の闇をもたらす力に到達した姿。優しさが失われた姿とされており、対抗すべき存在にも等しい心無き殺戮者としての暴走を示唆されたが、当代のクウガ・五代雄介は強い精神力で自我を保ち続けた為に、暴走には至らなかった。 |
『小説 仮面ライダークウガ』
戦士 | もう一人のクウガ |
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形態 | 黒のクウガ |
解説 | プロトタイプのアークルで変身した戦士であり、心の闇を増幅させ「凄まじき戦士」へ容易く変貌させる重大な欠点を持つ(五代雄介が装着したアークルは改良版という設定)。先代の変身者は暴走を危惧して自害したが、現代の変身者は暴走に至ってしまった。 |
『仮面ライダーアギト』
「光の力」が人間に授けたアギトの力に覚醒した姿。目覚めて間もない頃は急速な肉体の進化に精神が追いつかず、変異した肉体の本能に自我が呑まれて暴走する事もまま有った。
以下は暴走した個体を掲載する。仮面ライダー扱いではない個体についても便宜上纏めて掲載する。
ライダー | 仮面ライダーG3 |
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フォーム | 仮面ライダーG3-X |
解説 | 装着員に理想的な攻撃方法を促すAIを備えているが、AIと協調出来るのは無我の境地にいる人間だけで有り、普通の人間である氷川誠がマヌーバで装着した際は協調出来ず暴走してしまった。後にAIのレベルが下げられ、氷川にも扱える様に成った。 |
『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』
ライダー | 仮面ライダーG4 |
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解説 | 備えられたAIは、装着者の意識や身体限界を無視して強制的に動かす仕様に成っており、ある意味で常時暴走しているライダーと言える。最終的には制御AIが機能停止しない限り本当に装着者がスーツの中で死んでも動かされ続ける状態に陥る。 |
『仮面ライダーアギトスペシャル 新たなる変身』
『仮面ライダー剣』
ライダー | 仮面ライダーブレイド |
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フォーム | キングフォーム |
解説 | 変身時に融合しているスペードスートのアンデッド13体の精神干渉により、一度だけ暴走してしまった。 |
ライダー | 仮面ライダーレンゲル |
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解説 | 変身時に融合しているクラブスートのスパイダーアンデッドの精神干渉により意のままに操られて暴走し、メイン変身者である上城睦月は長期に亘って精神を毒されていた。最終的に睦月から切り離されたスパイダーを睦月が倒した事で精神汚染は無く成った。 |
『仮面ライダーカブト』
ライダー | 仮面ライダーカブト | 仮面ライダーガタック |
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暴走する状況 | 赤い靴システム発動中 | 赤い靴システム発動中 |
解説 | 周囲のワームを敵意・種別関係なく見境なく殲滅するまで攻撃し続ける。 | 設定上はカブトと同様だが、実際に暴走した描写は無い。 |
『劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王』
『仮面ライダーキバ』
『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』
ライダー | 仮面ライダークウガ |
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フォーム | ライジングアルティメット (ダークアイズVer.) |
解説 | 地の石の力で強引に強化された超究極の形態。強化と同時に意志を奪われ、石の持ち主の操り人形と成ってしまう為、実質的には「洗脳」状態に類する。最終的に地の石が破壊された事で解放され、自我を失っていない状態(レッドアイ)での再変身を果たした。 |
『仮面ライダーディケイド』
ライダー | 仮面ライダークウガ |
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フォーム | アルティメットフォーム (ダークアイズVer.) |
解説 | ディケイド=門矢士を庇って傷つき倒れた小野寺ユウスケが、キバーラに魔皇力を注入された事で強引に覚醒させられて変身し、身を挺して庇いまでしたはずのディケイドに躊躇なく襲い掛かっている。『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』では独力でこの姿に変身したが、ユウスケとしての自我までは失っていなかった。 |
『仮面ライダーW』
ライダー | 仮面ライダーW |
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フォーム | ファングジョーカー |
解説 | 変身アイテムであるファングメモリはフィリップを護衛するために作られたもので、危険因子を徹底的に殲滅させるプログラムが組み込まれており、変身すると野獣の様な闘争心とパワーに呑まれてしまう。肉体の制御を半分受け持つ左翔太郎と彼のガイアメモリの力により制御に成功。 |
『仮面ライダーオーズ/OOO』
ライダー | 仮面ライダーオーズ |
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フォーム | プトティラ コンボ |
解説 | 変身に必要な「体内に紫のコアメダルを取り入れる事」及び「紫のコアメダルの力で徐々に進行するグリード化」によって暴走する。つまり厳密にはフォームの効果では無いため他のフォームでも暴走し得る一方で、変身者自身の暴走さえ抑制出来れば暴走せずに戦う事が出来る。 |
『鎧武/ガイム外伝 仮面ライダーグリドンVS仮面ライダーブラーボ』
ライダー | 仮面ライダーブラーボ |
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フォーム | キングドリアンアームズ |
解説 | ある人物によって謎のエネルギーを注入されて変貌した。変身者の意識は無く、唸り声をあげながら暴れ回る。最終的に仮面ライダーグリドン ライチアームズによって変身解除された。その後は問題無く変身可能と成った模様。 |
『仮面ライダードライブ』
ライダー | 仮面ライダードライブ |
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フォーム | タイプデッドヒート |
解説 | 制御できる駆動時間を超過して暴走ゾーンに入ると体が勝手にメチャクチャに暴れ始める(変身者は正気を保つ)。外部からの力技(仮面ライダーの必殺技クラスの一撃)で強制変身解除する事だけが有効な制御方法である。 |
ライダー | 仮面ライダーマッハ |
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フォーム | 仮面ライダーデッドヒートマッハ |
解説 | 同じシフトカーを使ったフォームなので、基本的にドライブ タイプデッドヒートと同じ症状。のちに、詩島剛は自身の力で完全制御を果たす。 |
『仮面ライダーゴースト』
ライダー | 仮面ライダースペクター |
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フォーム | 仮面ライダーネクロムスペクター |
解説 | 深海マコトがアランによってネクロムゴーストアイコンをゴーストドライバーに装填された事により、このフォームに強制的に変身させられた。変身中はマコトの意思が封じられてアランの操り人形と化しており(すなわち厳密には後述の乗っ取りフォームに該当する)、天空寺タケル達が強制的にドライバーからアイコンを取り除いた事で元に戻った。 |
『仮面ライダーエグゼイド』
ライダー | 仮面ライダーエグゼイド |
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フォーム | ハンターアクションゲーマー レベル5(フルドラゴン) |
解説 | 四人で使用する事を想定としたガシャットを一人で使用した事に起因する制御の難しさによる暴走。本人の意思や熟練度、想定通りの使用により制御可能。それ故、同じガシャットで武装を分け合った「協力プレイ」状態では、一人で使う場合と違い、重い負荷も暴走も発生しない。 |
ライダー | 仮面ライダーブレイブ |
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フォーム | ファンタジーゲーマー レベル50 |
解説 | 「プレイヤーが魔王となって勇者を倒す」というゲーム内容であるタドルファンタジーの力で変身するが、そのゲーム性や既存フォームとはパワーも負担も一線を画すレベル、そしてまだバグスターウイルスに対する鏡飛彩の抗体や錬度が弱かった事から力に呑まれて暴走した。しかし戦闘中に初心を思い出して奮起した飛彩の精神力により制御に成功した。 |
『仮面ライダービルド』
ライダー | 仮面ライダービルド |
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フォーム | キードラゴンフォーム |
解説 | ドラゴンフルボトルの強大な力をベストマッチであるロックフルボトルでも制御しきれずに暴走。ドラゴンフルボトルはそれに特化したシステムである仮面ライダークローズに主に使われる事に成る。 |
ライダー | 仮面ライダービルド |
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フォーム | ハザードフォーム(ハザードトリガーを用いて変身する「〇〇ハザードフォーム」の通称) |
解説 | 変身後一定時間は自我を保ったまま戦闘を行えるが、脳への強化剤の浸透によって桐生戦兎の自我が消滅し、その瞬間暴走フォームと化す。後にフルフルラビットタンクボトルの開発、使用により制御に成功(戦術に大きな制約が出るため制御後もハザードフォームに変身する事が有った)。 |
ライダー | 仮面ライダークローズ |
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フォーム | 仮面ライダークローズチャージ |
解説 | 万丈龍我の攻撃本能を高める事による暴走。後に自身の想いにより制御に成功する。 |
ライダー | 仮面ライダークローズ |
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フォーム | 仮面ライダークローズマグマ |
解説 | 万丈龍我の中に宿る力の活性化による暴走。戦兎の奇策によりベルナージュの力をぶつけた事で暴走分を相克させて克服。 |
令和ライダー
『仮面ライダーゼロワン』
ライダー | 仮面ライダーゼロワン |
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フォーム | メタルクラスタホッパー |
解説 | 暴走そのものを目的として敵対勢力に作り出された。更にラーニングの結果、他の形態に変身する機能もブロックされており、対策も出来なかった。後に外付けの制御アイテム兼新型武器「プログライズホッパーブレード」により、制御可能に。再び他のプログライズキーも使用出来る様に成った。 |
『劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』
ライダー | 仮面ライダーゼロワン |
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フォーム | ヘルライジングホッパー |
解説 | 変身に使用するヘルライズプログライズキー自体、世界を滅ぼす為のキーであり、変身アイテムとしての使用を想定されていない為、常軌を逸した破壊力と危険性を持つ。また、攻撃のたびにその部位が砕けは修復され、それに伴う激痛により変身者は常時発狂状態に陥る。 |
『仮面ライダーセイバー』
ライダー | 仮面ライダーセイバー |
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フォーム | プリミティブドラゴン |
解説 | 変身者の意識を乗っ取る形で暴走。火炎剣烈火を刀身を掴んで逆手持ちするなど荒々しい戦闘スタイルとなっている。第27章にてワンダーライドブックに宿る意思を孤独から救い出し、新たなワンダーライドブックを用いた新形態と成る形で暴走を克服する事に成功する。 |
『仮面ライダーリバイス』
ライダー | 仮面ライダーリバイ&仮面ライダーバイス |
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フォーム | 仮面ライダージャックリバイス |
解説 | 五十嵐一輝がローリングバイスタンプを用いて変身した結果、内に宿る悪魔バイスが肉体の主導権を奪った。公式ではこの形態を暴走フォームであると同時に「乗っ取りフォーム」と新たに定義している。第27話にてギフの覚醒に共鳴した影響か、一輝とバイスの意識が無くなり、ギフの邪魔をする者は見境なく攻撃する様になったが、第28話にて仮面ライダーリバイスへの変身を果たして克服し、ギフに乗っ取られる事は無くなった。 |
ライダー | 仮面ライダーエビル |
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解説 | 五十嵐大二に宿る悪魔カゲロウが宿主の肉体の主導権を奪って変身し、常に悪意をもって暴れ回る。最終的に大二が肉体の主導権を奪い返し仮面ライダーライブへの変身に成功したが、消滅した訳では無いため大二が何らかのダメージを負う事で再びカゲロウが現れる。劇場版で五十嵐三兄妹の悪魔がギフの瞳の影響を受けた際には、唯一仮面ライダーの姿となって暴走した。 |
『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』
ライダー | 仮面ライダーセンチュリー |
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フォーム | 仮面ライダーセンチュリーブレイク |
解説 | 時空を超え精神体の状態でやって来た百瀬龍之介が、実の息子である百瀬秀夫の体を強引に借りて変身した不完全形態。センチュリーは本来、同じ遺伝子を持つ2人の人間が変身する必要があるのだが、ある理由から龍之介を憎んでいた秀夫が彼を拒絶した為、力を制御できず暴走した。 |
『仮面ライダーギーツ』
ライダー | 仮面ライダーギーツ |
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フォーム | ブーストフォームマークⅢ |
解説 | 浮世英寿が創世の力で生み出したブーストマークⅢレイズバックルを使用して変身した形態。創世の力は自らの意思では操れない忌まわしき力であり、その強大な力のみが制御できず暴走している。英寿の意識はしっかりとあり、行動理由まではしっかりと英寿の意思である。英寿の覚悟とそれによって変身した最強形態ギーツⅨに成る事で暴走は克服されている。 |
関連タグ
フォームチェンジ 中間フォーム 最終フォーム 乗っ取りフォーム
ヨモツヘグリアームズ、ホーリーライブ:フォームチェンジではなく、変身者自身が暴走している形態。
幸か不幸かライダーと比べて数は少ない。
関連リンク
公式仮面ライダー図鑑・暴走フォーム(実装済みフォームのみ)