「我が名はベルナージュ、火星の王妃……」
「不味い。下がれ、小娘」
CV:雨宮天
概要
石動美空の左手のバングルに宿り、彼女に憑依する謎の存在。第24話で初登場。
自身を「火星の王妃」と名乗り、滅亡した火星の文明や、パンドラボックスに何かしら関わりのある存在であるらしき模様。
戦兎は人工知能だと予測していたが、実際は肉体が滅びてなお残った魂である(人工知能にコピーされた記憶である可能性あり)。その魂も近いうちに消えるとのこと。なお憑依時の仕草からして長髪だったことが窺える。
科学では説明のつかない超常的な力を有し、パンドラボックスを開かせないためにその力を使用し、度々戦兎たちの危機を救っている。美空に憑依する時や力を発揮する時は美空の目が緑色に輝く。憑依される美空からすれば恐怖よりも安心感がある存在だという。
強大な力を宿してはいるがスターク曰く「この程度」らしいので現在はかなり弱体化していることがわかる。実際に本人の談による回想シーンでは、完全体のエボルトと一対一で戦い勝利、エボルドライバーを破壊して肉体と魂を分離させるというとんでもないことをしている(但しエボルトが敗北の間際に自らのエネルギーをパンドラボックスに封じるのは阻止できず、パンドラボックスを破壊することもできなかったことから相討ちに近い形だったと思われる)。この時は巨大な緑色の眼とバングルをつけた左手だけが宙に浮かんでいるという姿で表されていた。
高貴な生まれらしく物静かだが近寄りがたい言動をとる。
万丈からは火星出身なのに日本語を流暢に話せることに関して疑問を抱かれたが、それに対しては「7年住めば馬鹿でも分かる」と返している(その時馬鹿という言葉に反応してカズミンが万丈をニヤニヤしながら見ていた)。
活躍
- 第25話
美空の体を介して不思議な力を発揮し、スカイウォールに巨大な穴を開け仮面ライダーローグ達を西都に押し戻した後に、穴を元通りに閉じるという離れ業をやってのけた。
- 第29話
美空が鷲尾雷に捕まった際に再びその人格が表に現れ、念動力で雷を吹き飛ばす。驚くビルド達の前で「火星の王妃」を名乗った。
- 第30話
力を駆使しブラッドスタークを圧倒し変身解除まで追い込む。その際彼は「まだ生きてたとはな…」と発言したことからスタークは彼女のことを知っている様子。
そして戦場から一瞬でテレポートしてnascitaに辿り着き、戦兎たちとコミカルなやり取りを繰り広げつつも、龍我に纏わる何らかの事実を知っていたようで「万丈が希望になる」と言い残して意識を失った。
- 第34話
美空が惣一(を乗っ取っているエボルト)と対峙した途端、再びその力を発動。しかしエボルトによると、彼女の魂は既に風前の灯火であるらしく(そのため、美空がバングルの力で戦兎の毒を治そうとしても治せなかった)、エボルトの力に押し返され再び意識を失ってしまった。
- 第36話
パンドラボックスの完全開放を阻止し、戦兎達を逃がす。
その後の戦兎との会話の中で火星時代にエボルトを変身できないようにしたことが判明、更に10年前、パンドラボックスが不完全に開いたのは彼女の介入があった事、それがあったからこそパンドラボックスが完全に開かずスカイウォールが現れるだけで済んでいたことが明かされた。
(スカイウォールの惨劇の遠因を作ったとも言えるが、そもそもパンドラボックスが完全に開いていたらその場にパンドラタワーが隆起しやはりたくさんの死者が出ていたと思われるため彼女にはほとんど非はない)
- 第37話
戦兎に乗り移ったエボルトがパンドラボックスを奪いに来るのを察知。自身の能力でnascitaごと転移し、全く違う場所へと移動した。
- 第43話
傷ついた龍我を治療しようとする美空だったが、治癒の力が出てこないことが判明。第34話で「風前の灯」と言われていたのは的を射た指摘だったことになる。
ベルナージュの意識も力ももう無くなってしまったのかと思われたが、エボルトに捕まりネビュラガスを注入された美空の口から「私の星を返せ」という切ない叫びが漏れる。ベルナージュはまだ生きていたのだ。
美空が助けに来た戦兎の前でCDロストスマッシュと化すと、その声はベルナージュのものとなるが、以前見せた知的な態度はどこへやら、他のロストスマッシュ同様に破壊衝動のままに暴れまわる。しかもベルナージュの存在のせいでこれまで通りに元の美空に戻すことができない状態となってしまっていた。助けに来た龍我もエボルトの力のせいで暴走を始め、美空もベルナージュも龍我も救えないかもしれないという窮地に追い詰められた戦兎だったが、エボルトの力とベルナージュの力が中和し合うことに気づき、そこに突破口を見出す。
戦兎がジーニアスフォームの力でロストスマッシュにキックを叩きこみベルナージュの力を追い出すと、ロストスマッシュは消滅せず美空の姿に戻る。さらに、追い出したベルナージュの力は龍我にぶつけてエボルトの力と中和させ、暴走を止める事に成功した。
一応全員助かった形になるわけだが、バングルを美空が持ったまま力だけが龍我に移るというややこしい状況で、結局ベルナージュの魂がどうなったのかは明かされないままだった。
余談
地球人のコーヒーは彼女にとって不味いらしい。どうやら火星人は地球人とは味覚がずれているようで、これは誰が飲んでも不味いコーヒーを淹れる惣一と共通している。
ベルナージュを担当する雨宮天は特撮初出演どころかミュージックレイン声優初の仮面ライダーシリーズ初出演を果たす。
関連タグ
アセイラム・ヴァース・アリューシア……中の人が同じで火星のやんごとなき身分(こっちは皇女)。やはりというか上記のようなイラストが投稿された。
北沢志保……中の人の代表的なアイドルキャラ、上記イラストの作品ではみーたんの役目を別のキャラが担っている為、「ベルナージュ本人」が「アイドルを志望している(該当作品3P目)」という事になっている。
アクア……中の人が同じな女神。ただ性格はほぼ真逆。しかもベルナージュが「火」星の王妃なのに対しアクアは「水」を司る女神である。
劇場版(ネタバレ注意)
第43話で美空の中から消えたと思われていたがベルナージュの魂はまだ残っており、
終盤で戦兎の過酷な状況に洗脳されながらも美空が無意識に流した涙がバングルに当たって覚醒する。
これにより、美空と紗羽の洗脳は解ける事となり、クローズビルド缶を生み出すきっかけとなった。
だが、一時的なものでクローズビルド缶を生み出した直後に昏倒している。
最終話(ネタバレ注意)
バングルにベルナージュの意識は残っていた。
エボルトが消滅したことを感知、役目を終えたと告げるとバングルが発光、美空からバングルが外れた。
新世界誕生後にどうしているかは不明だが、新世界はエボルトによる一連の事件が起きなかった世界であるため、火星文明も滅亡しなかったことになるので、現在も王妃として火星を統治しているのだろう。
しかし、エボルトに関係なく地球人の活動の一環として、火星探査(極プロジェクト)は行われたはずである。その時彼女達火星人が地球人と邂逅したのかどうか、それも現時点では不明である。