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概要

演:小久保丈二


本作の主人公である桐生戦兎(正確にはその本来の姿である葛城巧)の実父。

パンドラボックスにまつわるプロジェクトの総合責任者であり、スカイウォールの惨劇の直前に行われていた記念式典ではスピーチをしていた(回想で登場する壇上にいる男性こそが彼である)。


スカイウォールの惨劇を起こした原因がパンドラボックスにあると言われ、そのプロジェクトの責任者だった彼に対してのバッシングが勃発。それに耐えきれず命を絶ったと、妻の葛城京香は証言している。


上記の一件は、当時子供だった葛城巧にとっても衝撃的な出来事であり、元々科学者として活躍する父親に憧れ尊敬していた巧は、その後は父親の無念を晴らす為に、科学者の道に改めて進んだと言われている。


衝撃の事実(ネタバレ注意!)

※ここから先は仮面ライダービルド第31話のネタバレです。未見の方はご注意願います。




ここまでの話だと序盤に登場した悲劇的な人物としか見えないが、滝川紗羽の調査によって第31話で驚くべき真実が明らかになる。

同話で23年前、万丈龍我の母親である万丈優里が、妊娠して僅か2か月後に龍我を出産という怪現象があり(個人差はあるが、通常だと妊娠から出産までに約10カ月かかる)、難波重工総合科学研究所で龍我の身体調査と研究を統括していたのが葛城忍だった事が、紗羽が持ちだした資料にて判明。

パンドラボックスプロジェクトの責任者という事だけでなく、一連の出来事に彼が関係していると匂わせた。龍我へ行った調査の詳細については不明だが、第32話以降では彼が生前に行った行動が少しずつ明らかになる。


実は石動惣一の身体に乗り移ったエボルトに技術力を見込まれて、損傷したエボルドライバーの修復を依頼されていた。その際にエボルトやエボルドライバー、担当していた龍我の出自に関しての真実(或いはその答えを導き出しうるデータ)に辿り付きそれらを資料として書き残していた。

加えて、ビルドドライバーハザードトリガーも実は忍がエボルドライバーとエボルトリガーを元に設計したものであり(正確にはエボルドライバーとエボルトリガーを地球の技術を使って複製したものである)、それを遺されていた設計図やデータを基に息子の巧が開発・発展させた。


資料を読んでエボルトの存在と危険性に気付いた葛城巧は独自にエボルトの野望を止めようとしたものの、返り討ちにあいエボルトの目的の為に利用された、というのが「葛城巧殺人事件」という龍我の冤罪事件及び「桐生戦兎という存在の誕生」の真相であった。


第35話では、石動に憑依したエボルトが葛城忍を脅してエボルドライバーを復元させた事が判明。自ら死を求めたのも、エボルドライバーを開発してしまった罪悪感もあった事も判明したのだが…。





※ここから先は仮面ライダービルド第40話以降のネタバレです。未見の方はご注意願います。

















北都の実家に戻った葛城巧こと桐生戦兎は、龍我と紗羽を以前密航船で西都に連れて行ってくれた木根礼香の写真を発見する。

しかし、忍の遺品から見つかったその写真には、忍の存命時には存在しなかった筈のガーディアンが写っており、不審に思った戦兎は龍我と紗羽に報告し、後日龍我と紗羽は木根礼香に会いにいくが、つい先日も船に乗っていたという情報を聞く。


第41話にて戦兎は忍の遺体がなかった事、及び人を好戦的にさせるパンドラボックスの光を浴びたのに自殺した事から、父が生きているのではと内心で思っていた事を仲間に明かす。


紗羽は礼香から受け取ったUSBメモリを戦兎に渡し(礼香は「息子(巧、戦兎)の関係者が訪ねて来た場合は渡して欲しい」と忍に頼まれていた)、そのデータからは「ロストフルボトルを10本集めると、既知の物理法則を超える現象が起こる」という事が判明した。

さらに物語序盤から、トランスチームシステムの変身や北都三羽ガラスによって使用されていたロストフルボトルだが、これは他のアイテムと違って巧が作ったものではなく、忍がかつて開発して残したものだった事も戦兎の中の巧によって明かされる。


そして、ロストフルボトルを使ったエボルトの新たな計画に協力する人物がいた事も同話の中盤に判明。その人物こそが何と葛城忍であり、彼は北都ファウストの研究所にて、ロストフルボトルとロストスマッシュの研究に従事していた。

つまり、エボルドライバーを復元したのも、内海成彰仮面ライダーマッドローグへの変身に使う人間用のエボルドライバーを開発したのも、エボルトに影で協力していた忍だったのである。


もう一人のビルド

「それでいい、ライダーシステムはそんな綺麗事の為に作られたモノじゃない」


第42話にて、エボルトに何故志水恭一を殺したのかを問いただすが、エボルトの「余計な事を言いそうだったから殺した」という発言に特に反論せず、新たなロストスマッシュを生み出す為の素体を求める。

さらに彼自身もまた仮面ライダービルドの変身者だった事が明かになる。


中盤では音声のみだが、ニンニンコミックフォームラビットタンクフォームに変身する。

4コマ忍法刀の隠れ身の術で視界を奪い、ラビットタンクでその場にいた仮面ライダーグリスに一切悟られる事なく、クローズマグマを変身解除にまで追い込んだ(なお、この作業と撤収までを煙が晴れるまでの数十秒間で済ませており、更には変身者である万丈龍我にもいきなり誰かに襲われた以上の情報を与えていない事から、忍の変身するビルドがいかに強力かが示唆されている)。


更に終盤では仮面ライダーマッドローグに勝利し、変身解除した桐生戦兎氷室幻徳の前に姿を現す。ドリルクラッシャーで変身解除直後の生身の二人を狙撃し、敵として戦兎の前に現れるのだった。


なお、「仮面ライダーに変身できるようになった時点で、パンドラボックスの光の影響を脱する事ができる」という設定上(葛城巧や幻徳がその例)、彼もまた既に洗脳効果からは脱している筈であり、その上でなおエボルトと行動を共にしているのは彼自身の意志に他ならない。

ただし、その一方で龍我を攻撃して変身解除させた事については、その時の龍我はエボルトの遺伝子と記憶が覚醒して暴走状態だった為、龍我の暴走を止める為に攻撃して変身解除させたという風にも受け取れる行動であり、その真意は未だに謎のままである。


第43話では、エボルトから戦兎と龍我を仮面ライダーに仕立てたのは、実は葛城忍であった事が明かされる。ちなみにあらすじでは、外見上戦兎を自分の息子だとは認識出来ないのではないかと心配されたが、ビルドの変身者である事や、或いは戦兎の混乱すると頭を掻きむしるという昔からの癖を見て、本編では問題なく自分の息子として認識していた(そもそもエボルトから戦兎の写真等を事前に見て知らされていた可能性が高い)。


ショックを受ける戦兎の前で、再びビルドに変身して、自分達を利用していた事に怒ったクローズマグマ、グリス、ローグの3人との戦闘に突入する。

実力は、前回と同じく基本フォーム及びその派生であるラビットタンクフォームニンニンコミックフォームホークガトリングフォーム海賊レッシャーフォームでありながら、これまでの戦いの中でハザードレベルを上げてきた3人(そもそもこの3人の変身するライダーは、通常のビルドドライバー系のライダー以上のスペックを持っている筈である)を、3対1で軽くあしらえる程の実力を発揮する。

本人曰く、ビルドドライバーは本来、私が使う為に開発した」らしく、忍本人が使う事で戦兎が変身するビルドよりもさらに高い性能を引き出せるらしく、公式の設定上でも基本的なスペックは戦兎ビルドのラビットタンクを大きく上回っている。


しかし、エボルトの細胞を覚醒させて暴走していくクローズマグマによって次第に劣勢に追い込まれていき、戦兎が咄嗟にジーニアスフォームに変身して必殺技により、忍を庇う形でクローズマグマを変身解除させた隙をついてその場から撤退した。

一方で、この時にも暴走した龍我にその理由を告げた上で「このままエボルトの力に飲み込まれるつもりか?」等と、龍我を叱咤するような発言もしている。


物語の後半で再び、戦兎と戦闘に入る。

この時は石動美空(精神はベルナージュ)が変身したCDロストスマッシュを従えて、ジーニアスフォームを追い詰めていく。CDロストスマッシュを浄化しようとする戦兎に「ベルナージュが中に居る限り、美空は浄化できない」と告げる。

そうして新世界を作るという理想を掲げる忍に、戦兎からは「それが俺と母さんを騙してまで果たしたかったことなのか」と問われるも忍は「そうだ」と返すのだった。


これらの発言で一時は戦意を失う戦兎であったが、龍我の喝で戦意を取り戻し、龍我の体内にベルナージュの力を移すという奇策に打って出る。これにより、龍我とベルナージュの暴走は止まり、美空も無事に浄化されて元の姿に戻れた。直後、忍はジーニアスフォームとクローズマグマの同時必殺技を受けてしまい、ラビットフルボトルが金色に変化するのを見届けてからその場を撤退する。


フラフラになりながら拠点に戻ってきた際には、エボルトから「初めて先生の読みが外れたな、それともこれも読み通りか?」と茶化しつつも探りを入れるような会話をされるが、それに対して忍は何故かそれまでには見せなかった笑顔で「予想外の展開だった」と返すのだった(詳細は後述するが、実際はこれこそが彼の望む結末だった)。


本来のビルド

スーツアクター:岡田和也


忍がプロトタイプのビルドドライバーフルボトル8本を用いて変身するビルド。

ちなみにこの時点でフルボトルは全てエボルト側に渡っていたので変身が可能だった(その為に、戦兎側は終盤は初期フォームを含めたフルボトルを使った戦闘はできない状態だった)。


彼の変身するこのビルドこそが本来設計されていたビルドであり、ビルドは本来彼が変身して戦う為に作られたシステムである。それ故にその性能は戦兎のビルドを大きく上回る(本人曰く、自分が使った状態のこのビルドこそが「ベストオブベストのビルド」との事)。

使用する武器等は戦兎と同様。また、彼が使用するビルドドライバーはプロトタイプなのでベストマッチ判別機能は搭載されていない(その為に、変身時の音声はボトルの認証音だけである)。


後に、彼が使っていたビルドドライバーは戦兎達の手に渡り、それをある人物が秘かに持ち出して、最終決戦での最後の変身に用いる事になる。


フォーム名登場話パンチ力キック力ジャンプ力走力
ラビットタンクフォーム第43話右:14.7t/左:25.2t右:35.1t/左:26.3t71.5m100m/1.9秒
ホークガトリングフォーム第43話右:14.4t/左:14.8t右:20.0t/左:21.0t54.2m100m/3.9秒
ニンニンコミックフォーム第43話右:16.4t/左:13.0t右:14.9t/左:32.9t59.0m100m/2.8秒
海賊レッシャーフォーム第43話右:17.8t/左:18.8t右:22.2t:左:20.4t51.2m100m/1.7秒

※戦兎ビルドのスペックは各リンク先参照。


トライアルフォーム

  • フェニックスタンク(初登場第43話。変身後すぐにフェニックス形態になった為にスーツは未登場)

実は……

第44話にて、基地に潜入してきた幻徳と一海を逃がす為に、やってきた戦兎と再び一騎打ちになる。初めは「自分の無力さを自覚しろ」「お前のせいで世界が滅びる」などと戦兎を精神的に追い詰めながら戦闘を行っていたのだが……

戦闘中、ニンニンコミックによる隠れ身の術を用いて戦兎をその場から逃がし、マッドローグ(内海)には「逃げた」と嘘を告げ、戦兎を逃がした方とは全く違う方向に向かわせた。


前述の3人を逃してロストスマッシュ化に失敗した事に加え、前話での戦兎達にやられた失態など今までの行動について、改めて「先生らしくない」とエボルトに詰め寄られると、「それだけハザードレベル7に達した戦兎達が手強くなっているという事だ」と事も無げに返し、さらにそれを口実にして第41話でエボルトに感情が芽生えていた事に着目し、「自分の手で新世界の扉を開け=残る3つのロストボトル生成を自分でやれ」と提案。これを承諾したエボルトはライダー達を呼び寄せて対決して倒される。


ちなみに忍は戦兎を逃がす直前、ハザードトリガーを攻撃してその動きを鈍らせており、形状が同じエボルトリガーも攻撃すれば同様にエボルの動きを止められるというヒントを暗に戦兎に送っていた。これはそのヒントを活かした戦術の勝利と言え、さらに彼が伝えたこの弱点は、後に最終決戦でもエボルト攻略における最大の鍵となっている。


その後に、黒化したロストボトルが残されている事に戦兎が気付いた瞬間、ホークガトリングフォームで登場してロストボトルを回収し、さらにエボルドライバーを持っていた冷却ケースに収納した。


続く第45話にて、ついにその真意が明かされる。

忍はスカイウォールの惨劇が起こってしまった以上、ロストボトルを集めて新世界を創る他に救済の道は無いと考えエボルトに従っていた。つまり新世界をエボルトの好きにさせる気は無く協力する振りをして封印する機会を待っていた。そして目論見通り倒され、忍の言ったとおりにエボルドライバーにバックアップを残していたエボルトを、ドライバーごと上記した専用の冷却ケースに収納し、本来はアメーバ状の生物であるエボルトを凍結する事で封印する。


忍によれば、ロストボトルを集める事によって生み出される「物理法則を超えた新世界」とは、ワームホールを自在に生み出す事であり、エボルトの目論見はその力を利用して惑星間航行を一瞬で行い、それによってより多くの惑星を滅ぼして力を蓄える事だった。

一見すると、エボルトにしか利点が無さそうなそれが、何故人類を救う事になるのかと戦兎が尋ねた時、内海成彰に憑依したエボルトが現れる。エボルトは忍の裏切りを察知し、爆発の前に内海に遺伝子を忍ばせていたのである。エボルトから毒を注入されて忍は全貌を語る間も無く消滅してしまった。

直前に、戦兎にエボルトすらも知らない白いパンドラパネルの存在と、「ハザードトリガーを使え」というヒントを伝え、それぞれビルドとクローズが描かれた2枚のカードを託すと、息子に託してばかりであった事を謝りつつ、最期は父親らしい愛情に満ちた笑みを浮かべて消えていった。


「巧…また背、少し伸びたか?」

「もうすっかり超えられたな」


その後の戦兎は、10年前の式典の直前にまだ学生だった巧(戦兎)に忍が戯れに「もし地球外生命体が攻めてきたら、一緒に地球を守ってくれるか?」と問いかけられた事を思い出す。本当は戯れではなく、この時点で約10年に渡る龍我の研究やパンドラボックスの調査を通して、既に地球外生命体の存在やその力に気付いていた忍は、本気で巧に後事を託そうとしていた可能性が高い。

道は違えども、忍も地球を守る為に戦った正義の味方だった。この記憶は戦兎の中の正義感を奮い立たせ、憎しみに囚われて変身できなくなっていたジーニアスフォームへの再変身を可能にした。

そして、忍自身はエボルトに出し抜かれる形で死んだものの、実は戦兎に自身の情報を託した時点で、忍が思い描いていた本当の「エボルト打倒と人類救済の計画」は、実現に向けて既に進んでいた事が明らかになる。


ちなみに劇場版の様子を見る限りでは、彼は元々パンドラボックスの光の影響を受けていなかったようだが、これが龍我や彼から見つかった地球外生命体を事前に研究していた為かは不明。ただし、劇場場での描写を見る限りパンドラボックスの光の効力は事前に調査して知っていたようなので、何らかの対策をしていた可能性が高いと思われる。


真の目的

エボルトに消される前、忍が2枚のパネルとパンドラボックスを使い、成し遂げようとしてい真の計画をデータから戦兎が見つけ出し、第46話にて戦兎の口から語られた。


ハザードトリガーをエボルトの力を持つ龍我が、パンドラボックスに対して起動する事で精製される白いパンドラパネルは、この世界(=スカイウォールの存在する世界)に並行する無数の別世界、「パラレルワールド」とこの世界を繋ぐ力を持つ。そこへ黒いパネルの力を使って移動する事で、スカイウォールの存在しない世界との融合を果たすという、皮肉にもかつて最上魁星がしようとしていた事と同じ事を忍は計画していたのである。


そのまま融合すれば、かつて最上が実行しようとしたように2つの地球が衝突して一緒に滅びるのだが、そこでパンドラボックスとエボルトの力を使う事で特異点が生じ、それによって「スカイウォールの存在する世界を”A”、スカイウォールの存在しない世界を”B”とすると、”A”と”B”が特異点で融合した新しい世界”C”が生まれる」との事。

要は世界が一つに統合される為、別の世界に存在する同じ人間も統合されるという、まさに奇跡とも言える事象が起き、加えてエボルト自体は世界を融合する際にエボルト由来の力を全てを使う事で消滅するので、これによってエボルトが存在しない世界が実現する

(最上と決定的に違う点は、最上は二つの世界のエニグマを衝突させる事で世界を消し、自らが不死身の王となろうとしていたというところである)


加えて美空は「Bの世界の人間が消滅するのではないか」と懸念していたが、前述した通り融合先に選ばれるのは元々スカイウォールやパンドラボックスが存在しない世界なので、後述する忍の本当の目的を考えてもBの世界の住民は、融合後も何も変わらずにこれまで通りのスカイウォールがない世界で、これまで通りの人生を生きるだけである。

つまり、Bの世界の住人にとっては実害こそはないのだが、得るものも特にないと言える(しいて言えばエボルトがこのまま強化されると、いずれ並行世界間移動ができるようになってもおかしくないので、エボルトを排除する事がBの世界や他の全ての並行世界にとっても利益と言える)。

これが、忍が生前成し遂げようとしていたこの世界を救済する唯一の方法である。


ちなみに最終局面で世界の融合が起きる際に、B世界の側からもパンドラボックスから出ているものと同じと思しき光の線が伸びている事が確認できるが詳細は不明。前述した通り、B世界は元々スカイウォールやパンドラボックスが存在しない世界の筈なので、あくまでもA世界側のパンドラボックスの力によって2つの世界が共鳴した結果の現象であると考えられる。

その一方で、このB世界については次回作の仮面ライダージオウやその冬映画での描写を正史とするならば、まさしく歴代の平成ライダー達の世界である為、パンドラボックスと共鳴するような力があってもおかしくはないとも考察できる(実際に、前述した最上の場合は天ノ川学園高校に集まる宇宙のエネルギーを利用して、世界の融合を実行しようとした)。


ハザードトリガーも元々この計画の為に設計されたアイテムであり、エボルトリガーの複製品であるハザードトリガーは、最初からエボルトの遺伝子と力を持つ龍我が使う事でその真価を発揮するものだった。

ちなみにハザードトリガーを使用すると暴走してしまうのは、エボルトの遺伝子を持たない普通の人間ではその負荷に耐えられないからであり、実際に龍我や劇場版でエボルトと同じブラッド族である伊能賢剛が使用した際には暴走はしなかった。


ただし、この計画には大前提としてエボルトが生み出す黒いパンドラパネルと黒化した10本のロストフルボトル、そして完全体となったエボルト自身が必要である為、忍はエボルトに味方する以外の選択肢がなく、結果多大な犠牲が生じた上に終盤まで忍は敵としてエボルトの完全復活を支援せざるを得なかった。

とはいえ、いくら新世界創造の為でもあまりにも多くの犠牲を出し過ぎている事実を前に、戦兎の中の巧の意識は父がエボルトを倒す為に動いていた事は認めつつも、やはり父に対する疑念を拭えないままでいた。しかし、これまで父と同様に愛と平和の為に戦ってきた戦兎自身は、この時点でデータにも残されていなかった父親の本当に真意に辿り着いていた。




そして最終話にて、戦兎が辿り着いた忍の計画の全貌がついに明らかになった。

それは、パンドラボックスと白と黒のパンドラパネル、そしてエボルトの力(というよりエボルトという存在そのもの)、加えて戦兎と巧が開発したジーニアスフルボトルを用いて、物理法則を超えた現象である世界の融合を行う事で、最初からエボルトが存在しない世界を創造する事に他ならなかった。


即ち、この世界ではスカイウォールの惨劇も発生しておらず、その当時生きていた人々は一連の出来事による死や苛烈な運命を免れ、異なる10年を過ごした場合の世界にそのまま移される。そして、元々スカイウォールが存在しない世界を生きてきたBの世界の住人と融合、もしくは共存する形でどちらもスカイウォールから端を発する悲劇を経験していない人生を歩む。

それこそが、忍が実現させようとしていた本当の意味での『新世界』であった。


忍のデータにこの最終目的に関する記述が何もなかったのは、忍がデータを作成した時点では新世界創造に必要な最後の鍵であるジーニアスフルボトルが存在せず、十分な検証が足りていなかったからである。彼は息子の巧=戦兎がいつの日か自らの目的に気づきそれを成し遂げてくれる事を願い、パンドラパネルの改造(これが後にジーニアスフルボトルとなった)を含むデータを遺して、それが戦兎の手に渡るように工作していたのである。


ただし、言うまでもないことだが一連の出来事が全てなかった事になる新世界に、元の世界の記憶を持つ者は存在しない。その為、完成した新世界で一連の戦いの記憶を保持する者は、世界の『創造主』たる戦兎と、エボルトの遺伝子を持つ元の世界にいた『万丈龍我』という、本来新世界にいてはならない筈のイレギュラーな存在(即ちエボルト無くしては誕生しなかった筈の存在)である二人のみとなった。


余談

演じる小久保氏は、仮面ライダーシリーズはこれが初参加である。


彼以前にも平成二期に登場した父親と言えば、愛娘の為だけに無関係な多くの人々を犠牲にしようとした者自分の子供ですら研究材料としか見ていない者息子を商品として自身の利益の為に利用した者と物語内で暗躍・暴走した人物が多く、忍もまた「人間でありながら、人類に仇なす存在に味方している」という事で、ファンの間では「仮面ライダーの父親はクソ親父ばかり」という不名誉なジンクスが囁かれていた(鳴海荘吉泊英介天空寺龍と良い父親キャラ達も普通にいたのだが)。


しかし、実際は氷室幻徳の如く、「愛と平和と明日の地球の為に悪役を演じていた」というものであり、本質は人々が平和に生きられる未来を命がけで創ろうとしていた人物である。さらに後述のVシネグリスでは、疎遠になった巧の事を心配し、それどころか新世界になった事で関係性自体は殆ど赤の他人に等しくなった戦兎の事も、変わらず「自分の息子」として受け入れて愛情を向けるなど、「最低なクソ親父」どころか父親の鑑とすら言える人物だった。


また、科学を人々の未来を創る為のものと信じ、愛と平和を守る為なら自分自身の手を汚して罪を背負う事も厭わないなど、彼の在り方や考え方は息子の戦兎(あるいは巧)と同じである。戦兎は当初の過去の記憶が無い時からこういった部分は変わっておらず、それ程までに彼の教えや科学者としての在り方は戦兎の根幹部分に強く根付いていた事が窺える。


ちなみに意外にも主人公自身の父親が敵という設定は、平成二期では放送前に設定が似ていると言われた仮面ライダーW以来となり、ヒロインの父親(の姿をした生命体)と、主人公の父親が同時に敵側の黒幕だったという設定は本作が初となる(厳密にはヒロインの父親ではないのだが)。

ちなみに『W』の父親キャラの方は忍と違って本当に闇墜ちしていたのだが、最終的にはかつての家族思いな父親に戻り、忍と同じく主人公にエールを送っている。


関連タグ

仮面ライダービルド ファウスト

葛城巧 桐生戦兎

科学者 父親


紅音也泊英介天空寺龍:仮面ライダーの主人公の良い父親繋がりで、英介以外は彼等自身も仮面ライダーに変身する。

鳴海荘吉:仮面ライダーの良い父親繋がりで、こちらはヒロインの父親だが、主人公にとっても父に等しい人物である。また、彼も仮面ライダーに変身する。

飛電其雄:仮面ライダーの主人公の良い父親繋がりで、彼も仮面ライダーに変身する。さらにこちらも劇場版で当初は敵に寝返ったふりをしていた。

宝生清長:こちらも仮面ライダーの主人公の父親繋がりで、小説版でやはり仮面ライダーに変身している。ただし、とても良い父親とは言い難い人物である。

桐生ダンテツ:敵に寝返ったふりをした同じニチアサの主人公の良い父親繋がり。また、彼も戦隊戦士に変身する。ちなみにこの作品のプロデューサーもビルドと同じ大森氏である。

詩島剛スティンガー:同じく敵に寝返ったように見えて、影で主人公達を助けていた特撮の主要登場人物。

狩崎真澄後のライダー作品における似たようなキャラにして科学者であり、息子も同じく科学者である。






































以下、Vシネマ『ビルドNEW_WORLD』ネタバレにつき未見の方は注意

























本編の後日談を描いたVシネマ『ビルドNEW_WORLD 仮面ライダークローズ』にて、忍の行った世界再編が具体的にどのようなものであったかが明かされ、いくつかの補足がなされた。


それによると、彼と戦兎の『新世界創造』とは、世界の融合・再編を行うと共に10本のロストフルボトルの力で、エボルトの存在により生じたあらゆる出来事や人々の記憶をリセットするというものであり、だからこそ人々からは、スカイウォールの惨劇から新世界創造に至るまでの10年間の記憶が、それによって発生した様々な実害と共に無くなり、彼等は救済される事となった。


しかし、そもそもロストフルボトルのうち最初に作られた4本(バット、コブラ、ハサミ、シマウマ)は、旧世界での実験中にできた偶然の産物であり、元々は新世界の創造を目的として造られたものではなかった(実際にこの4本のボトルだけはTV本編でも、最初から黒いパンドラパネルでブラックロストフルボトルに変化していた)。

その為に、この4本のテストの為に行われた人体実験の被害者達にはリセットの効果が不完全であり、旧世界の一部の記憶や、凄惨な実験の影響が新世界でもなお残ったままとなってしまうという、忍としても想定外の事態も発生した。


さらにエボルト自体は消滅したもののブラッド族という種族自体は、どうやら新世界創造後も残ってしまっていたらしく、並行世界をつなぐ白いパンドラパネルの力を利用してブラッド族の王が新世界に襲来してしまった。

そして、彼の恐るべき計画の為に起こした行動の影響は、旧世界でエボルトによる人体実験を受けた人々、そしてかつてのnascitaの面々の記憶にまで及び…。



ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス

前作の騒動の影響で旧世界の記憶が蘇り、勤務している国立先端物質学研究所でかつての記憶を辿りながら、新たなビルドドライバーやガーディアンなどを制作していた。

それと共に、同じく旧世界の記憶が戻った結果疎遠になってしまった息子の巧や、『もう一人の息子』である戦兎を心配するなど、変わらず子供想いの良き父親としての姿も見せている。


国連同盟のライダーシステム視察を受け入れていたが、突如ダウンフォールの襲撃を受けてしまい…

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