概要
『仮面ライダーガッチャード』に登場する組織。
錬金術の発展や世界の秩序を守るために設立された連合であり、若手の錬金術師を育成する錬金アカデミーの運営や、昇給制度の管理等も行っている。各地に解放されたケミーの回収を目的に黒鋼スパナを派遣したのもこの組織である。
第11話ではアカデミー内に冥黒の三姉妹のスパイが潜り込んでいる可能性から、調査官として釘宮リヒトと針馬汐里の派遣も行っている。
現在の上層部は『生徒の生命や社会の秩序維持』よりも『ケミー回収』を優先する保守派の連中ばかりであり、ミナトの意見に耳を傾けずに一蹴している。この傲慢な姿勢にはスパナも「図体ばかりでかくなった組織は何もしようとしない。ただの木偶の坊だ」と酷評している。
実際に錬金アカデミーへ派遣された上記の2人は、一方が冥黒の三姉妹を崇拝していたスパイ、もう一方は『最強ケミー★ガッチャ大作戦』で因縁の相手だった浮世英寿を打倒するためにクロスウィザードを弄び、組織の目的に真っ向から反して世界の秩序を乱したため、現状は真っ当な錬金術師がほとんどいない。
それに加え、敵対勢力であるはずの冥黒の三姉妹の上位的存在・グリオンの出入りを認可している(⇒※)ため、もはや保守的、事なかれ主義を通り越して信用できるとはとても断じ難い組織と見ていい。
しかし、第18話にてグリオンが10年前に「上層部を洗脳し、九堂風雅を裏切り者として追放させた」裏工作が判明し、これが組織の腐敗の原因にも繋がっている可能性もある。
その後、第27話でグリオンが打倒に伴い洗脳も解かれ、第28話でも引き続きミナト達にケミー回収を命じた。しかし、宝太郎達を追い出してグリオンに協力的な態度を取っていた件についての、明確な謝罪の様子がなかったため、りんねからは「わかりやすい手のひら返し」、スパナからは「グリオンの行いから目を背け、その場しのぎの安寧のために俺たちを蔑ろにしてきた連中がよくも……」となじられ、ミナトからは「組織がそう簡単に変わることはない。もっとも、頭がすげ替わるなら話は別だが……」と半ば呆れとも思える言葉を呟かれている。
第36話では、ギギストに関するミナトとスパナの進言に耳こそ貸したものの、得体の知れない存在故に及び腰になっていた。しかし、当の本人が連合本部に襲来。幹部の1人が応戦したものの、ギギストから人間には到底制御不可能な力を強制的に与えられて消滅した。
第39話で、遂にギギストの打倒を報告するも、それでも重い腰を上げようとしない組織に呆れ果てたミナトは、スパナに対し「1度組織を解体して新たに作り替える」意志を宣言する。
第40話では、アトロポスとクロトー等の懸念材料が残っているにもかかわらず「回収したケミーを全て連合に返還する」よう要求した。
第46話では、ガエリヤの策略により人類がケミーに関する記憶を思い出したため、幹部はその責任から逃れようと逃亡した。
これにより錬金連合は事実上解体となり、ケミーと人類の共存を模索する宝太郎、ミナト陣営と錬金術を管理し人類に害を及ぼす悪意とケミーの根絶を目論むスパナ陣営に分裂したが、宝太郎とスパナの決闘で宝太郎に軍配が上がったことでスパナは消息不明(後に風雅に拾われ、介抱された)、賛同していた錬金術師達もミナト達に制圧された。
第50話で、グリオンが一ノ瀬と一騎打ちに敗れて消滅し、更に冥黒の三姉妹、ギギスト達冥黒王の脅威が無くなり、ケミーに関する記憶を思い出した人々も、ケミー達が第二の地球に移住した事で再度都市伝説化し、次第に忘れていったものの、結局作中では錬金連合が再建される事はなかったが、スパナは再建に意欲的な姿勢を見せており、錬金術の未来は一ノ瀬達、若い錬金術師達に受け継がれたので、却って良かったかもしれない。
所属者
また、錬金アカデミーは連合の傘下にある。錬金アカデミー教師のミナトも錬金連合に所属している。
余談
- 東映の公式サイトによると「味方側の秘密結社ゴルゴム」を最初のイメージソースとしていた模様。
- ついには、公式から「愚かな錬金連合幹部」とディスられる始末(一応、対策はしていた可能性はあるが、それもグリオンにとっては無意味だった模様)。
- 第28話で洗脳自体は解かれている経緯が判明したものの、組織としてはグリオンの洗脳の有無にかかわらず既に腐敗していた模様。
- それどころか、洗脳されてた事実を認めたくない(もしくは洗脳された上でその認識だった)のか、「まさか『英雄』グリオンが黒幕だったとは……」と宣う始末。先述のミナトの「頭がすげ替わるなら」発言の意図は、この対応によるものもあるかもしれない。
- 敵であるギギストにすら「120年の間に腑抜けた」と酷評される始末。ここまで主要人物達からの評価が散々な組織も珍しい。
- それもあってか、上層部があらかた逃走した実状があるものの、スパナと彼に賛同する錬金術師達による新体制の移行は恐ろしくスムーズに進んだ。
- この体たらくのため、劇中人物からも視聴者からも「無能」「役立たず」「ダメな大人たち」などという評価を下されている。一方、直接的な敵対や妨害もしてこない、ただ無責任かつ悪い意味で動かない(本編でも口出しに終始)組織でしかないので「存在感がない」という声も。
- 『フィギュア王』No.322によると、制作初期の段階ではラスボス候補として挙がっていたが、冥黒の三姉妹の設定を加えたあたりからそれも没となった。
- 制作陣からは、ミナトや鏡花、風雅のような「若者たちを信じて未来を託す」大人たちとは対照的にグリオン、冥黒王共々「若者たちの未来を否定し現状維持を求める保守派」、言ってしまえば「老害」として扱われている。(『フィギュア王』No.322より)
関連タグ
仮面ライダーガッチャード 錬金術師(仮面ライダーガッチャード)
DGP運営→錬金連合→???
ソードオブロゴス:仮面ライダーセイバーに登場したヒーローサイドの組織。こちらはトップの腐敗と敵組織の介入により、劇中で事実上の組織壊滅に陥ったが、最終的に合議制の導入等の組織改革により再建された(番組自体がこの組織の再建物語という側面もあったと言える)。