アトロポス「今から君の字(あざな)は、暗黒の破壊者“仮面ライダードレッド”だよ」
『STEAMLINER』
アトロポス「さあ、なんて言えばいいんだっけ?」
「変………身……!」
「ぐわぁぁぁぁぁーーーーーーっ……!!!」
レプリスチームライナー「スチーム…」
『ドレッド・零式』
概要
ドレッドライバーにレプリスチームライナーのレプリケミーカードを用いて変身する仮面ライダードレッドの基本形態。
変身
ドライバーを操作すると身体から黒い霧に包まれたレプリスチームライナーと焔が顕現。レプリスチームライナーが周りを走り回った後、焔が身体を包み同時に黒い霧を纏った骨が全身に巻き付き変身が完了する。さながら生きたまま火葬されているかのようである。
初変身時にはドライバーの効果に加えアトロポスの力で体を無理矢理操られ支配下に置かれているため、抵抗しようとすると バキボキと身体中の骨が折れるような音と共に変身動作を強制されていた。
容姿
漆黒のスーツに刺々しいアーマーを纏っており、黄色い鋭い複眼が不気味に輝いている(色的にはこのキャラに近い)。また、首回りにはガッチャードの様にマフラーを巻いているが、こちらは黒ずんだ白いマフラーを巻いているのが特徴。
スペック
身長 | 210.9cm |
---|---|
体重 | 124.4kg |
パンチ力 | 14.2t |
キック力 | 18.4t |
ジャンプ力 | 15.7m(ひと跳び) |
走力 | 6.1秒(100m) |
各スペックは往年の平成二期後期から令和ライダーの基本フォームに近く、登場時点のパワー型形態でもあるアントレスラーやゴルドメカニッカー、ライトニングジャングルを上回る出力を持っており、ガッチャードに匹敵する実力を持つヴァルバラドも圧倒し、変身解除に追い込んでいる。
加えて、三姉妹の敵対者を素体に使えば人質の役割も果たし、ガッチャードが攻撃してきた際にはわざとマスクの一部を溶解させて素顔をさらけ出し、攻撃を躊躇させるなどの悪辣な行為も平然と可能。
変身から後述のシステムまで、存在そのものが非常に悪辣な戦士である。
また、ドレッドライバーはケミーの力を強制的に搾り出して錬成を行う仕組みであるため、フォームチェンジの手間なく零式のままケミーの力を使うことも可能。先の必要能力のみを強制的に分離・吸収する力から、ドレッドの意思で身体能力の強化や武器の錬成を自由に選択することができる(劇中でもドレイン技によって効果はそれぞれ異なる)。
実験体が変身者なら、基本的にアトロポスの操り人形でしかなく、彼女の意思で動かされる。
変身者の強い意思があればある程度抵抗することはできるが、アトロポスの力によって直ぐに屈服させられてしまうため、呪縛を解くことは困難。
ちなみに、クロトー曰く「同じ姿でも使い手が違えばパワーもケタ違い」とのことで、同じドレッドでも使用する錬金術師の練度や力量で戦闘能力が多少変動する。
錆丸の変身したドレッドは彼のケミーの知識を利用することでオリジナルのケミーカードを使うガッチャード以上にケミーの能力を引き出し、錬金アカデミーの面々を圧倒した。しかし2戦目は錆丸本人の疲弊も相まって初戦でドレッドの強さを目の当たりにしたスパナが困惑する程の弱体化を起こしており、ミナトが止めなければ(錆丸の身体の危険性は度外視するとしても)ヴァルバラドでも十二分に勝てる程度にまで能力に差が出ていた。
ラケシスの変身体は彼女本人の錬金術師としての力量も相まってクローバーマルガム時とは比べ物にならない強化を果たしており、ラケシスらしく人をおちょくる様な小悪魔的な挙動で敵を翻弄する。
クロトーの変身体は好戦的な気質と優れた格闘能力、そして宝太郎への執念が合わさる事により、格上であるスーパーガッチャード相手にも食らいついてみせた。
元からラケシスやクロトーは普通の人間ではないため、レプリケミーカード使用を含めた通常の戦闘の範疇では、錆丸と違い変身しても特に体力が極端に消耗することもなかった。
…とはいえ、冥黒の三姉妹であっても負荷に耐えられる限界はあるらしく、クロトー変身時にレプリアントルーパーのレプリケミーカードを一度に何枚もドレインし続けた際には、アトロポスやラケシスから警告を受けており、またクロトー自身も負荷に苦しみながらも命を捨てる覚悟でガッチャードを倒そうとしていた。
ミナトの変身体は錆丸やラケシスと比べるとケミーカードよりも肉弾戦重視のファイトスタイルを持ち、単純な格闘とドレッドブレイキングのみでトライカスタム形態のヴァルバラドに真っ向から完勝し、所持するカードを全て奪うなどの活躍を見せた。
体を構成する『ライダゴレム』はレプリスチームライナーの錬成によって強固な骨格と超耐圧構造を持っており、多くのケミーの力を重ねあらゆる破壊の可能性を体現する。
胸部にある『ヘカテブラースト』はガッチャード同様に体の中で溶鉱炉の如く燃え盛り、レプリケミーの力と万物を錬金素材として混合燃焼させることで凄まじい破壊エネルギーを生み出せる。
脚部の『ダンテデパーチャー』は超高圧スチームの充填によって脚力を増強するスチームコンプレッションにより圧倒的な突進力と破壊エネルギーを纏った超高圧キック、腕の『ダンテアクチュエーター』もダンテデパーチャー同様に並外れた握力と超高圧パンチを繰り出せる。
マスクにある『ウィズダムランプ』は知恵の灯であり変身者とレプリケミーが持つ知識を集積し集合知化することで、変身と錬成を重ねる度に知性を高めていく。
複眼の『ドレッドホルス』は人間の視力にレプリケミーの力を加えその特性を多種多様に変化させ左右で別の能力を同時に使える。調律器の『マアトシグナル』は錬成状態を調律した上で技の破壊力を最大化させる役割を持っている。
小ネタ
なお、各部位の元ネタは錬金術やそれと縁深いエジプト神話の神格、オカルトに関連するワードなどから取られている。これはドレッドライバーも同様である。
- イロガネスカル(頭蓋骨部分):日本の伝承に登場する金属「ヒヒイロカネ」
- ライダゴレム:ヨーロッパの伝承に登場する自動人形「ゴーレム」
- ヘカテブラースト:ギリシャ神話に伝わる魔術の女神「ヘカテ」
- マアトシグナル:エジプト神話の正義の女神「マアト」
- ドレッドホルス:エジプト神話の正義の女神「ホルス」
- ダンテデパーチャー/ダンテアクチュエーター:叙事詩「神曲」の主人公である詩人「ダンテ・アリギエーリ」
必殺技
- ドレイン
レプリケミーカードをスキャンした後、ベルトのコンススティラーに装填して発動。
レプリピカホタル | 光を発し相手の目を眩ませる。 |
レプリバレットバーン | ブラッディーBBを錬成する。 |
レプリオドリッパ | ダンスのような身のこなしで相手の攻撃をいなす。 |
レプリスケボーズ | 高速で移動する。 |
レプリアッパレブシドー | ブラッディーABを錬成する。 |
レプリレスラーG | 怪力を発揮し、相手にプロレス技を仕掛ける。 |
レプリヴェノムダケ | 毒で相手を苦しめる。 |
レプリゴリラセンセイ | ブラッドサクリファイスを発動するために使用した。 |
レプリゲキオコプター | ブラッドレインを発動するために使用した。 |
レプリフレイローズ | ブラッドレインを発動するために使用した。 |
レプリカマンティス | パンチやキックのモーションで緑色の斬撃を連続して放つ。 |
レプリキャッチュラ | 糸で相手を拘束し、地面に叩きつける。 |
レプリアントルーパー | ブラッドサクリファイスを発動するために複数枚使用した。 |
レプリマッドウィール | ブラッドレインを発動するために使用した。 |
- ドレッドブレイキング
レバーを倒し、再び起こして発動する必殺技。体中から放出した溶岩のようなエネルギーを足に纏わせ棘状にし、相手を蹴りつける。12話以後は使用をスルーされていたが17話で再使用、ヴァルバラドを撃破している。
- ブラッドレイン
レプリケミーカードが装填された状態でレバーを倒し、再び起こすことで発動する必殺技。
第13話ではレプリゲキオコプターを使って複数のミサイルを繰り出した。
第14話ではレプリフレイローズを用いて発動し、手に纏わせた赤いエネルギーに息に吹きかけ薔薇の花吹雪を起こし、相手の周りで爆発させる技を見せた。
第21話ではレプリマッドウィールを用いて発動し、巨大なタイヤを召喚して相手に蹴り込む技を見せた。
- ブラッドサクリファイス
四枚以上のレプリケミーカードが同時装填された状態でレバーを倒し、再び起こすことで発動する超必殺技。
第12話ではレプリゴリラセンセイをドレインした直後に発動し、地面から巻き上げた砂で頭上に巨大な拳を生成し、自身の動きとシンクロさせる形で相手に振り下ろす技を見せた。
第15話ではレプリアントルーパーを複数枚用いて発動し、体に溶岩のようなエネルギーを纏いながら五人に分身する大技を見せた。いくらでも複製できるレプリケミーカードの特性を生かした技といえる。しかし、さすがに使用するクロトーにも多大な負荷がかかる模様。分身後にさらなる攻撃を繰り出そうとしていたが、ユーフォーエックスのエクストラッシュを受け分身が解除され、変身者であるクロトーも分離したことから未然に防がれた。
関連タグ
仮面ライダーガッチャード 基本フォーム 仮面ライダードレッド
ゾンビフォーム→ドレッド零式