概要
主に変身ヒーローや巨大ロボを題材にした作品において、1980年代頃からしばしば用いられるようになった演出手法の一つで、敵からの攻撃で顔や頭を覆うマスクやヘルメットが破損し、素顔(※)が露出するというダメージ表現を指すことが多い。
ジャンルによって取り入れられ始めた時期は異なるものの、確認できる限りでの「マスク割れ」の最古のケースはウォーズマン(『キン肉マン』)であるとされる。
この手法を効果的に用いてみせた代表例の一つが、TVアニメ「勇者シリーズ」の各作品である。第1作目の『勇者エクスカイザー』が最終回にてこの手法を取り入れて以降、シリーズ全作のうち実に過半の作品において、最終決戦や物語の重要な節目でマスク割れが発生し、戦いの激しさをまざまざと示してみせた。
また、勇者シリーズとほぼ同時期にマスク割れの演出を取り入れるようになったのが、「スーパー戦隊シリーズ」などを始めとする特撮テレビドラマである。こちらの場合は人間が中に入っている都合上、前出の勇者シリーズとは異なり口の部分ではなく、主にゴーグルなど目にあたる部分が破壊されるケースが多い。中には『炎神戦隊ゴーオンジャー』のように、外れたマスクが敵の踏みつけにより完全に破壊されるという描写や、視界を明瞭にするため破損したマスクを敢えて自ら剥ぎ取る行動に出た『電脳警察サイバーコップ』などの応用・変わり種も存在する。
基本的に、マスク割れが発生する場合は勝利フラグであることが多いが、一方では一歩間違えれば死に至るほどのダメージを受けているのも事実であり、そういう意味では死亡フラグと紙一重であるとも言える。『百獣戦隊ガオレンジャー』など、実際にマスク割れを経て死亡に至ったというケースもない訳ではない。
(※ マスクの下がそのままコックピットとなっているマイトガイン(『勇者特急マイトガイン』)など、例外ももちろんない訳ではない)
関連イラスト
関連タグ
勇者シリーズ 勇者ロボ
最終回 最終決戦 最終決戦仕様
変身ヒーロー 仮面ライダー スーパー戦隊
スーパーヒーロー スーパーヒロイン
伝統 お約束 様式美
フェイス・オープン
ダメージ表現
『ぐらぶるっ!』:同作の第1727話にてマスク割れについて言及するくだりが存在し、その中で勝利フラグとも明言されている
『仮面ライダー剣』:同作においても複数回に亘ってマスク割れ描写が盛り込まれており、放送終了後にはアクションフィギュア「S.H.Figuarts」において、「ブロークンヘッドVer.」という形でこのマスク割れ状態を再現した商品も販売されている