解説
おおむね7~9月に公開される、仮面ライダーシリーズとスーパー戦隊シリーズの映画を指す。
「夏の劇場版」ともいわれる。
始まりは2001年の『仮面ライダーアギト』と『百獣戦隊ガオレンジャー』。
製作は東映、テレビ朝日、東映アニメーション、東映ビデオ、ADKエモーションズ、東映エージェンシー、バンダイ
特徴
2作品同時上映の形式をとっており、おおむね先にスーパー戦隊、後に仮面ライダーが上映される。
『爆竜戦隊アバレンジャー』の劇場版のラストでは、この構成を逆手にとって、『アバレ』の敵幹部が戦いまでに完成できなかったゲスト怪獣を「『555』に出してやる~!」と叫んで終わった。
とはいえ、原則的にストーリーの繋がりはない、独立した作品である。
子どもたちの集中力の限界を見越して、戦隊は30分前後、ライダーは60分前後の計90~100分程度の上映時間となるのが常である。
同時上映ということで、共通のキャッチコピーが、それぞれの作品のそれとは別に用意されている。
例えば『仮面ライダー響鬼』と『魔法戦隊マジレンジャー』のキャッチコピーは「鬼か、魔法か」だった。
2020年はCOVID-19の影響で公開が一時延期となり、後に『仮面ライダーゼロワン』と『魔進戦隊キラメイジャー』がそれぞれ別々に公開された。翌年2021年はクロスオーバー作品の『スーパーヒーロー戦記』が公開された為、『仮面ライダーセイバー』及び『機界戦隊ゼンカイジャー』の夏映画枠の単独映画は制作されていない。その後、2022年の『仮面ライダーリバイス』と『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』では2019年以来3年ぶりに従来の夏映画の形である2作品同時上映となった。
スーパー戦隊は原則、テレビ本編の番外編という形になっている。
対してライダーは、『仮面ライダーキバ』まで(『仮面ライダー電王』除く)はテレビ本編と異なる世界や未来を描いたパラレルワールド作品という傾向があり、映画公開以後のテレビ本編で、映画での出来事が触れられることはなかった。
『電王』や『仮面ライダーディケイド』以降は、スーパー戦隊同様、テレビ本編の番外編という傾向になっていき、映画のエピソードが前提となったストーリーになるようになった。
特に『ディケイド』以降は、テレビ本編の最終回が映画公開の1~2か月後となったため、1年間の総決算的な内容になったり、次回作のライダーが顔見せ出演するようになった。
映画限定の戦士・ロボなどが登場することもあり、映画公開に合わせて玩具が発売される。
2000年代はトイザらスなど特定の法人での販売が多かったが、転売ヤー対策のためか、2010年代以降はプレミアムバンダイなどでのウェブ通販が主流となっている。
限定ではなく、映画先行登場という扱いの戦士・ロボなどもある。しかし平成一期のライダーの場合、パラレルワールドになっているため、映画内で入手というものについては、テレビ本編と経緯などが異なることがほとんど(例:『響鬼』のアームドセイバーは、テレビでは小暮耕之助が開発、映画では戦国時代から伝わる短刀が変化)。
作品一覧
※:『仮面ライダーゼロワン』と『魔進戦隊キラメイジャー』は上述の理由により公開時期としては冬であるが、当初は2020年7月23日公開予定であり、本来の夏映画枠の為ここに記載する。