「響鬼、装甲」
概要
伝説的な音撃戦士であり、現在は猛士の総本部で開発局長を務める「小暮耕之助」が開発した剣型音撃武器。初登場は三十二之巻で、正式名称は「音撃増幅剣・装甲声刃」。
武器であると同時に響鬼の最強形態・装甲響鬼への変身アイテムでもある。
最新技術の結晶という事もあり、劇中を見る限り一品物のようだ。
性能とリスク
"特殊な波動を発生させて鬼を強化する"というこれまでの音撃武器には無い独自の機能が搭載されており、その性能は開発した小暮自ら「最高傑作」を自負するほど。
音声を増幅して「清めの音」に変換する事ができ、広い範囲に音撃を放出する事を可能とする。
だが高性能な反面使いこなすには敷居も高く、放つ波動が強過ぎるために適合できなかった場合は使用者の体力を著しく消耗させて大きな疲労感を与えてしまい、一時的に鬼に変身する事ができなくなるという時間経過で回復するとは言え露骨なデメリットが存在するピーキーな物。
劇中ではヒビキ、トドロキ、ダンキ、ショウキの四人が災難に遭っている。
最終的にはヒビキが使用者となったが、普段から鍛錬を欠かさない彼が小暮の元で心身の修行を重ねたのと、一時的に敵側に奪われた際に施された波動の強さを抑える細工によってようやく扱えるようになった経緯があり、結局素の状態で使える者は存在しなかった。
なお鬼を強化する特殊な波動はディスクアニマルにも有効であり、持ち手にあるディスク接触部にセットして起動する事でアームドディスクアニマルへと強化する事が可能。
劇場版『仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』では
戦国時代の響鬼の弟子である「猛士」という青年が響鬼の為に打った小刀を、現代の響鬼が手にしたことでアームドセイバーに変化し、一時的に装甲響鬼に変身している。
モード・外見
一言で言うと機械的な短剣。大雑把なシルエットは十手に近い。基本的な色彩は黒と銀の二色で、樋の部分(刀身に側面)に赤が配されている。
通常なら鍔のある部分の正面と背面には可動部があり、その状態によってモードが変わる。
樋にはボリュームメーターもあり、拾った音声に応じて発光する。
剣撃モード
装甲声刃の通常形態であり装甲響鬼への強化変身を可能とするモード。
この状態で鵐目(柄の先端)にあるスイッチを押すことで待機状態に入り、背面のカバーパーツを上に展開。露出したマイクに「響鬼、装甲」と発する事で強化変身が行われる。
音撃モード
背面のカバーに加え、正面の小さな刃も展開して護拳のような形にした状態。小さな刃が反対側を向いたことで両剣型の見た目になっている。
背面のマイクと正面のスピーカーユニット両方が露わになった事で必殺の「音撃刃」が使用可能になる。
必殺技
- 装甲声刃
剣撃モード:刀身に炎を纏って灼熱の斬撃を放つ。
音撃モード:マイクが拾った音声を増幅して「清めの音」に変換。広範囲に音撃波を放つ。
- 音撃刃・鬼神覚声(おんげきは・きしんかくせい)
音撃モードでのみ使用可能。
マイクが拾った音撃波を装甲声刃の刀身に蓄積して斬撃エネルギーに変換。顕現した巨大な音声の刃で敵を切り伏せる。
商品化
2005年9月下旬に「仮面ライダーヒビキ DXアームドセイバー」が一般販売。
余談
- 最強フォーム限定ではあるが、剣型デバイスが変身アイテムとして採用されるのは初。翌年にはこれをより突き詰めたライダーが登場する事になる。
- 必殺技名はスピーカー(ラウドスピーカー)の漢字表記「拡声器」と「覚醒」のダブルミーニングである。
- 魔化魍を清める最強の音撃が人の声というなかなかしっくりくるモチーフである。
- 人声を中心とした音楽は「声楽」と呼ばれ、器楽の対語とされている。音撃という武術の層の厚さが透けて見える。
関連タグ
- 鳴刀音叉剣:上述の通り「響鬼」の変身アイテムを変化させた刀剣。
- サソードヤイバー:翌年の変身剣。アームドセイバーが形態限定な為、こちらが最初(かつ平成唯一)の剣型変身デバイスと認識される事もあるが、ご覧の通り厳密には最初でも唯一でもない。
- デンカメンソード:二年後の最強フォーム変身剣。
- 音銃剣錫音:同じく音属性の変身剣。
- 刃王剣十聖刃:名前が「セイバー」で終わる漢字表記可能な最強フォーム変身剣。
主役ライダー最終武器
キングラウザー←アームドセイバー→パーフェクトゼクター