ディスクアニマル
でぃすくあにまる
『仮面ライダー響鬼』に登場するサポートモンスター。作中では「ディスク」とも呼ばれる。名前は和色で統一。
動物の魂を用いた式神の一種で、普段は直径125mmの銀色のディスクの形をしているが、変身音叉、鬼笛、鬼弦いずれかの音で起動し動物の姿になって活動する。
普段は鬼戦士の装備帯にあるホルダーやサポーターが所持するケースに収納されている。
頑強に作られているが、巨大魔化魍や武者童子と鎧姫に壊されたり、魔化魍の酸や熱で溶かされたりと作中では破損描写がそれなりに見られる。
修復が可能な範囲であれば、同型種と接合(アカネタカ+アサギワシ)するなどして修復が可能。
設計者は滝澤みどりで製造は吉野の本部で行われている。
ちなみに劇中に登場したディスクアニマルは一部に過ぎず、猛志本部には任務に合わせたディスクアニマルが更に保管されているという。
平成2期では当たり前になった小型ガジェットの元祖的存在でもある。
録音、または録画機能があり、主に魔化魍の探索などに使われる(ただし、記録された音は鬼の聴力があって初めて聴くことが出来るようである)。敵に悟られないようにステルス機能で姿を消す事もできる。
音声の再生は各変身アイテムまたはディスクアニマルリーダーにセットし、回転させる事で行う。
TVにリーダーを接続すれば映像も視聴可能。
中盤からは鬼の鎧になる機能を追加したディスクアニマルも制作されるようになり、響鬼が装甲響鬼に変身する際にはアーマーを構成する。
なお、後述するコガネオオカミもザンキの右膝を保護する強化外骨格に変形する機構を持たされて制作された。
また、元々は巨大化して乗用となる案もあったという説もあるが、本編では実現しなかった。しかし、劇場版や『仮面ライダーディケイド』第1話では巨大化したディスクアニマルに響鬼が乗る事で実現に成功した(巨大化したディスクアニマルはアカネタカとリョクオオザル。このうち巨大アカネタカは量産されている事が窺える)。
『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』でも響鬼の乗騎として登場している。
知能もそれなりにあるようで、ディスクアニマル同士で意思の疎通が出来る他、主人がボロボロになった時は心配したり、身の回りの手伝いをする事もある。音式神としての特性故か、音撃武器の音を好むようで、轟鬼が独自に行う土地の浄化演奏の際には、一緒に踊っている。
なお、ハイパーバトルビデオ恒例と言うべきなのか、ハイパーバトルビデオでは喋る。それも人間の声で流暢に。
該当作ではアカネタカとキアカシシは堀之紀、セイジカエルとニビイロヘビは松野太紀、ルリオオカミとアサギワシは島田敏、キハダカニ、リョクオオザルは平野正人が声を当てた。
単純な投擲武器や牽制・誘導役としても活躍する。
前者としては響鬼のフィンガースナップでアカネタカがディスク形態に変形してツチグモの妖姫の糸を切断している(魔化魍や童子・姫の捕縛から逃れるという用途であれば、動物形態でも可能であり、ルリオオカミの噛み付きでツチグモの糸を切断している)。
後者の場合は鬼戦士の他にも免許皆伝を受けていない弟子の防衛手段としても用いられ、天美あきらが鬼笛の音波を合図に操る様子が度々見られた。
また、イブキは特訓にも活用しているが、音撃管・烈風の弾を命中させるような事はしておらず、大切に扱っている事がうかがえる。
アカネタカなど飛行できるディスクアニマルは装甲声刃などの装備の運搬役としても活躍する。
ディスクアニマルが運用される前は変身音叉などで御札を動物型に変形させていた事が滝澤みどりの発言からわかっており、劇中では変身音叉から放つ音波で御札を鶴に変形させていた。『小説仮面ライダー響鬼』でも巻物から燃える鷹を召喚している事が語られている事から、テレビ版は劇場版に登場するカラクリから派生したものというよりも、こちらが原型になっているものと思われる(そもそも小説版と劇場版は時代が根本的に異なる)。
これとは別にシュキは花びらを火の鳥に変化させる式神を、京介は鬼の力無しに炎の鳥を呼び出す陰陽環を明日夢から持ち去っているなど、式神を操る方法自体はこれら以外にも存在するようだ。
実際に発売された玩具は2005年のグッドデザイン賞を受賞しており、DX版の他、素材やサイズの異なる食玩版、そして変形機構は無いフライングディスクなどが販売された。
大きさ・最高速度・連続稼働時間はアニマルモードのもの。
黄蘗蟹(キハダガニ)
- 全高:40m
- 全長:50mm
- 重量:65g
- 最大走行速度:時速40km
- 最大遊泳速度:16kt
- 連続稼働時間:120時間
- 最大録音可能容量:115時間分
黄蘗色(緑がかった黄色)のカニ型ディスクアニマルで主にヒビキが使用。
ボディは頑強に作られており、落石程度なら平気である。水中での活動や録音が得意。しかし陸上での動き(勿論蟹歩き)は非常に遅い為、水辺から放たれるケースが多い。鋼鉄のケーブルを切り裂く巨大なハサミはコンクリートを貫くドリルやマニピュレータ、レーダーとしても使用できる多芸なディスクアニマル。ちなみに劇中に出ている中で唯一の海洋生物&節足動物モチーフ。魚型が確認されていないのはやはり活動範囲の問題からであろうか。
「明日への指針」によれば他にも水中型が存在するらしいい。
ハイパーバトルビデオでの性格は熱血漢。
鈍色蛇(ニビイロヘビ)
- 全高:150mm
- 全長:700mm
- 重量:50g
- 最大走行速度:時速60km
- 最大遊泳速度:20kt
- 連続稼働時間:120時間
- 最大録音可能容量:90時間分
鈍色(濃い灰色)のヘビ型ディスクアニマル。
狭い空間や水中での活動が可能で、長い身体を活かしての締め付けや尻尾での叩き付け、鋭い牙による噛みつき攻撃が得意。手錠や鞭のようにも扱える。
狭い場所を好む習性があり、明日夢のズボンに入り込んでパニックに陥らせた事も。威吹鬼師弟が好んで使用。
ハイパーバトルビデオでの性格は甘えっ子。
浅葱鷲(アサギワシ)
- 全高:115mm
- 翼開長:230mm
- 重量:51g
- 最大飛行速度:時速290km
- 連続稼働時間:66時間
- 最大録音・録画可能容量:60時間分
CV:島田敏(ハイパーバトルビデオ)
茜鷹の後継機で、録画機能が追加されている。また、茜鷹よりも知能が高い為、茜鷹を交えたフォーメーションを活かしての活動が得意。武器はカッターのような翼の縁と嘴。茜鷹が破損した際には浅葱鷲の破片を繋ぎ合わせる事で修復が可能。茜鷹同様、ディスクモードでは手裏剣としても使える。
ヒビキやイブキ、トドロキの他にもダンキが所有している。
ハイパーバトルビデオでの性格は親分肌。
黄赤獅子(キアカシシ)
- 全高:85mm
- 全長:150mm
- 重量:55g
- 最大走行速度:時速123km
- 連続稼働時間:150時間
- 最大録音・録画可能容量:140時間分
瑠璃狼の後継機。瑠璃狼からは稼働時間やスピード、攻撃力が強化されている他、木の上や浅い水中といった活動範囲の拡大にも成功している。知性も向上しており、瑠璃狼の群れのリーダーとしても活躍。
主にヒビキが使用。
ハイパーバトルビデオでの性格は落ち着いた老人。
装甲声刃(アームドセイバー)の波動によって強化されたディスクアニマル。体色は全て赤銅色。
劇中では鋼鷹のみ登場し、他に2種が設定のみ存在するが、他のディスクアニマルが強化可能かは不明。
鋼鷹(ハガネタカ)
- 全高:115mm
- 翼開長:230mm
- 重量:41g
- 最大飛行速度:時速480km
- 連続稼働時間:51時間
- 最大録音可能容量:46時間分
茜鷹の強化体。
飛行速度が強化され、ドリルのように敵に突撃する戦法が得意。
兜大猿(カブトオオザル)
- 全高:115mm
- 全長:95mm
- 重量:60g
- 最大走行速度:時速120km
- 連続稼働時間:90時間
- 最大録画可能容量:20時間分
緑大猿の強化体。
軽自動車を持ち上げるほどの腕力を手に入れ、装甲響鬼の腕力と脚力の強化も担う。スピードアップも成されている。
本編には未登場だが、放送当時に玩具化が成された。
戦国時代が舞台の劇場版に登場したディスクアニマルのご先祖。変形だけでなく巨大化することもできる。
素材は現在の物とは異なる他、動物形態は現代のディスクアニマルより立体的な外観をしているのが特徴。玩具版は造形の都合上、現代のディスクアニマルに近い外観をしている。
TV本編に登場しているディスクアニマルでは茜鷹が登場しているが、戦国時代の鬼たちは他にも瑠璃狼、緑大猿、黄蘗蟹、黄赤獅子、浅葱鷲、鈍色蛇、黄赤獅子を有している(ただし、未使用に終わっている)。
ただし、黄赤獅子と浅葱鷲は現代において新型機とされている為、何故この時代に存在するのかは不明。
岩紅獅子(イワベニシシ)
- 最大走行速度:時速80km
- 連続稼働時間:18時間
- 最大録音可能容量:18時間分
紅色のライオン型音式神。
黄赤獅子と同じライオンがモチーフ。響鬼を乗せて走れる程の大きさに変化することができる。
放送終了から10年以上経ってから、成近屋から類似商品「変形組立モンスターパズル」が販売されている。ぶっちゃけた話類似とかそういうレベルではないが、オリジナル造形のものも存在している所がニクい。なぜかオリジナル造形のモンスターは(象と解釈できるパープルマンモスはともかく)響鬼の世界観にそぐわない物がほとんどである。デザイン的には戦国時代の音式神を思わせる。
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