真・救世主伝説。
光を失うな。
作品解説
正式タイトルは『劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』。
テレビ本編とは全くリンクしないパラレルワールドが舞台。
劇場版限定ライダーとして仮面ライダーオーガと仮面ライダーサイガが登場。また、テレビに先駆けて、量産型ライダーのライオトルーパーも登場する。
その他、主人公・乾巧に関する重大な伏線や、最強フォームの登場など、多くのテレビ本編における設定が本作で先行公開された。
当時「1万人のエキストラ」が大きく注目され、エンドロールに記載される出演者の数が最も多い作品としてギネス世界記録に認定された。
2019年に開催されたリバイバル上映企画『平成仮面ライダー映画・あの名作をもう一度!キャンペーン』(投票を通じて上位に選出された映画2本を劇場でリバイバル上映する企画)では、「もう一度スクリーンで観たい映画」部門にて堂々の1位を獲得。
ちなみに、『名探偵コナン』第596話には今作のポスターが登場している。
ストーリー
遠くない未来、どこかの国で。世界は人類のほとんどがオルフェノクと化し、スマートブレイン社に支配されていた。そんな状況で追い詰められた一部の者たちがレジスタンス組織「人間解放軍」を結成。ある者は救世主ファイズの帰還を信じ、ある者はスマートブレインが開発したライダーズギア「帝王のベルト」による一発逆転を狙い、またある者は解放軍唯一のライダー・カイザに頼り、レジスタンス活動を続けていた。
解放軍のリーダーである園田真理は、過激派の水原や傲慢な草加雅人などバラバラな戦士たちをまとめることに悩みながらも、辛い生活を送っている人たちのために仮面舞踏会を企画する。
一方、死んだとも行方不明とも思われていたファイズ=乾巧は、戦闘のダメージで巧としての記憶を失い、靴職人のミナとともに「タカシ」として暮らしていた。
果たしてファイズは帰還するのか。帝王のベルトとはどんな力を持つのか。
一万人のライダー部隊が迫る中、人類の未来をかけた最終決戦が始まろうとしていた。
登場人物
主要キャラクター
- 乾巧/仮面ライダーファイズ/ウルフオルフェノク…演:半田健人
- 園田真理…演:芳賀優里亜
- 木場勇治/仮面ライダーオーガ/ホースオルフェノク…演:泉政行
- 草加雅人/仮面ライダーカイザ…演:村上幸平
- 菊池啓太郎/仮面ライダーカイザ…演:溝呂木賢
- 長田結花/クレインオルフェノク…演:加藤美佳
- 海堂直也/スネークオルフェノク…演:唐橋充
- スマートレディ…演:栗原瞳
- 村上峡児…演:村井克行
本作オリジナル
オルフェノク
- ライオンオルフェノク…CV:小山剛志
- バタフライオルフェノク
- ワイルドボアオルフェノク
- ペリカンオルフェノク
- スラッグオルフェノク
- ジラフオルフェノク
- ロングホーンオルフェノク
- モールオルフェノク
- ムースオルフェノク
- エラスモテリウムオルフェノク
- エレファントオルフェノク
- オウルオルフェノク
本作限定ライダー
これらの仮面ライダーはテレビシリーズのジャンクションにも登場している他、ライオトルーパーは本編に少数ながらも量産されて登場する。
他媒体展開
『MASKED RIDER 555 EDITION -ロスト・ワールド-』の題で2005年10月号から2006年1月号まで掲載された。
仮面ライダーデルタが登場しない理由やオルフェノクが地球の支配者に成り得た理由などが独自に描写されている。
ファイズの青春ドラマ的な側面を強調した内容になっており、テレビシリーズから引用した設定も見られる他、読者にも共感が持てるように水原や草加雅人が本編よりきれいな性格になって登場する。
ただし、戦闘面は簡素で仮面ライダーサイガやライオトルーパーが登場しない。
用語
- 人間解放軍
生き残った人間達の中でオルフェノクに反抗する意志を持った者達が集まったレジスタンス組織。
移動にはバスを用いて、窓から銃撃を行う。
しかし、戦績は帝王のベルトを持ち、かつ人間を超えるオルフェノク達で構成されたスマートブレインの前では手も足も出ずに敗北を重ねている(ジャイロアタッカーをバズーカで迎撃してライオトルーパーを撃破しているシーンが確認できる。それはそれで凄いような)。
エラスモテリウムオルフェノク激情態撃破後の動向は不明。
スマートブレインが開発されたファイズドライバーに似た『天』と『地』のライダーズギアで最新型。ファイズギアが当てはめられているのか『人』のベルトは無い模様。
その能力は非常に高い一方で、それに見合った実力を持つオルフェノクでなければ使いこなす事は不可能である。
HEROSAGAではデルタギアを基に開発されたという独自の設定が追加されている。
主題歌
「JustiΦ's(accel remix)」
歌:ISSA
本編主題歌のアレンジ版。
余談
エキストラとして出演した著名人として、声優の福山潤氏、間島淳司氏、真田アサミ氏、ロックマンゼロのキャラクターデザイン担当の中山徹氏、トランスフォーマーシリーズのイラストレーターを担当する大島優樹氏が挙げられる。
また、1万人のエキストラのクレジットで「THANK YOU」という文字を作るなど粋なサプライズも見られた(ディレクターズ・カット版では「SEE YOU AGAIN」に変更されている)。
さらに、本作で野村を演じる大高洋夫氏とミナを演じる黒川芽以氏は本作以前に『テツワン探偵ロボタック』で共演していた。
19年後に製作されたスーパー戦隊シリーズの本作とは似ても似つかぬ破天荒なノンストップコメディ映画は、実は脚本・監督・プロデューサーが全く同じ。
関連タグ
聖書 創世記 失楽園 パラダイスロスト Paradise_Lost
アバレサマーはキンキン中!:同時上映のスーパー戦隊映画
パラダイス・リゲインド:タイトルに「パラダイス」が付く555の映画作品。ただし、こちらは本編の20年後を描く正当続編。本作と逆にオルフェノクが人類に狩られるという世界になっている。
ネガの世界:こちらはオマージュと思われる。
GOD_SPEED_LOVE:3年後に制作・公開されたテレビ本編とはリンクしないパラレルのライダー映画。こちらも人類が敵によって壊滅寸前にまで追い込まれており、強大な敵組織に反抗するレジスタンス組織が存在している。
アナザー・テスタメント:前述の「パラダイス・リゲインド」と同じ時期に井上氏が監修したアプリゲーム『戦姫絶唱シンフォギアXD』におけるコラボイベント。設定上ファイズの要素にコラボ先アニメや登場人物を当てはめた物になっている。
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