「私の前ではみんな裸の様なもの 会った時からあなたの全てを見透かしていた……」
概要
ドレスローザ国王リク・ドルド3世の次女で、超人系悪魔の実「ギロギロの実」の能力者である。
リク王失脚時代は、自身の能力が新王ドンキホーテ・ドフラミンゴの目に留まり、リク王の命を見逃す条件としてドフラミンゴ率いるドンキホーテ海賊団に入りトレーボル軍幹部の殺し屋「ヴァイオレット」として活動した。
剣闘士レベッカは彼女の姪(レベッカの母親スカーレットがヴィオラの実姉)である。
プロフィール
本名 | ヴィオラ |
---|---|
通称 | ヴァイオレット |
年齢 | 29歳 |
身長 | 178cm |
肩書き | ドレスローザ王国 王女 |
所属 | 元ドンキホーテ海賊団♣︎トレーボル軍殺し屋 |
悪魔の実 | ギロギロの実 (超人系) |
出身地 | 偉大なる航路 新世界 ドレスローザ王国 |
誕生日 | 4月30日 (すみれ=430、4は中国語でスー) ※ |
星座 | おうし座 |
血液型 | X型 |
好物 | クレマ・カタラナ |
初登場 | 単行本第71巻 第703話『控室』 |
CV | 園崎未恵 |
※第83巻SBSでは「1月30日 (ヴィ→ビ→B→13、オ→O→0)」
人物
ドレスローザらしく情熱的で家族思いの人物。父リク・ドルド3世をはじめとする家族の助命を請うため、自分の能力に目をつけていたドンキホーテファミリーにあえて所属する道を選んだ。
時には自殺したい衝動に駆られることがありながらも、父の部下であるタンク・レパントに支えられながらそれに耐えてきた。
10年後にはファミリーの幹部になるまでとなった。
なお、ドンキホーテファミリー最高幹部以外は使わないドンキホーテ・ドフラミンゴの「ドフィ」という愛称を、彼女のみ使うことがある(それ以外の幹部は「若」「若様」と普通呼ぶ)。
戦闘能力
悪魔の実
「目」を媒体に様々な能力を自在に行使する事ができる「眼力人間」。
幼少の頃から能力者であり、昔はこれでやんちゃした末に牢屋に閉じ込められる場面もあった。
現在、大きく分けて三種類の能力が確認されている(これがギロギロの能力の全容であるかは不明)。
一つ目は「透視」。手の親指と人差し指を合わせてメガネのような形を作り、そこから対象を覗き込む事であらゆる情報を盗み見る事ができる。能力を発動した彼女の目にかかれば誰しもが裸も同然であり、その気になれば皮膚すらも超えて骨格や内臓などを覗き見る事も可能。
さらに相手の目を覗き込む事で、その人物の「思考」を読み取る事も出来る。どんなに巧妙な嘘や演技でも、彼女に目を覗かれればその瞬間にあらゆる情報がバレてしまう。
なお、この能力の応用技として、逆に自分の記憶や思考を相手に「覗かせる」事も可能で、言葉にせずとも相手に情報を手早く正確に伝える事ができる。
二つ目は「千里眼」。自分の視界を鳥のように飛ばす事ができ、その場にいながら周囲のあらゆる視覚情報を取り入れる事ができる。その範囲、なんと八方4000km。
ドレスローザの中心から国全体、ついでに近海の様子まで観察する事ができてしまう。また、視界だけ屋内に侵入させる事もでき、余程特殊な能力が干渉しない限り、壁などの障害物は一切役に立たない。
あくまで視界を飛ばし見ることができるだけであるため自身からの物理干渉はできないが、諜報や狙撃の観測手などのサポート面で非常に役立つ。
三つ目は目の水分、すなわち「涙」の変質。彼女の涙は目から零れ落ちた瞬間に鋼鉄のように変質し、これを武器として用いる事ができる。
上述した二つの能力が目立つだけで、決して単独の戦闘力が低いという事は無い。ただし、劇中では積極的に戦闘に参加する事は無かったため、この能力はあまり目立たなかった。
能力以外では踊り子らしい軽やかな動きから鋭い蹴りを放つなど、少なからず格闘戦もこなせる様子が見られた。しかし、直接戦った(?)相手がよりによってサンジにドフラミンゴ(とモブキャラ数名)というどうあがいてもまともな戦闘にならない面子だったため、彼女自身の詳しい戦闘力は不明瞭のまま。
技
- 心覗き(ピーピングマインド)
透視能力を用いて相手の頭を覗き込み、思考を全て読み取る。劇中ではサンジに対して使用されたが、結果的に失敗に終わった。
- 鋼鉄の涙 目鯨(イエロ・ラグリマ メクジラ)
零した涙を鯨を象った鋼鉄の塊に変え、相手へ向けて放つ。
零れた涙の数だけ生み出され、一発一発が鉄塔が歪むほどの威力を秘める。
更に鯨を模すだけあって単発のサイズが人間よりも一回りは大きい。
活躍
本編以前
かつて罪人でありながら軍隊長に抜擢されたキュロスに不信感を抱くスカーレットに対し、自らの能力でキュロスの内面を覗き「悪い人ではなさそう」と率直な感想を告げる。ただし、この時点ではスカーレットの不信感を拭うことはできなかった。
スカーレットの偽装葬儀の際には号泣していたことから、その時点では真相を明かされていなかった模様。以降は市井でひっそり暮らすキュロス一家のもとを両親と共にお忍びで訪問するなど穏やかに暮らしていたが、ドンキホーテファミリーによる陰謀で国を乗っ取られ、自身はファミリーの一員に加えられ、10年以上の間面従腹背を強いられた。
その一方、幼い頃からの知己であるトンタッタ族やレベッカの保護者である片足の兵隊の状況を千里眼で逐一確認し、彼らを見守っていた。
ドレスローザ編
ドレスローザに麦わらの一味が近づいてきたことを千里眼で知るが、あえてこれを放置。
ドレスローザを探索中に刀を盗まれ、その犯人を追跡する麦わらの一味のゾロを見失うまいと追っていたサンジに近づくため、踊り子に変装してサンジに「殺して欲しい男がいる」と助けを求めるふりをして彼を捕らえることを目論む。
女に弱いサンジはその要請をすぐ引き受けて仕込みのスナイパーを即座に倒したものの、あっさり捕まってしまい、手も足も出せずボコボコにされてしまった。
そんなサンジから情報を引き出そうと「心覗き」を行使するが、女好きのサンジが考えていることは女の事や卑猥な事ばかりのため、それらを直視させられ赤面して絶叫してしまう。
更に、サンジが嘘偽りなく自分を完全に信じ切り、未だに気にかけている事に衝撃を受け、彼が信頼に足る人間だと理解すると、とうとうサンジを助けるために部下達を倒し、彼の手枷と足枷を外した。
サンジを助けた後、自分の記憶を彼に開示し、今朝のドレスローザでの出来事(ドフラミンゴの王下七武海脱退とドレスローザ国王退位の情報が誤報として処理されたこと)を伝達する。
その後、一時はサンジと行動を共にしたが「政府の保護を受けられることになった」と嘘を吐いて彼をサウザンドサニー号のもとに行かせ、自身はドンキホーテ海賊団の拠点である王宮へ向かう。
王宮に到着すると、ほぼ同時期にドフラミンゴからトラファルガー・ローを救うためやって来たモンキー・D・ルフィ達に接触し、ルフィ達の案内役として一緒に王宮内に入った。
本格的な戦闘が始まってからは避難しつつ戦況の確認を行い、ウソップのシュガー狙撃補助、王城に囚われているマンシェリーの探索などで尽力する。
王宮での戦いの後、ルフィとドフラミンゴの戦いが市街地に移った際には、ドフラミンゴの猛攻で一時戦線離脱したルフィに代わってドフラミンゴの前に現れ、短刀を片手に刺し違えようとするなど勇猛果敢な姿を見せた。結局、ドフラミンゴには軽くあしらわれ拘束、「寄生糸」に囚われたレベッカに殺されかけるが、ローの能力で戦線復帰したルフィと位置を入れ替えられる形で救助され、同様に避難させられたレベッカと共に戦いの行く末を見届けた。
その後、王族ではなくキュロスと共に市井で生きることを選んだレベッカに「王女代わって!」と頼まれ(なお、姉のスカーレットがキュロスと結婚する際にも同様のお願いをされた)快諾。リク王家復権に伴い再びドレスローザ王女となった。
世界会議編
父リク王と共に世界会議に出席し、レベッカも侍女としてマリージョアに連れて行った。
余談
ドフラミンゴとの関係
「かなり大人な物語なので少年漫画『ONE PIECE』としては隠します」
コミックス83巻のSBSにて、読者から「なぜ第788話"私の戦い"の中で、ヴィオラとドフラミンゴは互いを"ドフィ"、"ヴァイオレット"と呼びあったのでしょうか?」と質問があった。
その際、尾田先生は「んー。切り込みますねー。これはねー深い裏設定があるんだけど、教えられません。(中略)かなり大人な物語なので少年漫画ONE PIECEとしては隠します。大人の皆さんは妄想してみて下さい。まさに情熱の国ドレスローザ!!」と回答した。
この回答から察するに、ドフラミンゴとヴァイオレットはそういう関係にあったと考えるべきなのだろう。
ただし、仇であるドフラミンゴに対しヴィオラが進んで関係を望んだとは考え難く、ドフラミンゴの方から行為を強いられたか、また、家族の助命を乞うこともあってかその様な関係に陥ったというのが妥当だろう。周囲から「姐さん」と呼ばれていたことからも2人の関係がうかがえる。
サンジへの「殺して欲しいやつがいる」発言や前述の通り深刻な自殺願望を抱いていたこと等にもこの辺りが関係している可能性は高い。
……のだが内実はかなり複雑だったようで、ヴィオラを手にかけようとするドフラミンゴはわざわざ 「おれが躊躇するとでも思ったか…?お前を殺す事に…!」 と述べている。
ドフラミンゴはこの件に関し、ヴィオラには拒否権が無いことを承知の上で迫り、仮にいわゆる性的同意があったとしても、征服した国の王女に肉体的服従を強いる。という昼ドラも真っ青の、『ONE PIECE』史上屈指のドクズな所業に及んでいる。
関連イラスト
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ドレスローザ ドンキホーテ海賊団 ドンキホーテ・ドフラミンゴ
ベビー5:同じく元ドンキホーテ海賊団の殺し屋で、ドフラミンゴを憎んでいる美女。