お前はいつか海賊王になるんなら この百獣の王の船に乗れ!!
概要
海賊「麦わらの一味」の2代目となる海賊船にして、初となる「麦わらの一味専用の海賊船」。
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竜骨に大きな損傷を負い寿命を迎えながらも、麦わらの一味を助け壮絶な最期を遂げたゴーイングメリー号の後継として、フランキーが設計し、アイスバーグらガレーラカンパニー幹部たちの手によって建造された。
世界にたった数本しかなく、砲弾のふり注ぐ戦争で島中の人間が死に町が死に廃墟と化そうが、ものともせず立ち続ける巨大な樹「宝樹アダム」が船に使われている。
まだ解体屋だった時代のフランキーがウソップから分捕った2億ベリーで購入した代物。
名付け親は製造者の一人であるアイスバーグで、「過酷なる「千の海」を「太陽」の様に陽気に越えていく」という意味が込められている。
船首はライオンであるが、ロビンからは「お花」、タイルストンからは「ひまわり」、アイスバーグからは「太陽」(前述の由来から冗談で呼んだ可能性はあるが)と呼ばれた。また、ワノ国後のフランキーの手配書の写真が何故かこの船首になっており、流石のフランキーも涙を見せながら嘆いた。
麦わらの一味が不在だった二年間は海軍や海賊、賞金稼ぎらに狙われており、はっちゃんや鉄仮面のデュバル、バーソロミュー・くまの手によって守り抜かれていた。
名付けの候補
『サウザンドサニー』という名前になる際、クルー達が思いおもいの名前を思いついた。
ここに挙げると、
ルフィ:「クマ!!白クマ!!ライオン号」「トラ!!狼!!ライオン号」「イカ!!タコ!!チンパンジー」「ダンゴ・ゴリラ・ライオン号」
ゾロ:「ライオネル親方」
サンジ:「ムッシュひまわり」
ロビン:「暗黒丸」
フランキー:ニューバトルフランキー「ライオンギャングチャンピオン号」
と、どれも微妙なものになっている。ちなみに、後に仲間になるブルックからは「ライオンちゃん」という愛称で呼ばれている。
内装・設備
アダムで作られた頑強さは伊達でなく、洞窟を崩落されるほどの爆撃にも平気で耐える程。
基本的なデザインはメリー号を参考にしているが、元々戦艦として設計された訳ではないメリー号には備わっていなかった戦闘向けの装備も充実している。
更にメリー号の時から載せられていた蜜柑畑も移設され、同様にメリー号から運び出したであろう同じデザインの副砲も装備されているのが確認できる。
それだけでなく、
- すべり台や芝生、ブランコがある甲板
- 魚の貯蔵庫(生簀)兼、水族館としても利用できる水槽
- 展望台(外部にスピーカー付き)、鉄張りのトレーニング・ジム、浴槽付きのバスルーム、図書室
- 大型のキッチンと鍵付き冷蔵庫
などと言った船員のストレスを極力貯めないようにする気配りが設けられている。
フランキー曰く「お前ら(当時の麦わらの一味)のリクエストにも全て応えた」とのことで、戦艦兼豪華客船と言っても差し支えない。
また、前足を模した部分は錨の機能を果たしている。
大型故にフランキー一人だけではメンテナンスには手間がかかりすぎる為、ウソップが船のメンテナンスの助手となる事もある。
特殊装備
基本的に帆で風を受けて動く帆船な点は変わらないが、大部分はフランキーが設計しているため、特殊機能のほとんどはコーラを燃料としており、「空気」を利用した強力な装備が目立つ。
それ故に船内にはコーラが入った巨大な樽がいくつも積み込まれている(「炭酸抜けてしまわないのか?」という疑問は野暮である)。
スペック
ブリガンティンのスループ型帆船。操舵は舵輪式。全長は39m。全高は56m。製造日は3月25日(VIVRE CARD〜ONE PIECE図鑑〜 STARTER SET Vol.2より)。
ソルジャードックシステム
フランキー考案のサニー号最大の目玉ともいうべき、母船の巡航を補助する小船を円滑に運用するためのシステム。
メインマストのほぼ真下に、6つに分けられた円形の港式ドックがあり、そのうち2つにパドルが、4つに小船が入る仕組みになっている。そしてドック全体を回転させることで(操作器は舵に内蔵されている)、パドルや小船を切り替えて運用できる。
中心は乗組員待機室になっていて、梯子を登れば芝生の甲板に出られる。キャプスタン(錨を巻き取る装置)もある。
新世界に入ってからは、チャンネルが一つ増設された。
- チャンネル0「補助外輪(サポートパドル)」
船体の左右に付いている外輪を回転させることで、風向き・天候にかかわらず自在に海を走ることができる。
左右の外輪の動力は連動しておらず、逆回転も可能なため、船体の方向を自由に変えることも可能である。動力源はもちろんコーラ。
- チャンネル1「シロモクバ1号」
一人乗りウェイバー。ゴーイングメリー号時代から一味が保有していたナミのウェイバーをフランキーが(勝手に)ライトなどをつけるなどの改良したもの。もちろん最初にこれを見たナミは凄く怒った。外装は変わったものの性能はウェイバーであるため、実質ナミ専用となっている。
- チャンネル2「ミニメリー2号」
4人乗り買い出し船。主に買い出し用だが、サニー号では入れない個所の探索や、島への先行上陸にも多用される。デザインはゴーイングメリー号を小型化したもの。動力源は蒸気。ルフィ達クルーには大好評で、特にナミは『最高のプレゼント』と評し、ゾロは『最高の心遣いだな』と頬を緩ませ、サンジは『こんな買い出し船ならいくらでも買い出すぞ』と意欲を燃やしたほど。
- チャンネル3「シャークサブマージ3号」
3人乗りの潜水艇。偵察用のため、潜望鏡と本船への連絡用の電伝虫が搭載されている。水深5000mまで耐えられる。
- チャンネル4「クロサイFR-U4号」
新世界編にて追加。フランキー専用の大型バイク。
当初はここにプールが設置されていた。
- チャンネル5「ブラキオタンク5号」
新世界編にて追加。3人乗りの巨大戦車。
クロサイFR-U4号と合体して合体ロボ「フランキー将軍」となる。
風来バースト(クー・ド・バースト)
船尾に搭載されている巨大な砲門。しかし砲弾を撃つなどの攻撃性能はなく、その正体はコーラを燃料とした緊急加速装置。
大量の空気を噴射し、その反動を利用して一気に前進する。あまりの推進力に海上で使用した場合はそのまま空中に飛び出し、サニー号の船躯でもおよそ1km飛べる(この時の浮遊感はウソップにメリー号で空島に向かった時のそれを連想させている)。
並の船舶では耐え切れないほどの負荷が船体に掛かるが、宝樹アダムの圧倒的な強度がそれを可能としている。威力はある程度調節も可能。
「空気」を発射するため弾切れという概念は無いに等しいが、それ故に空気が限られている状況(シャボンコーティングを施して水中を移動している場合など)では安易に使えない。
また、発射までの事前準備に少々時間が掛かる、燃料となるコーラ樽三つを専用の装置に積み込まなければならず、推進力を阻害しないよう基本的にはメインセイルを畳んでおく必要がある等、派手な分必要条件も多い。
チキン・ボヤージ
船首に搭載されている緊急回避用秘密兵器。
起動するとライオンを模した船首の鬣が扇風機のように勢いよく回転し始め、空気を発射。その反動で帆船でありながらバックできる。
さすがに風来バーストのように大きく移動することはできないが、それでもサニー号数隻分程度の距離であれば移動できるため、敵の攻撃を回避するためならばこれで十分と言える。風来バーストよりも圧倒的に短い時間で起動できるのも長所。
ガオン砲
船首に搭載されている、サウザンドサニー号最強の攻撃的装備。
使用時には船首内部の操作室に入り(船首部への階段がハッチとなっている)、普段は閉じているライオンの口が開き、そこから砲門が展開。コーラ樽三つ分のエネルギーを使い、凄まじい威力の空気の弾丸を発射する。
建築物一棟くらいなら簡単に吹き飛ばせるほどの破壊力を誇る。しかし発射の反動を抑えるためにコーラ樽二つ分の風来バーストを併用するため、コーラの消費量が合計して樽5つ分と非常に大きく滅多に使えない。
ルフィは涙を流しながら全身を発光させるほど感動した。アニメではビーム砲じみた演出となっており、なんだかこれに似てる気がする…。
脱兎(ラビット)スクリュー
船底に装備されている加速用装備。エッグヘッドで初披露。
文字通り脱兎の如く逃走する為に使用される。
しかし作中では海獣兵器(シービーストウェポン)の追尾魚雷の速度には敵わず転覆してしまった。
サニーガンリキ
船首の目の部分に搭載されているライト。
暗い夜でも安全に航行できる。しかし光が一切届かない深海ではさすがに厳しい。
フライングモデル
映画『ONEPIECE STAMPEDE』に登場した追加装備。コウテイペンギンモチーフのデザインになり、飛行能力が向上する。
メリー号のフライングモデル(鶏)と同様に飛べない鳥がモチーフになっている。