Sh15uya
しぶやふぃふてぃーん
ここはシブヤであってシブヤではない。バーチャルワールドに生きる15歳たち、Sh15uya<シブヤフィフティーン>。この痛みだけはリアル
渋谷そっくりのバーチャル都市<<シブヤ>>を舞台に15歳の少年少女のグループの抗争を描いたアクションドラマ。
当初はトムス・エンターテイメント制作の「エクスマージュ」という企画だったが製作が中止され東映に移行。平成ライダーのスタッフやキャストが結集している。
最終回のエンディングを基に、全話を含めた第1話にかけてのエンディングの内容が繋がっているのが特徴であり、エンディング中には後の回で使われる登場人物の台詞が提示され、その台詞が使われると該当シーンが消え、別の人物の台詞が提示される。
当時17歳の新垣結衣の初主演作でもある。
メインキャラクター
ツヨシ
演:悠城早矢
本編の主人公。過去の記憶を失ったままシブヤで目覚め、口の中から出てきた「シブヤから出ろ」というメモを発見する。本名はマミヤツヨシ。
行動的で正義感もあり、真っ直ぐな性格。「ショータ」と「レヴ」という以前の人格の記憶を持つ。
「ショータ」としての彼はギャンググループ「パルハンズ」の下っ端。一つ前の人格「レヴ」としての彼はエマと恋人同士だったが、リストアされ現在に至った。現実のツヨシは小学校の頃から引きこもりになっており、15歳の誕生日に両親の依頼でシブヤに入れられた。
通常シブヤで死亡した人間はリセット&リストアにより記憶から忘れられるが、彼のみ何故か死んだ人間の事を覚えており、シブヤシステムに疑問を持つ。エマに次いで戦闘力が高い。
なお性別は男性だが、演者は女性である。田崎監督曰く、オーディションには男性も参加していたが、彼女のほうがイメージに近かったらしい。
エマ
演:新垣結衣
シブヤの中で唯一戦闘形態に変身する「マージ」能力を持つ少女。「レヴ」としてのツヨシの恋人。
シブヤ内でマージを使い、ピースと戦える唯一の存在。アサギの前の人格の少女と友人だったが、ピースに殺された上に記憶を消された事にショックを受け、それ以降他者と関わらないように生きて来た。
その正体は「シブヤ」システム誕生の切っ掛けとなった凶悪事件の犯人であり、現実のエマはシステム作成時のミスで植物状態になっている。
アサギ
演:芳賀優里亜
ギャンググループ「ラブゲン」のボス。本名はアキシマヒトミで、エマの友人。
「ウザいんだよ」が口癖の男勝りな性格。ブンカムとの抗争中にツヨシと出会い、彼と行動を共にすると同時に彼に好意を抱く。
ピースのロックオンから逃れたため「ヨジレ」になりラフゲンを離れ、シブヤシステムに疑問を持ち外に出ようとしたが急行にはねられ、一時的に現実世界に帰還するもすぐに戻され、ピースに再びロックオンされたため追われる身となり、ツヨシとの再会を果たせずに死亡。後にミウというゴスロリファッションの少女となるが、以前と比べて残忍な性格となる。
リストア大会後はラフゲンのボスのアサギに戻ったが、ツヨシの記憶を失いエマの力で取り戻した。
シブヤの住人
リュウゴ
演:山下亨
ギャンググループ「パルハンズ」のボス。本名はナイトウシゲキ。
「だりー」が口癖。優れた統率力とカリスマ性で部下を従え、目的のためならば手段を選ばない冷酷な性格。
アサギの死後はリストアの影響で彼女の事を忘れ、アサギの次の人格であるミウと恋仲になるが、DJにパルハンズを乗っ取られ失脚し、ミウにも裏切られてしまう。
ツヨシの説得で仲間となり、リストア大会後は再びパルハンズのリーダーとなったが、エマの力で本来の自分を取り戻した。
DJ
演:植原卓也
ギャンググループ「ブンカム」のボス。本名はタケモトカズヒコ。
常にキャンディーを口に含んでおり、ストリートパフォーマンスと音楽を愛する。その名の通り語尾に「YO」と付ける。
「長い物には巻かれろ」を座右の銘とする日和見主義者で、ブンカム消滅後はツヨシとアサギの仲間になるがアサギの死後はリュウゴ側に付き、最終的にはパルハンズを乗っ取ってしまう。
リストア大会後はブンカムのボスに戻ったが、エマによって本来の自分を取り戻す。
ケンゴ
演:弓削智久
タトゥーショップを経営する青年。ギャングたちからも一目置かれている。
ツヨシの保護者的存在で、労働を条件に住居と食事を提供している。
正体はシブヤシステムを監視する管理者で、ツヨシ達の教師。リストアやリストア大会、ピースシステムの管理も行っている。
あらゆる人物と内通し、シブヤ脱出を試みるツヨシを様々な手段で排除しようとするが最終的には和解し、シブヤ脱出に協力する。
オオトモ
演:唐橋充
シブヤシステムの開発者。過去に凶悪事件を起こしたエマの精神鑑定を行い、問題を抱えた少年少女の再教育システム「シブヤシステム」を作り上げた。ツヨシの行く先にホームレスやアコーディオン奏者の姿で現れ、意味深な言葉を残していく。
最終的にはツヨシに協力するも現実世界で何者か(おそらくイガヤ)に重傷を負わされ、現実に帰還したツヨシたちに真実を伝え死亡した。
イガヤ
演:松山鷹志
ケンゴの上司。シブヤを管理・運営する男。
冷酷な性格で、シブヤを徹底的に管理するためケンゴを監視役にしている。怒りをあらわにするとピースに変身し、一度敗れても蘇生する。
ピース
演:マーク武蔵
シブヤで「壊れた」少年少女を処刑する執行人。
黒髪の長髪で独特な喋り方をし、諺を模した難解な言い回しを行うが、イガヤのピースのみ言葉を話す。
基本的に他者を死に至らしめるなどの行為を行った少年少女をロックオンして殺害するが、シブヤで不穏な行いをする者をターゲットにすることもある。
一度ロックオンした相手を地の果てまで追いかけて必ず殺害するが、壊れた人間を処分してくれるありがたい存在と言われている。
エマを殺害するための「エマ大会」というイベントを行う事もある。
シブヤシステム
エマが起こした凶悪事件をきっかけにオオトモ博士が開発した、問題を起こした15歳の少年少女を再教育するための仮想都市。渋谷全体ではなくJR渋谷駅を中心とした街がモデル。
ギャンググループによる抗争が絶えないが、これは「互いに傷つけあう事でたくましく成長していく」という方針の一種の運動会であり、娯楽にまでなっている。
他者を死なせる等の犯罪性の高い行為や反社会的な行動をとった者を「壊れる」と表現し、粛清システム「ピース」の標的になる。だが反社会的行為といっても万引きやカツアゲではロックオン対象にはならない。
ピースシステム
「壊れた」少年少女を粛正するシステム。対象が「壊れる」と手の甲に紋章が出現すると同時にロックオンされ、近くにいる人間が変身する。
「ロックオンされたら素直に殺される」というのがシブヤのルールであり、ロックオンされた人間は「行ってきます」と言い、周囲の人間も「行ってらっしゃい」という。
ロックオンされたにもかかわらず生き残った人間は「ヨジレ」という蔑称で呼ばれ、差別の対象になる。また破壊されると元の人間へと戻る。
リセット
ピースに殺された人間が別の人間として復活する事。
リストア
記憶の書き換え。シブヤ全員の記憶を書き換える大規模なリストア行為「リストア大会」も行われる。
ラブゲン
道玄坂を根城とするギャンググループ。リーダーはアサギ。
ラブホテルが多い事からラブホテルと道玄坂をかけて名付けられた。
ブンカム
文化村通りを根城とするギャンググループ。リーダーはDJ。
パルハンズ
公園通りを根城とするギャンググループ。リーダーはリュウゴ。後にDJに乗っ取られた。
渋谷パルコと東急ハンズをかけて名付けられた。
マージ
エマのみがもつ特殊能力。
エスコートという変幻自在のオブジェクトを装備し、戦闘スーツ「マージスーツ」形態に変身する。
ソードやバズーカといったエフェクトで相手を攻撃する。
現実世界で植物状態になっているエマもこのスーツを着ている。