戦神(ウルトラマンオーブ)
いくさがみ
「大いなる樹木の聖霊よ。神秘なる命の源よ。今こそ目覚め、我が肉を食らい、我が血を飲み干し、我を、同化せしめよ!」
王立惑星カノンの女王に流れる王家の血によって変身する巨人。
かつてアマテ女王の母親が変身し、カノンを襲ったガーゴルゴンと戦い相打ちとなった。
強大な力を持つため王族は有事の際には常に前線に立つ事が宿命づけられており、臣下からも王家の義務という形でそう助言され、カノンの住民すらもそれを望んでいる。
そのためカノンの民は突発的な有事がいざ起きたとしても王族が守りきってくれると信じ込んでおり、完全に依存してしまっている。
命の樹を守る使命を与えられているだけあって、その力はウルトラマンと同等以上であり、腕からはガーゴルゴンの石化光線を押し返すほどの光線、額からは広範囲の敵を消滅させる強力な光線を放つ。また、両腕の手甲部分から刃を出し、それを念力で操ることが出来るほか、命の樹と街を覆うほどの超巨大なバリアを展開することも可能。
アマテも変身することができるが、彼女本人は争い事を好まない為、何が起きても変身しないと公言していた。だがepisode:5にてカノンに襲来したドクター・サイキとクイーンベゼルブを説得するために変身し、ベゼルブやクグツベロクロン、クグツバキシムから命の樹を守りながらクイーンのもとに向かった。
クイーンが一時対話が応じたかのように見えた事で出来た隙を見逃さなかったサイキによってベゼルブからクグツを打ち込まれて洗脳され、オーブ、ダイナ、コスモスの三人と戦う事になってしまったが、ジャグラスジャグラーがオーブに与えた命の樹の種の力によって解放された。
だがミコットが死んだことによって大きく動揺したジャグラーが命の樹を攻撃しようとした際に、命の樹を庇った事でダメージを負い、さらには街へ倒れそうになったこと、サイキの命令で樹の果実を横取りしようとしたベゼルブがいたことで、やむなく斬られた幹も消し飛ばしてしまった。
結果的に戦いは終わったものの、アマテ女王は「カノンの平和を守る」という役目を「騒乱の原因となっていた命の樹を破壊する」ことで達成するという皮肉な結果に終わった。またジャグラーも命の樹を庇った戦神を攻撃したことで、戦いを終わらせたにもかかわらずカノンの民から迫害される事になった。
以降アマテは二度と戦神には変身しないという決意を固めていたが、地球にて和解の意志を見せ始めたクイーンと対話すべく、再び変身を遂げる。しかし、アマテの願いも虚しく、クイーンは隙を見せた戦神に尻尾を突き刺し、クグツを注入してしまう。クイーンの真の目的は戦神の体内でクグツを増幅・破裂させることで全宇宙にクグツを拡散させ、全ての「知恵」を消滅させることにあったのだ。
戦神の破裂による知恵の消滅、サイクイーンによる命の樹の破壊という最悪の事態が発生しかけたものの、翔平が命の樹の果実に光を灯すという奇跡を起こし、収穫された種子をオーブらによって多数与えられた事で戦神は解毒、全宇宙滅亡の危機は免れた。
大いなる陰謀
「ようこそ、ギャラクシーレスキューフォースへ!」
声 - 真堂圭
Chapter.1「動き出す陰謀」に登場。
今作ではアマテではなくイザナ女王という人物が変身しており、episode1では、惑星カノンにて、光の国から訪れたユリアン・ソラと会見していた。
この直後にルーゴサイトが惑星カノンに襲来するが、不測の事態に備えて待機していた80が対処に当たったこともあり、イザナ女王は戦いに参加しなかった。
ユリアンの話によると、後にリブットが参加することになるギャラクシーレスキューフォースにも所属して活動していたようで、戦神への変身を極端に拒んでいたアマテと異なり会見のためだけに戦神に変身していたことも踏まえると、イザナ女王自身は戦神の力には特に抵抗は無かった様子。
その後、episode3にて再登場。「動き出す陰謀」の一件を経て新たにギャラクシーレスキューフォースに所属することとなったリブットとソラを、仲間としてアンドロメロス・シーサーと共に温かく出迎えた。
ギャラクシーレスキューフォース ボイスドラマ
第5話より初登場する。
このエピソードにおいて、基本的に物腰柔らかな人物であるが、リブットに50倍の負荷のトレーニングをしれっと命じたりと割とスパルタなところがある人物であることが明らかとなった。
以降のエピソードでも度々登場しているが、宇宙の他の防衛組織の要人と度々会談の場を設けていたり、最終話では終結したメンバーの指揮を執っていたことから、組織内でもかなり地位の高い人物であることが推測できる。
リブットから、最終話の前の話で基地内から微量な闇が観測されたと報告を受けた際には幹部達に共有すると伝えていたことから設立メンバーに近い立ち位置と思われる。
なお、本作によると、アンドロメロスをギャラクシーレスキューフォースに迎え入れたのも彼女だった模様。
また、本作の時点では光の国やギャラクシーレスキューフォースには並行宇宙を簡単に移動できる方法がなかった事が語られており、彼女の出身である惑星カノンは『THE ORIGIN SAGA』に登場したものではなくM78ワールドに存在している並行世界の別物と推測される。
運命の衝突
光の国が、アブソリューティアンの対処に追われ手薄になってしまったところをゲネガーグに襲撃され科学技術局が機能不全になってしまったためウルトラの父よりアブソリュートタルタロスの作り出すナラクの解析とタルタロスに拐われたユリアンを救うためユリアン王女レスキュー隊の編成を引き受けており、episode7の時点では、レスキュー隊のメンバーの選出とタルタロスのナラクと同等の異次元探索装置が出来たことを警備隊に報告と同時期にアストラがザ・キングダムの座標を発見したとの報告を受けレスキュー隊をザ・キングダムへと送り届けた。
終盤惑星ブリザードでの戦いの中でタルタロスとウルトラマンキングの技のぶつかり合いの衝撃で別時空に飛ばされて冷静にブリザードで戦ってたウルトラ戦士達に撤退を促すもどこか無理してたソラに寄り添っており、ブリザードでの戦いから数ヶ月後メロスとソラと共にギャラクシーレスキューフォースの総力を上げてリブットの反応を探知するも見つからず手詰まりの状態になっていた。
ウルトラマンレグロスファーストミッション
ウルトラマンレグロスがギャラクシーレスキューフォース入隊のためメロスと話してる時惑星マイジーに調査に行ったソラから救難信号したと伝えメロスと共にレグロスにソラの救出任務を入隊試験も兼ねたファーストミッションとして指示を出す。そしてモニターでレグロスがウルトラフォースとグレートパワードと戦っている様子を見守っている時見覚えのあるエネルギーのデータがマイジーに降り立ってくるのを見ると別時空での長期任務から帰ってきたリブットであった。マイじーでのトラブルの後長期任務になってしまったリブットを労った後リブットの口から行った先の地球で超古代の戦士ウルトラマントリガーに会ったと聞くと、いつか会ってみたいものですと興味を示した。
- 小林弘利は、『ウルトラマンR/B』第3話放送日に当初、「オリサガの時、戦神と相打ちになるんだけど、倒れた戦神が石化していて、幼いアマテの目の前でその顔に亀裂が入っていく、というふうに書かなかった後悔が蘇る」とツイートしていた。
- DXジードライザーに没音声が残っており、それによるとあくまで怪獣扱いのようである。
- 「大いなる陰謀」で声を担当した真堂圭は、『かいじゅうステップワンダバダ』でダダちゃんの声を担当している。
- 変身者の名前の由来はそれぞれ「イザナミ」と「アマテラス」だと思われる(アマテの漢字表記が「天照」とされているため)。アマテラスはイザナミの子供であり、このことからファンの間ではイザナ女王が『THE ORIGIN SAGA』の中で断片的に語られていたアマテ女王の母親ではないかという説が出されている。ただし、劇中および公式サイトではイザナとアマテの関係については明言されていない(先述のように、平行宇宙の別人である可能性が高い)。
- なお、カノンの防衛軍将軍ライゴウの妻の名前もイザナミから取られたと思われる「ザナミ」であるが、恐らく無関係だろう。