ハハハ!竜の血が船体からほとばしっていますねえ~!ガタイに対していささか心臓が大きすぎましたかね~!
実に面白い!
CV:中村悠一
人物
空を飛ぶ事に狂気と呼べる程の情熱を注ぐ技術者。
変わり者であり、エルネスティ・エチェバルリア(エル)に負けず劣らずの天才。
また利的嗅覚にも優れ、出資元が落ち目になった途端影響を受ける前に亡命したり、未知の知識(真空―すなわち宇宙の知識)を持つエルを勧誘したりしている。
己が情熱の為だけに、一族が秘匿してきた「純エーテル作用論」の秘術を持ち出してジャロウデク王国に自身共に売り込み、弱冠30歳(劇中初登場時)の若さでジャロウデク王国の中央開発工房の工房長に就任。
そして源素浮揚器(エーテリックレビテータ)及び源素供給器(エーテルサプライヤー)を開発、そこから飛空船(レビテートシップ)を完成させた。
言うなれば 『大西域戦争(ウェスタン・グランドストーム)』の引き金を作った真の元凶であり、後の大航空時代の礎を築いた功労者。
エルとは(直接の対面こそ大分先だが)お互いの意地とプライドを賭けて競い合うライバル。
(ただし下記の理由から、明確にライバルと意識しているのはアニメ版のみ)
狂気とも言える程の情熱などは似通っている点も多いが、こちらは目的や欲求の為には「悪い意味で」手段を選ばなかったり他者を利用する所がある。
許容範囲をしっかり線引きして仲間達と強い信頼関係を結んでいるエルと見比べて、【同類】ではなく【似て非なる者】に近い間柄。
むしろ同類というべきは同じ様にかつてエルに煮え湯を飲まされた小王(オベロン)の方である。
(後にエルに笑顔でこき使われる際には「吐き気がする(オラシオ)」「反吐が出そう(小王)」と声を揃えている辺りとか)
なお様々な事情から、web・書籍版とアニメ版では性格や口調等に微妙な違いがある。
- web・書籍版
気力が抜けた、ふざけてるような独特の喋り方する。
飛空技術について貪欲な事以外に関しては特に言及されておらず、エルに対しても無関心というより鬱陶しさの方を感じている様子。
後に共闘の際にもエルの無茶振りとやりたい放題に苦労する一面も見せている。
なお当初は書籍版にすらその姿は描かれておらず、後の書籍11巻でアニメ版とほぼ同一の外見として統合されている。
- アニメ・漫画版
プライドの高さを隠そうとしない慇懃無礼な口調で、服装もきちんとした着こなしをしている。
飛空船で前線に出る姿も描かれており、飛空技術への貪欲さがより強調されている。
だが同時に王族の指揮官を囮にするという裏切りに近い行為(名目上は「撤退する指揮官の邪魔にならないように撤退を遅らせた結果」)に及ぶなど、所属国への忠誠心の薄さも表現された。
なおアニメ版ではエルとの最終決戦時にわざわざ飛竜戦艦(ヴィーヴィル)に乗り込んでエルとの論戦を繰り広げるなど、原作よりも『エルのライバル的存在』として描かれた。
……のだが、その時の声優によって「ぶっ飛んだ」キャラクターへと変貌を遂げた(後述)。
活躍
どこからともなくジャロウデク王国に現れた天才的な技術者として飛空船の建造に携わり、『大西域戦争にも技術者として参加。
イカルガや対空装備を開発したエルを「飛空船の優位性や自身のプライドを覆す存在」として危険視しており、報告による情報のみでこれらに対応する為に自身が手掛けた飛竜戦艦(ヴィーヴィル)を実戦投入した。
(アニメ版ではイカルガ等を目視した上で実際の対策を講じている)
しかし飛竜戦艦が銀鳳騎士団の前に敗北し戦争の大勢が決した事を悟ると、飛竜戦艦にまつわる技術を全て持ち出しジャロウデク王国から姿を消した。
その後は西方諸国(オクシデンツ)の北部の国パーヴェルツィークに亡命しており、新型飛竜戦艦リンドヴルムを開発する。
浮遊大陸編において成り行きからエルと共闘することになり、リンドヴルムの修復を手伝ってもらうことになる。
そして戦闘の結果、(一応は)世界を救った英雄の1人となってしまう。
浮遊大陸の騒動が終了直後、以前ジャロウデク軍で共に戦っていたグスターボ・マルドネスと再会。
当然ながらグスターボを始めジャロウデク軍からは皆を見捨てて一人逃げた経緯から強く恨まれており、その落とし前として、彼から鉄拳制裁を食らうハメになった。
後に再登場し、王位に返り咲いたカルリトスも「いずれ必ず殺す」と明言している。
主な発明
飛空船(レビテートシップ)
源素供給器を搭載した空を飛ぶ、世界初の航空船。
オラシオの夢の体現であり、後の大航空時代の礎となる。
源素浮揚器(エーテリックレビテータ)
コジャーソ一族の秘匿して来た純エーテル作用論を元にオラシオが開発した、飛空船の飛行システムの根幹。
源素供給器内の源素晶石から供給される高濃度エーテルを使い、浮揚力場(レビテートフィールド)を発生させる。
源素供給器(エーテルサプライヤー)
源素晶石から高濃度エーテルの供給を可能とする装置。
源素浮揚器と合わせて用いられるが、他にも幻晶騎士の心臓部の炉にも併設可能(摩耗度が半端なく使いすぎると廃炉となる危険もある)
飛竜戦艦(ヴィーヴィル)
イカルガに対抗する為にオラシオが開発した、完全戦闘仕様の飛空船。
動力と砲塔を兼任する幻晶騎士「アンキュローサ」や、オラシオが再現した魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)を艤装している。
後に竜血炉も搭載され強化された。
竜血炉(ブラッドグレイル)
高濃度エーテル対応型の超高出力魔力転換炉(エーテルリアクタ)。
試作品でも幻晶騎士の半分程度の大きさを誇る大型炉で、飛竜戦艦に追加艤装される形で使用された。
エーテル濃度が低い低空で使用した場合、源素供給器から供給されるエーテルを食いつぶす為、浮揚力場の形成が困難となり飛行時間が低下する欠点を持つ。
リンドヴルム
飛竜戦艦の二番艦。
一番艦をより巨大にし、航空戦力である小型船の竜闘騎(ドラッヒェンカバレリ)を積載した弩級の航空戦艦。
小型ポッド(アニメ版)
名称不明の一人乗り小型ポッドで、乗り方はこれに近い。
アニメにて
上記の通りエルのライバルかつ己が欲望に貪欲な面が強調されている……はずだった。
だが同じ『空』繋がりで乙女座の変t…もとい飛行士 を演じた中村悠一史がCVになったことにより、ぶっ飛んだキャラクターへと変貌。
カメラ目線で話を遮ったり、驚愕時に変顔をぶちかましたり、挙句相手の声が聞こえてないのに会話を成立させているなど、様々な方向で濃ゆい活躍を発揮。
復讐に走るドロテオすら引く程のハイテンション振りに、書籍までは半モブ扱いの彼が「エルのライバル」として確実にファンに認識される存在感を見せた。
ある意味声優の影響を受けたキャラの1人ともいえる。
(ただしこれはアニメという媒体の都合上、ライバルキャラを明確にした方が良かったという理由もある)
- 彼の全身像はアニメによって初めて描かれている。後に漫画版や書籍版もアニメ準拠となった。
外部出演
ナイツ&マジックが参戦するクロスオーバー作品『スーパーロボット大戦30』に登場。
彼自身はNPCでパイロットではないが、ドロテオと共に飛竜戦艦に同乗し会話に参加してくる。
作中ではクリストバルの暴走に気付きつつも、それに便乗して飛竜戦艦の存在を示そうとするなど、原作やアニメ版以上に己の欲求を優先するマッドサイエンティストとしての面が強調されている。
関連タグ
個別
関連キャラクター
『中の人』繋がりで『空』繋がりで『未来の礎』繋がり、そして『天才であり変態(アニメ版)』繋がり。
オラシオは技術者、グラハムはパイロットという違いがある。