データ
概要
第9回「夢・想」に登場。
頭部の上下に計二つの口があり、透明な翼の生えた巨大なドラゴンのような怪獣。
通常は実態を持たず、ツツジ台の踏切近くを中心に徘徊するだけで街に被害はもたらさないが、その本領は狙った人間を夢の世界の中に閉じ込める力。
グリッドマン打倒と学園祭の破壊という二つの悲願のため作り出した自信作メカグールギラスを、フルパワーグリッドマンに軽々と倒されてしまい、メンタルが折れかけた新条アカネがある計画の為に作り出した怪獣である。
実態を持たない故に怪獣から攻撃は出来ないが、怪獣への攻撃も通じない。
ただし、夢の世界のバジャックにダメージを与えれば現実世界のバジャックも実体化する。
上側の口からは電撃を発射するが、グリッドマンとの戦闘を考慮していなかった為か戦闘力は低い模様。
活躍
雨の中、ツツジ台の踏切近くに出現するとその力でグリッドマン同盟の3人をアカネが理想とする夢の世界へと引きずり込んだ。
その結果、裕太はアカネの恋人、内海はアカネのオタク仲間、六花はアカネにとって都合の悪いことは考えない親友、という関係になり各々が夢の世界に夢中になってしまう。
しかし、グリッドマンの持つ精神攻撃への対抗策・グリッドキネシスとそれぞれのきっかけで3人がこの世界が夢であることに気が付き脱出。裕太と合体したグリッドマンが夢の世界のバジャックを倒したことにより現実世界で実体が出現、新世紀中学生が合体したパワードゼノンと戦闘になる。
パワードゼノンに電撃を浴びせるが、全く通用せず、パワードブレイカーで空高く殴り飛ばされ、ジャンボセイバースラッシュで真っ二つになり爆散した。
アカネは怪獣を倒された以上に3人(特に六花)に拒絶された事で心が折れてしまい…
第11回では他の怪獣と共に再生産バジャックとして復活。再生産ゴングリーと再生産ナナシAを撃破した直後のグリッドナイトに攻撃を仕掛けるが攻撃をはじき返され、横転したところをグリッドナイトサーキュラーで真っ二つにされ爆散した。
余談
デザインは丸山浩による。
ウルトラマンティガのグワームやウルトラマンネオスのドレンゲランのような怪獣にすることがオーダー時から決められており、先例を意識した四足歩行怪獣の怪獣としてデザインされた。
口が上下にあるのと半透明な翼以外はシンプルな四足歩行のドラゴンなデザインで着ぐるみ怪獣を意識してか膝を地につけたはいはいのような姿勢をしている。
人間を夢の中に閉じ込めるという特撮版第21話に登場した幻覚怪獣ダズルバとよく似た能力を持っているが、ダズルバは人を不快にさせる悪夢でそれを見る人間を苦しめるのに対し、このバジャックは見る人にとっては都合のいい内容の夢で対象の人間をそれに没入させようとするのが特徴となっている。また、ダズルバの方は戦闘序盤は(ある事情で向こうのエネルギーが少なかったとは言え)グリッドマンを幻覚攻撃で苦しめるなど善戦はしていた。
第9回が夢を題材にしているとは言え、その独特な雰囲気から特撮ファンからは「実相寺作品のようだ」と評されている。
なお、将の夢の中では将が欲しがっていた玩具として実相寺氏が監督した夢をモチーフにしたウルトラマンティガの「夢」のバクゴンのソフビが登場し、裕太の夢の中ではアカネの所持品として同じく実相寺氏が監督の夢を題材にした異色作であり傑作であるウルトラセブンの「第四惑星の悪夢」のロボット長官と監督は違うが同じ夢を題材にしたウルトラマンダイナの「うたかたの空夢」のマウンテンガリバー5号のソフビが登場している。
これまではサブタイトルが出る前に主要人物が何らかの形で登場していたがこの回は主要人物が登場しないままサブタイトルが出るという特殊な演出で始まっている。
名前の由来は鏡の国のアリスの登場するジャバウォックと思われる。
別名の有象無象は「形があるもの・ないものすべて。それが転じて、数は多いが、種々雑多なくだらない人や物。ろくでもない連中のこと。」を意味する四字熟語。
この回で将とアカネが行った店は「まんだらげ」ならぬ「SEVEN DARAKE」。まんをセブン に変えたジョークで、ロゴにアイスラッガーが描かれている。
鳴き声は上田麗奈氏の声を加工したもので「行かないで」と言っている。
なお、小説版のラストシーンで裕太たちを追い込むべく施行させた経緯が生み出す原因であったことが語られている。