データ
身長 | ミクロ〜70m |
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体重 | 0〜5万5千t |
飛行速度 | マッハ30 |
備考 | 上記のスペックは現実世界に出た場合の数値 |
家族構成 | 兄(グリッドマン) |
出身地 | ハイパーワールド |
概要
特撮番組『電光超人グリッドマン』放送終了後、小学館の幼年誌『てれびくん』にて連載されたスチール連載(写真による絵物語風の記事連載)『電光超人グリッドマン魔王の逆襲』に登場するニューヒーローにして、グリッドマンの弟。
初登場は第4話『新戦士グリッドマンシグマとう場!!』。
現実世界に進出してきた新たな敵ネオカーンデジファーの操る怪獣マッドテキサスに苦戦するグリッドマンを助けるために、ハイパーワールドからやってきた第2のハイパーエージェントで、翔直人たちとの友情に目覚めた藤堂武史と合体することによって現実世界に現れた。
以降は兄のグリッドマンと協力することで怪獣たちと戦っていく。
記事の撮影のためスーツこそ制作されたものの、映像作品への登場は一度もなかったが、2015年に日本アニメ(ーター)見本市の第9話として制作された『電光超人グリッドマン boys invent great hero』では本編の22年後、実体化して暴れ回る怪獣に対抗すべく、大人になった藤堂武史が変身。
アニメという形ではあるが、本邦初の映像作品への登場を果たした。
2018年に制作された『SSSS.GRIDMAN』には登場しなかった。
実現していたらこうなっていたのだろうか?
容姿
赤と白を基調としている兄とは対照的に、青をメインカラーにポイントには赤を配している。ただし肩部は兄同様のカラーリングとなっている。グラン=アクセプターは右腕に装着されている。
造形が異なるのは首から上で、頭部は騎士の兜のようなデザインとなっているが、これは後述する「グリッドナイト」が原型となっていることと関係する。
また兄と違って口の上の段が存在せず、初代ウルトラマンに近い顔付きとなっている。
同連載記事の『つよさくらべ』回によれば、スピードと飛行速度では兄に勝るがパンチの威力は同等とされている。一方ネオ超電導キックは使用できない模様。
兄同様、各アシストウェポンと合体することも可能で、第6話『ダブルグリッドマン超パワーアップ』にてキンググリッドマンシグマに合体。
兄が合体したサンダーグリッドマンと揃い踏みした。
必殺技
グリッドシグマビーム
グラン=アクセプターから放つビーム。威力自体は兄の必殺技グリッドビームと同等だが、技を使うときは左右反転のポージングとなる。
なお実は『魔王の逆襲』本編では(シグマ単独では)未使用であり、本編終了後の記事『全わざ大ずかん』でスチールが初公開された。
シグマスラッシュ
右手に集めたエネルギーを光の剣に変え、敵を切り裂く技。手刀の形にした手の平側から発生する形を取る。
兄にとってのグリッドライトセイバーにあたる技だが、刃を飛ばすのではなく腕から伸ばしたまま斬り付ける。
シグマ初登場回で使用され、兄をピンチに追いやった怪獣マッドテキサスを、空中戦の末に撃破している。
後に兄が使う『グリッドライトセイバースラッシュ』の原型ともいえるかもしれない。
必殺ビーム
正式名称不明。右腕を伸ばし、その拳から発射する青白い光線。
最終回(第7話)『ダブルグリッドマン最終決戦!』にて最後の敵ガイストデジファーに使用するが、バリアーで弾かれた。
フィクサービーム
兄の同名の技と同じ効果がある修復光線。ポーズも同じ。コンピューターワールドでしか使用できないらしい。
やはり本編未使用であり、『全わざ大ずかん』でスチールが初公開された。
兄との合体技
電光回転切り
グリッドマンとシグマが左腕を組み、全身を回転させながら敵を切り裂く、いわば『人間八つ裂き光輪』。
第5話『ダブルグリッドマン きめろ!新合体技』で使用され、ビルよりも巨大な要塞怪獣ゴルゴベロスを真っ二つにして撃破した。
ダブルグリッドビーム
兄のグリッドビームと同調し、エネルギーを増幅して放つ最強の技。この技で最強最後の敵ガイストデジファーを倒した。
通常のグリッドビームとは違い、グラン=アクセプターの形をした光線が飛んでいくという技になっている。
誕生の経緯
なぜ『電光超人グリッドマン』での単独ヒーローものから『魔王の逆襲』での二大ヒーローものになり、その際にグリッドマンシグマが誕生したかというと、スポンサーであったタカラのグリッドマン担当者が「サンダーグリッドマンとキンググリッドマンが並び立つ姿が見たい」という粋な発案をしたためである。
円谷側も「続編を作るなら兄弟ヒーローを出そう」という意見が出ていた(元は『電撃超人グリッドマンF』のアイディア)ので、それが合致した形となった。
奇しくも敵側も前作のラスボスの弟という設定となっている。
撮影に使われたスーツはタカラが販促用に作っていたグリッドマンのスーツを改造したもの。
だが担当者は当時知らなかったのだが、ウェットスーツに色を塗ること自体に無理があり、青い塗料がずっとベタベタで撮影が大変だったらしい。
そのため胴体は撮影終了後に処分されてしまったのか、現存しているのは頭部のみとなっている。
設定の変遷
『魔王の逆襲』は、TV版『グリッドマン』のメインスポンサーであったタカラと、『てれびくん』の共同企画である。
2人目のヒーローの登場は当初から想定されていたが、『てれびくん』側の最初期の案では「グリッドマンの兄弟」とだけ呼称されていた。
その後タカラ・『てれびくん』双方の案を元に作られた企画書では、「グリッドマンII(ツー)」という仮称で統一されており、「兄弟」という記述はなくなっている。
そして実際に開始された『魔王の逆襲』本編では、「新たなハイパー・エージェント」「グリッドマンの仲間」としか紹介されておらず、グリッドマンの兄弟という設定は一度も出てこない。
2人の総称も「ダブルグリッドマン」であり、「グリッドマン兄弟」といったような呼称はされていない。
2005年に発売された『電光超人グリッドマン』DVD-BOXの特典小冊子『魔王の逆襲超全集』にもグリッドマンとの具体的な関係は一切記述されておらず、兄弟とも親友とも何とも紹介されていない。
2013年に発売された単品版DVD8巻(最終巻)同梱の解説書で「グリッドマンの弟」と紹介され、以後の公式資料では同設定に統一されている。
また『魔王の逆襲』自体が漫画や小説ではなく絵物語という形式であったため、セリフも1つもない。
故に一人称や性格をはじめ、グリッドマンを何と呼んでいるのかさえも不明だった。
(もっとも同連載ではグリッドマンが第1話で「オレが平和をまもるぜ!」と言っていたりするのだが)
アシストウェポンの使用
『魔王の逆襲』本編では第6話でキングジェットと合体したのみであり、それ以外のアシストウェポンを使用するシーンは一切ない。
また同連載記事の『つよさくらべ』回では、バリアーシールドとプラズマブレードを装備したグリッドマンを指して「武器を持つのはグリッドマンだけ」と断言している。
しかし『魔王の逆襲超全集』では「シグマもグリッドマンと同じように、馬場一平の作ったアシストウェポンと合体できる」「戦闘スタイルに合わせてスピード最速の竜帝合体を選んだ」と明記されているため、サンダーグリッドマンシグマへの合体も設定上は可能であることが示唆されている。
更にムック『別冊宇宙船 電光超人グリッドマン』に掲載された牟田口裕基氏(アニメ『SSSS』作画チーフ)による描き下ろしイラストでは、「右手にプラズマブレードを逆手持ちし、左手にバリアーシールドを構えたシグマ」が描かれている。
両武器とも形状はグリッドマンが使用するものと同一だが、ブレードはグリップ部の黄色い部分と刀身が金色になっており、シールドも赤の部分が青に、水色の部分が金色になっているという違いがある(中央の金色の部分だけは同じく金色)。
商品化
元々映像作品未登場だったこともあり、商品化には恵まれていなかった。
しかし2018年に食玩スーパーミニプラ(SMP)でダイナドラゴンとのセット販売が発表され、プレミアムバンダイ(予約通販)限定という扱いだが初の立体化を果たし、翌2019年に発送された。
キット内容は基本的に一般販売された兄と同一であるため合体も同様に行えるが、プラズマブレードが付属しないという違いがある。
続いて2021年にエヴォリューショントイからHero Action Figure(HAF)ブランドで、やはりダイナドラゴンとセットで発売された。
こちらは一般販売品で、商品名は『キンググリッドマン Σver.』である。
仕様は先んじて発売されていた兄のリデコレーション品だが肩パーツの色が間違っており、赤色であるべきところが青色になってしまっている。
またSMPと違ってバリアーシールド系列の手持ち武器も付属しているが、これは兄に同梱されていたものと完全に同一で、『宇宙船』イラストのカラーは採用されていない。
関連タグ
グリッドナイト:特撮版ではこちらの名称も予定されていた。グリッドマンシグマの原型となっているが、アニメ版では別の形で名称と一部の設定が復活している。
仮面ライダーアマゾンシグマ:「シグマ」を冠した特撮悪役。