デマーガ
でまーが
『ウルトラマンX』第1話「星空の声」にて初登場した、完全新規デザインの怪獣。スパークドールズから実体化した怪獣の1つで、外見はゴジラやアーストロンを思わせるオーソドックスな恐竜タイプ。
『X』本編でも記念すべき最初のオリジナル怪獣として後の新世代ヒーローズ作品でも度々登場しているが、後述するように上位関係にある亜種がいくつか登場している事情もあってか、原種のデマーガは強敵として扱われることが少なかったりもする(逆に言えばウルトラマンの新形態やラスボスなどが登場する後半の展開に一役買っている側面もあるので、美味しい役回りになっているとも言える)。
体の79%が溶けた鉄で構成されており、頭部にある黄色い角には神経と熱源が集中しているが、同時にそこが弱点でもある(でも実際にはあまり使われない設定)。その体には、出現しただけで近くにあった川の水が沸騰してしまうほどの高い熱量を持っている。
また、その様な体質にもかかわらず卵生である。
口からは赤色の熔鉄光線を発射するほか、周囲に火炎弾のようなものを降り注がせる能力も持っており、この時喉や背の皮膚がバーニングゴジラのように赤く発光する。これにより市街地を襲撃し、大規模な破壊活動を行った。また、尻尾も強力な武器であり、エックスとの戦闘の際には尻尾の一撃で払い飛ばしている。
八世紀に書かれた歴史書『日本太平風土記』にも鉄の魔獣「天目亜牙」として出現したことが記録されており、その時には「光の巨人」によって封印されたが、ウルトラフレアの影響で復活。日本の梅沢市に出現し、まだ戦い慣れしていない大地がユナイトしたウルトラマンエックスを苦戦させたが、Xioの援護を受けたエックスの反撃に遭い、最後はザナディウム光線を受けスパークドールズに戻された。
第12話では、ギナ・スペクターの手で目覚めた別個体が登場。初代と同じく梅沢市に出現しエックスと戦ったが、その最中で体から巨大な刃が生えた強化体:ツルギデマーガへと変貌する。このツルギデマーガの映像は、総集編「出会い そして仲間たち」にて先行公開されている。
サイバーデマーガ
玩具版のみに登場するサイバー怪獣。体色は黒で全身にオレンジのラインが走っている。角や背びれは刃状になっており、腹部に頭文字の「D」が刻まれている。
『ウルトラマンオーブ』
第24話「逆襲の超大魔王獣」に登場。
テレスドン、ゴメス(S)と共に夕暮れの繁華街に出現。ハリケーンスラッシュに変身したオーブと一戦交えると思った矢先に突如倒れてしまう。どうやら何者かに生気を吸われて死んでしまったようであるが…?
着ぐるみは前作で使われたものの流用。
ちなみにデマーガ、テレスドン、ゴメスの三体は「前作にて田口清隆氏が監督を担当した回に登場した怪獣」という共通点がある。
『ウルトラファイトオーブ』
亡霊魔導士レイバトスの手により復活を遂げた個体(『X』に登場した個体はいずれもスパークドールズになったものの死亡はしていないため、上述したマガタノオロチに殺害された個体ではないかと考えられるが、詳細は不明)。どこかの工場地帯に出現し、駆けつけたオーブオリジンと戦闘になる。オーブカリバーの剣撃をかわして反撃するなど善戦したが、オーブがライトニングアタッカーにフュージョンアップすると劣勢になり、最後は必殺技のアタッカーギンガエックスを受け、黒い靄となって消滅した。
『ウルトラマンタイガ』
第17話「ガーディアンエンジェル」に登場。
霧崎が工藤ヒロユキを試すために怪獣誘導装置を利用して呼び出した怪獣。ヴィラン・ギルドと戦闘中のE.G.I.S.に襲い掛かろうとしたがタイガに阻止され、戦闘に突入。熱線や溶鉄弾でトライストリウムと互角の戦いを繰り広げるも、最期はタイガブラストアタックで倒された。
『ウルトラマンZ』
第23話「悪夢へのプレリュード」に登場。
ウルトロイドゼロの起動実験の影響で目覚めた怪獣の一体として登場。
地球の脅威となる大量破壊兵器D4レイを搭載しているウルトロイドゼロの存在によって暴走状態となっており、その破壊と排除を目的として葛葉山に出現。
戦闘中に目的を同じくして現れたゴメス、パゴスと協力し合い、ウルトロイドゼロに襲い掛かり死闘を繰り広げるが、最終的にD4レイによって纏めて消滅させられてしまった。
『ウルトラマンブレーザー』
ほとんどが完全新規や、半世紀ぶりの出番となる怪獣達で枠が固められている本作では、ある意味貴重な常連の怪獣。
山梨県の鬼涌谷にて孵化し、防衛隊の攻撃を受けたベビーデマーガの悲鳴を聞きつけ近隣の火山火口部から原典と同じく周囲の山々を爆発(噴火)させながら出現し、鬼涌谷に進行(それ以前にも8月7日の潮流新聞にて出現の兆候として不可解な地震が起きており、出現時には既に背鰭が地上に露出していた)。
防衛隊による誘導弾の総攻撃から自身の体を犠牲にしてまで子供を必死に守ろうとする。子を守る気迫でアースガロンMod.2をも圧倒する戦闘力を見せるが、そこにブレーザーが到着。レインボー光輪で火炎弾を防がれたうえそこから発生させた超低温の冷気で凍らされて体力を奪われ、そのままスパイラルバレードでトドメを刺されそうになるが、親に駆け寄るベビーデマーガを見たことで突如内なる別人格が静止、一人で争うように悶え苦しみだす。
最終的に殺さないと結論付けたブレーザーは防衛隊からのミサイルを咆哮で撃墜して親子を守り、最後はスパイラルバレードで作り出した光の繭に包まれて親子共々眠りにつき、地下深くに封印された。
今作ではデザインが若干変更されており、ベビーデマーガに合わせてか胸やお腹の装甲のような部分がオレンジに近い色合いとなっている。また、腕にあった刃の部分、後頭部と膝のトゲがなくなっている。
『ウルトラマンアーク』
特別総集編「SKIPフジヤマ市分所にて」で、日本各地に出現した怪獣の一体として他の怪獣とともに画像が紹介された。(画像自体は『X』登場時のもの)
ウルトラヒーローズEXPO2021ニューイヤーフェスティバル
東京ドーム付近の出現した怪獣の一体。特空機2号ウインダムと交戦し、『20式対怪獣誘導弾』で倒された。
- 初稿ではファイヤーゴルザが登場する予定だったが、第1話に王道スタイルの新怪獣を登場させたいという田口清隆監督の意向により誕生した怪獣でもある。
- デマーガのデザイン原案は田口監督であり、長年温め続けていたアイデアが使用されている。
- 以前デマーガを封印した「光の巨人」の正体は不明。ただ、デマーガがスパークドールズの状態で封印されていたことから、エックスと同じような能力を持ったウルトラ戦士だった可能性は高いと思われる。
- 正体については様々な説があり、エックスの同族であるとする説、劇場版でティガの石像が存在していたことが判明したことから、ティガであったとする説、公式サイトの「虹の巨人」表記とスパークドールズ化能力からギンガとルギエルに分離する前の存在などがあるが、いずれも公式からの見解はないためはっきりとしたことはわかっていない。
- 手足の蛇腹状の部分はレッドキングを意識している。
- 本来の設定では攻撃手段は口からの火球だけだったが、撮影時に口の開閉ギミックが故障したため、身体からも火を放つという設定に変更された。
- デマーガの過去の出現について記録した書物「太平風土記」は次回作『ウルトラマンオーブ』でも魔王獣出現の記録を残した書物として登場しているが、同じものなのかは不明。別世界の同一存在はシリーズ問わずよくあるため、製作スタッフによるちょっとした遊び心なのだろう。
- 名前の由来は日本神話における鍛冶の神天目一箇神。強化形態が『ツルギ』デマーガであるのもこれが元ネタと思われる。その為なのか強化態は全て刃物の名前で統一されている。
- アトラクション用のスーツも別に存在しており、イベントなどでその雄姿を披露している。
- 当初、『タイガ』に登場したセグメゲルはデマーガの改造を前提にデザインされていた。
- 『Z』第4話ではデマーガが怪獣メダルによってツルギデマーガとなって登場する予定だったが、近年出演しているため、少しの改造でも新たな怪獣として魅力が出せそうなテレスドンが選ばれた。
- 原種のデマーガは度々出番があるが明確にウルトラ戦士に倒されて死亡したのはステージショーを除けば『タイガ』の個体のみである。『ウルトラファイトオーブ』の個体と『ウルサマ2022 ボイスドラマ』の個体も倒されているが、前者は再生怪獣であるため元から死んでおり、後者は生きている個体なのか再生怪獣なのか不明である。
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