『ウルトラセブン』に登場したオリジナルについてはこちらを参照。
データ
概要
正式名称は「対怪獣特殊空挺機甲2号機」、略して「特空機2号」。
予算が止まったために開発が一旦ストップしたがゴモラの一件で予算が認可され、第4話にて完成。しかし上からのお達しで各部のパーツを別々の企業に発注したことで電力ロスがひどく、起動のための充電に4日を要するという有様だった(それだけでなく当初の設計と異なる作りになってるらしい)。
そこでオオタ・ユカによって、冷蔵庫に保存してあったネロンガの角の破片から電力を増幅する方法で問題をクリア、実戦投入に至った。
1号機であるセブンガーに比べて軽量化されており、スピードはセブンガーの2倍。各部に空いた穴からジェットを噴射することで飛行や高速移動ができる(ただし、飛行する際は噴射が脇から出る)。
実戦投入後、ネロンガの電⼒増幅の仕組みを応用した急速充電・高出⼒・大容量のバッテリーが開発され、活動時間も(後発機だけあって)5分に延長されている。
本体の馬力によって怪獣と真っ向切っての格闘戦を得意とするセブンガーと異なり、額から放つ『レーザーショット』および火災消火用の『ウインダム水流』や各部の穴から発射するミサイル『20式対怪獣誘導弾』など、飛び道具も駆使して様々な状況に対応できる。また、格闘戦に於いては両拳をドリル状に回転させての連続パンチ『高回転硬芯鉄拳』や背面からの噴射による姿勢回復→からのエアクッション走法による突進を見せている。
配備されてしばらくは主にナカシマ・ヨウコが搭乗していたが、キングジョーストレイジカスタムが配備され、更にセブンガーが退役した事でお下がりの形でナツカワ・ハルキが搭乗する事が多くなった。
なお、劇中に登場した特空機の中で唯一、単機で怪獣を倒した事がない。
劇中での活躍
第4話「二号ロボ起動計画」
ユカの機転で遂に起動。東京に出現したテレスドンと交戦するウルトラマンゼットベータスマッシュに加勢する形でヨウコが搭乗して出撃。テレスドンを追い詰めたものの突如としてテレスドンがエリマキテレスドンに変化、反撃にあい機能が停止したがその後再起動してエリマキテレスドンのエリマキを毟り取り、そしてアルファエッジのゼスティウム光線発射と同時にミサイルを大量発射してテレスドンを倒した。
第5話「ファースト・ジャグリング」
ヨウコが搭乗してペギラと交戦するもペギラのパワーと冷凍能力の前に苦戦し最終的にはコクピットのヨウコもろとも氷漬けにされてしまった。その後ハルキが搭乗したセブンガーの背部のブースターの炎で解凍されヨウコもハルキによって救出された。
第6話「帰ってきた男!」
冒頭、『制限時間以内にいかに早く怪獣を制圧できるか』を課題としたセブンガーとの模擬戦にヨウコが乗り込み参加。
機動性でセブンガーを相手に一時優位に立つも馬力で押し切られる一進一退の攻防を繰り広げるが、デビルスプリンターの影響により復活したギルバリスの乱入により急遽戦闘となる。
セブンガー共々不意打ちの攻撃を避け、その後ギルバリスを追って乱入して来たウルトラマンジードの戦闘を見守り、ギルバリスを破ったその強さに感心していた。
中盤でギルバリス撃破の為に行われた『AI騙して一気に破壊だ大作戦』で再びヨウコが搭乗して出撃、ユカによって流された偽の情報におびき出されたギルバリスの本体を捕獲し破壊しようとするもボディを実体化され失敗。しかし、その後ユカのアイデアによってミレニアム懸賞問題のデータをギルバリスに流し込んで動きを封じゼットとジードの勝利に貢献した。
第8話「神秘の力」
セブンガーと共にトライキングを迎え撃つが圧倒されてしまう。
第9話「未確認物質護送指令」
防衛軍に回収されたウルトラメダルの護送任務に際してハルキが操縦する。
山道を進むバンを飛行しながら護衛していた最中に現れたキングジョーを何とか食い止めようとするが、力の差は歴然としていた上、抑え込もうとした最中に頭部のパーツだけ分離するという奇策を使われた事で取り逃がしてしまった。
もっとも、この作戦自体が陽動作戦であったため目的自体は果たしている。
第12話「叫ぶ命」
グルジオライデンと二度に渡り交戦。
一度目はヨウコが搭乗。セブンガーと共に戦うも圧倒されセブンガーが先に活動停止、セブンガーを放棄したハルキが変身したゼットに助けられる。
二度目はヨウコがキングジョーストレイジカスタムに搭乗したためハルキが搭乗。
キングジョーストレイジカスタムの攻撃に気を取られた隙を突いて頭上から降り立ち、ワイヤーとペグで拘束する事に成功するがあっさりと抜け出され、逆にライデンブレスターで機能停止に追い込まれた所に腹部を抉り出されエネルギーを吸収される憂き目にあった(ユカ曰く「ウインダムを食べてる」)。かなりエグい目に遭わされたものの、後のエピソードにもちゃんと登場しているためきちんと修復されたようだ。
第14話「四次元狂騒曲」
ブルトンの出現に伴いハルキが搭乗しようとしたが、四次元空間によるごたごたも相まって結局搭乗する事はなかった。
第15話「戦士の使命」
グリーザの襲来にヨウコが乗って出撃しようとするも
ヘビクラに「死にに行くようなもんだ」と止められた為出撃することは無かった。
第17話「ベリアロク」
二代目バロッサ星人と戦うゼットの救援にヨウコが搭乗し駆け付ける。
レーザーショットの連射で援護をするも、手痛い反撃を受ける。
その直後に「アンリミテッドモード【SC2-017NJ II】」へ移行。
右手に全エネルギーを一極集中させたウインダムヨウコインパクトなる新技を披露した。(決め台詞はバーニング・エンド!!となっている)
その際にバロッサ星人は「頭部を破壊するのはやめてくれー!!」と叫んでいる。
第18話「2020年の再挑戦」
キングジョーストレイジカスタムと共にパゴスを迎え撃つが、本格的に攻撃を仕掛ける前に消滅してしまったため空振りに終わる。
第19話「最後の勇者」
飛来したベムスターをキングジョーと共に迎撃する。ベムスターの腹の口に腕を食われかけるが途中でベムスターが空のひび割れを見て逃げ出した為、難を逃れる。
その後、空を割って現れた超獣バラバと交戦、ヤプールの怨念を宿すバラバからウルトラマンエースと勘違いされて(あるいはエースのメダルを持つハルキに反応したか)集中攻撃を受ける羽目になる。
第20話「想い、その先に」
巨大化したM1号を抑えるためキングジョーと共に出撃、その場はキングジョーに活躍を譲った。
翌朝、予定の8時を待たずして覚醒したM1号に対し、様々な作戦を立てて抑えようとするも悉く失敗、飛び蹴りを食らって機能停止したため、ハルキはゼットに変身した。
第21話「D4」
宇宙凶険怪獣ケルビムの出現に対してヘビクラが出撃命令を出すも、(様子のおかしい)クリヤマ長官により待機命令が下る。
しかし、ケルビムの大群に苦戦するキングジョーを見たヘビクラの独断でハルキに出撃命令が出る。
その後、キングジョーに襲い掛かるケルビムに飛行姿勢からの頭突きを食らわし、20式対怪獣誘導弾とペダニウム誘導弾で1体を撃破する。
しかし次第に数で押されていき、マチェットホーンの一撃で機能停止、活躍をゼットに譲ることになった。
第25話「遥かに輝く戦士たち」
世界中の防衛軍を叩きのめし、日本へ向かうデストルドスに対してヘビクラが搭乗、ハルキの乗るキングジョーと共に立ち向かうが流石に強力なデストルドス相手に苦戦を強いられバッテリーも切れてしまって停止する。だがその直後、イナバの駆るセブンガーが加勢に現れ、追加バッテリーを装填されて再起動、ヨウコ救出のためセブンガーと共にキングジョーのアシストに回る。
デストルドスの腕を拘束していたところを、デストルドサンダーブラストを受けて戦闘不能となった。
XSAA-8
漫画『戦え!セブンガー』第8話に登場したウインダムの試作型。
ボルテックファイヤー冷却用のレッドスモーギを収容したタンクを輸送するために出撃したが、バッテリーが3分しか保たないため、たまたま近くにいたイダテンランにバトンタッチした。
顔部分がセブンガーに近くなっているのが特徴。
余談
オリジナルが機械生命体、メビウス版が電脳再現体、そしてZ版がロボット怪獣とカプセル怪獣の中でも考えうる全ての状態で登場した稀有な存在となった。
ちなみにゼットはボイスドラマでゼロからウインダムについて「ロボットみたいな生命体」である事を教えられている。
また、特別編『特空機シークレットファイル』においてゼットの口からオリジナルとそっくりなことが言及されている。ゼット自身は疑問を持ちつつも「他人の空似」と流していたが、過去の個体と違い生命体ではなく完全なロボットのため現時点では関連性は無い模様。
上述したように各部の穴をジェット噴射機構と解釈したりと、ロボット怪獣だからこそ光る描写も追加されている。
改造次第でファイヤーウインダムになれたりするのだろうか?
田口清隆監督曰く、『ウルトラマンZ』に防衛チームを登場させるにあたってウインダムの着ぐるみが残っていたことから「ウインダムで怪獣と戦う防衛隊を出そう」という案で説得したとのこと。着ぐるみ自体はメビウス当時のもので、大幅に修繕されて使用されている。
アンリミテッドモードの画面に表示された数列「SC2-017NJII」はゴッドガンダムの形式番号「GF13-017NJII」をもじったもの。なお、バーニング・エンドはどう考えても「ヒート・エンド!!」というセリフのパロディだが、実はゴッドガンダムの英名は「バーニングガンダム」である。
また17話のパロディ満載の回を担当したのは、ウルトラシリーズを今まで助監督で入ってた越知靖監督でゴッドガンダムの他にゼットの起動がバルバドスだったりとネタ満載の回である。
尚、第19話でエースに間違われたウインダムだが『ウルトラマンSTORY0』ではオリジナルのウインダムも初代ウルトラマンにウルトラセブンと間違われた事がある(この時のマンはダメージを受けており意識が朦朧としていた為)。
作中ではほかの特空機と違い、唯一単独での怪獣撃破を成し得なかったがウルトラヒーローズEXPO THE LIVEにてジャグラーと一緒だったとはいえ、ウルトラマンオーブダークをレーザーショットで倒すという大金星を挙げている。
額からのビームしか技がなかったため、脚本の鈴木智によって身体にある多くの穴からジェット噴射によって姿勢制御が可能という設定が考案された。ウインダムヨウコインパクトは、コンテの段階では「爆裂ウインダムフィンガー」という名称であり、モニターの数値もガンダムの形式番号が伝えられていた。
立体化物は第4話放送の2020年7月11日にソフビが販売。
『S.H.Figuarts』は参考出展は度々あったものの、長男坊どころか三男坊に先越されてしまうが、2022年9月3日にYouTubeで配信された「TAMASHII NATIONSスペシャル配信:ウルトラマントリガー編」にてついにお披露目。
同年9月10日から予約が開始された。
パーツの付け替えにより、高回転硬芯鉄拳や20式対怪獣誘導弾、ウインダムヨウコインパクトなどの武装、また首のコックピットハッチの開閉も再現されている。
更に2023年4月8日から『ウルトラアクションフィギュア』で発売された。
こちらにもウインダムヨウコインパクトのエフェクトパーツが付属する(右手首に被せる方式)。
他にもプライズ限定のソフビや2021年7月19日に発売されたSGGUTSハイパーキーにおいてもウインダムヨウコインパクトの場面が採用されるなど、かなり危ういラインのパロディながら怪獣のウインダムとの差別化にもなるため、放送終了後の商品化の際にはかなりの割合でウインダムヨウコインパクトの要素が加えられており、主犯の越監督は商品化の度に嫌な汗が止まらなくなるとTwitter(現X)で漏らしている。
関連タグ
メカゴジラ:リメイクで地球外の存在(初代)から地球製の存在(スーパーメカゴジラ以降)へ設定変更されたという共通点がある一方で、本来は生物だったがリメイクによるロボットへの設定変更は、ロボット(初代)から機械生命体(3式機龍)となったこちらとは真逆である。