ビクトリウム・キャノン
びくとりうむきゃのん
本作の防衛チーム『UPG』の基地ライブベースに隠されていた巨大なビーム砲。
その建造及び運用はプロジェクトリーダーである神山政紀の他、陣野隊長など極一部の人物にしか知らされていなかったが、第13話にて神山の手で起動され、その姿を白日に晒すことになった。
ライブベースそのものを巨大な砲台としており、その下部にあるビクトリウムプラントを通じて地底世界のビクトリウムのエネルギーを吸い上げ、攻撃力へ変換している。
ほんの数センチの欠片でも街全域のエネルギーをまかなえてしまうビクトリウムを使用しているだけあってその威力は凄まじく、エネルギー充填率70%という不完全な状態にもかかわらず、ガッツ星人ボルストを一撃で葬るだけにとどまらず、その周りが焦土と化した程になっている。
更には基地内部に備え付けられたカプセルの中に更なるエネルギー源を入れることで、最大120%までエネルギーを過剰充填することが可能。
ただし、ビクトリウムは地球の命そのものであり、全てがなくなれば地球が滅びるとも言われる代物である。そのため使えば地球の命を削ってしまう、まさに「禁断の兵器」である。
加えて、ビクトリウムを命の源としているビクトリアンには無断で使用している(開発していた国際防衛機構側が認知していなかったので当然ではあるが)ため、ビクトリアン側にも激震が走った。
当然UPGメンバー達も使用に異を唱えたが、神山によって射撃コントロールを任されたアリサ隊員を除く全員が隊員資格をはく奪され使用が強行されてしまった。
ガッツ星人ボルストを一撃の下に消し去った圧倒的な威力を前に、神山達は「遂に我々の手で、巨大怪獣を倒したぞ!」と歓声を上げる。
これに味を占めた神山は、その存在に激怒しライブベースに侵入してきたショウを騙し討ちして手に入れたシェパードンのスパークドールズを利用してさらにビクトリウムのエネルギーを集めるが、150%もの限界を超えたエネルギーを集めた事が仇となりシステムが暴走。プラントが爆発寸前になってしまう。
そこへチブル星人エクセラーが降り立ち、ライブベースもろとも新たな憑代として乗っ取られダークルギエルが復活。ビクトルギエルへパワーアップしてしまう。
ビクトルギエルと一体化後は、元々の砲身が仕舞われ、腹部から巨大化した状態で新たに出現する。
威力は以前よりもさらに跳ね上がり、ウルトラマンビクトリーのビクトリウムシュートを掻き消すに止まらず、背後にある山を一瞬で消し飛ばしてしまった。
しかも、プラントを介さずとも周囲のビクトリウムから直接エネルギーを供給できるようになった。
ビクトルギエルの主砲として猛威を振るうが、ワンゼロことマナによってシェパードンのドールを外され、ビクトリーのシェパードンセイバーフラッシュで大破した。
第19話「禁断の兵器!?分裂UPG」というサブタイトルでビクトリウム・キャノンが初登場した回が再放送された。
特空機1号セブンガーの強化プラン実現に向けて熱くなりすぎていたユカ隊員が発言した「どんな敵が相手でも倒せる」という言葉に危惧したエディオムから最強兵器の危険性とその末路を伝えるという目的で紹介され、その内容にユカ隊員は戦慄することになる…。
また、次に当たる第20話「牙を剥く偽りの希望」では人々が生み出した人類防衛兵器が悪人が兵器に悪用されされ人類やウルトラマンに脅威をもたらすということを話しており彼女はさらに戦慄、結果このプランに迷走してしまった。
電脳巨艦プロメテウス、テラノイド:同じく敵に奪われ、怪獣化して人間に牙をむく存在となった防衛用兵器繋がり。
D4レイ:同じくその運用を巡って防衛チームと上層部の対立が生じ、結果防衛チーム側が不当に解雇される事案が起こった防衛用兵器。ビクトリウム・キャノンやプロメテウス、テラノイド同様に搭載していたメカごと怪獣化してしまい、その主砲としてウルトラマン相手に猛威を振るう事となった。
波動砲:『必殺の威力を持つ巨大砲』『最大120%までエネルギーを充填可能』『ガングリップ型の発射スイッチ』という共通点を持ち、おそらくはオマージュ元と思われる。
ちなみに、ビクトリウムキャノンとは無関係のシーンではあるものの、第七話の劇中でとある人物が「エネルギー充填120%」と発言していたりする。