演/CV:久保田武人
概要
『ウルトラマンタイガ』第11話「星の魔法が消えた午後」、第12話「それでも宇宙は夢を見る」に登場。
自身が買い付けたギマイラに宇宙に満ちる魔法の力を吸収させて人間を無気力にし、地球を制圧しようと目論んでいたゼラン星人。
そのギマイラをコントロールする為、宇宙の力を魔法として扱える『魔法使い』と呼ばれる者を探していた。
地球に潜伏している際は眉が特徴的な男性の姿に変装している。
悪い宇宙人ではあるが、サラサ星人麻璃亜と会話する時にタップダンスやリズムに乗ったり、攻撃を仕掛けた時に痛がったりするなど、時折コミカルな仕草を見せる。
また、麻璃亜に「(怪獣の)説明書には『魔法使い』だけがこの怪獣を制御できると書いてある」という事情を説明した際「私は『魔法使い』で、『怪獣使い』じゃないし」とあっさり返され、「うんうん。そうだけど……」と言い淀む(BGMまで急にダウンするギャグ調の扱いになっている)、そもそも肝心のコントロール手段がないまま怪獣を買って必要な「本物の『魔法使い』」を探し回る羽目になってしまっている等、どこか間の抜けた印象も感じさせる。
地球に来訪した時に「魔法使い」該当する、地球で暮らす麻璃亜を発見、地下に潜伏していたギマイラの触手が出現した隙をついて自身の円盤で彼女を誘拐に成功。その後装置でギマイラを呼び起こすはずが、ギマイラに住処を追い立てられたパゴスが地下から出現。
「買い付けた怪獣じゃない」と驚愕している中、麻璃亜を救助する為に駆けつけた工藤ヒロユキに邪魔されてしまい、一時退却した。
タイガとの戦いが痛み分けに終わったギマイラの回復がいつ終わるか分からず、ようやく見つけた麻璃亜も力が弱まってて使えない事に苛立っていた所、霧崎/ウルトラマントレギアが接触。彼に気絶させられてしまい、ギマイラをパワーアップを施した上で奪われてしまう。(この際に霧崎の姿でのトレギアには以前にも会ったことがある模様)。
それでも諦めずに自身の夢を現実にする為に、麻璃亜の前に再出現。ピンチの時になったら魔法が使えると踏んだ彼はなぜかリズムを取りつつ、ギマイラと共に魔法の力を奪い尽くせば宇宙最強の魔法使いになれると誘い込もうとするも彼女に反撃され、魔法でヒロユキがタイガへの変身の力を取り戻した事に血相を変えて、その場を逃走。
その後はなんとか自身の円盤へと逃げ延びたが、タイガにギマイラが倒された事で完全に計画が水泡に帰してしまい、「俺の夢も叶えろよ〜!」と嘆きつつ地球から去って行った。
余談
個体名を持つゼラン星人は彼が初。
「オショロ」とは一見聞き慣れない響きだが、一応「忍路」と書く北海道小樽市の地名が実在する(アイヌ語由来の地名とされる)。
彼が着ていたスーツはゼットン星人ベルメが着ていたスーツと同一のもの。
彼が移動に使っていた円盤は、『ウルトラマンメビウス』第47話でメフィラス星人が使用していた円盤の流用。
ゼラン星人の登場は、監督の辻本貴則の提案によるもので、プロット段階ではシリアスなキャラクターと想定されていたが、霧崎(ウルトラマントレギア)との対比から軽いキャラクターとなった。また、演じる久保田の起用も辻本の提案によるもので、辻本は以前から起用の機会をうかがっていたと述べている。足のリズムは、久保田の特技であるタップダンスを取り入れたもので、辻本からの無茶振りだったという。
演じた久保田は『ウルトラマンアーク』第2話「伝説は森の中に」でも別人としてゲスト出演しており、こちらも監督の辻本が担当している。